JPH0227993A - hEGFの製法 - Google Patents

hEGFの製法

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JPH0227993A
JPH0227993A JP63177685A JP17768588A JPH0227993A JP H0227993 A JPH0227993 A JP H0227993A JP 63177685 A JP63177685 A JP 63177685A JP 17768588 A JP17768588 A JP 17768588A JP H0227993 A JPH0227993 A JP H0227993A
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JP
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hegf
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culture
gene
coli
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Junichi Yano
純一 矢野
Masatoshi Murai
正俊 村井
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Nippon Shinyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、ヒト上皮細胞成長因子(hEGF)を遺伝子
工学的手法を利用して効率的に製造する方法に関する。 hEGFは、今日ではβ−ウロガストロンと同一物質で
あることが判明しており、本発明は抗かいよう剤等の医
薬品として有用であるhEGFを大量にたやすく提供し
ようとするものである。
【従来の技術1 ■ベクターに所望物質をコードする遺伝子を組み込み、
[2]このベクターを用いて宿主大腸菌を形質転換し、
[3]このようにして得られた形質転換体を培養し、■
培養液から回収することにより所望物質を取得する、の
上記[1]〜[4]の一連の操作を行う遺伝子工学的手
法については既に公知であり、人体に有用な微量蛋白質
をこの手法にのっとって取得するための種々の工夫がな
されてきた。 Tacon+  W、、  Carey、  N、 E
metage+  S、  :  、Mo1ec。 gen、 Genet、、 177、427(1980
) *Tacon、 W、、 et、al、  : G
ene lJ+ 255(19B3) @Kawai、
 s、l et、al、 : J、 Ferment、
 Technol、+64、503(1986) 。 Oka、 T、、 at、al、 :Proc、 Na
tl、 Acad、 Sci。 USA、  82.7212(1985)、その他に詳
しい。 最新の技術によれば、例えば、大腸菌アルカリ性ホスフ
ァターゼ遺伝子由来のプロモーターをコードする遺伝子
と、その制御下にシグナルペプチドをコードする遺伝子
とを同時に具備し、かつhEGFをコードする遺伝子を
も組み込んで組み換えDNAを造成することで、最終的
にhEGFを取得する方法が開示されている(特開昭6
3−003799号公報、特開昭63−003800号
公報)、ここでは、培養に際してその取得収量をあげる
目的で、例えば、蛋白質合成能の誘導が起こる前は低温
域で蛋白質合成能誘導後は高温域で培養を行ったり、又
は、蛋白質合成能の誘導が起こる前は弱酸性又は中性の
条件で蛋白質合成能誘導後は弱アルカリ性の条件で培養
を行ったり、その培養方法の工夫が種々なされそれぞれ
成果をあげている。 【発明が解決しようとする課題】 上記した従来技術によれば、目的とするhEGFはなる
ほどある程度の収量を得ることができる。 しかしながら、培地への分泌発現を伴らた高密度培養を
目指す場合には多くの欠点があった0例えば、■これま
での方法では形質転換大腸菌がhEGFの産生を開始す
る時期を任意にコントロールすることができない、■そ
のため、hEGF産生を開始する前に形質転換大腸菌を
充分に増殖させておくことができない、■従って、いわ
ゆる高密度培養(本明細書中では400Dsi。以上の
大腸菌による培養のことをいうこととする)をする場合
には、形質転換大腸菌がhEGFを産生ずる過程をコン
トロールすることができないという欠点を有していた。 更に、高密度培養に必須であるフェッド・バッチ(Fe
d−Batch)法(培養中に培地を添加しつつ培養を
継続する手法)を適用することも原理的に不可能であっ
た。 本発明者らの実験によれば、形質転換大腸菌がhEGF
の産生を開始すると、形質転換大腸菌自体の増殖が抑制
