JPH02281012A - 新規重合体粒子の製造法 - Google Patents

新規重合体粒子の製造法

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JPH02281012A
JPH02281012A JP10307989A JP10307989A JPH02281012A JP H02281012 A JPH02281012 A JP H02281012A JP 10307989 A JP10307989 A JP 10307989A JP 10307989 A JP10307989 A JP 10307989A JP H02281012 A JPH02281012 A JP H02281012A
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JP
Japan
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vinyl
weight
monomer
propylene
particles
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Application number
JP10307989A
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English (en)
Inventor
Tetsuji Kakizaki
柿崎 哲司
Hiroyuki Sato
裕之 佐藤
Noriyuki Inoue
敬之 井上
Michiharu Kihira
紀平 道治
Masuzo Yokoyama
益造 横山
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 く技術分野〉 この発明は、成形性にすぐれ、剛性、寸法精度、印刷性
等の諸特性が改良され、かつ相溶化剤として好適なジア
ルケニルベンゼン−プロピレン共重合体(以下、特定プ
ロピレン共重合体ということがある。)粒子の製造法に
関する。
さらに具体的には、この発明は、特定プロピレン共重合
体とビニル重合体とからなる均質複合樹脂の製造法に関
する。この複合樹脂は、ビニル重合体が限定された範囲
内で特定プロピレン共重合体よりも多量であっても、そ
の均質性は維持される。
従って、この発明は、別の観点からみれば、改質された
ビニル重合体の製造法に関するものである。
く先行技術〉 従来より成形材料としてのプロピレン重合体の剛性、寸
法安定性、印刷性等を向上させるため、オレフィン重合
体にビニル重合体、たとえばポリスチレンをブレンドす
ることが行なわれている。
しかし、オレフィン重合体とポリスチレンとは一般に相
溶性が不良であるため、ポリスチレンを10重量%以上
配合することは行なわれておらず、一般には0.2〜5
重量%のポリスチレンがオレフィン重合体にブレンドさ
れていたにすぎない。
しかしながら、このような少量のポリスチレンをブレン
ドした場合でも、ブレンド物からの成形体は両樹脂の相
溶性の悪さから耐衝撃性が低下し、また外観が悪化しが
ちであった。
このような欠点を改良するためのものとして、電離性放
射線を照射してスチレンをプロピレン重合体にグラフト
重合させる方法が提案されている。
この方法はポリスチレンをプロピレン重合体に均一に分
散させるのに効果があるが、放射線グラフト重合法とい
う特殊な方法によるため経済性に問題があって、実用化
されていない。なお、この方法では導入するスチレン量
に限界がある。
一方、他の公知な方法として、プロピレン重合体をその
溶剤たとえばキシレンあるいはクロルベンゼン等に溶解
させてラジカル重合開始剤によってスチレン等をグラフ
ト重合させる方法、すなわち溶液グラフト重合法がある
。しかし、この方法は、プロピレン重合体の溶解度の点
から、多量の溶媒中に希釈された状態で重合が行なわれ
るため、ビニル単量体、重合開始剤およびプロピレン重
合体の相互の接触の機会が少なく、ビニル単量体の反応
効率が低いという欠点を有する上、溶剤回収等の後処理
工程が煩雑なため、経済的に不利である。乳化グラフト
重合法もあるが、この場合には重合がプロピレン重合体
粒子の表面反応に限定されるため、生成物の均質性が劣
るという欠点がある。
一方、これらの欠点を改良するものとして水性懸濁法に
よるプロピレンのスチレン改質法が知られている。しか
しながら、このプロピレンのスチレン改質物は、相溶化
剤として未だ不満足なものであり、より高性能なものが
望まれている。
〔発明の概要〕
く要 旨〉 この発明は上記の点に解決を与えることを目的とし、ビ
