JPH02246878A - 自動車の前部車体構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は自動車の前部車体構造に係り、特に、車室前方
のエンジンルーム内で前輪よりも後方にエンジンが配設
された所謂フロントミツドシップタイプの車体構造に関
するものである。

（従来の技術） 現在、自動車の操舵手段として車体前部に取付けられて
いるステアリング装置の一般的な構成を説明すると、車
室内に位置するステアリングホイールから車体前方に向
ってステアリングシャフトが延設され、該ステアリング
シャフトの前端には車幅方向に延びるタイロッドがラッ
クアンドビニオン等の伝達機構を介して接続されている
。更に、該タイロッドの左右両端には、前輪との間にナ
ックルアームが配設されている。そして、上記ステアリ
ングホイールの操作に伴うステアリングシャフトの回転
が伝達機構によってタイロッドの車幅方向への移動に変
換され、該ダイロッドの移動に伴ってナックルアームに
より前輪を操舵するように構成されている。

このようなステアリング装置が開示された従来技術の一
例として、実公昭６１−１９９３６号公報に示されるよ
うな自動車のフロントフレーム部の構造がある。該公報
に示されているものは、エンジンルーム内におけるエン
ジンの後方にステア、リングシャフトを連結せしめたス
テアリングラブりが配設され、該ステアリングラックが
車幅方向に延びるフレーム部材に支持された構成である
。

ところで、今日、自動車の車体におけるエンジン搭載位
置に関して分けると、様々なものがあり、その一つに、
車室前方のエンジンルーム内で前輪よりも後方にエンジ
ンを配設するフロントミツドシップタイプの車体構造が
ある。

そして、このようなフロントミツドシップタイプの自動
車においては、エンジンよりも前方に前輪の車軸が配設
されていることから、ステアリングシャフトはエンジン
の下方を通り、エンジンの前方に配設された伝達機構と
してのステアリングラックに連接されている。従って、
このステアリングラックは、車体フレームの前端付近に
配設されたフロントクロスメンバに近接した位置におい
て車幅方向に延設されていることになる。

（発明が解決しようとする課題） しかし、このようにステアリングラックがエンジン前方
、即ち車体前端に近接した位置に配設された構造におい
ては、車両の前突時に、該ステアリングラックが衝撃荷
重の作用点に近接して、その影響を受は易く、衝撃荷重
が大きい場合には、この衝撃荷重によってステアリング
ラックが変形されてしまうという課題を有していた。

また、エンジン前方には車幅方向に延びるフロントクロ
スメンバが配設されるために、このエンジン前方のスペ
ースにはステアリングラックとフロントクロスメンバと
が配置されることとなり、レイアウト上、補益類の配置
スペースが制約されるという課題をも有していた。

そこで、本発明は、上記フロントクロスメンバの構造お
よびステアリングラックの配設位置を改良して、レイア
ウト上の制約を解消しつつ該ステアリングラックの保護
機能を持たせた車体構造を得ることを目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記の目的を達成するために本発明が講じた解決手段は
、車室前方のエンジンルーム内に位置するエンジンより
も車体前方側に、ステアリング装置のラック部材および
フロントクロスメンバが夫々配設された自動車の前部車
体構造を前提とし、上記フロントクロスメンバの上方に
はエンジンを配置する一方、該フロントクロスメンバの
下部にはラック収容部を凹設して、該ラック収容部に上
記ラック部材を収容する構成とする。

（作用） 上記の構成による本発明の作用として、フロントクロス
メンバの上方にエンジンを配置していると共に、該フロ
ントクロスメンバの下部にラック収容部を凹設し、該ラ
ック収容部に上記ラック部材を収容させたことにより、
ラック部材によってエンジン前方のスペースが狭くなる
ことがなくなり、補益類の配置スペースが制約されるこ
とがない。また、車体前文時の荷重が直接ラック部材に
作用することがなく、該ラック部材の保護機能を有して
いる。