される現象がある。この理由は必ずしも明らかではない
が、産生されたhEGFは形質転換大腸菌の細胞内やペ
リプラズム(内膜と外膜との間)に留まることなく細胞
外に分泌されるというhEGF特異の現象から、形質転
換大腸菌に大きなストレスがかかっていることが推測で
き、これによりhEGF産生と同時に形質転換大腸菌自
体の増殖が抑制されるためと推測される。 以上のことから、高密度培養を実現せしめるためには、
形質転換大腸菌を充分に増殖せしめた時点でhEGF産
生を開始する必要があり、このためにはhEGF産生時
点を任意にコントロールすることができることが必須で
あった。
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、以下の諸点にある。 ■プロモーターとしてtrp合成酵素系遺伝子のプロモ
ーターをコードする遺伝子を使用すること。 ■3−インドールアクリル酸(I AA)を添加するこ
とで形質転換大腸菌がhEGFを産生ずる時期をコント
ロールすること。 ■培養にあたって、添加すべき培地の添加速度を可変と
するフエッド・バッチ法を駆使すること。 ■添加する培地の炭素源が、グルコース、グリセロール
、又はグルコースとグリセロールの組み合わせであるこ
と。 ■更に、上記■におけるフェッド・バッチ法において、
添加する培地の炭素源として、グルコースを用いた後に
グリセロールを用いること。 以下に、上記の諸点について詳しく述べる。 プロモーターとして大腸菌アルカリ性ホスファターゼ遺
伝子由来のものを適用した場合には、培地中のリン酸塩
の存在によりhEGF産生能が停止している。形質転換
大腸菌が増殖しこの過程でリン酸塩が消費され、一定濃
度以下になることで大腸菌アルカリ性ホスファターゼ遺
伝子由来プロモーターが働きを始めてhEGF産生が開
始する。 この間の現象を培養液のpHと温度とを調節することで
、そのhEGF産生能を高めようとするのが従来の技術
であった。 本発明においては、大腸菌アルカリ性ホスファターゼ遺
伝子由来のプロモーターの代わりに上記したtrp合成
酵素系遺伝子のプロモーターを適用する。 本発明においては、培地中に50mg/I!程度のトリ
プトファンを加えておく、形質転換大腸菌の増殖に従っ
てトリプトファンが消費され一定濃度以下になればtr
p合成酵素系遺伝子のプロモーターが働き始めhEGF
産生を開始するが、充分のトリプトファンが培地中に存
在すれば、本発明のプロモーターがhEGF産生を開始
することはない。 また後記実施例に示すように、特に形質転換大腸菌はh
EGFを分泌すると増殖速度を弱め又は増殖を止める性
質を存している。 これらのことから、本発明に用いたtrpプロモーター
をもつ分泌発現プラスミドベクターは、その厳密な発現
制御が容易に可能であるところから、後述する形質転換
大腸菌の高密度培養に利用するのに極めて適しているこ
とが判った。即ち、分泌hEGFの産生量を150mg
/j!以上に上げるためには、トリプトファン存在下で
培養を行って形質転換大腸菌が充分高密度に増殖したと
きにIAAをすばやく添加し、短時間(10〜18時間
)後に産生物を培地から回収することができる。 また、フェッド・バッチ法における添加培地中にグルコ
ースの代わりにグリセロールを加えておくこと又は添加
途中でグルコースをグリセロールに変更することにより
、後に詳述するようにtrpプロモーターの働きを開始
する時期を巧妙にコントロールすることが可能となる。 ところで、IAAはトリプトファンの構造類似体であっ
てかつレプレッサー蛋白への親和性はトリプトファンよ
りも強いので、レプレッサーと優先的に結合することに
より、レプレッサーがプロモーター(オペレーター)に
結合するのを防ぐ。 従って培地中にトリプトファンが存在する状態において
もIAAを培地中に添加することによりこのプロモータ
ーが働きを開始する。 以上のことから、本発明においては、培養中のいずれの
段階においても、IAAを添加することで高密度培養条
件下での培地中への分泌発現によるhEGF産生を開始
させることができることが理解できる。本発明の重要な
要旨は、実はここにある。 形質転換大腸菌の増殖を高めれば、その後のhEGF産
生がそれに比例して高まることが判っている。培地自体
の工夫により、又はフェッド・バッチ法の通用により、
培地中の形質転換大腸菌の密度を高めることができるか
ら、その高密度培養によって形質転換大腸菌の増殖を高
めた後にhEGF産生を開始させてやれば、それだけ効
率的にhEGFを取得することができることとなる。 (以下次頁) 本発明においては、通常の遺伝子工学上で常用されてい
る方法を適宜用いることができる0例えば、宿主大腸菌
としては汎用されているに12由来大腸菌株を使用し、
またベクターとしては市販のプラスミドを遺伝子工学的
に組み換えて使用することができる。更に具体的には、
