JPH0227084B2 - - Google Patents
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- JPH0227084B2 JPH0227084B2 JP16930985A JP16930985A JPH0227084B2 JP H0227084 B2 JPH0227084 B2 JP H0227084B2 JP 16930985 A JP16930985 A JP 16930985A JP 16930985 A JP16930985 A JP 16930985A JP H0227084 B2 JPH0227084 B2 JP H0227084B2
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- head
- camshaft
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Landscapes
- Drilling And Boring (AREA)
- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明はカムシヤフトがシリンダヘツドに備え
られるオーバーヘツドカムシヤフトエンジンにお
けるシリンダヘツドの加工方法、特に該シリンダ
ヘツドにおける上記カムシヤフトの軸受部の加工
方法に関する。
られるオーバーヘツドカムシヤフトエンジンにお
けるシリンダヘツドの加工方法、特に該シリンダ
ヘツドにおける上記カムシヤフトの軸受部の加工
方法に関する。
(従来技術)
カムシヤフトがシリンダヘツドに備えられるオ
ーバーヘツドカムシヤフトエンジンにおいては、
シリンダヘツドに上記カムシヤフトを回転自在に
支持する軸受部が設けられる。この軸受部は、例
えば実開昭54−58507号公報に示されているよう
に、シリンダヘツドの両端部及び隣接気筒間に軸
受壁を立設すると共に、各軸受壁に軸心を一致さ
せて軸受孔を夫々穿設することにより形成され、
各軸受孔によつてカムシヤフトにおける各ジヤー
ナル部を回転自在に嵌合保持するものである。
ーバーヘツドカムシヤフトエンジンにおいては、
シリンダヘツドに上記カムシヤフトを回転自在に
支持する軸受部が設けられる。この軸受部は、例
えば実開昭54−58507号公報に示されているよう
に、シリンダヘツドの両端部及び隣接気筒間に軸
受壁を立設すると共に、各軸受壁に軸心を一致さ
せて軸受孔を夫々穿設することにより形成され、
各軸受孔によつてカムシヤフトにおける各ジヤー
ナル部を回転自在に嵌合保持するものである。
一方、第4図に示すようにこの種のシリンダヘ
ツドAは、上記各軸受部Bが設けられた箇所の両
側部においてヘツドボルトC,Cによりガスケツ
トDを介してシリンダブロツクEに締付け固着さ
れるのであるが、この時、上記軸受部Bにおける
軸受孔Fが鎖線で示すように変形するという問題
が生じる。この変形は主として次のような理由に
よるものと考えられる。つまり、該シリンダヘツ
ドAとシリンダブロツクEとの間に介在されるガ
スケツトDには各シリンダ孔の周囲に締付け面圧
を高くして燃焼室のシール性を向上させるための
グロメツトが装着されるが、このグロメツトはガ
スケツトDの中央部で隣う合うもの同志が連結さ
れて、該連結部が符号D′で示すように隣接気筒
間におる両側のヘツドボルトC,C間に位置する
ことになる。そのため、該ガスケツトDを介して
シリンダヘツドAをヘツドボルトC,Cによりシ
リンダブロツクEに締付けた時に、該ヘツドAの
下面における面圧が幅方向の中央部で両側部より
高くなると共に、これに伴つて該ヘツドAの上部
に符号a−aで示すような幅方向の引張力が生じ
ることになり、これにより軸受孔Fが横方向に長
い扁平な形状に変形するのである。そして、軸受
