JPH02242536A - 絶縁電線の製造方法 - Google Patents

絶縁電線の製造方法

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JPH02242536A JP1060881A JP6088189A JPH02242536A JP H02242536 A JPH02242536 A JP H02242536A JP 1060881 A JP1060881 A JP 1060881A JP 6088189 A JP6088189 A JP 6088189A JP H02242536 A JPH02242536 A JP H02242536A
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樹哉 角田
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徹 山西
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は低誘電率で細径の絶縁電線の製造方法に関する
ものである。
〔従来の技術〕
導体上に薄膜の絶縁層を形成する従来技術としては、例
えば特公昭57−30253号公報に記載されるような
発泡押出技術かある。これは一般にポリオレフィン系の
樹脂をアゾジカルボンアミドのにうな化学発泡剤、窒素
、アルゴン等の不活性気体あるいは気体状又は液体状の
炭化水素又はフロロカーボンのいずれか或いはそれらの
併用により発泡させ、大きな空隙率により低誘電率の絶
縁層を得るものである。
一方、例えば米国特許第3.953.566号明細書或
いは同第4.187.390号明細書に示されるような
、延伸により大きな空隙率を有するフッ素樹脂テープを
導体上に巻き付けて、絶縁層を形成させる方法がある。
この方法は発泡押出技術に比較して誘電率の既知のテー
プ材料を導体上に巻き付けるため、絶縁層の誘電率の安
定性を確保でき、さらに薄膜でかつ高空隙率の絶縁層を
実現することができる。
更に特公昭56−43564.同57−39006各号
公報には、粒径数p〜数mmのガラス、アルミナ等無機
材料からなる中空球又は発泡状球体の表面に熱可塑性樹
脂を被覆したものを溶融押出する方法及びポリエチレン
、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂と無機質中空球をキ
シレン等の溶剤に溶解して導体に塗布・乾燥し、絶縁電
線を得る方法が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで近時、医療分野、コンピュータ計測分野その他
の分野で、細径の高密度信号伝送線への要求が高まって
おり、細径の導体に薄い被覆を施し、かつ低誘電率であ
る細径絶縁電線の開発が急がれている。
上記の従来技術のうち、特公昭57−30253号公報
に記載される方法は、スクリュー押出機によりポリオレ
フィン系樹脂の溶融1発泡、導体上への被覆を同時に行
なうため、薄膜の絶縁層においては高発泡度を得ること
が難しく、被覆厚さはせいぜい200ρが下限である、
という欠点を有している。また、この方法では発泡度の
制御も容易ではない。
一方、米国特許第3,953,566 、同4.187
.390各号明細書に記載される方法は、その製法上絶
縁層表面の部分的な凹凸は避けられず、製造線速も非常
に遅いという問題点があった。
特公昭56−43564 、同57−39006各号公
報に記載の方法は、発泡度の制御は容易であるが、以下
のような欠点を有している。すなわち前者の熱可塑性樹
脂を被覆した中空球発泡状球体を押出被覆する方法では
、中空球の表面に被覆された熱可塑性樹脂が溶融し導体
上に塗布された後に冷却され中空球を接合するため、高
空隙率を得る目的で該熱可塑性樹脂層を薄くすると、導
体上に形成された絶縁層の機械的強度、特に伸び率が著
しく低下し、一方絶縁層の機械的強度を保持するため中
空球の熱可塑性樹脂層を厚くすると、結果として空隙率
が下がり、電線としての誘電率が上がってしまう。また
、押出機内で少な(とも150℃以上の温度と高圧を加
えるため、用いる中空球としてはガラス、アルミナ等の
無機材料に限定される。しかし、これらの中空球は材料
としての固有誘電率が高く、低誘電率低損失ケーブルを