本発明においては、以下のような大腸菌を使用すること
ができる。 JMIOI 、TBI 、 HBIOI、RRI、D旧
、MM294、C600gC60O、Y1090(pM
C9消失株)。 また、これらの誘導株も使用することができる。 また、本発明においては、例えば、以下のようなプラス
ミド及びファージDNAを使用することができる。 pDR540(ファルマシア社製) 、l’l13mp
lB及びmp19(宝酒造製)。 また本発明においては、例えば、以下のような培地を基
礎培地及び添加培地として使用することができる。 LB培地(10g/lバクトドリプトン、5g八へ母エ
キス、5g/1食塩)。 M9培地(6g/lリン酸水素酸水素ジナトリウム/1
1ノン酸二水素カリウム、0.5g/1食塩、Ig/l
塩化アンモニウム、2mM硫酸マグネシウム、0.1m
M塩化カルシウム)、 4YTM9培地(M9培地に以下の成分を添加したもの
、  32g/lバクトドリプトン、20g/l酵母エ
キス)また、平板培地には1.5%となるよう、M13
ファージ上層培地には0.6%となるよう寒天を加えて
調製することができる。すべてのプラスミドを含む大腸
菌の培養には、アンピシリンを100mg/lとなるよ
うに培地に加えてプラスミドの離脱を防ぐようにするこ
とができる。 本発明において使用する制限酵素とDNA修飾酵素とし
ては、通常の遺伝子工学上で常用されているものを適宜
使用することができる0例えば、宝酒造製、東洋紡製、
ファルマシア社製、及びベーリンガーマンハイム社製の
ものを適宜使用することができる0本発明においては、
これらのものは、説明書及び文献(Molecular
 Cloning ;a 1aboratory n+
anua1. Co1d Spring Harbor
Laboratory、 Co1d Spring H
arbor、 New York)に従って使用するこ
とができる。 また、本発明においては、大腸菌の形質転換、プラスミ
ド精製及びファージDNA精製は、通常の遺伝子工学上
で常用されている手法を適宜使用することができる。ま
た、文献(MolecularCloning)の記載
及び説明書に従ってすることができる。 本発明におけるオリゴヌクレオチドは、通常のDNA合
成で常用されている手法(例えば、トリエステル法)を
適宜使用することにより合成することができる。また一
方、市販のDNA合成機(アプライドバイオシステムA
pplied Biosystem社製 モデル380
B)によっても行うことができる。 また、本発明におけるオリゴヌクレオチドの連結は、通
常の遺伝子工学上で常用されている手法を適宜使用する
ことができる。具体的には、例えば、各合成オリゴヌク
レオチド1μgを、20μ2のリンカ−キナーゼ緩衝液
(Molecular Cloningによる)中でリ
ン酸化した後混合し、70°C110分間加熱した後、
室温まで約1時間かけて徐冷し、次に混合液と同量の1
倍濃度リンカーキナーゼ緩衝液を加え、T4DNAリガ
ーゼを加え、16℃−晩装置した0次に70°Cで10
分間加熱してT4リガーゼを失活させた後、エタノール
沈澱法によって緩衝液を交換し、目的とする断片を生じ
るよう両端の制限酵素で切断した後、8%ポリアクリル
アミドスラブゲル電気泳動で分画する。目的のDNA断
片を含むゲルからは、緩衝液による抽出(Molecu
lar Cloningによる)法でDNAを抽出し精
製する。このような手法は、本発明におけるオリゴヌク
レオチドの連結の典型的な例である。 本発明における目的物であるhEGFiiの測定にあた
っては、通常の遺伝子工学上で常用されている手法を適
宜使用することができる。具体的には、例えば、市販の
hEGF (湧永製薬製、アマジャム社製)を標準とし
てラジオイムノアッセイ(アマジャム社製キットを使用
)によって測定することができる。
【実施例】
以下に参考例及び実施例を掲げて、本発明を更に詳しく
説明する。 参考例1 [分泌発現プラスミドの作製] (1)trpプロモーター、SD配列、大腸菌アルカリ
性ホスファターゼシグナルペプチド遺伝子の合成利用す
るtrpプロモーターとそのSD配列(Shine−D
argarnoリポソーム結合部位)ば、転写開始点の
Aを+1とした場合の一60位のTから+26位の4ま
でとした。−60位のTの5゛側にはベクターとの連結
を考慮して旧ndl[l切断点を設けた。大腸菌アルカ
リ性ホスファターゼシグナルペプチド遺伝子は、天然の
配列に従ったが、ベクターとの連結とhEGF遺伝子へ
の連結を考慮して開始コドンのGTGをATGへ変更し
、C末端のGCTをGCGへ変更し、その3″側へEc
oRl切断点を設けた0以上の配列を8個のオリゴヌク
レオチドに分けて合成し、常法に従って連結し、旧nd
I[[−EcoRIDNA断片として精製した。また、