孔Fがこのように変形するとカムシヤフトとの摺
動抵抗が増大し、該シヤフト及び軸受孔の異常摩
耗やエンジン出力の損失等の弊害を来たすのであ
る。
ツドAは、上記各軸受部Bが設けられた箇所の両
側部においてヘツドボルトC,Cによりガスケツ
トDを介してシリンダブロツクEに締付け固着さ
れるのであるが、この時、上記軸受部Bにおける
軸受孔Fが鎖線で示すように変形するという問題
が生じる。この変形は主として次のような理由に
よるものと考えられる。つまり、該シリンダヘツ
ドAとシリンダブロツクEとの間に介在されるガ
スケツトDには各シリンダ孔の周囲に締付け面圧
を高くして燃焼室のシール性を向上させるための
グロメツトが装着されるが、このグロメツトはガ
スケツトDの中央部で隣う合うもの同志が連結さ
れて、該連結部が符号D′で示すように隣接気筒
間におる両側のヘツドボルトC,C間に位置する
ことになる。そのため、該ガスケツトDを介して
シリンダヘツドAをヘツドボルトC,Cによりシ
リンダブロツクEに締付けた時に、該ヘツドAの
下面における面圧が幅方向の中央部で両側部より
高くなると共に、これに伴つて該ヘツドAの上部
に符号a−aで示すような幅方向の引張力が生じ
ることになり、これにより軸受孔Fが横方向に長
い扁平な形状に変形するのである。そして、軸受
孔Fがこのように変形するとカムシヤフトとの摺
動抵抗が増大し、該シヤフト及び軸受孔の異常摩
耗やエンジン出力の損失等の弊害を来たすのであ
る。
この問題に対しては、シリンダヘツドをシリン
ダブロツクに締付けた時と同じ状態で軸受孔の加
工を行うようにすることが考えられる。つまり、
シリンダヘツドをシリンダブロツクに相当する治
具にヘツドボルトによりガスケツトを介して締付
け、第4図に符号a−aで示すような引張力を予
め発生させた状態で軸受孔を加工するのである。
このようにすれば、シリンダヘツドを上記治具か
ら取外した時に軸受孔は縦方向に長い扁平な円形
に変形することになるが、エンジンの組立に際し
て該シリンダヘツドをシリンダブロツクに取付け
た時に、上記引張力により該軸受孔が再び真円の
状態に戻ることになる。
ダブロツクに締付けた時と同じ状態で軸受孔の加
工を行うようにすることが考えられる。つまり、
シリンダヘツドをシリンダブロツクに相当する治
具にヘツドボルトによりガスケツトを介して締付
け、第4図に符号a−aで示すような引張力を予
め発生させた状態で軸受孔を加工するのである。
このようにすれば、シリンダヘツドを上記治具か
ら取外した時に軸受孔は縦方向に長い扁平な円形
に変形することになるが、エンジンの組立に際し
て該シリンダヘツドをシリンダブロツクに取付け
た時に、上記引張力により該軸受孔が再び真円の
状態に戻ることになる。
しかし、このような方法によれば、軸受孔の加
工時にその都度シリンダヘツドをボルトによつて
治具に締付ける作業が必要となつて、作業能率が
著しく悪化すると共に、シリンダブロツクに取付
けた時と同じ状態を得るには上記ボルトを大きな
軸力(約5ton)で締付けなければならず、この締
付けのための高価な設備が必要となつたり、治具
が早期に傷む等の問題が生じる。
工時にその都度シリンダヘツドをボルトによつて
治具に締付ける作業が必要となつて、作業能率が
著しく悪化すると共に、シリンダブロツクに取付
けた時と同じ状態を得るには上記ボルトを大きな
軸力(約5ton)で締付けなければならず、この締
付けのための高価な設備が必要となつたり、治具
が早期に傷む等の問題が生じる。
(発明の目的)
本発明は、オーバーヘツドカムシヤフトエンジ
ンのシリンダヘツドに関する上記のような実情に
対処するもので、該ヘツドにおける軸受孔の穿設
加工時に極めて容易にシリンダブロツクへの取付
け状態を再現し得る方法を提供し、これにより軸
受孔の穿設加工の作業能率の悪化や設備費の著し
い増大等を伴うことなく、シリンダブロツクへの
