JPH0228429Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、組立工程を終えた自動２輪車のエン
ジン性能、ブレーキ性能及び速度計等を検査する
ための装置に関する。

（従来の技術） 本願出願人は、実願昭60−184399号において、
自動２輪車のホイルベースに合せて前輪検査台と
後輪検査台とを並設し、該各検査台に車輪を支承
する１対の第１第２ドラムを設けると共に、該前
輪検査台上の第１ドラムと該後輪検査台上の第１
ドラムとを互に連動機構を介して連結して、後輪
を駆動したときに該両第１ドラムが共に回転され
るように構成し、該前輪検査台上の第１ドラムの
軸に速度測定器を接続して該ドラムを速度検査ド
ラムとすると共に、該後輪検査台上の第１ドラム
の軸にダイナモメータと回転速度計とを接続して
該ドラムを動力検査ドラムとし、自動２輪車のエ
ンジンを起動、加速して該ダイナモメータ及び回
転速度計による動力の測定と、該速度測定器によ
る速度の測定及び自動２輪車の速度計の読取りと
を行ない、ベンチ上でエンジン性能及び速度計の
検査を同時に行なえるようにした検査用ベンチを
提案した。

尚、この場合各第２ドラムは車輪を支承するア
イドラドラムとして機能する。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、上記ベンチ上でエンジン性能及び速
度計の検査だけでなく前後輪のブレーキ性能も検
査し得るようにして検査作業の能率向上が図れる
ようにすることが望まれる。

本考案は、各検査台上にアイドラドラムが存す
ることに着目し、これを制動力検査ドラムに利用
して能率良く検査作業を行なえるようにしたベン
チを提供することをその目的とする。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、かかる目的を達成すべく、自動２輪
のホイルベースに合せて前輪検査台を後輪検査台
とを並設し、該各検査台に車輪を支承する１対の
第１第２ドラムを設けると共に、該前輪検査台上
の第１ドラムと該後輪検査台上の第１ドラムとを
互に連動機構を介して連結して、後輪を駆動した
とき該両第１ドラムが共に回転されるようにした
ものにおいて、該各検査台上の第２ドラムの軸に
クラツチを介して駆動モータを連結し、該クラツ
チと該駆動モータとの間にトルク検出器を設けた
ことを特徴とする。

（作用） 前輪検査台及び後輪検査台上の各第２ドラムの
軸に駆動モータとトルク検出器とを連結するた
め、ベンチ上でエンジン性能及び速度計の検査に
継続して自動２輪車を移動することなく前後輪の
ブレーキ性能検査が行ない得られ、検査作業が能
率良く行なえる。

又、各第２ドラムと駆動モータ及びトルク検出
器との間にクラツチが存するため、該各クラツチ
を切つておけばエンジン性能検査時に駆動モータ
やトルク検出器が抵抗となることがなく、従つて
エンジン性能検査の精度を損なわない。

（実施例） 図面で１は前輪検査台、２は後輪検査台を示
し、該前輪検査台１上に前輪Ｆを支承する１対の
第１第２ドラム３，４と、該後輪検査台２上に後
輪Ｒを支承する１対の第１第２ドラム５，６と後
輪Ｒの前後の上方に出没自在の飛出防止用ローラ
７，７とを設けると共に、該前輪検査台１上の第
１ドラム３と該後輪検査台２上の第１ドラム５と
を複数のベベルギヤ８ａとスプライン継手８ｂと
で構成される連動機構８を介して連結して、後輪
Ｒを駆動したとき該両第１ドラム３，５が共に回
転されるようにした。

上記前輪検査台１上の第１ドラム３の軸９に速
度測定器１０を接続して該ドラム３を速度検査ド
ラムとし、又後輪検査台２上の第１ドラム５の軸
１１にクラツチ１２を介してダイナモメータ１３
と回転速度計１４とを接続して該ドラム５を動力
検査ドラムとし、該ダイナモメータ１３と該回転
速度計１４とを変換器１５を介して動力計１６に
接続して、該ダイナモメータ１３及び該速度計１
４による測定値が該変換器１５により変換されて
該動力計１６に表示されるようにした。

