JP2012136638A - 含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の調整方法 - Google Patents

含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】膨潤させた含水吸水性ポリマを紫外線硬化型樹脂組成物に分散し、これを用いて多孔質薄膜を形成するに際して、機械的特性を損なうことなく、容易な粘度調整ができる含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の調整方法を提供する。
【解決手段】少なくともオリゴマ、一種以上のモノマ、光重合開始剤から構成される紫外線硬化型樹脂組成物に、吸水性ポリマに水を予め吸水させ吸水膨潤させた含水吸水性ポリマを分散して含水率40%以上の含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物を調整する方法において、該組成物中の、少なくとも一種以上のモノマを予め光重合処理し、含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の粘度調整をするようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸水膨潤させた吸水性ポリマを紫外線硬化型樹脂組成物に分散させてなり、多孔質薄膜の形成に用いられる含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の調整方法に関する。
近年、医療分野をはじめとする精密電子機器類や通信機器類の小型化や高密度実装化が進むなかで、これらに使用される電線・ケーブルもますます細径化が図られている。さらに信号線等では、伝送信号の一層の高速化を求める傾向が顕著であり、これに使用される電線の絶縁体層を薄くかつ可能な限り低誘電率化することにより伝送信号の高速化を図ることが望まれている。
この絶縁体には従来、ポリエチレンやフッ素樹脂などの誘電率の低い絶縁材料を発泡させたものが使われている。発泡絶縁体の形成には、予め発泡させたフィルムを導体上に巻き付ける方法や押出方式が知られており、特に押出方式が広く用いられている。発泡を形成する方法としては、大きく物理的な発泡方法と化学的な発泡方法に分けられる。
物理的な発泡方法としては、液体フロンのような揮発性発泡用液体を溶融樹脂中に注入し、その気化圧により発泡させる方法や窒素ガス、炭酸ガスなど押出機中の溶融樹脂に直接気泡形成用ガスを圧入させることにより一様に分布した細胞状の微細な独立気泡体を樹脂中に発生させる方法などがある。化学的な発泡方法としては、樹脂中に発泡剤を分散混合した状態で成形し、その後熱を加えることにより発泡剤の分解反応を発生させ、分解により発生するガスを利用して発泡させることがよく知られている。
押出方式に変わる薄肉被覆方式としては、エナメル線に代表される熱硬化樹脂のコーティングや光ファイバの紫外線硬化樹脂のコーティングなどのコーティング方式が知られている。
しかしながら、溶融樹脂中に揮発性発泡用液体を注入する方法では、気化圧が強く、気泡の微細形成が難しく薄肉成形に限界がある。また、揮発性発泡用液体の注入速度が遅いために、高速成形が難しく、生産性に劣るという問題もある。さらに、押出機中で直接気泡形成用ガスを圧入する方法は、細径薄肉化に限界があること、安全面で特別な設備や技術を必要とするため、生産性に劣ることや製造コストの上昇を招いてしまう問題がある。
一方、化学発泡方法は、予め樹脂中に発泡剤を混練し、分散混合し、成形加工後に熱により発泡剤を反応分解させて発生したガスにより発泡させるため、樹脂の成形加工温度は、発泡剤の分解温度より低く保持しなければならない問題がある。さらに、素線の径が細くなると、押出被覆では樹脂圧により断線が起こりやすく、高速化が難しくなるという別の問題もある。
また、フロン、ブタン、炭酸ガス等を用いる物理発泡は環境負荷が大きい問題や、化学発泡に用いる発泡剤は価格が高いといった問題がある。
一方、薄肉被覆に有効な熱硬化樹脂や紫外線硬化樹脂などの液状材料によるコーティング方式において、熱硬化樹脂の場合、材料のかなりの部分を溶剤が占め、溶剤を揮散させるとともに焼付により被覆形成させるため、1回のコーティングで得られる膜厚は数μm以下で多層塗りを必要とし、発泡層(多孔質層)を形成するのは困難なこと、また撚導体では導体の隙間に溶剤が入り込み、溶剤の揮散がしにくくなり、被覆のふくれなどが発生しやすい問題がある。さらに溶剤を使用するため環境負荷が大きい問題がある。
これに代わる方法として、予め水を吸収させ膨潤させた含水吸水性ポリマを紫外線硬化型樹脂組成物に分散させ、硬化後に脱水して、多孔質薄膜を形成する方法が提案されている(特許文献1参照)。この含水吸水性ポリマを分散した紫外線硬化型樹脂組成物を用いて多孔質薄膜を形成する方法は、高速化が容易で、環境負荷も小さいなど、優れた方法である。
特開2009−209190号公報
しかしながらこの方法は、含水吸水性ポリマの分散量を多くすると著しく粘性(粘度)が低下し、含水吸水性ポリマのサイズより厚い膜厚を1回でコーティングする際、外径変動が生じやすいなどの課題があった。
通常紫外線硬化型樹脂組成物の粘度を高める方法としては、紫外線硬化型樹脂組成物に使用されるオリゴマの比率を高くすることや、増粘剤の添加、温度調整などがあるが、オリゴマ比率を高くしすぎると機械的特性などの特性バランスの調整が得にくくなる問題があり、増粘剤の添加は誘電率を高くしてしまうことやクラックなどの発生の原因になりやすく、材料の冷却などの温度調整は、樹脂組成物の反応性を損なわせたり、結露対策などの付帯設備が必要になるなどの問題がある。
