JP2010095653A - 含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物の製造方法及び含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物、これを用いた多孔質物の製造方法及び多孔質物、絶縁電線の製造方法及び絶縁電線並びに同軸ケーブル - Google Patents

含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物の製造方法及び含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物、これを用いた多孔質物の製造方法及び多孔質物、絶縁電線の製造方法及び絶縁電線並びに同軸ケーブル Download PDF

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Abstract

【課題】環境にやさしく容易に多孔質物を製造可能な含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】液状架橋硬化型樹脂組成物に、予め吸水させ膨潤させた熱可塑性吸水性ポリマを添加し、これを前記熱可塑性吸水性ポリマの融点以上の温度において撹拌分散させる方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物の製造方法及び含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物、これを用いた多孔質物の製造方法及び多孔質物、絶縁電線の製造方法及び絶縁電線並びに同軸ケーブルに関する。
近年、医療分野をはじめとする精密電子機器類や通信機器類の小型化や高密度実装化が進むなかで、これらに使用される電線・ケーブルもますます細径化が図られている。
さらに信号線等では、伝送信号の一層の高速化を求める傾向が顕著であり、これに使用される電線の絶縁体層を薄くかつ可能な限り低誘電率化することにより伝送信号の高速化を図ることが望まれている。
この絶縁体には従来、ポリエチレンやフッ素樹脂などの誘電率の低い絶縁材料を発泡させたものが使われている。発泡絶縁体層の形成には、予め発泡させたフィルムを導体上に巻き付ける方法や押出方式が知られており、特に押出方式が広く用いられている。
発泡を形成する方法としては、大きく物理的な発泡方法と化学的な発泡方法に分けられる。
物理的な発泡方法としては、液体フロンのような揮発性発泡用液体を溶融樹脂中に注入し、その気化圧により発泡させる方法や窒素ガス、炭酸ガスなど押出機中の溶融樹脂に直接気泡形成用ガスを圧入させることにより一様に分布した細胞状の微細な独立気泡体を樹脂中に発生させる方法などがある。
化学的な発泡方法としては、樹脂中に発泡剤を分散混合した状態で成形し、その後熱を加えることにより発泡剤の分解反応を発生させ、分解により発生するガスを利用して発泡させることがよく知られている。
この他にも、親水性の樹脂に水を含ませ、これを気化させて発泡させる方法(例えば特許文献1〜3)や吸水性ポリマをベース樹脂と混練し、吸水性ポリマの水分を気化させて発泡させる方法(例えば特許文献4〜9)がある。
特開昭58−62024号公報 特開2000−319441号公報 特開2005−29749号公報 特開平11−5863号公報 特開昭57−170725号公報 特開平5−320400号公報 特開平3−185063号公報 特開平3−273034号公報 国際公開第97/38048号パンフレット
しかしながら、溶融樹脂中に揮発性発泡用液体を注入する方法では、気化圧が強く、気泡の微細形成が難しく薄肉成形に限界がある。また、揮発性発泡用液体の注入速度が遅いために、高速製造化が難しく、生産性に劣るという問題もある。さらに、押出機中で直接気泡形成用ガスを圧入する方法は、細径薄肉押出形成に限界があること、安全面で特別な設備や技術を必要とするため、生産性に劣ることや製造コストの上昇を招いてしまう問題がある。
一方、化学発泡方法は、予め樹脂中に発泡剤を混練し、分散混合し、成形加工後に熱により発泡剤を反応分解させて発生したガスにより発泡をさせるため、樹脂の成形加工温度を、発泡剤の分解温度より低く保持しなければならない問題がある。さらに、素線の径が細くなると、押出被覆では樹脂圧により断線が起こりやすく、高速化が難しくなるという別の問題もある。
また、フロン、ブタン、炭酸ガス等を用いる物理発泡は環境負荷が大きい問題や、化学発泡に用いる発泡剤は価格が高いといった問題がある。
水や吸水性ポリマを用いた方法では、樹脂中に水や吸水性ポリマを球状に微分散させることが困難であるため、空孔形状が球状に近く且つ微細な空孔を有する薄膜層を形成することが困難であった。
