JPH02259079A - 高温超伝導体厚膜の形成法およびその形成装置 - Google Patents

高温超伝導体厚膜の形成法およびその形成装置

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JPH02259079A
JPH02259079A JP8322989A JP8322989A JPH02259079A JP H02259079 A JPH02259079 A JP H02259079A JP 8322989 A JP8322989 A JP 8322989A JP 8322989 A JP8322989 A JP 8322989A JP H02259079 A JPH02259079 A JP H02259079A
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賀集 誠一郎
Hirosaku Hatanaka
畑中 啓作
Makoto Kaido
海藤 誠
Makoto Toyokawa
豊川 誠
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高温超伝導体厚膜の形成法およびその形成装
置には関し、更に詳細には共蒸発源および同時蒸発源を
備えたガス・デポジション法による例えばB t O,
7” P bo、3 ・Sr。
Ca、  ・Cu2・OY系超超伝導体厚膜ような複数
元素の組成から成る高温超伝導材料の厚膜の形成法およ
びその形成装置に関する。
(従来の技術) この種の形成法として、本出願人は、先に特願昭63−
169119号で超伝導材料を構成する各元素を別個に
不活性ガス雰囲気中で加熱蒸発して夫々超微粒子に生成
せしめ、該不活性ガスをキャリヤガスとして該元素の超
微粒子を別個に搬送すると共にこれ等を合流せしめて該
超微粒子を超伝導材料の組成の割合いで混合し、更にキ
ャリヤガス中に酸素ガスを導入し、該超微粒子の混合物
をノズルから加熱した基板へ噴射して、該基板に超微粒
子の膜を付着形成せしめる超伝導体厚膜の形成法を提案
した。
また前記提案と同時に前記形成法を実施する装置として
、第3図示のように、超微粒子生成室aを超伝導体材料
を構成する元素毎に設けると共に、各室aに該元素を加
熱して蒸発すべく収容する蒸発源すと、室a内に真空に
すべき真空排気装置Cと、不活性ガス導入管dと、生成
した超微粒子を不活性ガスと共に導出する搬送管eとを
設けて成る超微粒子生成部と、酸素ガス導入管fと先端
にノズルgを有する搬送管りを備えた中間室iに接続し
て成る超微粒子混合搬送部と、先端にノズルgを有する
搬送管りを、加熱自在とした基板保持装置jと真空排気
装置kを備えた膜形成室a内に導くと共に該ノズルgの
先端を該基板保持装置jに保持した基板m面に接近配置
して成る超微粒子膜形成部とから成る超伝導体厚膜の形
成装置を提案した。尚、図中、nは超微粒子生成室aの
蒸発源す内の元素0を加熱する加熱装置、pは超微粒子
生成室aへの不活性ガスの供給源ボンベ、qは中間室i
への酸素ガスの供給源ボンベ、rは膜成形室m内への酸
素ガスの供給源ボンベ、Sは基板mの加熱装置、tは主
搬送管、Uは二重管部を夫々示す。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、前記超伝導体厚膜の形成法は、超伝導材
料を構成する元素の超微粒子の生成を、各元素毎に夫々
別個に不活性ガス雰囲気中で加熱蒸発するようにしたの
で、例えばBio7Pb(1,3”Sr+  ”Ca1
 ”Cu2 ’Oy系超伝導体厚膜のように該超伝導材
料を構成する元素が酸素を除き5種類(Bi、Pb、S
