JPH0229300Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、垂直に設けられたロータシヤフトを
有する作業機械での振動減衰装置に関する。

例えば垂直に設けられた冷却水ポンプ等のよう
に、垂直に設けられたロータシヤフトを有する作
業機械の場合、組み立てるに先立つて装置全体の
振動状態を測定技術的に確かめておくことは、し
ばしば不可能であるか或いは極めて莫大な経費を
支払う以外に可能ではない。例えばJ.P・Den
Hartog“機械的振動（mechanishe
Schwingungen）”Springer版、1952年あるいは
VDW−建築家作業会議録、1969年１月WZL288
頁以下に記載されている理論的考慮によつて、振
動する系での解決の手掛かりをつかむことはでき
るが、しかしながら前述の作業機械の場合に発生
する複雑な振動の挙動様式がこれによつて克服さ
れたものとして推定することは未だにできない。

本考案の課題は、直立作業機械での振動振幅を
許容値に減衰して、この減衰を機械を組み立てた
後に行うことができるようにすることにある。既
に運転されている作業機械にも簡単に後から装着
できる必要がある。始めに述べた様式の装置の場
合においてこの課題は本考案により、作業機械に
対向してフレキシブルに懸吊される環状の振動減
衰手段（Tilgermasse）に、周辺にわたつて均等
に分布し且つ水平方向に作用する少なくとも３個
のばね要素、及び周辺にわたつて均等に分布し且
つ垂直方向に作用する少なくとも３個のばね要素
が備えられることによつて、解決される。

本考案の利点はとりわけ、発生した振動を減衰
させるために一の振動減衰手段しか必要としない
ことにある。この手段のフレキシブルな懸吊及び
環状の構成によつて、当該手段が三つの自由度を
備え、即ち水平方向、垂直方向及び回転可能に配
設されているので、予め決定できない振動平面に
おいても振動できる状態にあり、また作業機械の
運転中の場合にも種々の振動平面を順応させるこ
とができる。

周辺にわたつて均等に分布し且つ水平方向に作
用する少なくとも３個のばね要素、及び周辺にわ
たつて均等に分布し且つ垂直方向に作用する少な
くとも３個のばね要素を設けることによつて、前
記減衰手段は、種々の振動平面において動き、且
つ同時に作業機械へその振動を減衰するために必
要なパルスを簡単な手段で伝達することができ
る。ばね要素なる用語は、この場合問題となつて
いるフレキシブルな懸吊すべてを意味する。その
際同様にフレキシブルな材料、例えばゴムクツシ
ヨンを有する支持箇所あるいは板ばね及至らせん
ばね等が重要である。

本考案に従う特有な形態では、前記ばね要素が
前記環状減衰手段に調節可能に設けられる。した
がつて作業機械が回転している場合にも簡単な手
段を用いて振動数の調整を行うことができる。作
業機械が静止している場合別の固有値を有するば
ねに交換して系全体の振動状態にそれぞれ適合さ
せるため再調節される。

本考案によると、作業機械に固着された保持要
素に垂直方向に作用するばね要素を少なくとも支
持させる。これらの保持要素の場合例えば山型鋼
あるいは作業機械のハウジングのまわりに位置し
たアングル環が重要であり、この環はその際例え
ばハウジングと溶接、ねじ締め或いは他の方法で
固着されている。ばねが破損する場合などで、本
発明による保持によつて、減衰手段の脱落が阻止
され、作業機械の損傷が防止される。

本考案のその他の細部、特徴及び長所は、添付
図に基づいた以下の説明で明瞭となる。

水平面１上に垂直に作業機械２が配設されてい
る。図示の例では、フランジ付けされた継手部分
４及び作業機械ハウジング５、例えば冷却水循環
ポンプを有するモータ３が重要である。

モータ３は、その上方部分に山型鋼要素６を設
けていて、この要素は例えばハウジングに溶接さ
れていて、垂直ばね要素７に対する保持要素とし
て使用され、垂直ばね要素自体は、図から明らか
なように、環状の振動減衰手段８を支持してい
る。

振動減衰手段８は、第２図から分かるように、
別の複数のばね要素９によつてモータ３のハウジ
ング及至保持部材６に水平面上において支持され
ている。これら水平のばね要素９は、例えばねじ
要素１０を介して、振動減衰手段８内で調節可能
に支持されていて、調整し直すことができる。同
様にばね要素７も調整し直すことができるように
振動減衰手段８に配設されているが、これについ
ては詳細に説明することを省略する。当然のこと
ながらこの図示の実施例は、本考案の範囲を逸脱
することなく種々に変更することが可能である。
したがつて第１図及び第２図に示されているそれ
ぞれ対となつた４個のばね要素７及び９の他に、
周辺に均等に分布される３個のばね対を設けるこ
ともできる。これら対のばね要素の配設の他に、
これらを振動減衰手段８にずらして設けることも
できる。この振動減衰手段８自体は、複数の円形
セグメントから組み立てることができる。或いは
閉鎖円環から構成してもよい。また振動減衰手段
８は、平衡要素の取りつけに用いられる装置を設
けることもできるが、これについては詳細に説明
することを省略する。これらのばね要素自体は、
振動減衰手段８の配設次第で圧縮ばねとしたり板
ばねとすることができる。前記ばね要素は、フレ
キシブルなプラスチツク要素及至ゴム塊等々で構
成することができる。振動減衰手段の下方に支持
部材６を図示のように配設する他に当該振動減衰
手段の上方にも当該部材を設けることができる。
その際に振動減衰手段が当該部材に懸吊されてい
てもよく、相応の端末ストツパを設けて、ばねが
破損した場合に当該振動減衰手段の落下を防止さ
せてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は振動減衰手段を有する作業機械の概略
的平面図、第２図は振動減衰手段を有する作業機
械の概略的な部分断面の正面図である。 ２……作業機械、７，９……ばね要素、８……
振動減衰手段。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 垂直に設けられたロータシヤフトを有する作
   業機械での振動減衰装置において、 作業機械２に対向してフレキシブルに懸吊さ
   れる環状の振動減衰手段８に、 周辺にわたつて均等に分布し且つ水平方向に
   作用する少なくとも３個のばね要素９、 及び周辺にわたつて均等に分布し且つ垂直方向
   に作用する少なくとも３個のばね要素７を備え
   ることを特徴とする装置。 (2) ばね要素７及び／又は９が環状減衰手段８に
   調節可能に設けられていることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項に記載の装置。 (3) 少なくとも垂直方向に作用するばね要素７を
   作業機械２に固着された保持要素６に支持させ
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項又は
   第２項に記載の装置。