この断片をM13s+p1Bファージ複製型DNAの旧
ndI[I  EcoRI切断点間に挿入し、ジデオキ
シ(dideoxy)法により塩基配列の確認を行った
(図1)。 (2)hEC,F遺伝子の合成 hEGF遺伝子の配列は、天然のhEC;Fのアミノ酸
配列を基にして考案した。配列の考案に際しては、大腸
菌で使用頻度の高いコドンの使用、二次構造をとりうる
ような繰り返し配列の除去、遺伝子中程に遺伝子連結の
ため必要なsph l切断点を設けること、の3点を考
慮した。 具体的には、21個のオリゴヌクレオチドからなるEc
oRI −5ac I D N A断片としてhEGF
遺伝子を作製した。 まず前半部分のBcoRI   Sph I D N 
A断片を構成する11個のオリゴヌクレオチドを常法に
従って合成、連結し、M13mp18ファージ複製型D
NAのEcoRI −Sph l切断点間に挿入しジデ
オキシ法により塩基配列の確認を行った。 次に後半部分の5phI−SacIDNA断片を構成す
る10個のオリゴヌクレオチドを常法に従って合成、連
結し、M13mplBファージ複製型DNAのSph 
I −5ac l切断点間に挿入し、ジデオキシ法によ
り塩基配列の確認を行った。 それぞれの組換M13ファージの複製型DNAより、前
半部分のEcoRI −5ph I D N A断片と
後半部分の5phl−SaclDNA断片を切り出して
連結し、hEGF遺伝子を作製した。 完成したhEGF遺伝子は、5゛末端がEcoRl切断
点になっており、この部分は、hEGFのN末端アミノ
酸のアスパラギンに相当する。3°末端はSac l切
断点になっており、その直前には終止コドンTGA、 
TAGが連続する形になっている。連結したhEGF遺
伝子のEcoRI −5ac I D NAIM片をM
13mp18ファージ複製型DNAのEcoRI −5
ac■切断点に挿入し、ジデオキシ法により、再度塩基
配列の確認を行った(図2)。 (3)分泌発現プラスミドの作製 まずpDR540(ファルマシア社製)のEcoRl切
断点をDNAポリメラーゼKleno−断片とT4リガ
ーゼ(ligase)を用いた常法により消失せしめ、
pDR540E−プラスミドを作製した。 次にこのpDR540E−DNAのBa5al l切断
点に常法に従って合成、連結したリンカ−を挿入し、新
たにEC0RI、Xhol、 5aclSPvuII切
断点を導入した。 更にこのPvu n切断点にtrp Aターミネータ−
配列(ファルマシア社製)を挿入してpATGtプラス
ミドを作製した。このI)ATG tプラスミドDNA
のEcoRl切断点とSac l切断点の間に、合成h
EGF遺伝子を含むl!coRI  Sac I D 
N A断片を挿入し、pB719プラスミドを作製した
。 次にtrpプロモーター・SD配列、大腸菌アルカリ性
ホスファターゼシグナルペプチド遺伝子を含む旧ndI
I[−EcoRIDNA断片を、pBT19の旧nd■
切断点とEcoRl切断点の間に挿入し、hEGF分泌
発現プラスミドpBT23を作製した(図3、及び図4
)。 参考例2 [hEGFの発現とその分布] pBT23 D N Aを用イテ大腸菌C600gC6
0Oを形質転換し、pB723を保持する形質転換大腸
菌を得た。 このpBT23を保持しているC6C60Ol K−株
を0.11のLB培地で一夜振盪培養し、前培養液とし
た。 0、i容振盪フラスコにおいて0.22のM9培地(5
g/lカザミノ酸、2g/lグルコース、10mg/f
ビタミンBl、100mg/ lアンピシリンを含む)
に前記の前培養液を4d植菌しく2%植菌)、37°C
で125回/分の振盪を行い培養した。対数増殖初期(
このときの0Dssoは約0.1)に3−インドールア
クリル酸(I AA)を20B/J!となるように添加
して、trpプロモーターの誘導を行った。培養開始1
.2.4.6.8.24時間後に試料を採取し、遠心分
離して培地と菌体成分とを分離し、菌体からはさらに浸
透圧ショック法によりそのペリプラズム画分を分離した
。培地中とペリプラズム中のhEGFiiは、ラジオイ
ムノアッセイ法(アマジャム社製キット)により測定し
た。結果を表1に示す。 培養開始24時間で、培地中のhEGF量は0.73m
g/iと最大となった。ペリプラズムに蓄積するhEC
−F量は培養4時間で最大となるが、その量はたかだか
0.02mg/ 1−程度であり、培養24時間には減
少してほとんど存在しなくなっていた。 これらのことから、分泌されたhEGFはそのほとんど
が培地中に存在することが確認できたので、以降の実験
では産生hEGF量は培地中の量のみを測定した。 参考例3 [宿主大腸菌株の検討] pBT23 DNAを用いて、大腸菌HBIOI、RR
I、DHI 、MM294 、Y1090(pMC9消
失株) 、JMIOI 、781株を形質転換し、それ