ニル単量体の懸濁重合という単一の工程だけで、そして
この懸濁重合工程を特定の条件下に実施することによっ
て、この目的を達成しようとするものである。
従って、この発明による新規重合体粒子の製造法は、下
記の工程(A)および(B)を含んでなること、を特徴
とするものである。
で表わされるジアルケニルベンゼンとプロピレンとから
主としてなる共重合体の粒子100重量部、ビニルない
しビニリデン単量体5〜200重量部、および10時間
の半減期を得るための分解温度が85〜130℃である
ラジカル重合開始剤を該ビニルないしビニリデン単量体
100重量部に対し0.01〜B1ff1部含む水性懸
濁液を、この開始剤の分解が実質的に起こらない条件下
に加熱して、ビニルないしビニリデン単量体がオレフィ
ン重合体粒子に含浸されて遊離ビニルないしビニリデン
単量体の量が20重量%未満となるに到らせる。
(B)  この水性懸濁液の温度を上昇させて、ビニル
ないしビニリデン単量体の重合を完成させる。
〈効 果〉 このように、この発明による新規重合体粒子の製造法は
、水性懸濁液中でプロピレン共重合体粒子に対する重合
開始剤溶存ビニルないしビニリデン単量体(以下、ビニ
ル単量体と呼ぶ)の含浸工程とこのビニル単量体の重合
工程とを含んでおり、特定の限定されたビニル単量体の
量比および反応条件を採用することによって、ビニル単
量体の水性懸濁重合の技術によって均質な複合樹脂材料
を製造するのに成功したものである。ビニル単量体の含
浸を遊離単量体、すなわちプロピレン共重合体粒子に含
浸または付着されない単量体の量が仕込単量体の20重
量%未満となる程度にまで行なう結果、ビニル単量体の
事実上全量がプロピレン共重合体粒子内部でかつごく少
量がプロピレン重合体粒子表面に付着して重合し、生成
物中にはビニル重合体粒子がプロピレン共重合体粒子と
独立して存在することは事実上認められない。従って、
この意味においてこの発明の方法は通常の油溶性ビニル
単量体例えばスチレンの水性懸濁重合とは異なるといえ
よう。
ビニル単量体の大部分がこのようにプロピレン共重合体
粒子内で重合するため、生成ビニル重合体はプロピレン
共重合体との間に何らかの相互作用を受けているものと
推定され、従って両者の相溶性は極めて良好である。ま
た公知技術に比較し、重合体粒子の中心部にまでビニル
単量体を含浸させた上、重合させているので均質性に優
れる。
この発明により得られる複合樹脂は両型合体成分の相溶
性が良好であるためそれ自身が均質な成形用材料として
使用されるが、この複合樹脂のもう一つの特色は他の熱
可塑性樹脂との相溶性が良好であるということである。
従って、この複合樹脂は他の熱可塑性樹脂とのブレンド
とじて一つの成形材料をなし、あるいはこれと相溶性を
持つが相互には相溶性のない二種または数種の熱iiJ
塑性樹脂に対する分散剤として利用される。
この発明により得られる複合樹脂の均質性は、ビニル単
量体のプロピレン共重合体粒子中への含浸工程を重合工
程とは別個に設けてビニルQi Q体の含浸を均一に、
すなわちプロピレン共重合体粒子中心に到るまで均一に
、行なわれるようにしたことにも原因する。
〔発明の詳細な説明〕
(I)プロピレン共重合体粒子に対するビニル単量体の
含浸 くプロピレン共重合体粒子〉 本発明での「ジアルケニルベンゼンとプロピレンとから
主としてなる共重合体」は、プロピレンと下記構造式で
示されるジアルケニルベンゼンとの共重合体およびプロ
ピレンを主体とする他のオレフィン類との混合物とこの
ジアルケニルベンゼンとの共重合体を包含するものであ
る。
このプロピレン共重合体を特徴づけるジアルケニルベン
ゼンは〇一体、m一体、p−体などの異性体のいずれで
もよく、また、混合物でもよい。
またベンゼン環が他の炭化水素残基で置換されている各
種の誘導体でもよい。
このようなジアルケニルベンゼンを具体的に例示すれば
、ジビニルベンゼン、イソプロペニルスチレン、ジビニ
ルトルエン、ジビニルナフタレンなどがある。
一方、このようなジアルケニルベンゼンと共重合させる
べき共単量体は、プロピレンまたはプロピレンを主体と
する(たとえば、75重量%以上)他のα−オレフィン
との混合物である。この場合の「他のオレフィン」は、
エチレン、および炭素数4〜10程度の脂肪族α−オレ
フィン(CoH2n)、および炭素数4〜10程度の脂
肪族ジオレフィン(たとえばブタジェン、ペンタジェン
、等)、ならびにこれらと共重合しうるエチレン性不飽
和単量体たとえばスチレン、核および(または)側鎖置
換スチレン(たとえば、αメチルスチレン、ビニルトル
エン)、(メタ)アクリレート、ビニルエステル、その
他、である。
このプロピレン共重合体は、プロピレンが75〜99.