r、Ca、Cu)の場合は超微粒子の生成を5か所で夫
々別個に同時に行わねばならないため、各超微粒子の生
成が煩雑となる問題がある。
また、前記形成装置は、超伝導材料を構成する元素の超
微粒子の生成用蒸発源すを、各元素材料毎に夫々別個の
蒸発源としたので、例えば前記該厚膜のように該超伝導
材料を構成する元素が前記のように5種類の場合は超微
粒子の生成用蒸発源すを備えた超微粒子生成室aを5か
所設置しなければならず、かつ該生成室a毎に真空排気
装置C1不活性ガス導入管d1生成した超微粒子の搬送
管e等の付帯設備が必要となるため、装置全体の構造が
大型かつ複雑となり、また装置全体の設置面積が大きく
なる等の問題がある。
本発明は、かかる問題点を解消した高温超伝導体厚膜の
形成法およびその形成法を実施するに適した形成装置を
提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は、前記目的を達成する形成法を提案するもので
、高温超伝導材料を構成する複数元素を不活性ガス雰囲
気の超微粒子生成室内の1個の蒸発源で該高温超伝導材
料の組成の割合いとなるように加熱蒸発させて超微粒子
の混合物に生成せしめ、該不活性ガスをキャリヤガスと
して該超微粒子の混合物を搬送しつつ、該キャリヤガス
中に酸素ガスを導入し、該超微粒子の混合物を酸素ガス
を含むキャリヤガスと共にノズルから加熱した基板上に
噴射して該基板に超微粒子膜を付着形成せしめることを
特徴とする。
またもう一つの形成法は、高温超伝導材料を構成する複
数元素を不活性ガス雰囲気の超微粒子生成室内の複数個
の蒸発源で該高温超伝導材料の組成の割合いとなるよう
に夫々加熱蒸発させて超微粒子の混合物に生成せしめ、
該不活性ガスをキャリヤガスとして該超微粒子の混合物
を搬送しつつ、該キャリヤガス中に酸素ガスを導入し、
該超微粒子の混合物を酸素ガスを含むキャリヤガスと共
にノズルから加熱した基板上に噴射して該基板に超微粒
子膜を付着形成せしめることを特徴とする。
1個の蒸発源で複数の元素を加熱蒸発(以下共蒸発とい
う)させるには、元素の蒸発温度、溶湯(原料)の組成
比、蒸発表面積および蒸発時の圧力を調整して超伝導材
料の組成の割合いとなるようにする。
例えばBio、y ・Pbo、3 ・Sr、−Cat・
Cu2・OY系高温超伝導体厚膜のように酸素を除き5
種類の元素(Bi、Pb、Sr、Ca、Cu)で構成さ
れる高温超伝導材料の場合L           表
  □ 上記表1のように該高温超伝導材料を構成する複数元素
の中から蒸発温度がほぼ同一で、かつ蒸気圧が近似する
2種類の元素を適宜選択すればよく、前記該厚膜膜の場
合はBiとpbを同一蒸発源、またSrとCaを同一蒸
発源から夫々加熱蒸発(以下同時蒸発という)させれば
よい。また、同一蒸発源から共蒸発させる両元素の蒸発
量の割合いは蒸発源に供給する原料中の元素の配合比の
調整で行う。
また、高温超伝導材料を構成する元素の蒸気圧が可なり
相違するために前記のような手段を採用出来ない場合は
、同一蒸発源に供給する原料の配合比を調整しておき、
夫々の元素の異なった蒸発条件を補正して目標とする蒸
発量の割合いに合せる。
例えばY、5Ba2・Cu3 *07−x系高温超伝導
体厚膜のような場合は、 表  2 表2に示すごと(CuとYの蒸気圧は可なり異なってい
るが、この両元素を同一蒸発源で蒸発させるのには、蒸
発源に供給する両元素の配合比の調整で、両元素の蒸発
量の割合いを制御すればよい。
更に本発明は、前記形成法を実施する形成装置を提案す
るもので、高温超伝導材料を構成する複数元素を該高温
超伝導材料の組成の割合いに同時に加熱蒸発させて超微