製造することはできない。
また後者のポリエヂレン、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性
樹脂と無機質中空球をキンレン等の溶剤に溶解して塗布
後乾燥し、絶縁電線を形成する方法では、前者と同様に
乾燥時に熱を加えるため、用い得る中空球が限定され、
やはり低誘電率低損失ケーブルを製造することが困難で
あり、さらに塗布された液状組成物中の溶剤を蒸発乾燥
させるため、製造速度が著しく小さいという欠点を有し
ている。
本発明はこのような従来技術の欠点を解消して、電気特
性の良好な低誘電率で200ρ以下の薄肉被覆も実現で
きる絶縁電線の製造方法を提供せんとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は上記の目的に沿って研究努力の結果、従来
技術では実現できなかった細径低静電容量絶縁電線を全
く新規な方法により実現できることを見出し、本発明に
達し得たのである。
すなわち、本発明は導体外周に発泡絶縁層を形成する絶
縁電線の製造方法において、膨張性中空球を混合したエ
ネルギー線硬化型樹脂組成物を導体外周上に被覆し、か
つ該樹脂組成物を加熱することにより高空隙率樹脂被覆
層を形成することを特徴とする絶縁電線の製造方法であ
り、薄膜被覆であっても低静電容量であり、しかも被覆
層が平滑で高速製造可能という非常に優れた絶縁電線を
提供するものである。
本発明の発泡絶縁層を形成するための原料とする被覆用
樹脂組成物とは、エネルギー線硬化型樹脂又はエネルギ
ー線硬化型樹脂組成物に膨張性中空球を混合したもので
ある。
本発明に係る膨張性中空球とは、内部に低沸点の液体、
加熱分解等により気体を発泡する化学発泡剤あるいは空
気又は他の気体例えば窒素、アルゴン イソブタン等の
少なくとも1つを内包する球体で、外殻部分が塩化ビニ
リデン、ポリエチレン又はフッ素樹脂等の熱可塑性樹脂
からなり、50℃〜200℃の加熱により膨張するもの
から選ばれる。材質自体の誘電率の低さからは、ポリエ
チレン又はフッ素樹脂が好ましい。この中空球は500
岬以下の薄肉で低静電容量の被覆層を実現するために、
加熱前の球径1−1007aφ、殻厚0.5ρ以下のも
の混合使用することが好ましく、これは被電層の平滑さ
を損なわない、中空球混入による空隙率を高める、とい
った理由による。
本発明に係るエネルギー線硬化型樹脂又は樹脂組成物と
しては、例えば熱硬化型樹脂、紫外線硬化型樹脂、電子
線硬化型樹脂又はこれらの樹脂組成物が挙げられるが、
高速で被覆を形成せしめるという点で、硬化速度の速い
紫外線硬化型樹脂又は樹脂組成物が好ましい。このよう
なエネルギ線硬化型樹脂として、例えばシリコーン樹脂
、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂。
エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート。
フッ化アクリレート、シリコーンアクリレート。
ポリエステルアクリレート等を用いることができるが、
被覆の静電容量を下げるために、エネルギー線硬化型樹
脂組成物自体の誘電率は低いほうがよく、エネルギー線
硬化型樹脂の誘電率は4.0以下、望ましくは3.0以
下がよい。更にエネルギー線硬化型樹脂の誘電率を下げ
るために、シリコン樹脂、フッ化アクリレ−1−、ノリ
コンアクリレート等を特に制限なく選ぶことかできる。
エネルギ線硬化型樹脂は30%以上、さらに好ましくは
100%以上の伸び率を有することが望ましい。また、
般にこの種の絶縁電線被覆用樹脂に添加される発泡剤、
酸化防止剤、光安定剤、樹脂カップリング剤2表面処理
剤4粒子分散剤等の添加物を添加することは、低静電容
量と被覆樹脂の安定性2機械的特性2機能性等を高める
ためにを効である。
膨張性中空球とエネルギー線硬化型樹脂を混合して得ら
れる被覆用樹脂組成物において、膨張性中空球のエネル
ギー線硬化型樹脂に対する混合割合は、中空球の膨張と
エネルギー線硬化型樹脂の硬化によって形成される被覆
の空隙率を40%以上にするために5体積%以」−1被
覆用樹脂組成物を連続して塗布可能なものとするため、
すなわち連続塗布可能な粘性流動体として使用するため
に50体積%以下、の範囲で目的の空隙率を得るために
任意に設定することができる。