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであり、膨潤させた含水吸水性ポリマを紫外線硬化型樹脂組成物に分散し、これを用いて多孔質薄膜を形成するに際して、機械的特性を損なうことなく、容易な粘度調整ができる含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の調整方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、少なくともオリゴマ、一種以上のモノマ、光重合開始剤から構成される紫外線硬化型樹脂組成物に、吸水性ポリマに水を予め吸水させ吸水膨潤させた含水吸水性ポリマを分散して含水率40%以上の含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物を調整する方法において、該組成物中の、少なくとも一種以上のモノマを予め光重合処理し、含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の粘度調整をするようにした方法である。
前記モノマの光重合処理は、光重合開始剤を添加したモノマを高速撹拌しながら、液面から紫外線を照射し、所定の粘度に調整すると良い。
前記光重合処理されるモノマは、単官能モノマであると良い。
本発明によれば、膨潤させた含水吸水性ポリマを紫外線硬化型樹脂組成物に分散し、これを用いて多孔質薄膜を形成するに際して、機械的特性を損なうことなく、容易な粘度調整ができる含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の調整方法を提供できる。
本発明の含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の調整方法を用いて得られた多孔質薄膜の断面を電子顕微鏡で観察した図である。
以下に、本発明の好適な一実施の形態について説明する。
本発明は、上記の問題点を解決するために、種々検討した結果得られたものであり、その目的は、機械的特性を損なうことなく、容易な粘度調整ができる多孔質薄膜形成材料の提供をするものである。
すなわち、本発明の含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の調整方法は、少なくともオリゴマ、一種以上のモノマ、光重合開始剤から構成される紫外線硬化型樹脂組成物に、吸水性ポリマに水を予め吸水させ吸水膨潤させた含水吸水性ポリマを分散して含水率40%以上の含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物を調整するに際して、一種以上のモノマを予め光重合処理したものを用いることで、含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の粘度調整をするようにした方法である。
吸水性ポリマとは、非常に良く水を吸い込み、保水力が強いため多少の圧力を加えても吸水した水を放出しない高分子物質で、含水吸水性ポリマとは、吸水性ポリマに水を吸収させたものである。吸水性ポリマとしては、ナトリウムを含まず、吸水量が20g/g以上のものが好ましい。代表的なものとしては、ポリアルキレンオキサイド系樹脂があげられる。ナトリウムを含まないというのは、電気絶縁性を低下させる要因になり易いためである。吸水量は吸水性ポリマ1gあたりに吸水される水の量(g)で、吸水量が20g/gより小さくなると、空孔形成効率が低くなることや吸水性ポリマを多く使用する必要があるためである。
紫外線硬化型樹脂組成物とは、少なくともオリゴマ、モノマ、光重合開始剤で構成される紫外線により硬化するもので、樹脂組成物としてはウレタン系、シリコーン系、フッ素系、エポキシ系、ポリエステル系、ポリカーボネート系など公知の樹脂組成物を選択できるが、樹脂組成物の誘電率としては4以下、好ましくは3以下のものが良い。
含水率とは含水吸水性ポリマを分散した含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物中に占める水の割合である。含水率を40%以上とするのは、それより低い場合には、含水吸水性ポリマによる粘性低下への影響が少なくなり、モノマの前処理重合をしなくても安定した多孔質薄膜を形成できるためである。また、含水率40%以上とした含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物を用いると、多孔質薄膜の空孔形成効率を顕著に向上できるためである。
光重合開始剤としては、特に規定するものではなく公知の光重合開始剤を必要に応じて選択使用することができる。例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンや2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1に代表されるアセトフェノン系開始剤、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンやベンゾインイソブチルエーテルに代表されるベンゾイン系開始剤、ベンゾフェノン系開始剤、チオキサンソン系開始剤、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドに代表されるアシルホスフィンオキサイド系開始剤などがあげられる。
モノマの前処理重合(光重合処理)をするのは、紫外線硬化型樹脂組成物の機械的特性や電気的特性などを保持しつつ、含水吸水性ポリマによる粘性低下を抑えることでコーティングする際の濡れ性を良くし、塗りムラのない安定した多孔質薄膜を形成させるためである。
本実施の形態では、光重合開始剤を添加したモノマを高速撹拌しながら液面から紫外線を照射して、配合される紫外線硬化型樹脂組成物の所望の特性に合わせた所定の粘度(例えば、1800mPa・s程度)に調整するように光重合処理を行う。
また、本実施の形態では、予め光重合処理をするモノマとして単官能モノマを用いる。