取付け時に真円状態となる軸受孔の加工を可能と
することを目的とする。
ンのシリンダヘツドに関する上記のような実情に
対処するもので、該ヘツドにおける軸受孔の穿設
加工時に極めて容易にシリンダブロツクへの取付
け状態を再現し得る方法を提供し、これにより軸
受孔の穿設加工の作業能率の悪化や設備費の著し
い増大等を伴うことなく、シリンダブロツクへの
取付け時に真円状態となる軸受孔の加工を可能と
することを目的とする。
(発明の構成)
即ち、本発明は、上部にカムシヤフトを支持す
ると共に該シヤフトのジヤーナル部との嵌合隙間
が異なる複数の軸受部が一体に形成され、且つこ
れらの軸受部の両側に上面から下面に上下方向に
貫通するヘツドボルト挿通穴が設けられて、この
挿通穴に挿通されるヘツドボルトによつてシリン
ダブロツクに締着されるシリンダヘツドの加工方
法において、上記軸受部の軸受孔を加工するに際
して、上記嵌合隙間の小さい軸受部を、上記ヘツ
ドボルト挿通穴と平行、即ちヘツドボルトの締結
力が働く方向と平行な方向で上方から押圧し、こ
の状態で軸受孔を加工することを特徴とする。
ると共に該シヤフトのジヤーナル部との嵌合隙間
が異なる複数の軸受部が一体に形成され、且つこ
れらの軸受部の両側に上面から下面に上下方向に
貫通するヘツドボルト挿通穴が設けられて、この
挿通穴に挿通されるヘツドボルトによつてシリン
ダブロツクに締着されるシリンダヘツドの加工方
法において、上記軸受部の軸受孔を加工するに際
して、上記嵌合隙間の小さい軸受部を、上記ヘツ
ドボルト挿通穴と平行、即ちヘツドボルトの締結
力が働く方向と平行な方向で上方から押圧し、こ
の状態で軸受孔を加工することを特徴とする。
このような方法によれば、上方から押圧された
軸受部においては、該軸受部ないし軸受壁に上下
方向の圧縮力が作用することになるが、この圧縮
力による変形は、シリンダヘツドをヘツドボルト
によりシリンダブロツクに締付け時に生じる横方
向の引張力による変形に対応し、従つて押圧力を
加えた状態で穿設した軸受孔はシリンダヘツドを
シリンダブロツクに締付けた時に再び真円状態に
戻ることになる。そして、この場合は、押圧力を
加えるだけであるから、シリンダヘツドをボルト
で治具に取付ける等の作業が不要であり、また軸
受孔穿設位置の真上から押圧するので、小さな押
圧力(例えば500〜1000Kg)でヘツドボルトを締
付けた時と同様の変形状態が得られるのである。
軸受部においては、該軸受部ないし軸受壁に上下
方向の圧縮力が作用することになるが、この圧縮
力による変形は、シリンダヘツドをヘツドボルト
によりシリンダブロツクに締付け時に生じる横方
向の引張力による変形に対応し、従つて押圧力を
加えた状態で穿設した軸受孔はシリンダヘツドを
シリンダブロツクに締付けた時に再び真円状態に
戻ることになる。そして、この場合は、押圧力を
加えるだけであるから、シリンダヘツドをボルト
で治具に取付ける等の作業が不要であり、また軸
受孔穿設位置の真上から押圧するので、小さな押
圧力(例えば500〜1000Kg)でヘツドボルトを締
付けた時と同様の変形状態が得られるのである。
尚、オーバーヘツドカムシヤフトエンジンのシ
リンダヘツドにおける軸受部としては、上記のよ
うに軸受壁に円形の軸受孔の全体を形成する場合
と、軸受壁に軸受孔の下半部のみを形成して、該
軸受壁に軸受孔の上半部を有する軸受キヤツプを
固着する場合とがあるが、後者の場合において
も、軸受壁の軸受キヤツプを固着した状態で軸受
孔を穿設するので、本発明を同様に適用すること
ができる。
リンダヘツドにおける軸受部としては、上記のよ
うに軸受壁に円形の軸受孔の全体を形成する場合
と、軸受壁に軸受孔の下半部のみを形成して、該
軸受壁に軸受孔の上半部を有する軸受キヤツプを
固着する場合とがあるが、後者の場合において
も、軸受壁の軸受キヤツプを固着した状態で軸受