粒子の混合物を生成させる1個の蒸発源を備えた超微粒
子生成室に、室内を真空にすべき真空排気装置と、不活
性ガス導入管と、先端にノズルを有し、生成した超微粒
子の混合物を不活性ガスと共に導出する搬送管とを接続
した超微粒子生成部と、加熱自在の基板保持装置と真空
排気装置を備えた膜形成室内に該先端にノズルを有する
搬送管を導くと共に、該ノズルの先端を該基板保持装置
に保持した基板面に接近して配置した超微粒子膜形成部
とから成り、該搬送管の先端側に酸素ガス導入管を備え
た中間室を接続したことを特徴とする。
また、もう一つの形成装置は、高温超伝導材料を構成す
る複数元素を該高温超伝導材料の組成の割合いに夫々加
熱蒸発させて超微粒子の混合物を生成させる複数の蒸発
源を備えた超微粒子生成室に、室内を真空にすべき真空
排気装置と、不活性ガス導入管と、先端にノズルを有し
、生成した超微粒子の混合物を不活性ガスと共に導出す
る搬送管とを接続した超微粒子生成部と、加熱自在の基
板保持装置と真空排気装置を備えた膜形成室内に該先端
にノズルを有する搬送管を導くと共に、該ノズルの先端
を該基板保持装置に保持した基板面に接近して配置した
超微粒子膜形成部とから成り、該搬送管の先端側に酸素
ガス導入管を備えた中間室を接続したことを特徴とする
(作 用) 高温超伝導材料を構成する複数元素を、超微粒子生成室
内に備えられた1個或いは複数の蒸発源による原料の共
蒸発或いは同時蒸発により、該高温超伝導材料の組成の
割合いとなるように加熱蒸発させて超微粒子の混合物を
生成し、このような所定組成の超微粒子の混合物を酸素
ガスを含むキャリヤガスと共にノズルから加熱した基板
上に噴射して該基板に超微粒子膜を付着形成せしめる。
(実施例) 本発明の形成法並びに装置の実施例を添付図面に基づき
説明する。
第1図は例えばBio、7・Pbo、3・Sr。
・Ca、  ・Cu2 ・OY系高温超伝導体厚膜(以
下BPSCCO系膜という)のような酸素を除き5種類
の元素(Bi、Pb、Sr、Ca。
Cu)から構成される高温超伝導体の厚膜を形成する装
置の1例を示すもので、1は第1超微粒子生成室(以下
第1生成室という)、2は第2超微粒子生成室(以下第
2生成室という)、3は中間室、4は膜形成室を示し、
第1生成室1、第2生成室2および膜形成室4は夫々真
空ポンプ5,6.7に排気管8,9.10を介して接続
されている。11,12.13は該排気管8,9.10
に夫々介入した調整弁を示す。
第1生成室1および第2生成室2は一端が不活性ガス供
給源のボンベ14.15に夫々接続する不活性ガス導入
管16.17を調整弁18゜19を介して接続されてお
り、また中間室3および膜形成室4は一端が酸素ガス供
給源のボンベ20.21に接続する酸素ガス導入管22
゜23が調整弁24.25を介して接続されている。更
にまた、第1生成室1はその下部に加熱蒸発させる原料
A[例えばビスマス(Bi)と鉛(Pb)Jを収容する
タンタルルツボから成る容器26と、これをタンタルヒ
ーター等で間接加熱する加熱装置27とから成る第1蒸
発源28と、該第1蒸発源28と同一構成であって加熱
蒸発させる原料B「例えばストロンチウム(S r)と
カルシウム(Ca)J用の第2蒸発源29とを備える。
また第2生成室2はその下部に前記第1蒸発源28と同
一構成であって加熱蒸発させる原料C[例えば銅(Cu
)Jを収容する黒鉛ルツボから成る容器26と、これを
タンタルヒーター等で間接加熱する加熱装置27とから
成る蒸発源30を備える。これら容器26および加熱装
置27は加熱蒸発させる元素材料に応じて公知のものか
ら適宜選択出来る。
また膜形成室4はその下部に例えば−辺20mmの正方
形で厚さ1關のマグネシャ(MgO)の基板31を保持