そこで、本発明の目的は、上記の問題点を解決するために、環境にやさしく容易に形成できる低誘電率多孔質薄膜層形成材料の製造方法、すなわち含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物の製造方法及び含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物、これを用いた多孔質物の製造方法及び多孔質物、絶縁電線の製造方法及び絶縁電線並びに同軸ケーブルを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、液状架橋硬化型樹脂組成物に、予め吸水させ膨潤させた熱可塑性吸水性ポリマを添加し、これを前記熱可塑性吸水性ポリマの融点以上の温度において撹拌分散させる含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物の製造方法である。
請求項2の発明は、前記撹拌分散の温度が80℃以下である請求項1に記載の含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物の製造方法である。
請求項3の発明は、前記熱可塑性吸水性ポリマの平均粒径が100μm以下である請求項1または2に記載の含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物の製造方法である。
請求項4発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の方法により製造された含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物である。
請求項5の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の方法により製造された含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物を架橋することにより硬化させた後、その硬化させた含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物内の前記熱可塑性吸水性ポリマの水分を除去して形成する多孔質物の製造方法である。
請求項6の発明は、前記熱可塑性吸水性ポリマの水分は、マイクロ波加熱により除去する請求項5に記載の多孔質物の製造方法である。
請求項7の発明は、請求項5又は6に記載の方法により製造された多孔質物である。
請求項8の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の方法により製造された含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物を導体の外周に被覆し、その含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物を架橋することにより硬化させた後、その硬化させた含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物内の前記熱可塑性吸水性ポリマの水分を除去して絶縁層を形成する絶縁電線の製造方法である。
請求項9の発明は、前記熱可塑性吸水性ポリマの水分は、マイクロ波加熱により除去する請求項8に記載の絶縁電線の製造方法である。
請求項10の発明は、請求項8または9に記載の方法により製造された絶縁電線である。
請求項11の発明は、請求項10に記載の絶縁電線の外周に金属シールド層を設けた同軸ケーブルである。
本発明によれば、フロン、ブタン、炭酸ガス等を用いた物理発泡を要しないので環境にやさしく、容易に多孔質物を形成できる材料が得られる。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面にしたがって説明する。
本発明の含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物は、液状架橋硬化型樹脂組成物に、予め吸水させ膨潤させた熱可塑性吸水性ポリマを添加し、これを熱可塑性吸水性ポリマの融点以上80℃以下の温度において撹拌分散させたものである。
この含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物を架橋することにより硬化させた後、これをマイクロ波加熱により熱可塑性吸水性ポリマの水分を除去することで、熱可塑性吸水性ポリマを収縮させ、硬化させた含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物内に複数の空孔(泡構造)を形成することができる。これが本発明の多孔質物である。
熱可塑性吸水性ポリマの吸水膨潤前の平均粒径は、100μm以下とするのが好ましい。これは、平均粒径が100μmを超えると、熱可塑性吸水性ポリマに吸水させ、融点以上の温度で撹拌分散する際の撹拌微細化分散効率が著しく低下するためである。特に、100μm以下の薄膜形成、微細な多孔質物の形成が難しくなる。
撹拌分散させる際の温度を熱可塑性吸水性ポリマの融点以上とするのは、熱可塑性吸水性ポリマを溶融状態とすることで、より微分散させることができ、且つより球状に近い形状で分散させることができるためであり、温度を80℃以下とするのは、それより高いと、加熱撹拌時に熱可塑性吸水性ポリマ中の水分が失われやすくなり、空孔形成効率が低下するためである。