（第１実施例） 次に、本発明における第１実施例について図面に沿って
説明する。

第１図に示すように、本例における自動車の車体構造は
、エンジンルーム１の後端を形成するダッシュパネル２
の左右両側部から車体前方へ延設された閉断面構造のフ
ロントサイドフレーム３゜３を有する一般的なペリメー
タフレーム構造である。そして、自動車は、第２図に示
すように、前輪４の車軸４ａよりも後方にエンジンおよ
びトランスミッションから成るパワープラント５が配設
されたフロントミツドシップタイプである。

上記フロントサイドフレーム３の車幅方向外側には、ホ
イールエプロン６と一体形成されたホイールハウス７が
接合されている。該ホイールハウス７の車体前後方向の
中央部には、サスペンション（図示省略）を支１ｊする
サスペンションタワー８が立設されている。該サスペン
ションタワー８は、その上縁８ａが、ホイールエプロン
６の上端ｎ６ｍでホイールエプロンレインフォースメン
トロｂと共に形成された閉断面構造の上面に接合されて
、その剛性の向上が図られている。

そして、左右のフロントサイドフレーム３，３、には、
車体前方から順に車幅方向に延びるシュラウドロア９、
サスペンションフロントクロスメンバ１０およびサスペ
ンションリヤクロスメンバ１１が夫々架設されている。

上記シュラウドロア９は、シュラウドアッパ１２と共に
車体フレーム前端を形成する部材であって、ラジェータ
やヘッドランプ（共に図示省略）等を支持するためのシ
ュラウドパネル１３が取付けられている。

また、サスペンションフロントクロスメンバ１０は本発
明が特徴とする部材であって、第４図に示すように、車
幅方向中央部に位置するセンタ部１０ａと、該センタ部
１０ａの両端に接続されて更に車幅方向に延び、外端で
上記フロントサイドフレーム３に結合されるサイド部１
０ｂとで構成されている。

上記センタ部１０ａは、Ｌ字型のアッパパネル１０ｃお
よびロアパネル１０ｄが接合されて成り、その内部に逆
り字型の閉断面空間を有している。

従って、該センタ部１０ａの下方には車幅方向に延びる
小空間が形成されており、該小空間はラック収容部１０
ｅとなっている。更に、センタ部１０ａの左右両端には
、車体下方に折曲された鉛直部１０ｆを経て車体後方に
延びる水平部Ｌｏｇが形成されており、該水平部１０ｇ
には、サスペンションロアアーム１４を揺動自在に支持
するための支持ブラケット１５がボルト止め等の手段に
より取付けられている。また、センタ部１０ａの上面に
は、第１図に示す如く、上記パワープラント５を支持す
るためのマウントブラケット１０ｈが取付けられている
。該マウントブラケット１０ｈは内部にラバー等の弾性
体が介在されたもので、その弾性体によりパワープラン
ト５を弾性支持する。

一方、上記各サイド部１０ｂは、上記センタ部１０ａの
両端に溶着されていて、フロントサイドフレーム３に向
って上方に湾曲されており、その上端部がフロントサイ
ドフレーム３の下端面に溶着されている。

上記サスペンションリヤクロスメンバ１１はフロントサ
イドフレーム３の後端付近に配設されており、その中央
部が上方へ湾曲されてエンジンルーム１内のスペースの
拡大が図られた形状となっている。そして、このサスペ
ンションリヤクロスメンバ１１には、上記サスペンショ
ンフロントクロスメンバ１０と同様に、その左右両端に
サスベンジジンロアアーム１４の支持ブラケット１６が
突設され、上面にマウントブラケットｌｌａが取付けら
れている。

更に、上記サスペンションフロントクロスメンバ１０と
サスペンションリヤクロスメンバ１１との間には車体前
後方向に延びるセンタメンバ１７が架設されている。該
センタメンバ１７は中央部が下方へ折曲された部材であ
って、その溶着箇所が上記マウントブラケット１０ｈ、
ｌｌａの取付は位置に近接していることでパワープラン
ト５の支持剛性の向上を図っている。

また、上記各サスペンションクロスメンバ１０゜１１に
形成されたサスペンションロアアーム支持ブラケット１
５．１６にはサスペンションロアアーム１４の２股状の
内端が車体上下方向に揺動自在に夫々取付けられ、該サ
スペンションロアアーム１４によって前輪４とサスペン
ション（図示省略）が接続されている。