孔を穿設するので、本発明を同様に適用すること
ができる。
(発明の効果)
以上のように本発明方法によれば、オーバーヘ
ツドカムシヤフトエンジンのシリンダヘツドにお
ける軸受孔の穿設加工に際して、軸受部を上方か
ら押圧するだけの極めて簡単な手段によつて、シ
リンダヘツドをシリンダブロツクに取付けた際に
真円状態となる軸受孔を形成することが可能とな
る。これにより、シリンダヘツドをボルトにより
治具に締付ける等の面倒な作業や、大きな軸力で
ボルトを締付けるための高価な設備等を要するこ
となく、また治具の早期損傷等の問題を伴うこと
なく、カムシヤフトが良好に軸受される軸受孔が
形成されることになる。
ツドカムシヤフトエンジンのシリンダヘツドにお
ける軸受孔の穿設加工に際して、軸受部を上方か
ら押圧するだけの極めて簡単な手段によつて、シ
リンダヘツドをシリンダブロツクに取付けた際に
真円状態となる軸受孔を形成することが可能とな
る。これにより、シリンダヘツドをボルトにより
治具に締付ける等の面倒な作業や、大きな軸力で
ボルトを締付けるための高価な設備等を要するこ
となく、また治具の早期損傷等の問題を伴うこと
なく、カムシヤフトが良好に軸受される軸受孔が
形成されることになる。
(実施例)
以下、本発明方法の実施例について説明する。
先ず、本発明方法が適用されるオーバーヘツド
カムシヤフトエンジンのシリンダヘツドの構造に
ついて説明する。
カムシヤフトエンジンのシリンダヘツドの構造に
ついて説明する。
第1,2図に示すように、シリンダヘツド1は
アツパデツキ2とロアデツキ3とを有し、両デツ
キ2,3間の中空部が冷却水通路4とされている
と共に、ロアデツキ3の下面には燃焼室の上部を
構成する複数の凹部5…5が設けられている。ま
た、アツパデツキ2の上面の各気筒に対応する位
置には両側部に吸排気弁の案内孔6a,6aが設
けられたボス6…6が突設されていると共に、両
端部及び隣接気筒間の位置にはカムシヤフト(図
示せず)の軸受部7…7が設けられている。この
軸受部7…7はアツパデツキ2の上面に立設され
た軸受壁8…8に軸心を一致させて円形の軸受孔
9…9を穿設することにより形成され、これらの
軸受孔9…9にカムシヤフトのジヤーナル部が回
転自在に嵌合されるようになつている。そして、
各軸受部7…7の両側には該シリンダヘツド1の
上面から下面に貫通するヘツドボルト挿通穴10
…10が貫設されている。尚、両端に位置する軸
受部7′,7′の外側にはシリンダヘツド1の周壁
11を利用した補助軸受部12,12が設けら
れ、これらの軸受部12,12にも上記各軸受孔
9…9と軸心を一致させた補助軸受孔13,13
が穿設されている。
アツパデツキ2とロアデツキ3とを有し、両デツ
キ2,3間の中空部が冷却水通路4とされている
と共に、ロアデツキ3の下面には燃焼室の上部を
構成する複数の凹部5…5が設けられている。ま
た、アツパデツキ2の上面の各気筒に対応する位
置には両側部に吸排気弁の案内孔6a,6aが設
けられたボス6…6が突設されていると共に、両
端部及び隣接気筒間の位置にはカムシヤフト(図
示せず)の軸受部7…7が設けられている。この
軸受部7…7はアツパデツキ2の上面に立設され
た軸受壁8…8に軸心を一致させて円形の軸受孔
9…9を穿設することにより形成され、これらの
軸受孔9…9にカムシヤフトのジヤーナル部が回
転自在に嵌合されるようになつている。そして、
各軸受部7…7の両側には該シリンダヘツド1の
上面から下面に貫通するヘツドボルト挿通穴10
…10が貫設されている。尚、両端に位置する軸
受部7′,7′の外側にはシリンダヘツド1の周壁
11を利用した補助軸受部12,12が設けら
れ、これらの軸受部12,12にも上記各軸受孔
9…9と軸心を一致させた補助軸受孔13,13
が穿設されている。
次にこのシリンダヘツド1における上記各軸受