撹拌方法としては、特に規定するものではないが、市販の乳化分散機、ミキサー、ホモジナイザー、超音波分散装置等を用いることができる。
液状架橋硬化型樹脂組成物とは、紫外線、熱、電子線、可視光などにより硬化するもので、特に限定するものではないが、好ましくは紫外線や熱、あるいは併用で架橋硬化する樹脂組成物が良く、さらに好ましくは紫外線架橋硬化型樹脂組成物がよい。液状架橋硬化型樹脂組成物としては、エチレン系、ウレタン系、シリコーン系、フッ素系、エポキシ系、ポリエステル系、ポリカーボネート系など公知の液状架橋硬化型樹脂組成物を選択できるが、液状架橋硬化型樹脂組成物の誘電率として4以下、好ましくは3以下のものが良い。
含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物中の含水率としては、20〜70%、好ましくは25〜65%がよい。含水率が20%より少ないと、低誘電率化の効果を得にくくなり、70%より多いと安定した多孔質物の形成が著しく困難になるためである。
熱可塑性吸水性ポリマとは、融点を持つ吸水性ポリマで、熱により溶融し且つ水を吸収する性質を持つものであり、例えばポリアルキレンオキサイド系樹脂(住友精化(株)製「アクアコーク(登録商標)」、この場合は融点60〜70℃)がある。必要に応じて他の吸水性ポリマと組み合わせてもよい。他の吸水性ポリマとしては、例えばデンプン−アクリロニトリルグラフト重合体の加水分解物、デンプン−アクリル酸グラフト重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体の加水分解物、ポリアクリル酸塩架橋体、カルボキシメチル化セルロース、ポリアクリルイミド系樹脂等が挙げられる。
予め吸水膨潤させた熱可塑性吸水性ポリマを分散させるのは、空孔のサイズや形状が、熱可塑性吸水性ポリマの粒径と吸水量で制御できることや、吸水膨潤によりゲル状となった熱可塑性吸水性ポリマは水分を多く含み、水と液状架橋硬化型樹脂組成物とは非相溶なので、撹拌分散の際に、独立分散しやすく、且つ球状となって分散しやすくなるからである。このため硬化後の脱水によって得られる空孔形状を球に近い形状とすることができ、つぶれに対して強いものが得られやすくなる。
含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物の架橋硬化後、加熱により脱水させるのは、脱水による体積収縮による空隙率の低下が防止できるほか、膜厚や外径の変化を防止し、安定したものを得ることができるからである。
この加熱脱水にマイクロ波加熱を用いるのは、水はマイクロ波により、急速に加熱されるため熱可塑性吸水性ポリマや周囲の樹脂等に影響をあたえることなく、図4に示すように、120℃オーブン加熱脱水と比べ、短時間で加熱脱水ができ効率よく空孔形成ができるからである。また、導波管マイクロ波加熱炉を用いることで、連続的に加熱脱水ができる。さらに通常の加熱炉と組み合わせてもよい。
以上要するに、本発明の含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物によれば、熱可塑性吸水性ポリマが添加された液状架橋硬化型樹脂組成物を、撹拌分散させる際の温度を熱可塑性吸水性ポリマの融点以上、好ましくは融点以上80℃以下として熱可塑性吸水性ポリマを溶融状態とすることで、より微分散させることができ、さらに、より球状に近い形状で分散させることができる。また、フロン、ブタン、炭酸ガス等を用いないため、環境にもやさしい。
さらに、本発明の含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物を導体に被覆して絶縁電線を形成する場合には、予め空孔となる部分をもって被覆を形成できるため、発泡させる必要が無く、従来のガス注入や発泡剤によるガス発泡に生じやすい導体と発泡層間のふくれや剥離による密着力低下が全くなく安定した絶縁電線が得られる。
上述の含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物には、必要に応じて分散剤、レベリング剤、カップリング剤、着色剤、難燃剤、酸化防止剤、電気絶縁性向上剤、充填剤など公知のものを加えて用いることができる。
次に、含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物を用いた絶縁電線について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る絶縁電線1は、導体2と、含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物を導体の外周に被覆し、その含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物を硬化させた後、その硬化させた含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物を加熱して熱可塑性吸水性ポリマの水分を除去して形成された絶縁層3とからなる。