また、膨張性中空球とエネルギー線硬化型樹脂を混合し
た後の被覆用樹脂組成物の粘度は100〜100、0O
Ocpsの範囲にあることが実用上好ましい。
特に容易に塗布加工するためには、1.000〜10,
000cpsの粘度範囲にあることが望ましく、エネル
ギー線硬化型樹脂の中でも粘度を自由に選択できる紫外
線硬化型樹脂が1.000〜10.000cpsの被覆
用樹脂組成物を得るのに適している。
被覆厚さについては、特に限定されるところはないが、
エネルギー線硬化型樹脂を十分に硬化させるために、5
007ffi以下が好ましい。
なお、本発明に係る導体は特に限定されるところはなく
、従来公知の電気導体、例えば銅、アルミニウム或いは
これらの合金やこれらの表面をメツキしたもの等を用い
ることができる。
第3図は、本発明の絶縁電線の一例の断面図であり、■
は導体、2は膨張性中空球を混合したエネルギー線硬化
型樹脂を被覆、加熱してなる絶縁層である。さらに本発
明は第3図の絶縁層2の上に機械強度の改善の目的でエ
ネルギー線硬化型樹脂によるソリッド層を設けること或
いは絶縁層2の上に銅、アルミ等の電気導体の編組、パ
イプ等による外部導体及び外部絶縁層を設け、同軸ケブ
ルとすることもできる。
次に本発明の絶縁電線の製造方法を図面を参照して説明
するが、本発明において発泡絶縁層を形成する技術その
ものは、この種の分野の通常の技術でよく、被覆用樹脂
中に膨張性中空球を混入しておき、該樹脂組成物を導体
」−に塗布し、発泡・硬化の前後に中空球を膨張させる
第1図は本発明の一興体例の説明図であり、同図中3の
ザブライ装置にり繰り出された導体lは、4の樹脂塗布
装置により、その外周に、紫外線或いは電子線硬化型樹
脂に膨張性中空球2を混合した被覆用樹脂組成物が塗布
される。塗布された該被覆用樹脂組成物は加熱装置5で
加熱され、混合された膨張性中空球が膨張し、更にその
後樹脂硬化装置6において、紫外線或いは電子線等のエ
ネルギー線の照射を受けて硬化し、導体1上に被覆2を
形成する。樹脂塗布装置4としては、内部に膨張性中空
球を含んだ比較的粘度の高い被覆用樹脂組成物を均一に
塗布できる装置であり、例えば圧力ダイスによる塗布、
オープンダイスによるデ工0 イソピング等の公知技術を用いることができる。
また、第2図は本発明の別の具体例の説明図であり、同
図中第1図と共通符号の部分は第1図と同じを意味する
。この例では被覆用樹脂組成物を塗布した後に先ず樹脂
硬化装置6で硬化し、次に加熱装置7で加熱して膨張性
中空球を膨張させることにより、被覆を形成する。中空
球の膨張時に生じる伸び歪に十分耐えるベース樹脂を選
択すれば硬化の後に中空球を膨張させても何ら問題はな
い。
このように、本発明では塗布した樹脂組成物の硬化と加
熱はどちらが先であってもよい。加熱温度は100〜2
00°Cである。
〔作用〕
本発明により、従来技術が実現し得なかった細径低静電
容量絶縁電線を得られる理由は、以下の通りである。
ここで本発明の詳細な説明するにあたり、空隙率と誘電
率の関係を説明するよ、本発明の空隙率■は密度法によ
って測定され、下記(1)式により算出されるものであ
る。
(ρ。−〇)/ρo xloo(%)  −11)ここ
でρ。はベース樹脂の密度、 ρは空隙を有する樹脂の密度である。
空隙を有する樹脂組成物の誘電率εは、ベースとする樹
脂そのものの誘電率ε1と、空隙内の気体の誘電率ε2
、及び空隙を有する樹脂の空隙率Vにより決定され、下
記(2)式で表されることは、すでに知られている。
本発明の場合、空隙を形成せしめる材質とその空隙率、
該樹脂組成物中の膨張性中空球含有率、該樹脂組成物の
材質を各々選択することにより、被覆層中に所望の空隙
を安定に形成できるので、所望の誘電率を有する絶縁層
を形成することができる。
そして、εを本発明の目的とする低誘電率、すなわち1
60下にするにはベース樹脂のε1を選択し、空隙率は
40%より大きくすることが必要である。
本発明では膨張性中空球を混合することにより既に一定
以上の空隙率を有する樹脂組成物の被覆層を加熱するこ
とにより、該被覆中の膨張性中空球が膨張し、通常の中
空球を単に混合するだけでは達成し得ない90%以上と
いう高い空隙率を実現することかできる。
また、エネルギー線硬化型樹脂として熱硬化型樹脂を用
いた場合は、混合された膨張性中空球の膨張のための加