部7…7(及び12,12)の軸受孔9…9(及
び13,13)の加工方法について説明する。
部7…7(及び12,12)の軸受孔9…9(及
び13,13)の加工方法について説明する。
先ず、第2図に示すようにシリンダヘツド1
は、加工台21上にセツトされた状態で上方から
押圧部材22によつて押圧される。この押圧部材
22の下面両端部には、シリンダヘツド1の両端
に位置する軸受部7′,7′に対応位置させて下方
への突出部22a,22aが設けられている。そ
して、該押圧部材22はシリンダ23,23によ
つて下動されて、上記突出部22a,22aの下
面が両端の軸受部7′,7′における軸受壁8′,
8′の上面に対接されると共に、更に所定の押圧
力で該軸受壁8′,8′の上面に押付けられ、その
ため該軸受壁8′,8′は上下方向に圧縮された状
態となる。次に、この状態でシリンダヘツド1の
一端部に向けてドリル24が前進駆動され、当該
端部に位置する補助軸受部12の軸受壁(シリン
ダヘツド周壁)11から各軸受部7…7の軸受壁
8…8及び他端部の補助軸受部12の軸受壁11
に順次軸受孔13,9…9,13が穿設される。
この時、上記各軸受孔13,9…9,13は真円
形に形成される。そして、最後の軸受孔13が穿
設された後、上記ドリル24が後退されると共に
押圧部材22が上動され、これにより各軸受孔1
3,9…9,13の穿設加工が終了する。この場
合において、押圧部材22を上方に移動させる
と、第3図に示すように両端の軸受部7′におけ
る軸受壁8′に生じていた上下方向の圧縮力が消
滅するので、該軸受壁8′に穿設された真円形の
軸受孔9′は鎖線で誇張して示すように縦長方向
に扁平な円形となる。
は、加工台21上にセツトされた状態で上方から
押圧部材22によつて押圧される。この押圧部材
22の下面両端部には、シリンダヘツド1の両端
に位置する軸受部7′,7′に対応位置させて下方
への突出部22a,22aが設けられている。そ
して、該押圧部材22はシリンダ23,23によ
つて下動されて、上記突出部22a,22aの下
面が両端の軸受部7′,7′における軸受壁8′,
8′の上面に対接されると共に、更に所定の押圧
力で該軸受壁8′,8′の上面に押付けられ、その
ため該軸受壁8′,8′は上下方向に圧縮された状
態となる。次に、この状態でシリンダヘツド1の
一端部に向けてドリル24が前進駆動され、当該
端部に位置する補助軸受部12の軸受壁(シリン
ダヘツド周壁)11から各軸受部7…7の軸受壁
8…8及び他端部の補助軸受部12の軸受壁11
に順次軸受孔13,9…9,13が穿設される。
この時、上記各軸受孔13,9…9,13は真円
形に形成される。そして、最後の軸受孔13が穿
設された後、上記ドリル24が後退されると共に
押圧部材22が上動され、これにより各軸受孔1
3,9…9,13の穿設加工が終了する。この場
合において、押圧部材22を上方に移動させる
と、第3図に示すように両端の軸受部7′におけ
る軸受壁8′に生じていた上下方向の圧縮力が消
滅するので、該軸受壁8′に穿設された真円形の
軸受孔9′は鎖線で誇張して示すように縦長方向
に扁平な円形となる。
然して、このシリンダヘツド1をエンジンの組
立時においてヘツドボルト25…25によりガス
ケツト26を介してシリンダブロツク27に締着
した時、上記各軸受部7…7における軸受壁8…
8には横方向の引張力が作用することになるが、
この引張力による変形は上記押圧部材22によつ
て両端の軸受壁8′,8′に加えた圧縮力による変
形に対応するので、この軸受壁8′,8′について
は、シリンダヘツド1をシリンダブロツク27に
締着した際の変形状態は軸受孔9′,9′の穿設時
と同じ状態となる。従つて、該軸受孔9′,9′は
穿設加工終了後に一旦縦長方向に変形した後、シ
リンダヘツド1をシリンダブロツク27に締着し
た時に再び真円状態に戻ることになり、これによ