本発明の絶縁電線1によれば、含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物を導体に被覆し、これを硬化させた後、加熱により脱水することで、容易に多孔質な絶縁層3を有する絶縁電線が得られる。また、熱可塑性吸水性ポリマの粒径、吸水量を制御することにより、薄膜、細径の絶縁電線を断線等の問題なく容易に得ることができる。
図2に示すように、図1の絶縁電線1の外周にスキン層や被覆層5を設けることで、図1の絶縁電線1を多層被覆ケーブル6に用いることもできる。
また、図3に示すように、図1の絶縁電線1の外周を、金属からなるシールド線8で覆い、さらにその外周を被覆層9で覆うと同軸ケーブル7を得られる。シールドとして、シールド線8の代わりに金属シールド層を形成しても良い。
含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物により得られる多孔質物(発泡状物)は、緩衝剤、衝撃吸収フィルム(シート)、光反射板等への利用もできる。
また、液状架橋硬化型樹脂組成物であることから、異形状物表面に多孔質層の形成ができる。
Figure 2010095653
液状架橋硬化型樹脂組成物として表1に示す樹脂組成物Aを用いた。樹脂組成物Aについて、15MILブレードを用いて厚さ約200μmのフィルムを窒素雰囲気下にて紫外線照射量500mJ/cm2により硬化させて作製し、空洞共振法(@10GHz)により求めた誘電率はそれぞれ2.65であった。
また、押出成形用熱可塑性樹脂として、代表的な低誘電材料であるテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニールエーテル共重合体(PFA)を用いた。
後述する実施例1〜6及び比較例1〜4の評価は以下のようにして行った。
(フィルム成形性)
樹脂組成物を、ガラス板上に4MIL,7MIL,15MILのブレードを用いて、幅100mm、長さ200mmの塗膜を形成し、窒素雰囲気下で紫外線照射コンベア装置を用いて紫外線照射量500mJ/cm2を照射して硬化させ、膜厚約50,100,200μmの平滑なフィルム成形ができるかどうか確認した。
(空隙率)
次式により空隙率を求めた。
Figure 2010095653
(誘電率)
フィルム試料を幅2mm、長さ100mmの短冊状にし、空洞共振法により、周波数10GHzにて誘電率を3本測定し、その平均値を求めた。
(a/b)
フィルム及び電線絶縁層断面の電子顕微鏡を用いた5箇所の断面写真より観察される10μm以上の空孔について、空孔断面の最大径部aと最小径部bを測定し、a/bを求めた。
なお、実施例及び比較例に記載の平均粒径は、粒度分布測定装置(Microtrac Inc.製 MT3000II)を用いて測定した。
以下、表2をもとに実施例1〜6、比較例1〜4について具体的に説明する。
Figure 2010095653
(実施例1)
樹脂組成物A100質量部に、融点60〜70℃の熱可塑性吸水性ポリマのポリアルキレンオキサイド系樹脂(アクアコークTWB−PF、平均粒径50μm、吸水量31g/g、住友精化(株)製)を平均粒径5μmに微粉砕処理した3質量部に、蒸留水を93質量部加えて吸水させたものを添加し、75℃に加熱しながら1時間乳化分散機で撹拌分散した含水率47.4%の含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物−実施例1(樹脂組成物−実施例1)を得た。
樹脂組成物−実施例1について、フィルム成形性が良好なことを確認した。これを、マイクロ波加熱装置(発振周波数2.45GHz)を用いて、5分間加熱した後、断面を電子顕微鏡で観察した結果、多数の空孔が形成されていることを確認し、各フィルムについて完全脱水後のフィルム体積と質量から求めた空隙率はそれぞれ46.5,46.5,47%で含水率とほぼ一致することを確認した。
また、50μmのフィルムにおいて空洞共振法により誘電率を測定したところ1.75(@10GHz)であった。さらに、200μmのフィルムにおいて、電子顕微鏡を用いた5箇所の断面写真より観察される空孔について、a/bを測定したところ、いずれも2以下であり、形成される空孔は球状に近い形状で分散されていることを確認した。
次に樹脂組成物−実施例1を、加圧塗布槽でより導体48AWG(7/0.013 S−MF−AG合金線 日立電線製)上に速度50m/minで被覆し、これを紫外線照射炉(アイグラフィックス(株)製6kW)2灯に通して硬化させた後、導波管型マイクロ加熱炉及び赤外線加熱炉を通して加熱脱水処理して、被覆厚50μmと100μmの電線を得た。