する基板保持装置32を水平方向に移動する移動装置3
3を備える。また、該移動装置33には該基板31を加
熱自在とする抵抗加熱装置34を備える。
35は第1生成室1内の上部に一端を開口し、その天井
部を気密に貫通し外部に導出して設けた第1搬送管、3
6は第2生成室2内の上部に一端を開口し、その天井部
を気密に貫通し外部に導出して設けた第2搬送管を示す
。該第1搬送管35は例えば内径6mm5外径7.2m
mの細管から成り、その他端が中間室3の内部に開口し
、中間室3の一側壁を気密に貫通して主搬送管37を形
成する。また該第2搬送管36は例えば内径3.6龍、
外径4.8mmの細管から成り、その他端は該主搬送管
37にその管壁から内部へ挿入して気密に接続し、中間
室3の方向に向けて開口する同心の二重管部38を構成
する。この場合、二重管部38における内外通路の断面
積はともに10#l#lと等しくなる。39は一端開口
が中間室3内の主搬送管37の開口に近接対向し、中間
室3の他側壁を気密に貫通し外部に導出して設けた搬送
管を示し、その他端は先端にステンレス製のノズル40
を備え、膜形成室4の天井部を気密に貫通し、該ノズル
40の先端は膜形成室4内の基板31と1 mmの間隔
を存している。該ノズル40の形状は長径1m1l1%
短径0.5+wの楕円形で基板31の移動方向に短径の
軸方向を向けて配置する。
次に、上記第1図示の形成装置の作動を説明する。
第1生成室1内の第1蒸発源28の容器26内の原料A
として重量比ビスマス(Bi)7:鉛(Pb)3のB1
−Pb合金を用意すると共に、該第1生成室1内の第2
蒸発源29の容器26内の原料Bとして重量比ストロン
チウム5r)1:カルシウム(Ca)1の5r−Ca合
金を用意し、第2生成室2内の蒸発源30の容器26内
の原料Cとして銅(Cu)を用意する。
真空ポンプ5,6および7を作動せしめる一方、不活性
ガス導入管16.17より夫々アルゴン(A「)ガスを
各生成室1,2内に導入し、加熱装置27により夫々各
元素原料A、BおよびCを加熱蒸発させる。このときの
超微粒子の生成条件を表3に示す。
表3 かくして、第1生成室1で生成されたBi。
Pb、SrおよびBaの超微粒子の混合物および、第2
生成室2で生成されたCuの超微粒子は夫々導入された
不活性ガスをキャリヤガスとして、膜形成室4との間の
差圧で、各搬送管35.36および主搬送管37を通り
、中間室3を経由して膜形成室4に搬送されるが、搬送
途中の第1生成室1の上部の搬送管35の開口付近にお
いてBiとpbの混合超微粒子と、SrとCaの混合超
微粒子とが不活性ガス中で混合され、また二重管部38
の開口付近でそのBiとpbとSrとCaの該超微粒子
の混合物とCU超微粒子とがキャリヤガスとした不活性
ガス中で混合する。このBiとpbとSrとCaおよび
Cuの超微粒子の混合混合物がキャリヤガスと共に主搬
送管37内を流れて中間室3に達するが、中間室3で酸
素ガス導入管22から酸素(0□)ガス0.24!/m
inが導入されるため、中間室3から膜形成室4へのキ
ャリヤガス中に02ガスが加わり、搬送管39中でBi
とpbとSrとCaおよびCuの超微粒子の酸化が進行
する。
搬送管39を通って膜形成室4内に搬送された混合超微
粒子は先端のノズル40から、1 +nn+の間隔を保
って基板保持装置32にて保持された一辺20mm、厚
さ1止のMgO基板31面へ噴射される。基板31は予
め加熱装置34で温度450℃に加熱されており、移動
装置33によりノズル40の短径軸方向に3mm/mi
nの速度で移動し、連続した膜を形成する。
膜形成中は表3に示す各生成室1,2の圧力および不活