ぞれのpBT23を保持する形質転換大腸菌を得た。 先のC6C60OI K−形質転換株とともに参考例2
と同様の条件で培養を行った。IAAによるtrpプロ
モーターの誘導は、培養開始後9.5時間に行い、その
時と24時間後の培地中のhEGF量を測定した(表2
)。 8種類の形質転換大腸菌のうちTBIが最も産生量が多
く4mg/lに達した。その次がC600C60O−と
[1B101で、ともに1.25 ng/ lであり、
これらの株がhEGF産生に適していると考えられた。 参考例4 [trpプロモーター誘導時期の検討]pB723を保
持しているHBIOI形質転換株を用いて参考例2と同
様の条件で培養を行い、対数増殖中期、後期、定常期に
それぞれIAAを20mg//!となるよう添加して培
地中のhEGF量を調べた。 結果を表3に示す。 (以下次頁) 表3  trpプロモーター誘導時期とhEGF産生て
は表4のものを用いた) 、  4YM9. M9−1
. M9−2を培地として用いた場合には、5.5時間
後に、M9−3、M9−4を培地として用いた場合には
9時間後に、IAAを20mg/ffiとなるよう添加
し、培養開始9.24時間後の培地中のhEGF量を測
定した。 対数増殖中期又は定常期にIAAを添加した方がhEG
F産生量が多くなることが判った。 参考例5 [培地組成とhEGFの産生量] pB723を保持しているTBI形賞転換株を用いて参
考例2と同様の条件で培養を行った(培地としH9−3
培地(5g/ 1カザミノ酸、2g/lグルコースを含
む)を用いた場合、hEGF産生量が最大(7,25m
g/ l ) となった、また、トリプトファンを多量
に含有する天然成分(例えば、酵母エキス、バクトドリ
ブトン)を主体とする培地では、hEGF産生量が少な
いことが判った。 参考例6 [培地中のトリプトファンによるtrpプロモーターの
制?al] 前記した各参考例等における′培養tよ、培地にトリプ
トファンを含んでおらず、前培養液由来のトリプトファ
ンが大腸菌の増殖に伴い一定濃度以下になった時期から
trpプロモーターの誘導が起こる自然誘導系であった
。この系では、誘導物質であるIAAは、hEGF産生
量を増加させるが、直接trpプロモーター誘導のスイ
ッチをOnにさせることはなかった。 そこであらかじめ培地にトリプトファンを加えておき・
trpプロモーターからの誘導を抑制できるか否か、ま
た抑制できるとしたらIAA添加により抑制解除が可能
か否かを確かめることとした。 加えるトリプトファンの量は−1,3,10,20,3
0,40mg/j!とじ、またIAAを表6に示す濃度
となるように加えた。 pBT23を保持しているHBIOI形質転換株を用い
て培地及び条件は参考例2と同様にして培養した。 またIAAは、培養開始5時間後に添加し、培地中のh
EGF量を測定した。結果を表6に示す。 (以下次頁) 表6−1 培地中トリプトファン濃度と hEGF産生量 培地に加えるトリプトファンの濃度がLong/j!以
下では、hEGF産生量は6〜10+++g/j!であ
るのに対して、20〜40mg/j!では1〜1.5t
mg/ 12と大幅に減少し、一定濃度以上のトリプト
ファンはhEGF産生を抑制することが判った。 また、トリプトファン濃度が20mg/lの場合では、
IAAを20又は401g/l添加するとhEGF産生
量が約8倍増加したが、80+sg/l添加では約4倍
の増加にとどまった。トリプトファン濃度が30〜40
tmg/lの場合には、I A A80+eg/ l−
添加によるhEGF産生量の増加は約1.5倍と、小さ
かった。 以上の結果から、適当な量のトリプトファンの添加(こ
こでは20tag/ It )は、trpプロモーター
からの誘導を抑制すること、またIAAの添加(20〜
40mg/ x )はその抑制を解除し、trpプロモ
ーターのスイッチをonにすることが確かめられた。ま
た微量のトリプトファンの添加は、形質転換大腸菌の増
殖を促進することが判っており(10〜4抛g/lのト
リプトファン添加により菌体量は1.5〜2倍になる)
、また40s+g/j!以上の過剰の■A、Aの添加は
大腸菌の増殖を抑制し、hEGF産生量の低下を招くこ
とも判った。 以上をまとめると、以下のようになる。 (1)目的とするhEGFは、充分の培養により、はと
んどすべてが培養液中に出てくること。 (2)宿主大腸菌としては、)IBIOI 、TBI 
、又はC600gC60Oが適当テアルコト。 (3) I A Aによるtrpプロモーターの誘導は
、増殖後期が至適であること。 (4)培地としては、M9培地に5g/lカザミノ酸、
2g/lグルコース、10a+g/j!ビタミンatを
加えたものが適当であること。 (5)培地中にトリプトファンが存在していても、IA
Aを添加することにより、trpプロモーターの誘導が