その後、断面観察により絶縁層には多数の空孔が形成されていることを確認、また1mあたりの絶縁層の体積及び質量から空隙率を換算したところそれぞれ45.5,46.1%で含水率とほぼ一致することを確認した。さらに、電子顕微鏡を用いた5箇所の断面写真より観察される空孔について、a/bを測定したところ、いずれも2以下であり、形成される空孔は球状に近い形状で分散されていることを確認した。
(実施例2)
樹脂組成物A100質量部に、融点60〜70℃の熱可塑性吸水性ポリマのポリアルキレンオキサイド系樹脂(アクアコークTWB−PF、平均粒径50μm、吸水量31g/g、住友精化(株)製)を平均粒径10μmに微粉砕処理した2質量部に、蒸留水を62質量部加えて吸水させたものを添加し、75℃に加熱しながら1時間乳化分散機で撹拌分散した含水率37.8%の含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物−実施例2(樹脂組成物−実施例2)を得た。
樹脂組成物−実施例2について、フィルム成形性が良好なことを確認した。これを、マイクロ波加熱装置(発振周波数2.45GHz)を用いて、5分間加熱した後、断面を電子顕微鏡で観察した結果、多数の空孔が形成されていることを確認し、各フィルムについて完全脱水後のフィルム体積と質量から求めた空隙率はそれぞれ36.7,36.6,37.1%で含水率とほぼ一致することを確認した。
また、50μmのフィルムにおいて空洞共振法により誘電率を測定したところ1.92(@10GHz)であった。さらに、200μmのフィルムにおいて、電子顕微鏡を用いた5箇所の断面写真より観察される空孔について、a/bを測定したところ、いずれも2以下であり、形成される空孔は球状に近い形状で分散されていることを確認した。
次に樹脂組成物−実施例2を、加圧塗布槽でより導体48AWG(7/0.013 S−MF−AG合金線 日立電線製)上に速度50m/minで被覆し、これを紫外線照射炉(アイグラフィックス(株)製6kW)2灯に通して硬化させた後、導波管型マイクロ加熱炉及び赤外線加熱炉を通して加熱脱水処理して、被覆厚50μmと100μmの電線を得た。
その後、断面観察により絶縁層には多数の空孔が形成されていることを確認、また1mあたりの絶縁層の体積及び質量から空隙率を換算したところそれぞれ36,36.2%で含水率とほぼ一致することを確認した。さらに、電子顕微鏡を用いた5箇所の断面写真より観察される空孔について、a/bを測定したところ、いずれも2以下であり、形成される空孔は球状に近い形状で分散されていることを確認した。
(実施例3)
樹脂組成物A100質量部に、融点60〜70℃の熱可塑性吸水性ポリマのポリアルキレンオキサイド系樹脂(アクアコークTWB−PF、平均粒径50μm、吸水量31g/g、住友精化(株)製)を平均粒径10μmに微粉砕処理した4.5質量部に、蒸留水を139.5質量部加えて吸水させたものを添加し、75℃に加熱しながら1時間乳化分散機で撹拌分散した含水率57.2%の含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物−実施例3(樹脂組成物−実施例3)を得た。
樹脂組成物−実施例3について、フィルム成形性が良好なことを確認した。これを、マイクロ波加熱装置(発振周波数2.45GHz)を用いて、5分間加熱した後、断面を電子顕微鏡で観察した結果、多数の空孔が形成されていることを確認し、各フィルムについて完全脱水後のフィルム体積と質量から求めた空隙率はそれぞれ55.6,56,56.4%で含水率とほぼ一致することを確認した。
また、50μmのフィルムにおいて空洞共振法により誘電率を測定したところ1.61(@10GHz)であった。さらに、200μmのフィルムにおいて、電子顕微鏡を用いた5箇所の断面写真より観察される空孔について、a/bを測定したところ、いずれも2以下であり、形成される空孔は球状に近い形状で分散されていることを確認した。
次に樹脂組成物−実施例3を、加圧塗布槽でより導体48AWG(7/0.013 S−MF−AG合金線 日立電線製)上に速度50m/minで被覆し、これを紫外線照射炉(アイグラフィックス(株)製6kW)2灯に通して硬化させた後、導波管型マイクロ加熱炉及び赤外線加熱炉を通して加熱脱水処理して、被覆厚50μmと100μmの電線を得た。
その後、断面観察により絶縁層には多数の空孔が形成されていることを確認、また1mあたりの絶縁層の体積及び質量から空隙率を換算したところそれぞれ55.7,56.1%で含水率とほぼ一致することを確認した。さらに、電子顕微鏡を用いた5箇所の断面写真より観察される空孔について、a/bを測定したところ、いずれも2以下であり、形成される空孔は球状に近い形状で分散されていることを確認した。
(実施例4)
樹脂組成物A100質量部に、融点60〜70℃の熱可塑性吸水性ポリマのポリアルキレンオキサイド系樹脂(アクアコークTWB−PF、平均粒径50μm、吸水量31g/g、住友精化(株)製)を平均粒径10μmに微粉砕処理した2質量部に、蒸留水を62質量部加えて吸水させたものを添加し、75℃に加熱しながら1時間乳化分散機で撹拌分散した含水率37.8%の含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物−実施例4(樹脂組成物−実施例4)を得た。