性ガス導入量を保ち、中間室3に0.2j)/minの
02ガスを導入すると共に、膜形成時の加熱状態での酸
素の欠損を防止するため膜形成室4に酸素ガス導入管2
3から0゜51!/minの02ガスを導入している。
膜形成室4の圧力は2 、4 Torrで、02ガスの
分圧は0 、 5 Torrである。
また膜形成後は膜形成室4を酸素ガスで大気圧に充填し
たのち、基板31を温度450℃から室温まで徐冷した
のち取出す。
形成されたBPSCCO系膜中のBi、Pb。
Sr、CaおよびCuの組成比をX線微小分析法(X線
マイクロアナライザー)により調べ、その結果を表4に
示す。
表4から明らかなように上記実施例で形成されたBPS
CCO系膜中のBi、Pb、Sr。
CaおよびCuの組成比率は目標値に達していることが
確認された。
尚、高温超伝導膜形成のための蒸発後にBi・pb金合
金よびS「・Ca合金の蒸発による重量の減少量を調べ
たところ夫々152mgと85■であった。
上記形成法で形成されたBPSCCO系膜を更に大気中
で温度850℃、20時間の熱処理を行い、低温でのR
−T特性を測定した結果、臨界温度はTc (on)9
8に、Tc (o f f)80にの高温超伝導特性を
示し、またX線回折による測定結果でもC軸配向の高温
超伝導の結晶を示していた。
上記第1図示実施例ではBPSCCO系膜について説明
したが、これに限定されるものではなく、例えば第1生
成室1内の第1蒸発源28の容器26内に入れる原料A
をB 1−Pb合金の代わりにイッテルビウム(Yb)
のような元素単独、また同室1内の第2蒸発源29の容
器26内に入れる原料Bを5r−Ca合金の代わりにバ
リウム(Ba)のような元素単独、第2生成室2内の蒸
発源30の容器26内に入れる原料CをCu元素を用い
て、Yb−Ba−Cu・0系のような酸素を除いた3元
素から成る高温超伝導材料の膜形成にも広く応用出来る
第2図は例えばYl *Ba2*Cu307−X系高温
超伝導体厚膜(以下YBCO系膜という)のような酸素
を除き3種類の元素(Y。
Ba、Cu)から構成される高温超伝導体の厚膜を形成
する装置の1例を示すもので、51は第1超微粒子生成
室(以下第1生成室という)、52は′TS2超微粒子
生成室(以下第2生成室という)、53は中間室、54
は膜形成室を示し、第1生成室51、第2生成室52お
よび膜形成室54は夫々真空ポンプに排気管58,59
゜60を介して接続されている。61,62.63は該
排気管58,59,60に夫々介入した調節弁を示す。
更に、第1生成室51および第2生成室52は一端が不
活性ガス供給源のボンベ64.65に夫々接続する不活
性ガス導入管66.67を調節弁68.69を介して接
続して備え、中間室53および膜形成室54は一端が酸
素ガス供給源のボンベ70.71に夫々接続する酸素ガ
ス導入管72.73を調節弁74゜75を介して接続し
て備える。更にまた、第1生成室51はその下部に、加
熱蒸発させる原料A[例えばバリウム(Ba)Jを収容
するタンクルルツボから成る容器76とこれをタンタル
ヒーター等で間接加熱する加熱装置77とから成る蒸発
源78を備える。また第2生成室52はその下部に加熱
蒸発させる原料B「例えばイツトリウム(Y)と銅(C
u)Jを収容する水冷銅ハース等から成る容器79とタ
ングステン電極間のアーク放電により加熱する加熱装置
80とから成る蒸発源81を備える。これら各蒸発源7
8.81の容器76.79および加熱装置77.80は
加熱蒸発させる元素材料に応じて公知のものから適宜選
択出来る。膜形成室54はその下部に例えば−辺20m
mの正方形で厚さ1 +n+eのマグネシャ(M g 
O)基板82と、該基板82を保持する基板保持装置8