そして、本実施例に係るステアリング装置を説明するに
、第２図および第３図に示すように、１８は上端にステ
アリングホイール（図示省略）が取付けられたステアリ
ングシャフトで、該ステアリングシャフト１８の下端は
、上記パワープラント５の下方を前後に延び、その先端
部はラックピニオン機構に連結されている。このラック
ピニオン機構はラックと、内部に該ラックを収容支持し
たラック部材１９を有している。そして、このラック部
材１９は、上記サスペンションフロントクロスメンバ１
０に形成されたラック収容部１０ｅに配設されている。

このため、ラック部材１９の上方および前方にはＬ型の
サスペンションフロントクロスメンバ１０が位置されて
いることになる。

また、このラック部材１９の左右両端はタイロッド２０
およびナックルアーム（図示省略）を介して前輪４に連
結されており、ステアリングホイ−ルの回転操作に伴う
ステアリングシャフト１８の回転をラック部材１９内の
ラックによってタイロッド２０の車幅方向への移動に変
換し、該移動によってナックルアームを介して前輪４を
操舵するように構成されている。

従って、この実施例によれば上述したように、ステアリ
ング装置のラック部材１９は、サスペンションフロント
クロスメンバ１０のラック収容部１０ｅに収容されてい
ることで、その配設スペースの縮小が図れ、補益類の配
設スペースが制約されることはない。また、ラック部材
１９の前方には、サスペンションフロントクロスメンバ
１０の一部が配設されているために、車体面突時に、衝
撃荷重が直接ラック部材に作用することはなく、その保
護機能を有している。

（第２実施例） 次に、本発明の第２実施例について説明する。

本例のものは、各クロスメンバ１０，１１の変更に伴う
サスペンションロアアーム１４の支持構造の変形例であ
る。

第５図に示すように、サスペンションフロントクロスメ
ンバ１０は、アッパパネル１０ｃおよびロアパネル１０
ｄの２部材のみから構成され、その下端にサスペンショ
ンロアアーム支持ブラケット１５．１６を有した左右の
センタメンバ１７が溶着されている。

この構成によれば、フロントクロスメンバ１０が２部材
のみで構成されていることで、その剛性の向上が図れ、
ラック部材の保護機能が向上する。

尚、上述した各実施例は、サスペンションフロントクロ
スメンバ１０をＬ聖断面で形成したが、本発明は、これ
に限るものではなく、第６図に示すような略コ字型の断
面で形成しても良い。

（発明の効果） 上述したように、本発明によれば、フロントクロスメン
バの上方にはエンジンが設置されていると共に、該フロ
ントクロスメンバの下部にはラック収容部が形成されて
、該ラック収容部にラック部材が収容されていることに
より、ラック部材によってエンジン前方のスペースが狭
くなることがなくなり、補益類の配置スペースの拡大が
図れ、レイアウトの自由度が向上する。また、車体面突
時の荷重が直接ラック部材に作用することがないため、
該ラック部材の変形を抑制するというステアリング装置
の保護機能を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本発明の第１実施例を示し、第１図は
エンジンルーム周辺の車体構造を示す斜視図、第２図は
第１図の■−■線に沿った断面図、第３図はエンジンル
ーム周辺の平面図、第４図はフロントサイドフレームの
端部付近を示す斜視図である。第５図は本発明の第２実
施例における第１図相当図である。第６図はフロントク
ロスメンバの断面形状の変形例を示す図である。 １・・・エンジンルーム １０・・・サスペンションフロントクロスメンバ１０ｅ
・・・ラック収容部 １９・・・ラック部材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）車室前方に設置されたエンジンよりも車体前方側
   に、ステアリング装置のラック部材およびフロントクロ
   スメンバが夫々配設された自動車の前部車体構造におい
   て、上記フロントクロスメンバの上方にはエンジンが配
   置されていると共に、該フロントクロスメンバの下部に
   はラック収容部が凹設されていて、該ラック収容部に上
   記ラック部材が収容されていることを特徴とする自動車
   の前部車体構造。