95重量%、ジアルケニルベンゼンが0.05〜5重量
%、他のα−オレフィンが0〜24.95重量%の組成
のものであることが好ましい。
このジアルケニルベンゼンの2個のアルケニル基は、実
質的にその一方のみがプロピレン等と共重合している。
従って、この共重合体は、実質的に架橋していなから、
ゲル含量が実質的にゼロである。なお、共重合は、所謂
チーグラー型触媒によるポリプロピレンの製造と同様に
行なうことができる。
本発明で好適なプロピレン共重合体を具体的に例示すれ
ば、プロピレン−ジビニルベンゼン共重合体、プロピレ
ン−エチレン−ジビニルベンゼン共重合体、プロピレン
−ブテン−1−ジビニルベンゼン共重合体等が代表的な
ものである。これらのプロピレン共重合体は、混合使用
することもできる。またプロピレン共重合体の性質を損
わない範囲で他の重合体を混合使用することもできる。
ビニル単量体の含浸を容易にしかつ、懸濁重合時の凝集
を防ぐため、プロピレン共重合体の粒子は粒径分布が狭
く、かつ平均粒径1〜8+ns+、好ましくは3〜7層
層、程度のベレットであることが好ましい、粒径が過度
に大きいと、重合時の分散が困難なばかりでなく、ビニ
ル単量体の含浸速度が遅(なって反応時間が長くなる欠
点があるが、粒径がたとえば5〜8龍と大きいプロピレ
ン共重合体粒子を使用した場合は、含浸時間を長くし、
また生成樹脂塊を粉砕すればよいから、プロピレン共重
合体の粒度はこの発明においては必ずしも臨界的でない
この発明によれば、使用したプロピレン共重合体粒子の
形状がほぼそのまま生成複合樹脂即ち新規・重合体粒子
に保持されるから、生成複合樹脂か直ちに成形用材料と
使用するに適した粒度ないし粒子形状であるように出発
プロピレン共重合体粒子の粒度を選定することができる
くビニル単量体〉 前記したように、ビニリデン(11量体をも包含する。
具体的には、例えば、スチレン系単量体、例えば、スチ
レン、核置換スチレンたとえばメチルスチレン、ジメチ
ルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、
クロルスチレン、α〜置換スチレンたとえばα−メチル
スチレン、α−エチルスチレン、アクリル酸エステル(
特に、C1〜C7アルキルエステル)、メタクリル酸エ
ステル(特に、01〜C7アルキルエステル)、ハロゲ
ン化ビニルないしビニリデン(特に、塩化ビニル、塩化
ビニリデン)、アクリロニトリル、メタシクロニトリル
、ビニルナフタレン、ビニルカルバゾール、アクリルア
ミド、メタクリルアミド、無水マレイン酸、その他があ
り、単独または混合して用いられる。特に、親水性また
は固体のビニル単量体は、油溶性単量体中に溶解して使
用するとよい。
凡用的で高剛性の改質プロピレン共重合体を得るために
は、スチレン単独あるいはスチレン主体とこれと共重合
可能な少量の他の単量体、特にアクリロニトリル、メタ
クリル酸メチル、塩化ビニル、無水マレイン酸等との混
合物が適当である。
くビニル単量体の使用量〉 ビニル単量体の量は、プロピレン共重合体100重量部
に対して5〜200玉量部、好ましくは、20〜100
重量部、である。200重量部以上を超えるとプロピレ
ン共重合体に含浸されないビニル単量体量が多(なって
プロピレン共重合体粒子と独立のビニル重合体粒子が懸
濁重合時に析出して、生成複合樹脂の均質性が阻害され
るし、5重量部未満では生成複合樹脂の剛性あるいは他
の熱可塑性樹脂との相溶性等の改良効果が十分でない。
この発明によると、プロピレン共重合体に対するビニル
単量体の量比が増加すると、生成する複合樹脂中のビニ
ル重合体の分散粒子径が大きくなる傾向がある。従って
、目的とする使用形態によって、プロピレン共重合体と
ビニル単量体の量比を変えて利用することができる。−
例として、ビニル単量体がスチレンの場合、プロピレン
共重合体100重量部に対しスチレン5〜100重量部
の量比では生成する複合樹脂中のポリスチレン分散粒子
径が非常に小さいことから、この複合樹脂はプロピレン
共重合体の剛性及び寸法精度等を改良した成形材料とし
て、各種熱可塑性樹脂とのブレンド材料として、また相
互に相溶性のない二踵または数種の熱可塑性樹脂に対す
る分散剤として有効である。一方、プロピレン共重合体