3を水平方向に移動する移動装置84を備える。また、
該移動装置84には該基板82を加熱自在とする抵抗加
熱加熱装置85を備える。
86は第1生成室51内の上部に一端を開口し、その天
井部を気密に貫通し外部に導出して設けた第1搬送管、
87は第2生成室52内の上部に一端を開口し、その天
井部を気密に貫通し外部に導出して設けた第2搬送管を
示す。該第1搬送管86は例えば内径6 +11+1 
s外径7,2mu+の細管から成り、その他端が中間室
53の内部に開口し、中間室53の一側壁を気密に貫通
して主搬送管88を形成する。該第2搬送管87は例え
ば内径3.6+am、外径5.4mmの細管から成り、
その他端は該主搬送管88にその管壁から内部に挿入し
て気密に接続し、中間室53の方向に向けて開口する同
心の二重管部89を構成する。この場合、二重管部8つ
における内外通路の断面積はともに10mIAと等しく
なる。
また、90は一端開口が中間室53内の主搬送管88の
開口に接近対向し、中間室53の他側壁を気密に貫通し
外部に導出して設けた搬送管を示し、その先端にステン
レス製のノズル91を備え、膜形成室54の天井部を気
密に貫通し、該ノズル91の先端は膜形成室54内の基
板82と1 +on+の間隙を存している。該ノズル9
1の形状は長径1m1111短径0.5mm+の楕円形
で基板82の移動方向に短径の軸方向を向けて配置する
次に、上記第2図示の形成装置の作動を説明する。
第1生成室51内の蒸発源78の容器76内の原料Aと
してバリウム(B a)を用意し、第2生成室52内の
蒸発源81の容器79内の原料Bとして重量比イツトリ
ウム(Y)2.5:銅(Cu)1のY−Cu合金を用意
する。真空ポンプ55.56および57を作動せしめる
一方、不活性ガス導入管66.67より夫々ヘリウム(
He)ガスを各生成室51.52に導入し、加熱装置7
7.79により夫々原料AおよびBを加熱蒸発させる。
このときの超微粒子の生成条件を表5に示す。
表  5 かくして、第1生成室51で生成されたBaの超微粒子
および第2生成室52で生成されたYとCuの混合物の
超微粒子は夫々導入された不活性ガスをキャリヤガスと
して、膜形成室54との差圧で、各搬送管86.87お
よび主搬送管88を通り、中間室53を経由して膜形成
室54に搬送されるが、搬送途中の主搬送管88におい
て、二重管部89の開口付近でYとCUの超微粒子の混
合物とBa超微粒子とがキャリヤガスとした不活性ガス
中で混合する。このY、CuおよびBaの超微粒子の混
合物がキャリヤガスと共に主搬送管88内を流れて中間
室53に達するが、中間室53で酸素ガス導入管72か
ら酸素(0□)ガス0.2.77/minが導入される
ため、中間室53から膜形成室54へのキャリヤガス中
に02ガスが加わり、搬送管90中でY、CuおよびB
aの超微粒子の酸化が進行する。
搬送管90を通って膜形成室54内に搬送された混合超
微粒子は先端のノズル91から1 m+mの間隙を保っ
て基板保持装置83にて保持された一辺20mm、厚さ
1 mmのMgO基板82面へ噴射される。基板82は
予め加熱装置85で温度450℃に加熱されており、移
動装置84によりノズル91の短径軸方向に3mm/m
idの速度で移動し、連続した膜を形成する。
膜形成中は表5に示す各生成室51.52の圧力および
不活性ガス導入量を保ち、中間室53に0.2に!/m
inの02ガスを導入すると共に、膜形成時の加熱状態
での酸素の欠損を防止するため膜形成室54に酸素ガス
導入管73から0.5II/l1linの02ガスを導
入している。
膜形成室54の圧力は3 、8 Torrで、02ガス
の分圧は0 、 7 Torrである。