図面で１７は前輪検査台１の前後位置を調節す
る位置調節装置を示し、該調節装置１７により両
検査台１，２が被検査自動２輪車のホイルベース
に合致するように前輪検査台１の位置を調節す
る。

又、前輪検査台１上の第２ドラム４の軸１８に
クラツチ１９を介して駆動モータ２０と、後輪検
査台２上の第２ドラム６の軸２１にクラツチ２２
を介して駆動モータ２３とを夫々連結し、該各ク
ラツチ１９，２２と該各モータ２０，２３との間
に夫々トルク検出器２４，２５を設けて、該各第
２ドラム４，６を前輪Ｆ及び後輪Ｒの制動力検査
ドラムとし、該前輪検査台１上の第２ドラム４に
連結したトルク検出器２４に測定器２６と、該後
輪検査台２上の第２ドラム６に連結したトルク検
出器２５に測定器２７とを夫々接続した。

本考案の検査ベンチによる検査は次の通り行な
う。

先ず、自動２輪車をベンチ上に移動し前輪Ｆを
前輪検査台１上の第１第２ドラム３，４と後輪Ｒ
を後輪検査台２上の第１第２ドラム５，６とに載
置し、次いで飛出防止用ローラ７，７を突出させ
る。そして、動力測定は、後輪検査台２上の第１
ドラム５のクラツチ１２を接続し、自動２輪車の
エンジンを起動、加速して動力計１６により読取
る。同時に、連動機構８を介して駆動される前輪
検査台１上の第１ドラム３の回転で表示される速
度測定器１０の値と自動２輪車の速度計の読みと
を比較して、速度計の検査を行なう。

又、前輪ブレーキの検査は、前輪検査台１上の
第２ドラム４のクラツチ１９を接続し駆動モータ
２０を起動し、前輪ブレーキを作動してトルク検
出器２４によつて制動力を検出しその値を測定器
２６により読取る。

又後輪ブレーキの検査は、自動２輪車の変速機
を中立にして、後輪検査台２上の第２ドラム６の
クラツチ２２を接続し駆動モータ２３を起動し、
後輪ブレーキを作動してトルク検出器２５によつ
て制動力を検出しその値を測定器２７により読取
る。

このようにしてベンチ上でエンジン性能検査及
び速度計の検査に継続して、自動２輪車を移動す
ることなく前後輪ブレーキの性能検査が行なえ
る。

（考案の効果） このように本考案によるときは、検査ベンチ上
でエンジン性能及び速度計の検査に継続して自動
２輪車を移動することなく前後輪ブレーキの性能
検査が行ない得られて、検査作業の能率向上が図
れ、又各第２ドラムの軸にクラツチと駆動モータ
及びトルク検出器を付加するだけで足り安価にで
きる効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の検査ベンチの一部截断側面
図、第２図はその要部の平面図である。 １……前輪検査台、２……後輪検査台、３，４
……第１ドラム、５，６……第２ドラム、８……
連動機構、１８，２１……第２ドラムの軸、１
９，２２……クラツチ、２０，２３……駆動モー
タ、２４，２５……トルク検出器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動２輪のホイルベースに合せて前輪検査台と
   後輪検査台とを並設し、該各検査台に車輪を支承
   する１対の第１第２ドラムを設けると共に、該前
   輪検査台上の第１ドラムと該後輪検査台上の第１
   ドラムとを互に連動機構を介して連結して、後輪
   を駆動したとき該両第１ドラムが共に回転される
   ようにしたものにおいて、該各検査台上の第２ド
   ラムの軸にクラツチを介して駆動モータを連結
   し、該クラツチと該駆動モータとの間にトルク検
   出器を設けたことを特徴とする２輪完成車検査用
   ベンチ。