可能であること。 これらの事実を指標として、ジャーファーメンタ−によ
る大量の高密度培養が可能となることを推測し、以下の
実験を行った。また大量実験に耐えるための大腸菌培養
上清中のhEGFの精製法を検討し、以下の方法を創案
した。 実験例1 [hEGFの精製法] (1)陽イオン交換樹脂(810−REχ70;バイオ
・ラッド社製)への吸着(pH3,0)→溶出(酢酸ア
ンモニウム pH8,0)→透析(酢酸アンモニウム 
pH5,5)C)陰イオン交換カラムクロマトグラフィ
ー(Q−Sepharose Fast Flow;フ
ァルマシア社製、酢酸アンモニウム pH5,5) (3)逆相(Cpm)カラムクロマトグラフィー (P
epRPC;ファルマシア社製、0.1%トリフルオロ
酢酸/アセトニトリル)→凍結乾燥 この方法は全工程を2〜4日で行うことができるほか、
通常用いられるゲル濾過クロマトグラフィーを含まない
ので、スケールアップが容易である。 例えば、この方法を用いて10j!の培養上清から10
a+gの精製hEGFを得ることができた。 精製hEGFは天然型と同じアミノ酸組成及び天然型と
同じN末端アミノ酸配列を有していた。 さらに精製hEGFは、以下に述べる実験において生物
活性を示した。 実験例2 [EGFレセプターへの結合能] 以下に述べる方法に従って、精製hEGFのヒト細胞表
面EGFレセプターへの結合能を確かめた。 ヒ) A431細胞を、10%牛脂児血清(ギプコ社製
)を含むダルベツコ変法イーグル培地(DMEM培地:
ニッスイ製)に、104細胞/dとなるように懸濁した
。この細胞懸濁液を24穴培養プレートに、1大当たり
lll1ずつ加え、37°C,5%COz下で24時間
培養した。細胞を59+g+MのN、N−ビス(2−ヒ
ドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸(Bu
s%pH6,5)、0.1%牛血清アルブミン(BSA
 : シグマ社製)を含むDMEM培地(結合用緩衝液
)で2回洗浄した後、0.2mg/rdのI:SI標1
IIhEGF(アマジャム社製)と0.1〜1G、 0
00ng/ d h E G Fを含む結合用緩衝液を
0.3m加えた。 室温で1時間放置した後、細胞を結合用緩衝液で2回洗
浄し、0.21’l水酸化ナトリウム溶液を1穴当たり
0.3d加え、細胞を溶解した後、EGFレセプターへ
結合した”’ I −hE G Fの放射活性を測定し
た。結果を表7に示す。 以上の結果から、精製hEGFは、ヒト培養細胞のEG
Fレセプターへの結合能を有していることが確かめられ
た。 実験例3 [細胞増殖促進作用] 以下に述べる方法に従って、精!!hEGFの細胞増殖
促進作用を確かめた。 マウス5w1ss 3731!胞を10%の牛胎児血清
を含むOMEN培地に10’細胞/dの割合で懸濁した
。この細胞懸濁液を24穴培養プレートに1穴当たりl
dずつ加え、37℃、5%COg下で細胞が対数増殖中
期に達するまで培養した。培地を0.2%牛脂児血清を
含むDMHM培地と交換し、さらに37℃、5%COt
下で培養を続けた。はとんどの細胞が定常期になったと
ころで、hEGFを加え、さらに8時間培養を続けた。 〔メチル−3H〕チミジン(247,9GBq/m+5
olBアマジャム社製)を1穴当たり0.5μCi添加
し、24時間培養した後、細胞内に取り込まれた〔3H
〕−チミジンの放射活性を測定した。結果を表8に示す
。 以上の結果から、精製hEGFの細胞増殖促進作用が確
かめられた。 実験例4 [モルモット胃壁細胞における酸生成の抑制]以下に述
べる方法に従って、精製hEGFの分離壁細胞における
胃酸生成抑制作用を14C−アミノビリン(AP)蓄積
を指標として確かめた。 分離壁細胞懸濁液(1,80xlO’細胞ノー、0.2
%BSA含有Hanks液にッスイ製))を゛、100
%酸素通気下に37℃で20分間保温をした後、0.1
μCi”C−AP(4,37GBq/+nol:アマシ
ャム社製)、精製hEGF及び刺激剤としてヒスタミン
(半井化学製)を3μn又は ジブチリルサイクリック
AMP(dibutylyl cyclic−AMP)
(dbc−AMP、シグマ社製)を1+sMとなるよう
に加え、再び保温した。 60分後、水冷Hanks液
4jdlを加え、ついで低速冷却遠心にて反応を停止さ
た。細胞は21’l水酸化ナトリウム溶液0.3dを加
えて溶解させ、2N塩酸で中和した後、液体シンチレー
シ四ンカウンターで放射活性を測定した。 ” C−AP蓄積は刺激時の取り込み値から、コントロ
ール値を差し引いた値を100%とし、精製hEGFの
作用を%刺激で表示し、表9に示した。 以上の結果から、精製hEGFは、ヒスタミン、dbc
−^肝のいずれの刺激によるモルモット胃壁細胞の酸生