また膜形成後は、膜形成室54を02ガスで大気圧に充
填した後、基板82を温度450℃から室温まで徐冷し
たのち取出す。
形成されたYBCO系厚膜中厚膜中CuおよびBaの組
成比をX線微小分析法(X線マイクロアナライザー)に
より調べ、その結果を表6に示す。
表  6 表6から明らかなように上記実施例で形成されたYBC
O系膜中のY、CuおよびBaの組成比率は目標値に達
していることが確認された。
尚、上記第2図示実施例では蒸発源81の容器79に充
填する原料Bを次のようにして作成した。先ず原料Bと
なる元素Y17gとCu6゜8g(重量比でY : C
u−2,5: 1)を水冷銅ハース内に入れ、チップ状
のW製電極との間に直流アーク放電(10VX24OA
) で溶解し、ボタン状の母合金を作成した。
また、高温超伝導膜形成のための蒸発後にY・Cu合金
の蒸発による重量の減少量を調べたところ180■であ
った。
上記形成法で形成されたYBCO系膜を更に大気中で温
度900℃、3時間の加熱処理を行い、低温でのR−T
特性を測定した結果、臨界温度はTc (on)90に
、Tc (of f)80にの高温超伝導特性を示し、
またX線回折による測定結果でもC軸配向の高温超伝導
の結晶を示していた。
上記第2図示実施例ではYBCO系厚膜について説明し
たが、これに限定されるものではなく、その他の高温超
伝導材料にも広く応用出来る。
尚、前記第1図示実施例および第2図示実施例の形成法
によれば、膜の形状はノズルの口径および基板の移動速
度を適宜選択することにより幅は0.05〜10mm、
厚さは1〜1000μmの範囲が形成されているが、こ
の数値は本発明の形成法の限界ではない。長さについて
は例えば−筆書きの方法で長く連続した膜も形成するこ
とが出来、また厚さについては例えば積層などの方法で
膜厚を厚くすることが出来る。
また、本発明法は、高温超伝導材料以外の用途への転用
として、例えば、チタン酸バリウム(BaTi03)膜
は高い誘電率を備える材料としてガス・デポジション法
による膜形成が行われるが、その特性の向上にSr、C
aおよびZrO2の添加がキュリー温度の常温付近まで
の移動と、誘電率の温度変化の平坦化に有効であるので
、BaTiO3膜中へのSr、CaおよびZrO2の添
加は本発明装置の蒸発源を用いることによって可能であ
る。
(発明の効果) このように本発明によるときは、高温超伝導材料を構成
する複数元素を超微粒子生成室内に備えられた1個或い
は複数の蒸発源で該高温超伝導材料の組成の割合いとな
るように加熱蒸発させて超微粒子の混合物を生成し、こ
れら超微粒子の混合物をキャリヤガスにより搬送すると
共に、キャリヤガス中に酸素ガスを加えて、加熱された
基板上に噴射させて超微粒子膜を形成するようにしたの
で、従来法のような該高温超伝導材料を構成する元素毎
の加熱蒸発を行わずに、共蒸発或いは同時蒸発によって
均一な組成の超微粒子混合物が得られるので、蒸発雰囲
気調整等が簡単で製造が容易であり、また、従来装置の
ような各生成室毎の真空排気装置、不活性ガス導入管、
生成した超微粒子の搬送管等の付帯設備を設置しなくて
もよいから、装置が簡単であり、また多数の超微粒子生
成室を要せず装置の設置を小さい面積とすることが出来
る等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明装置の1実施例の説明線図、第2図は他
の実施例の説明線図、第3図は従来装置の説明線図であ
る。 1.51・・・第1超微粒子生成室 2.52・・・第2超微粒子生成室 3.53・・・中間室 4.54・・・超微粒子膜形成室 5.6,7,55,56.57・・・真空排気装置8.