りカムシヤフトのジヤーナル部を良好に軸受する
ことができる軸受孔が形成されることになる。
立時においてヘツドボルト25…25によりガス
ケツト26を介してシリンダブロツク27に締着
した時、上記各軸受部7…7における軸受壁8…
8には横方向の引張力が作用することになるが、
この引張力による変形は上記押圧部材22によつ
て両端の軸受壁8′,8′に加えた圧縮力による変
形に対応するので、この軸受壁8′,8′について
は、シリンダヘツド1をシリンダブロツク27に
締着した際の変形状態は軸受孔9′,9′の穿設時
と同じ状態となる。従つて、該軸受孔9′,9′は
穿設加工終了後に一旦縦長方向に変形した後、シ
リンダヘツド1をシリンダブロツク27に締着し
た時に再び真円状態に戻ることになり、これによ
りカムシヤフトのジヤーナル部を良好に軸受する
ことができる軸受孔が形成されることになる。
そして、上記の方法によれば、軸受孔の穿設加
工時にシリンダヘツド1の軸受部7′,7′を押圧
部材22によつて押圧するだけであるから、該ヘ
ツド1をボルトで治具に締付ける等の面倒が不要
であり、また軸受孔9′,9′の穿設位置の真上か
ら押圧するので、小さな押圧力で足りることにな
る。このように、シリンダヘツド1をシリンダブ
ロツク27に締着した時に真円状態となる軸受孔
9′,9′が容易に且つ高価な設備を要することな
く形成されることになる。
工時にシリンダヘツド1の軸受部7′,7′を押圧
部材22によつて押圧するだけであるから、該ヘ
ツド1をボルトで治具に締付ける等の面倒が不要
であり、また軸受孔9′,9′の穿設位置の真上か
ら押圧するので、小さな押圧力で足りることにな
る。このように、シリンダヘツド1をシリンダブ
ロツク27に締着した時に真円状態となる軸受孔
9′,9′が容易に且つ高価な設備を要することな
く形成されることになる。
尚、以上の実施例ではシリンダヘツド1の両端
部に位置する軸受部7′,7′についてのみ本発明
を適用したが、これは、中間に位置する軸受部7
…7についてはカムシヤフトの回転時における振
れを考慮して軸受孔9…9とカムシヤフトのジヤ
ーナル部との間の嵌合隙間が予め大きく設定され
ている場合であつて、軸受孔9…9の変形が問題
にならないからである。但し、中間に位置する軸
受部7…7についても、カムシヤフトのジヤーナ
ル部との嵌合隙間が小さくされる場合には、これ
らの軸受部に本発明を適用してもよいことは勿論
である。
部に位置する軸受部7′,7′についてのみ本発明
を適用したが、これは、中間に位置する軸受部7
…7についてはカムシヤフトの回転時における振
れを考慮して軸受孔9…9とカムシヤフトのジヤ
ーナル部との間の嵌合隙間が予め大きく設定され
ている場合であつて、軸受孔9…9の変形が問題
にならないからである。但し、中間に位置する軸
受部7…7についても、カムシヤフトのジヤーナ
ル部との嵌合隙間が小さくされる場合には、これ
らの軸受部に本発明を適用してもよいことは勿論
である。
第1図は本発明方法が適用されるオーバーヘツ
ドカムシヤフトエンジンのシリンダヘツド構造を
示す平面図、第2,3図は第1図−線、−
線で夫々切断した同シリンダヘツドの断面形状
を本発明方法の実施例で使用する押圧部材と共に
示す図である。また、第4図は、従来の問題点を
示すシリンダヘツド及びその周辺の断面図であ
る。 1…シリンダヘツド、7,7′…軸受部、9,
9′…軸受孔、25…ヘツドボルト、27…シリ
ンダブロツク。
ドカムシヤフトエンジンのシリンダヘツド構造を
示す平面図、第2,3図は第1図−線、−
線で夫々切断した同シリンダヘツドの断面形状
を本発明方法の実施例で使用する押圧部材と共に
示す図である。また、第4図は、従来の問題点を
示すシリンダヘツド及びその周辺の断面図であ
る。 1…シリンダヘツド、7,7′…軸受部、9,
9′…軸受孔、25…ヘツドボルト、27…シリ