成をも抑制する活性を有していることが確かめられた。 実施例1 [バッチ法] 前記したフラスコ培養で得られた種々の知見をもとに、
10fのジャーファーメンタ−による大量培養を試みた
。ファーメンタ−としては、10It容のオリエンタル
酵母社製の卓上型を用い、また培地中のpHと溶存酸素
濃度を調整する制御装置を取りつけた。宿主にはHBI
OIを用いた。 前培養は、LB埼地で行い、それを2%植菌した。 培地として阿9培地(5g/lカザミノ酸、2g/lグ
ルコース、10mg/lビタミンB+1100韻g/l
アンピシリン含有)を61用い、37°Cで通気量1 
vvm(volume/volu+*e/a+1nut
es:  1分間に培養容量と同量の空気をコンプレッ
サーで送り込むこと、ここでは61分)、溶存酸素濃度
4ppm+ (攪拌羽根の回転数を100=1000r
pa+の間で変化させて制御した) 、pH1,0(4
M水酸化ナトリウム溶液滴下により制御した)、自動消
泡(ファーメンタ−上部のセンサーにより発泡状態を感
知し自動的にシリコン系消泡剤を滴下し消泡する)、の
条件で培養を行った。IAAは4.5時間後に添加し、
添加濃度は20mg/j!であった。 対照として同じ前培養液、同じ培地組成で参考例2と同
じ条件でフラスコ培養を行った。結果を図5に示す。 ファーメンダー培養でもフラスコ培養でも4時間経過後
からhEGF産生が始まり、9時間後まではほぼ同量の
の産生が続いたが、24時間後ではフラスコ培養で9t
sg/12の産生がみられたのに対して、ファーメンタ
−培養では9時間経過時とほぼ同じ2mg/j!の産生
が認められただけであった。 従って、通常のバッチ法では、hEGF産生量を向上さ
せることが不可能であることが判った。 ファーメンタ−培養では、培地中の溶存酸素量とpHが
一定に保たれ、大腸菌の増殖に最適の条件が常に提供さ
れているがために培地中のトリプトファンが消費され、
ある濃度以下になり、trpプロモーターが働きを開始
したときには培地中の栄養1llI(炭素源、窒素源等
)が枯渇してしまうためと考えられる。 そこで以下に述べるように、培養中に新しい培地を継続
的に添加するフエッド・バッチ法を考えてみることとし
た。 実施例2 [フェッド・バッチ法−その1] 実施例1と同じ培養条件を用いて、4時間後にIAA添
加と同時に添加培地(20g/lカザミノ酸、200g
/lグルコース、10mg/fビタミンB、、  10
0mg/lアンピシリン、20tag/ I! I A
 Aを含有するM9培地)を、チューブポンプを使用し
て30d/時間で24時間添加した。対照としてフラス
コ培養も行った。結果を図6に示す。 ファーメンタ−培養では6時間後からhEGF産生が増
加し、9時間後で25mg/j!、24時間後で55m
g/j!と、実施例1のバッチ法に比べて約25倍の増
加を示した。 しかし、最大でもまだ55mg/j!程度にとどまり、
また菌体増殖も0Dssoで6程度と、高密度培養の初
期の目的にはほど遠いことから、更に検討を加えた。 培地にあらかじめトリプトファンを加えておくと菌体量
が増加することが判っており、基本培地にトリプトファ
ンを添加してtrpプロモーターの働きを抑制して菌体
量の増加を図ることとした。 この場合に、培地中にトリプトファンが残存するとIA
Aを添加した際にtrpプロモーターの働きを阻害する
ことが判っていたから、IAA添加時にトリプトファン
が分解されていることが望まれた。 一方、グリセロールはグルコースと異なり、カタボライ
ト抑制を生じることがない、また、カタボライト抑制が
解除されたときにはトリプトファナーゼ(トリプトファ
ン分解酵素)が生産されて大腸菌内のトリプトファンを
分解することが判っている。 以上のことから、添加する培地には、グルコースの代わ
りにグリセロールを用いることとした。 これにより、基本培地中にあるグルコースが消費され尽
くしたときにカタボライト抑制が解除されトリプトファ
ナーゼが生産されてトリプトファンが無くなり、trp
プロモーターの働きが開始される、という仕組みが期待
できる。 また添加する培地の添加速度も大腸菌の増殖に合わせて
変化させることとし、きめこまかな工夫を試みた。 実施例3 [フェッド・バッチ法−その2] 基本培地にトリプトファンを30mg/j!となるよう
に加えることのほか、培地組成と培養条件は実施例1と
同一とし、3時間後より添加培地(5g/lカザミノ酸
、200g/ 1グリセロール、10mg/7!ビタミ
ンB1.100 mg/ lアンピシリン、5mg/ 
l I AAを含有するM9培地)を添加し始め、4時
間後にIAAを添加した。なお過剰量のIAAは大腸菌
の増殖とhEGF産生を阻害することから5−g/2と
なるように加えた。 培地の添加には、P1チューブポンプ(ファルマシア社
製)、パーソナルコンビ五−ター(9801VX41.