9,58.59・・・不活性ガス導入管31.82・・
・基 板 32.83・・・基板保持装置 35゜ 36゜ 37゜ 39゜ 40゜ 86・・・第1搬送管 87・・・第2搬送管 88・・・主搬送管 90・・・搬送管 91・・・ノズル 特 許 出 願 人 同 上 新技術開発事業団 真空冶金 株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、高温超伝導材料を構成する複数元素を不活性ガス雰
    囲気の超微粒子生成室内の1個の蒸発源で該高温超伝導
    材料の組成の割合いとなるように加熱蒸発させて超微粒
    子の混合物に生成せしめ、該不活性ガスをキャリヤガス
    として該超微粒子の混合物を搬送しつつ、該キャリヤガ
    ス中に酸素ガスを導入し、該超微粒子の混合物を酸素ガ
    スを含むキャリヤガスと共にノズルから加熱した基板上
    に噴射して該基板に超微粒子膜を付着形成せしめること
    を特徴とする高温超伝導体厚膜の形成法。 2、高温超伝導材料を構成する複数元素を不活性ガス雰
    囲気の超微粒子生成室内の複数個の蒸発源で該高温超伝
    導材料の組成の割合いとなるように夫々加熱蒸発させて
    超微粒子の混合物に生成せしめ、該不活性ガスをキャリ
    ヤガスとして該超微粒子の混合物を搬送しつつ、該キャ
    リヤガス中に酸素ガスを導入し、該超微粒子の混合物を
    酸素ガスを含むキャリヤガスと共にノズルから加熱した
    基板上に噴射して該基板に超微粒子膜を付着形成せしめ
    ることを特徴とする高温超伝導体厚膜の形成法。 3、前記高温超伝導材料を構成する元素のうち1種は別
    個の超微粒子生成室で生成し、これを前記高温超伝導材
    料の組成比の割合いに蒸発して生成された超微粒子の混
    合物に混合せしめて搬送するようにしたことを特徴とす
    る請求項1または2に記載の高温超伝導体厚膜の形成法
    。 4、高温超伝導材料を構成する複数元素を該高温超伝導
    材料の組成の割合いに同時に加熱蒸発させて超微粒子の
    混合物を生成させる1個の蒸発源を備えた超微粒子生成
    室に、室内を真空にすべき真空排気装置と、不活性ガス
    導入管と、先端にノズルを有し、生成した超微粒子の混
    合物を不活性ガスと共に導出する搬送管とを接続した超
    微粒子生成部と、加熱自在の基板保持装置と真空排気装
    置を備えた膜形成室内に該先端にノズルを有する搬送管
    を導くと共に、該ノズルの先端を該基板保持装置に保持
    した基板面に接近して配置した超微粒子膜形成部とから
    成り、該搬送管の先端側に酸素ガス導入管を備えた中間
    室を接続したことを特徴とする高温超伝導体厚膜の形成
    装置。 5、高温超伝導材料を構成する複数元素を該高温超伝導
    材料の組成の割合いに夫々加熱蒸発させて超微粒子の混
    合物を生成させる複数の蒸発源を備えた超微粒子生成室
    に、室内を真空にすべき真空排気装置と、不活性ガス導
    入管と、先端にノズルを有し、生成した超微粒子の混合
    物を不活性ガスと共に導出する搬送管とを接続した超微
    粒子生成部と、加熱自在の基板保持装置と真空排気装置
    を備えた膜形成室内に該先端にノズルを有する搬送管を
    導くと共に、該ノズルの先端を該基板保持装置に保持し
    た基板面に接近して配置した超微粒子膜形成部とから成
    り、該搬送管の先端側に酸素ガス導入管を備えた中間室
    を接続したことを特徴とする高温超伝導体厚膜の形成装
    置。 6、前記高温超伝導材料を構成する元素のうち1種を別
    個に加熱蒸発させて超微粒子を生成させる蒸発源を備え
    た超微粒子生成室に、室内を真空にすべき真空排気装置
    と、不活性ガス導入管と、生成した超微粒子を不活性ガ
    スと共に導出する搬送管とを設けて成る超微粒子生成部
    の該搬送管を前記中間室の上流側において前記搬送管に
    結合したことを特徴とする請求項4または5に記載の高
    温超伝導体厚膜の形成装置。
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