ンダブロツク。
Claims (1)
- 1 上部にカムシヤフトを支持すると共に該シヤ
フトのジヤーナル部との嵌合隙間が異なる複数の
軸受部が一体に形成され、且つこれらの軸受部の
両側に上面から下面に上下方向に貫通するヘツド
ボルト挿通穴が設けられて、この挿通穴にヘツド
ボルトを挿通してシリンダブロツクに締着される
シリンダヘツドの加工方法であつて、上記軸受部
の軸受孔を加工するに際して、該軸受部のうちの
上記嵌合隙間の小さい軸受部を、上記ヘツドボル
ト挿通穴と平行でヘツドボルトの締結力が働く方
向と平行な方向で上方から押圧し、この状態で軸
受孔を加工することを特徴とするオーバヘツドカ
ムシヤフトエンジンのシリンダヘツド加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16930985A JPS6228102A (ja) | 1985-07-30 | 1985-07-30 | オ−バヘツドカムシヤフトエンジンのシリンダヘツド加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16930985A JPS6228102A (ja) | 1985-07-30 | 1985-07-30 | オ−バヘツドカムシヤフトエンジンのシリンダヘツド加工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6228102A JPS6228102A (ja) | 1987-02-06 |
JPH0227084B2 true JPH0227084B2 (ja) | 1990-06-14 |
Family
ID=15884142
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16930985A Granted JPS6228102A (ja) | 1985-07-30 | 1985-07-30 | オ−バヘツドカムシヤフトエンジンのシリンダヘツド加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6228102A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2660342B2 (ja) * | 1988-01-18 | 1997-10-08 | マツダ株式会社 | シリンダヘッドの加工方法および装置 |
US5590466A (en) * | 1994-09-06 | 1997-01-07 | Harmand; Brice | Method for boring overhead cam engine cylinder heads |
US5655278A (en) * | 1994-09-06 | 1997-08-12 | Harmand; Brice | Apparatus and method for boring overhead cam engine cylinder heads |
JP2002120107A (ja) * | 2000-08-10 | 2002-04-23 | Honda Motor Co Ltd | 分割軸受穴の共加工方法及び加工装置 |
JP5049874B2 (ja) * | 2008-05-21 | 2012-10-17 | 本田技研工業株式会社 | エンジンにおけるシリンダヘッド構造 |
-
1985
- 1985-07-30 JP JP16930985A patent/JPS6228102A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6228102A (ja) | 1987-02-06 |
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