熱工程と、熱硬化型樹脂の硬化のための加熱工程を1工
程で行なうこともできる。
また、エネルギー線硬化型樹脂として紫外線硬化型樹脂
を用いた場合にも、紫外線硬化炉の設計により該紫外線
硬化炉中の導体通過部分を本発明の目的である膨張性中
空球を加熱するに足る温度に保つ等の手段により、実質
的に該紫外線硬化炉中において紫外線の照射による硬化
と同時に該被覆用樹脂組成物を加熱することも可能であ
る。
〔実施例〕
実施例1 第1は1の構成により本発明の絶縁電線を製造し】 ま た。粘度700cpsのシリコーンアクリートを主成分
とする紫外線硬化型樹脂(誘電率3.10)に、イソブ
タンガスを内包(7た平均粒径10坤φ(殻厚o、05
声)と平均粒径8/7I[lφのポリ塩化ビニリデン系
樹脂からなる中空球体を15体積%ずっ混入し、撹拌し
て分散させ、粘度5.000cpsの被覆用樹脂組成物
を作製した。該被覆用樹脂組成物を外径200声の銀メ
ツキ銅線の外周に圧力ダイス塗布装置により50声の厚
さに塗布し、次に赤外線ランプからなる加熱装置で約1
50°Cに加熱し、続いて水銀ランプからなる赤外線〜
紫外線照射装置で該被覆用樹脂組成物を硬化させて、被
覆肉厚150 /J、外径500声の本発明の被覆絶縁
電線を得た。該被覆絶縁電線の被覆層の空隙率を密度法
により測定したところ90%、また誘電率を周波数IM
Hzで測定したところ1.20であった。
実施例2 第2図の構成により本発明の絶縁電線を製造した。粘度
700cpsのシリコーンアクリートを主成分とする紫
外線硬化型樹脂(誘電率3.10)に、イソブタンカス
を内包した平均粒径107m、殻厚0.05/1!11
のポリ塩化ビニリデン系樹脂からなる中空球を30体積
%の割合で混入し、撹拌して分散させて、粘度5.00
0cpsの被覆用樹脂組成物を作製した。該被覆用樹脂
組成物を実施例1と同様、外径2oo声φのの銀メツキ
銅線の外周に圧力ダイス塗布装置により50声の厚さに
塗布し、先ず輻射熱遮断式水銀ランプからなる紫外線照
射装置で紫外線を照射して硬化させて被覆を形成した後
、赤外線ランプからなる加熱装置で約150″Cに加熱
して、被覆肉厚150趨、外径500 /ffiの本発
明の絶縁電線を得た。
該絶縁電線の絶縁層の空隙率を密度法で測定したところ
90%、また誘電率を周波数1Ml1zで測定したとこ
ろ1.24であった。
比較例1 実施例2において、赤外線ランプからなる加熱装置を用
いずに絶縁電線を製造したところ、得られた絶縁電線の
被覆肉厚は807a、外径360声であった。該絶縁電
線の絶縁層の空隙率を密度法にて測定したところ35%
、また誘電率を周波数IM+lzで測定したところ2.
20であり、高誘電率の絶縁被覆であった。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば薄膜波頂の細径で
あっても低静電容量の絶縁電線を、設計値の静電容量で
、被覆表面が平滑に、かつ製造工程に由来する静電容量
の変動等なく安定にしかも従来より高速で製造できる。
そして、本発明による絶縁電線は上記のように従来技術
では達し得なかった20077111以下の絶縁厚で被
覆の誘電率が1.60以下という細径低静電容量の絶縁
電線が実現できるので、医療用計測機、コンピューター
計測機などの高密度信号電送線として要望されている高
速伝送用絶縁電線としての用途を広く開く、画期的なも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の絶縁電線の製造方法の具体
例を各々示す説明図であり、第3図は本発明による絶縁
電線の一例の断面図である。 図中、1は導体、2は膨張性中空球を含むエネルギー線
硬化型樹脂組成物からなる被覆層、3は導体のザブライ
装置、4は樹脂塗布装置、5は硬化装置、6は加熱装置
7は巻取り装置を表す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)導体外周に発泡絶縁層を形成する絶縁電線の製造
    方法において、膨張性中空球を混合したエネルギー線硬
    化型樹脂組成物を導体外周上に被覆し、かつ該樹脂組成
    物を加熱することにより高空隙率樹脂被覆層を形成する
    ことを特徴とする絶縁電線の製造方法。
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