100重量部に対してスチレン100〜200重量部の
量比では、生成する複合樹脂中のポリスチレンの分散粒
子径がやや大きくなることから、この照合樹脂は主とし
て高剛性で耐衝撃性にすぐれる成形材料として、あるい
はスチレン系樹脂へのブレンド材料としての応用が考え
られる。
く重合開始剤〉 この発明による方法は水性懸濁重合の技術に従うもので
あるため、重合開始剤は油溶性のものを使用する。
そして、この発明の特徴によれば、重合開始剤は10時
間の半減期を得るための分解温度か85〜130℃であ
るものでなければならない。特に90〜110℃の範囲
内にあるものが好ましい。
85℃未満では含浸工程中にビニル単量体の重合が生じ
て、生成複合樹脂の均質なものが得られない。130℃
超過ではプロピレン共重合体の分子切断反応が起こるの
で好ましくない。
このような重合開始剤の具体例を挙げれば、下記の通り
である(カッコ内の温度は、ベンゼン1g中に重合開始
剤を0.1モル添加し、該温度で10時間放置すれば重
合開始剤の分解率が5026となる温度である)。
シクロヘキサノンパーオキサイド(97℃)、t−ブチ
ルパーオキシベンゾエート(104℃)、メチルエチル
ケトンパーオキサイド(109℃)、ジクミルパーオキ
サイド(117℃)、ジ−t−ブチルパーオキサイド(
124℃)、2.5−ジメチル−2,5−ジベンゾイル
パーオキシヘキサン(100℃)、ジ−t−ブチル−ジ
−パーオキシフタレート(105℃)。
重合開始剤の使用量は、ビニル単量体100重量部に対
して0.01〜3重皿部、好ましくは0.1〜1重量部
、である。0.01重量部未満ではビニル単量体の重合
が完全に行なわれないし、3重量部を越えると、プロピ
レン共重合体の分子切断反応が顕著になり、プロピレン
共重合体が本来有する物性を著しく損なうと共に生成複
合樹脂を成形加工する場合に残存する重合開始剤による
悪影響が起こる。
また、本発明では、重合時に、連鎖移動剤として分類さ
れている単体または化合物を併用することができる。具
体例としては、例えば、(イ)脂肪族炭化水素としてヘ
プタン、シクロヘキサンなど、(ロ)芳香族炭化水素と
してベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレンなど、
(ハ)アルコール類としてメタノール、エタノール、t
−ブチルアルコール、ポリオキシエチレングリコール、
ジエチレングリコールなど、(ニ)ハロゲン化炭化水素
としてクロロホルム、四塩化炭素、ブロムトリクロルメ
タン、1,1.1−)リクロルエタン、クロルベンゼン
、クロルトルエン、ジクロルベンゼンなど、(ホ)ケト
ン類としてアセトン、メチルエチルケトンなど、(へ)
アルデヒド類としてアセトアルデヒド、プロピオンアル
デヒド、クロトンアルデヒドなど、(ト)エステル類と
してメチルアセテート、エチルアセテート、アリルアセ
テート、エチルステアレートなど、(チ)アミン類とし
てトリメチルアミン、ジフェニルアミンなど、(す)イ
オウ含有化合物としてアセチルジスルフィド、イオウ、
α−トルエンチオール、ブチルスルフィドなど、(ヌ)
その他、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、α−メチ
ルスチレンダイマー、ジエチルエーテル、ジエチルジチ
オグリコレート、酢酸などを挙げることができる。
く水性懸濁液の調製〉 系内にプロピレン共重合体粒子が存在するという点を除
けば、本発明での水性懸濁液の調製は、ビニル単量体の
水性懸濁重合を実施する場合のそれと本質的には変らな
い。従って、プロピレン共重合体粒子と、好ましくは重
合開始剤をあらかじめ溶存させたビニル単量体とを、水
性懸濁重合に使用されうる懸濁剤たとえば水溶性重合体
たとえばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン
、メチルセルロースその他あるいは難溶性無機物質たと
えばリン酸力ルウシム、酸化マグネシウムその他の存在
下に、水性媒体中に攪拌分散させる。
水性媒体は、各種水溶性物質が溶存したものでもよい。
水性懸濁液のプロピレン共重合体粒子ないしビニル単量
体の濃度は、系の攪拌が容易に行なわれる限り任意であ