日本電気型)を用いた。添加速度は添加中合計49回変
化するようにプログラムした。大腸菌の増殖とhEGF
産生量とを図7に示した。 大腸菌の増殖速度が低下する5時間後項からhECF産
生が始まり、24時間後のhEGF産生量は70■g/
2に達した。また国体の増殖も0Dssoで9と増加し
た。 以上の結果から、菌体量の増加に伴ってhEGF産生量
が増加することが判った。 そこでさらに高密度の培養を行うため、培地組成、添加
時期の詳細な検討を試みた。具体的には宿主大腸菌の増
殖に必須なアミノ酸を培地に添加することと、添加培地
中の炭素源を途中でグルコースからグリセロールに変更
することであった。 前記のようにグルコース存在下ではトリプトファンは大
腸菌の増殖に伴って消費はされるが、トリプトファナー
ゼによって分解されることはない。 そこで初めの添加培地にはグルコースとトリプトファン
とを加えておき、trpプロモーターの働きを抑えなが
ら、大腸菌を充分に増殖させた後、IAAを添加、同時
に添加培地をグリセロール含有のものに変更して残存ト
リプトファンを分解してIAAの働きを強め、hEGF
産生量を増加させようとするものであった。 実施例4 [フェッド・バッチ法−その3] これまでと同様のフェッド・バッチ法により以下のよう
に培養した。 (1)培地組成 ■基本培地 h9培地に以下のものを加えたもの。 カザミノ酸 2.5g八、グルコースLog/l、トリ
プトファン 50mg/j!、プロリン0.5g/l 
、ロイシン1.0g/l 、ビタミンB、10■g/I
l、アンピシリン100mg/ j!、微量金属塩。 ■添加培地I M9培地に以下のものを加えたもの。 カザミノ酸 40g/l 、グルコース300−g/l
、  )リプトファン 5051g/j!、プロリン5
g/l 、ロイシン5g/ l、ビタミンB+10mg
/ j!、アンピシリン100■g/l、微量金属塩。 ■添加培地2 M9培地に以下のものを加えたもの。 カザミノ酸 4.0g/I、グリセロール300g/I
、プロリン5g/l zロイシン 5g/l、ビタミン
B+110l1/2、アンピシリン100+wg / 
j! 、微量金属塩。 (2)培養条件 プラスミド(宿主)は、pBT23 (HBIOI) 
。 培養容量(基本培地+添加培地1+添加培地2)は、5
 N + 0.54! + 1.Oj!。 培養温度は、37℃、pHは7.00 通気量は、1.5vvm (7,5j!/分)。 攪拌数は、900rp+m。 消泡は、自動(シリコン系消泡剤滴下による)。 培地添加時期は、添加培地1は培養開始後0.5〜6時
間(添加速度可変)とし、添加培地2は培養開始後6〜
24時間(添加速度一定、 50all/時間)とした
。 IAA添加時期は、培養開始6時間後とし、IAA濃度
は5mg/j!とした。 前培養培地は基本培地と同じとした。 植菌量は、10%とした。 添加培地lの供給速度は、添加中合計20回変化するよ
うプログラムした。大腸菌の増殖とhEGF産生量を図
8に示した。 24時間後の0Dss*は42であり、培養の高密度化
が達成され、hEGF産生量として160■g/lの量
を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明に係るtrpプロモーター、SD配列、
大腸菌アルカリ性ホスファターゼシグナルペプチド遺伝
子の配列を示す。 図2は、本発明に係るhEGF遺伝子の配列を示す。 図3は、本発明に係る分泌発現プラスミドの作製の過程
を図示したものである。 図4は、本発明に係る分泌発現プラスミドpBT23の
旧nd m  BamHI断片の配列を示す。 図5は、実施例1の結果を示す、横軸は培養時間(時間
)を表し、縦軸は培地中のhEGF量(a+g/jりを
示す、・はファーメンタ−での培養を、■はフラスコ培
養を示す。 図6は実施例2の結果を示す、横軸は培養時間(時間)
を表し、縦軸は培地中のhEGF量(mg#りを示す、
・はファーメンタ−での培養を、■はフラスコ培養を示
す。 図7は実施例3の結果を示す、横軸は培養時間(時間)
を表し、縦軸は培地中のhEGF量(+wg/jり、及
び菌体量(0Dss*表示)を示す、Oは菌体量を、・
はhEGF量をそれぞれ表す。 図8は実施例4の結果を示す、横軸は培養時間(時間)
を表し、縦軸は培地中のhEGF量(mg/2)、及び
菌体量(0Dss*表示)を示す、Oは菌体量を、・は
hEGF量をそれぞれ表す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)[1]ベクターに所望物質をコードする遺伝子を
    組み込み、 [2]このベクターを用いて宿主大腸菌を形質転換し、 [3]このようにして得られた形質転換体を培養し、 [4]培養液から回収することにより所望物質を取得す
    る、の上記[1]〜[4]の一連の操作を行う遺伝子工
    学的手法において、 (a)所望物質がhEGFであること、 (b)上記[1]の操作において、hEGF遺伝子の上
    流領域に、トリプトファン(trp)合成酵素系遺伝子
    のプロモーターをコードする遺伝子、及び大腸菌アルカ
    リ性ホスファターゼ遺伝子のシグナルペプチドをコード
    する遺伝子とを組み込み、下流領域に、連続した2つの
    終止コドン、及び転写ターミネーターとを組み込むこと
    、 の上記(a)及び(b)を特徴とする、hEGFの製法
  2. (2)培養時に3−インドールアクリル酸(IAA)を
    添加することにより、宿主大腸菌がhEGFを産生する
    時期と量を制御することを特徴とする、特許請求の範囲
    第(1)項記載のhEGFの製法。
  3. (3)培養方法が、添加速度を工夫したフェッド・バッ
    チ(Fed−Batch)法を駆使した高密度培養法で
    あることを特徴とする、特許請求の範囲第(2)項記載
    のhEGFの製法。
  4. (4)フェッド・バッチ法において、添加する培地の炭
    素源として、グルコース、グリセロール、又はグルコー
    スとグリセロールの組み合わせを用いることを特徴とす
    る、特許請求の範囲第(3)項記載のhEGFの製法。
  5. (5)フェッド・バッチ法において、添加する培地の炭
    素源として、グルコースを用いた後にグリセロールを用
    いることを特徴とする、特許請求の範囲第(3)項記載
    のhEGFの製法。
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