樹脂組成物−実施例4について、フィルム成形性が良好なことを確認した。これを、マイクロ波加熱装置(発振周波数2.45GHz)を用いて、5分間加熱した後、断面を電子顕微鏡で観察した結果、多数の空孔が形成されていることを確認し、各フィルムについて完全脱水後のフィルム体積と質量から求めた空隙率はそれぞれ36.5,36.5,36.8%で含水率とほぼ一致することを確認した。
また、50μmのフィルムにおいて空洞共振法により誘電率を測定したところ1.93(@10GHz)であった。さらに、200μmのフィルムにおいて、電子顕微鏡を用いた5箇所の断面写真より観察される空孔について、a/bを測定したところ、いずれも2以下であり、形成される空孔は球状に近い形状で分散されていることを確認した。
次に樹脂組成物−実施例4を、加圧塗布槽でより導体48AWG(7/0.013 S−MF−AG合金線 日立電線製)上に速度50m/minで被覆し、これを紫外線照射炉(アイグラフィックス(株)製6kW)2灯に通して硬化させた後、導波管型マイクロ加熱炉及び赤外線加熱炉を通して加熱脱水処理して、被覆厚50μmと100μmの電線を得た。
その後、断面観察により絶縁層には多数の空孔が形成されていることを確認、また1mあたりの絶縁層の体積及び質量から空隙率を換算したところそれぞれ35.1,36.1%で含水率とほぼ一致することを確認した。さらに、電子顕微鏡を用いた5箇所の断面写真より観察される空孔について、a/bを測定したところ、いずれも2以下であり、形成される空孔は球状に近い形状で分散されていることを確認した。
(実施例5)
樹脂組成物A100質量部に、融点60〜70℃の熱可塑性吸水性ポリマのポリアルキレンオキサイド系樹脂(アクアコークTWB−PF、平均粒径50μm、吸水量31g/g、住友精化(株)製)を平均粒径10μmに微粉砕処理した2質量部に、蒸留水を62質量部加えて吸水させたものを添加し、65℃に加熱しながら1時間乳化分散機で撹拌分散した含水率37.8%の含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物−実施例5(樹脂組成物−実施例5)を得た。
樹脂組成物−実施例5について、フィルム成形性が良好なことを確認した。これを、マイクロ波加熱装置(発振周波数2.45GHz)を用いて、5分間加熱した後、断面を電子顕微鏡で観察した結果、多数の空孔が形成されていることを確認し、各フィルムについて完全脱水後のフィルム体積と質量から求めた空隙率はそれぞれ36.4,36.3,37.7%で含水率とほぼ一致することを確認した。
また、50μmのフィルムにおいて空洞共振法により誘電率を測定したところ1.92(@10GHz)であった。さらに、200μmのフィルムにおいて、電子顕微鏡を用いた5箇所の断面写真より観察される空孔について、a/bを測定したところ、いずれも2以下であり、形成される空孔は球状に近い形状で分散されていることを確認した。
次に樹脂組成物−実施例5を、加圧塗布槽でより導体48AWG(7/0.013 S−MF−AG合金線 日立電線製)上に速度50m/minで被覆し、これを紫外線照射炉(アイグラフィックス(株)製6kW)2灯に通して硬化させた後、導波管型マイクロ加熱炉及び赤外線加熱炉を通して加熱脱水処理して、被覆厚50μmと100μmの電線を得た。
その後、断面観察により絶縁層には多数の空孔が形成されていることを確認、また1mあたりの絶縁層の体積及び質量から空隙率を換算したところそれぞれ35.5,36.1%で含水率とほぼ一致することを確認した。さらに、電子顕微鏡を用いた5箇所の断面写真より観察される空孔について、a/bを測定したところ、いずれも2以下であり、形成される空孔は球状に近い形状で分散されていることを確認した。
(実施例6)
樹脂組成物A100質量部に、融点60〜70℃の熱可塑性吸水性ポリマのポリアルキレンオキサイド系樹脂(アクアコークTWB−P、平均粒径180μm、吸水量31g/g、住友精化(株)製)を平均粒径100μmに微粉砕処理した2質量部に、蒸留水を62質量部加えて吸水させたものを添加し、75℃に加熱しながら1時間乳化分散機で撹拌分散した含水率37.8%の含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物−実施例6(樹脂組成物−実施例6)を得た。
樹脂組成物−実施例6について、50μm厚のものについて表面に凹凸が生じやすいもののフィルム成形性が良好なことを確認した。これを、マイクロ波加熱装置(発振周波数2.45GHz)を用いて、5分間加熱した後、断面を電子顕微鏡で観察した結果、多数の空孔が形成されていることを確認し、各フィルムについて完全脱水後のフィルム体積と質量から求めた空隙率はそれぞれ35.7,36.5,37.1%で含水率とほぼ一致することを確認した。