るが、一般に水100重量部に対してプロピレン共重合
体およびビニル単量体5〜100重量部で行なわれる。
くビニル重合体の含浸〉 この水性懸濁液を、使用重合開始剤の分解が実質的に起
こらない条件下で加熱して、ビニル単量体をプロピレン
共重合体粒子中に含浸させる。含浸は、ビニル単量体の
80重量%以上、好ましくは90重量%以上、がプロピ
レン共重合体粒子に含浸または付着されるまで、すなわ
ち遊離のビニル単量体液滴が20重量%未満、好ましく
は10重量%未満、の量となる程度まで、水性懸濁液を
好ましくは攪拌下に放置して行なう。本発明者らの種々
の実験の結果、未含浸のビニル単量体が20重量%以上
の場合は独立のビニル重合体粒子が析出し、またプロピ
レン共重合体粒子中のビニル重合体の分散が不均一とな
って目的とする性能が得られないことが判明した。なお
、含浸工程における20重量%未満の遊離のビニル単量
体は、次の重合工程においてプロピレン共重合体粒子内
に含浸されあるいはプロピレン共重合体粒子表面に付着
して重合するため、生成物中にはビニル重合体粒子がプ
ロピレン共重合体粒子と独立して存在することは事実上
認められない。
含浸の際は、含浸促進の点からは加熱温度は高い方がよ
いが、重合開始剤の過早分解によって含浸前のビニル単
量体が単独で重合するので、これを防止する点からは加
熱温度は低い方がよい。前述した特定重合開始剤および
特定粒子形状のプロピレン共重合体粒子を用いる本発明
において好ましい条件は、温度70〜100℃、攪拌時
間は2〜6時間、程度である。
なお、遊離のビニル単量体の量は、次の方法によって知
ることができる。すなわち、水性懸濁液の任意量をサン
プリングし、これを300メツシュ程度の金網を用いて
手早く濾過してプロピレン共重合体粒子と液相に分離し
て液相中のビニル単量体の量を廊j定し、この値とビニ
ル単量体の仕込み量とから遊離のビニル単量体の割合を
算出する。
[II)ビニル単量体の重合 このようにして用意した水性懸濁液を、好ましくは攪拌
下に、更に高温に加熱して、ビニル単量体の重合を行な
う。
加熱温度は、使用重合開始剤の充分な分解か生じる温度
であるべきである。しかし、150℃を越えないことが
好ましい。150℃を越えると、プロピレン共重合体の
分子切断反応が起こって、プロピレン共重合体が本来有
する特性を著しく JMなう。一般に、100〜130
℃の温度が適当である。重合中の温度は、150℃以下
であれば必ずしも一定でなくてもよく、懸濁重合で生成
する複合樹脂の性状具合で二段あるいはそれ以上に変更
することもできる。
重合時間は一般に5〜20時間である。
前記したように、重合終了後も使用プロピレン共重合体
粒子の形状がほぼそのまま保持されている。重合終了後
は冷却し、その他通常の水性懸濁重合の後処理工程と同
様に処理すれば、直ちに成形用材料として使用できる形
態の複合樹脂を得ることができる。
(III)生成複合樹脂 このようにして得られる新規重合体粒子すなわち複合樹
脂は、出発プロピレン共重合体とは同質ではなく、均一
に分散されたビニル単量体からの重合体を内蔵するプロ
ピレン共重合体あるいはビニル車量体がプロピレン共重
合体の幹にグラフト重合した変性プロピレン共重合体あ
るいはプロピレン共重合体粒子表面にビニル単量体の重
合体がグラフト重合したものあるいはこれらの集合物と
推定され、ビニル単量体の独自の重合体粒子がプロピレ
ン重合体粒子と別個に存在するものではない。
この発明により製造される複合樹脂は、ビニル単量体か
らの重合体が0.1〜2μのほぼ球状の微細粒子として
プロピレン共重合体中に均一に分散しているものである
。このような微細な分散は、単純ブレンドではいかなる
手法を用いても達成しえない(プロピレン共重合体中に
ビニル重合体粒子を数十μの単位でしか分散されえない
)。
(IV)複合樹脂の利用 この発明により製造される複合樹脂は、その均質性によ
って改質プロピレン共重合体として成形材料として利用
される。この複合樹脂に顔料、熱安定剤、紫外線吸収剤
、帯電防止剤、難燃化剤、無機充填材、他の熱可塑性樹
脂をブレンドして成形材料として利用することももちろ
ん可能である。
そして、この複合樹脂の他の利用形態の一つは、これを