また、50μmのフィルムにおいて空洞共振法により誘電率を測定したところ1.93(@10GHz)であった。さらに、200μmのフィルムにおいて、電子顕微鏡を用いた5箇所の断面写真より観察される空孔について、a/bを測定したところ、いずれも2以下であり、形成される空孔は球状に近い形状で分散されていることを確認した。
次に樹脂組成物−実施例6を、加圧塗布槽でより導体48AWG(7/0.013 S−MF−AG合金線 日立電線製)上に速度50m/minで被覆し、これを紫外線照射炉(アイグラフィックス(株)製6kW)2灯に通して硬化させた後、導波管型マイクロ加熱炉及び赤外線加熱炉を通して加熱脱水処理して、被覆厚50μmと100μmの電線を得た。
その後、断面観察により絶縁層には多数の空孔が形成されていることを確認、また1mあたりの絶縁層の体積及び質量から空隙率を換算したところそれぞれ35,36.2%で含水率とほぼ一致することを確認した。さらに、電子顕微鏡を用いた5箇所の断面写真より観察される空孔について、a/bを測定したところ、いずれも2以下であり、形成される空孔は球状に近い形状で分散されていることを確認した。
(比較例1)
樹脂組成物A100質量部に、融点60〜70℃の熱可塑性吸水性ポリマのポリアルキレンオキサイド系樹脂(アクアコークTWB−PF、平均粒径50μm、吸水量31g/g、住友精化(株)製)2質量部に、蒸留水を62質量部加えて吸水させたものを添加し、50℃に加熱しながら1時間乳化分散機で撹拌分散した含水率37.8%の含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物−比較例1(樹脂組成物−比較例1)を得た。
樹脂組成物−比較例1について、実施例と同様にフィルムは成形できる事を確認した。これを、マイクロ波加熱装置(発振周波数2.45GHz)を用いて、5分間加熱した後、断面を電子顕微鏡で観察した結果、200μmフィルムでは多数の空孔形成が確認されたが、50μmのフィルムではほとんど空孔がなく、100μmフィルムも空孔が少ないものであった。各フィルムについて完全脱水後のフィルム体積と質量から求めた空隙率はそれぞれ<5,15.2,30.5%で含水率との差が大きいものであった。
また、50μmのフィルムにおいて空洞共振法により誘電率を測定したところ2.64(@10GHz)で、樹脂組成物Aと変わらないものであった。さらに、200μmのフィルムにおいて、電子顕微鏡を用いた5箇所の断面写真より観察される空孔について、a/bを測定したところ、いずれも2を超えるものが多くあり、形成される空孔が楕円又は不定形に近い形状で分散されていることを確認した。
次に樹脂組成物−比較例1を、実施例と同様に被覆厚50μmと100μmの電線を得ることを試みたが、断線が多発し電線を得ることができなかった。
(比較例2)
樹脂組成物A100質量部に、融点60〜70℃の熱可塑性吸水性ポリマのポリアルキレンオキサイド系樹脂(アクアコークTWB−P、平均粒径180μm、吸水量31g/g、住友精化(株)製)2質量部に、蒸留水を62質量部加えて吸水させたものを添加し、75℃に加熱しながら1時間乳化分散機で撹拌分散した含水率37.8%の含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物−比較例2(樹脂組成物−比較例2)を得た。
樹脂組成物−比較例2について、実施例と同様にフィルム作製を行ったが、4MILと7MILのブレードではフィルムは得られず、15MILでフィルムは得られたが平滑なものではなく、空隙率も13.2%と含水率に対してはるかに小さいものであった。さらに、200μmのフィルムにおいて、電子顕微鏡を用いた5箇所の断面写真より観察される空孔について、a/bを測定したところ、いずれも2を超えるものが多くあり、形成される空孔が楕円又は不定形に近い形状で分散されていることを確認した。
次に、実施例と同様に電線の作製を試みたが、断線が多発し電線を得ることができなかった。
(比較例3)
樹脂組成物A100質量部に、融点60〜70℃の熱可塑性吸水性ポリマのポリアルキレンオキサイド系樹脂(アクアコークTWB−PF、平均粒径50μm、吸水量31g/g、住友精化(株)製)2質量部に、蒸留水を62質量部加えて吸水させたものを添加し、90℃に加熱しながら1時間乳化分散機で撹拌分散した含水率37.8%の含水熱可塑性吸水性ポリマ含有樹脂組成物−比較例3(樹脂組成物−比較例3)を得た。
樹脂組成物−比較例3について、実施例と同様にフィルム成形性が良好なことを確認した。これを、マイクロ波加熱装置(発振周波数2.45GHz)を用いて、5分間加熱した後、断面を電子顕微鏡で観察した結果、多数の空孔が形成されていることを確認したが、各フィルムについて完全脱水後のフィルム体積と質量から求めた空隙率はそれぞれ31.3,31.4,31.4%で実施例4に比べ低いものであった。
また、50μmのフィルムにおいて空洞共振法により誘電率を測定したところ2.02(@10GHz)と実施例4に比べ高いものであった。200μmのフィルムにおいて、電子顕微鏡を用いた5箇所の断面写真より観察される空孔について、a/bを測定したところ、いずれも2以下であり、形成される空孔は球状に近い形状で分散されていることを確認した。