他の熱可塑性樹脂とのブレンドとして使用することであ
る。
プロピレン共重合体とこのプロピレン共重合体に含浸さ
れたビニル単量体の重合により生成したビニル重合体と
の均質重合体から本質的になるこの発明の新規重合体す
なわち複合樹脂の特色の一つは各種の熱可塑性樹脂に対
する相溶性の良さであり、この複合樹脂を各種の熱可塑
性樹脂に適当量配合したものは均質なブレンドをなし、
しかしてこのブレンドは被配合熱可塑性樹脂にこの複合
樹脂に固有の前記した改良された特性を付与することが
できる。
たとえば、スチレンの改質プロピレン共重合体はホモポ
リスチレンの耐衝撃性および伸びの改良、ポリプロピレ
ンの顔料分散性、剛性および収縮性の改良、メタクリル
酸メチル改質プロピレン共重合体はポリプロピレンの剛
性および表面平滑性の改質、ポリプロピレンにポリスチ
レンとスチレン改質プロピレン共重合体とを添加したブ
レンド物はポリプロピレンの押出成形性、真空成形性の
改良に著しい効果を示す。
(V)実施例 実施例−1 内容量50リツトルのオートクレーブ内に純水21)c
gおよび懸濁剤として第三リン酸カルシウム420gお
よびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.63g
を加えて水性懸濁液とし、これに粒径4〜5■■のプロ
ピレン−ジビニルベンゼン共重合体粒子(プロピレン含
有量99.74重量%、ジビニルベンゼン含有量0. 
26ffi量%、メルトインデックス(Ml)4.1)
 7kgを攪拌により懸濁させた。別に重合開始剤とし
てt−ブチルパーオキシベンゾエート(10時間の半減
期を得るための分解温度(以下同様):104℃)10
.5gをスチレン3.5kgに溶解させ、これを前記懸
濁系に投入し、オートクレーブ内IM度を90℃に昇温
させ、該温度で3時間保持して、重合開始剤を含むスチ
レンをプロピレン共重合体粒子中に含浸させた。
この水性懸濁液を105℃に昇温し、該温度で3時間維
持して重合を行なわせ、更に135℃に昇温し、該温度
で3時間維持して重合を完結させた。
冷却後、内容物を取り出し、水洗して、粒径5〜6mm
のスチレン改質プロピレン共重合体粒子10.5kgを
得た。この粒子は、融着、塊状化、傷つきなどがなく、
ただちに成形用に使用可能な状態であった。
また、本重合体約1gを用い、抽出溶媒としてメチルエ
チルケトン(MEK)を使用してソックスレー抽出を5
時間行ないMEK抽出不溶分を得た。本不溶分中のポリ
スチレン含量を赤外線吸収スペクトルにより定量し、プ
ロピレン共重合体にグラフト重合しているポリスチレン
のiQしたポリスチレンに対する割合、いわゆるグラフ
ト効率、を求めたところ79.4fifA%であった。
実施例−2 内容量50リツトルのオートクレーブ内に純水21kg
および懸濁剤として第三リン酸カルシウム420gおよ
びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.63.を
加えて水性懸濁液とし、これに粒径4〜5mmのプロピ
レン−ジビニルベンゼン共重合体粒子(プロピレン含a
二99.46重二%、ジビニルベンゼン含有H0,54
iQ%、Ml6.4)7kgを攪拌により懸濁させた。
別に重合開始剤としてt−ブチルパーオキシベンゾエー
ト(分解温度:104℃)70g、連鎖移動剤としてα
−メチルスチレンダイマー(日本油脂(株)製)35g
をスチレン3.5kgに溶解させ、これを前記懸濁系に
投入し、実施例1と同様の力法でスチレン改質プロピレ
ン共重合体粒子10.5kgを得た。この粒子は、融着
、塊状化、傷つきなどがなく、ただちに成形用に使用可
能な状態であった。
また、実施例1と同様の方法にてグラフト効率を求めた
ところ44,0重量%であった。
比較例−1 内容積50リツトルのオートクレーブ内に純水20kg
および懸濁剤として第三リン酸カルシウム400gおよ
びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6gを加
えて水性懸濁液とし、これに粒径0,5mm以下のパウ
ダー状のプロピレン−ジビニルベンゼン共重合体(プロ
ピレン含有量99.74重量%、ジビニルベンゼン含有
−0,26重量%、Ml4. 1)2. 5kgを攪拌
により懸濁させた。別に重合開始剤としてt−ブチルパ
ーオキシベンゾエート(分解温度=104℃)25fr
をスチレン2.5kgに溶解させ、これを前記懸濁系に
投入し、実施例1と同様の方法で重合を行った。得られ
た粒子は融着による塊状化が起こり、反応器の抜き出し
が困難であった。
実施例−3 内容積3リツトルのオートクレーブ内に純水1、 2k
gおよび懸濁剤として第三リン酸カルシウム24gおよ
びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.04gを
加えて水性懸濁液とし、これに粒径4〜5龍のプロピレ
ン−ジビニルベンゼン共重合体粒子(プロピレン含有量
99.77重−%、ジビニルベンゼン含有ff10.2
3重量96、Ml  20.3)400Kを攪拌により
懸濁させた。別に重合開始剤としてt−ブチルパーオキ
サイド(分解温度=104℃)0.6gをメチルメタク
リレート200gに溶解させ、これを前記懸濁系に投入
し、実施例1と同様の方法でメチルメタクリレート改質
プロピレン共重合体粒子600gを得た。この粒子は、
融着、塊状化、傷つきなどがなく、ただちに成形用に使
用可能な状態であった。また、実施例1と同様の方法に
てグラフト効率を求めたところ、54.0ffim%で
あった。
実施例−4 実施例−3のプロピレン−ジビニルベンゼン共重合体の
かわりにエチレン−プロピレン−ジビニルベンゼン共重
合体(エチレン含有量58,9重量%、プロピレン含有
量40.93重量%、ジビニルベンゼン含有ff10.
17重;%)を用いる他は実施例−3と同様に行ない、
メチルメタクリレート改質プロピレン共重合体粒子60
0gを得た。
この粒子は、融む、塊状化、傷つきなどがなく、ただち
に成形用に使用可能な状態であった。
実施例1と同様の方法にてグラフト効率を求めたところ
、65.3重量%であった。
比較例−2 実施例−1のプロピレン−ジビニルベンゼン共重合体粒
子のかわりにプロピレン重合体粒子(Ml6)を用いる
他は実施例−1と同様に行ない、スチレン改質プロピレ
ン重合体粒子10.5kgを得た。この粒子は、融着、
塊状化、傷つきなどがなく、ただちに成形用に使用可能
な状態であった。
実施例−1と同様の方法にてグラフト効率を求めたとこ
ろ16.0重量%であった。
比較例−3 ポリプロピレン(三菱油化社製「三菱ポリプロ」FYb
 (Ml2.3)) 、ポリスチレン(三菱モンサンド
化成社製[ダイヤレックスJHF77、Ml5.5)お
よび実施例−1で得られたスチレン改質プロピレン共重
合体粒子、比較例−2で得られたスチレン改質プロピレ
ン重合体粒子を表1に示す割合で用いて、三菱重工社製
HM型押出機(直径50龍)にて、樹脂温度225℃、
引取速度2.2m/分にて0,3厚のシートを成形した
これらのシートについて各種の評価をした。結果は表の
通りである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 下記の工程(A)および(B)を含んでなることを特徴
    とする、新規重合体粒子の製造法。 (A)式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (R^1:HまたはCH_3 R^2:炭素数1〜6の炭化水素基 n:0または1) で表わされるジアルケニルベンゼンとプロピレンとから
    主としてなる共重合体の粒子100重量部、ビニルない
    しビニリデン単量体5〜200重量部、および10時間
    の半減期を得るための分解温度が85〜130℃である
    ラジカル重合開始剤を該ビニルないしビニリデン単量体
    100重量部に対し0.01〜3重量部含む水性懸濁液
    を、この開始剤の分解が実質的に起こらない条件下に加
    熱して、ビニルないしビニリデン単量体がオレフィン重
    合体粒子に含浸されて遊離ビニルないしビニリデン単量
    体の量が20重量%未満となるに到らせる。 (B)この水性懸濁液の温度を上昇させて、ビニルない
    しビニリデン単量体の重合を完成させる。
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