次に樹脂組成物−比較例3を、加圧塗布槽でより導体48AWG(7/0.013 S−MF−AG合金線 日立電線製)上に速度50m/minで被覆し、これを紫外線照射炉(アイグラフィックス(株)製6kW)2灯に通して硬化させた後、導波管型マイクロ加熱炉及び赤外線加熱炉を通して加熱脱水処理して、被覆厚50μmと100μmの電線を得た。
その後、断面観察により絶縁層には多数の空孔が形成されていることを確認、また1mあたりの絶縁層の体積及び質量から空隙率を換算したところそれぞれ30,30.1%と実施例4に比べ低いものであった。さらに、電子顕微鏡を用いた5箇所の断面写真より観察される空孔について、a/bを測定したところ、いずれも2以下であり、形成される空孔は球状に近い形状で分散されていることを確認した。
(比較例4)
低誘電性熱可塑性ポリマのテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂(PFA)を用い、28mm押出機でC26ガス(フロリナート)を圧入しながらより導体48AWG(7/0.013 S−MF−AG合金線 日立電線製)上に被覆厚50μmの押出被覆を試みたが、速度数m/minでも断線が多発し、多孔質(発泡)電線を得ることができなかった。
以上、実施例1〜6及び比較例1〜4で説明したとおり、実施例では予め吸水膨潤させてから、融点以上の温度で熱可塑性吸水性ポリマを液状架橋硬化型樹脂組成物に分散したものを硬化させた後、加熱により脱水させることで、容易に多孔質物や多孔質絶縁電線が得られる。
一方、実施例4と同じ粒径で熱可塑性吸水性ポリマの融点より低い温度で撹拌分散した比較例1や融点以上で撹拌分散しても熱可塑性吸水性ポリマの粒径が大きすぎる比較例2では、薄肉化が困難であり、撹拌温度が高い比較例3では、成形性は問題ないが、空隙率が低くなってしまうものであった。また、従来押出方式の比較例4ではまったく高速化は困難であった。
本発明の好適な実施形態を示す絶縁電線の横断面図である。 図1の絶縁電線を用いた多層被覆ケーブルを示す横断面図である。 図1の絶縁電線を用いた同軸ケーブルを示す横断面図である。 マイクロ波加熱と120℃オーブン加熱による脱水効率の比較図である。
符号の説明
1 絶縁電線
2 導体
3 絶縁層
4 空孔
5 被覆層
6 多層被覆ケーブル
7 同軸ケーブル
8 シールド線
9 被覆層

Claims (11)

  1. 液状架橋硬化型樹脂組成物に、予め吸水させ膨潤させた熱可塑性吸水性ポリマを添加し、これを前記熱可塑性吸水性ポリマの融点以上の温度において撹拌分散させることを特徴とする含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物の製造方法。
  2. 前記撹拌分散の温度が80℃以下である請求項1に記載の含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物の製造方法。
  3. 前記熱可塑性吸水性ポリマの平均粒径が100μm以下である請求項1または2に記載の含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の方法により製造されたことを特徴とする含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載の方法により製造された含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物を架橋することにより硬化させた後、その硬化させた含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物内の前記熱可塑性吸水性ポリマの水分を除去して形成することを特徴とする多孔質物の製造方法。
  6. 前記熱可塑性吸水性ポリマの水分は、マイクロ波加熱により除去する請求項5に記載の多孔質物の製造方法。
  7. 請求項5又は6に記載の方法により製造されたことを特徴とする多孔質物。
  8. 請求項1〜3のいずれかに記載の方法により製造された含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物を導体の外周に被覆し、その含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物を架橋することにより硬化させた後、その硬化させた含水熱可塑性吸水性ポリマ分散樹脂組成物内の前記熱可塑性吸水性ポリマの水分を除去して絶縁層を形成することを特徴とする絶縁電線の製造方法。
  9. 前記熱可塑性吸水性ポリマの水分は、マイクロ波加熱により除去する請求項8に記載の絶縁電線の製造方法。
  10. 請求項8または9に記載の方法により製造されたことを特徴とする絶縁電線。
  11. 請求項10に記載の絶縁電線の外周に金属シールド層を設けたことを特徴とする同軸ケーブル。
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