光重合処理するモノマを単官能とするのは、多官能モノマでは、重合処理により架橋が形成されるためゲル化してしまい、均質な紫外線硬化型樹脂組成物を得ることができないためである。単官能モノマとしては、特に規定するものではないが、例えば、イソボニル(メタ)アクリレート、シクロペンタニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなど公知の単官能モノマを必要に応じて選択できる。
なお、前処理重合しないモノマとしては、単官能モノマ、多官能モノマのどちらを用いても良く、多官能モノマを必要に応じて使用することができる。多官能モノマとしては、例えば、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス((メタ)アクリロキシエチル)イソシアヌレートなど公知の多官能モノマがあげられる。
また本発明に係る含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物には、酸化防止剤や安定剤などの添加剤を使用することも可能である。
このようにされる本発明の含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の調整方法によれば、紫外線硬化型樹脂組成物に使用しているモノマのうち、一種以上のモノマを予め光重合前処理したものを用いることで、機械的特性を損なうことなく、紫外線硬化型樹脂組成物の粘度を調整できる。また、含水吸水性ポリマを添加した際の含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の粘度低下も大幅に抑えることができる。
また、含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物は液状であることから、異形状物の表面においても、塗布、硬化および脱水させて均質な多孔質薄膜の形成ができる。
以下に、本発明の実施例について説明する。
まず、表1に示す比率(質量部)で単官能モノマのシクロペンタニルメタクリレート(FA−513、日立化成工業製)と光重合開始剤の1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(IRGACURE184、チバスペシャリティケミカルズ製)と2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(DAROCUR TPO、チバスペシャリティケミカルズ製)を調合し、60℃で撹拌して光重合開始剤を溶解させた後、撹拌しながら液面からの距離10cmで、紫外線(HOYA製:EX250メタルハライドランプ 液面照射強度300mW/cm2)を粘度1800mPa・s(@20℃)になるまで照射し、光重合前処理モノマAを用意した。
その後、ウレタンアクリレートオリゴマ(R−1204、第一工業製薬製)と未処理モノマのシクロペンタニルメタクリレートと光重合前処理モノマA、光重合開始剤として、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(IRGACURE184、チバスペシャリティケミカルズ製)と2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(DAROCUR TPO、チバスペシャリティケミカルズ製)、酸化防止剤、安定剤を混練し、紫外線硬化型樹脂組成物(実施例i〜iii、比較例i、ii)を作製した。
これら作製した紫外線硬化型樹脂組成物について、50℃での粘度を測定するとともに、ガラス板上に15MILのブレードを用いて、幅100mm、長さ200mmの塗膜を形成し、窒素雰囲気下で、紫外線照射コンベア装置を用いて紫外線照射量1000mJ/cm2を照射し硬化させ、膜厚約200μmのフィルムを作製し、強度、伸び、誘電率について測定した。強度と伸びは、JIS2号ダンベル片を使用し、引張速度50mm/min、標線間距離25mmにて測定した。誘電率は、フィルム試料を幅2mm、長さ100mmの短冊状にし、空洞共振法により、周波数10GHzにて誘電率を3本測定し、その平均値を求めた。作製した紫外線硬化型樹脂組成物の配合比率(質量部)と、測定した粘度、引張特性、誘電率を表2に示す。
次に、平均粒径50μmの吸水性ポリマ「アクアコーク TWP−PF」(住友精化製)を蒸留水と1:31の比率で混ぜ合わせ24時間静置した後、高圧ホモジナイザー(PANDA 2K型 Niro Soavi社製)を用い圧力130MPaで、1回処理した含水吸水性ポリマを用意した。
これを各紫外線硬化型樹脂組成物(実施例i〜iii、比較例i)に含水率が58%になるよう加えて、50℃に加温しながら30分、回転数600rpmで撹拌分散した含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物(実施例I〜III、比較例I)を用意した。これらについて、50℃での粘度を測定した。作製した含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の配合比率(質量部)と、測定した粘度を表3に示す。
紫外線硬化型樹脂組成物中の未処理モノマと光重合前処理モノマAの比率をそれぞれ変えた実施例i〜iiiの紫外線硬化型樹脂組成物はどれも粘度が高く、これらの紫外線硬化型樹脂組成物に含水吸水性ポリマを加えた含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物(実施例I〜III)も、粘度の低下が抑えられている。
表2において、未処理のモノマおよび光重合処理モノマAを用いた実施例i、iiと、未処理のモノマのみを用いた比較例iとを比べると、紫外線硬化型樹脂組成物の粘度は比較例iの方が低くなっていることがわかる。
未処理のモノマおよび光重合前処理モノマAを用いた実施例iiiと、未処理のモノマのみを用いるがウレタンオリゴマと未処理のモノマの配合量を調節し、実施例iiiと同じ粘度にした比較例iiとでは、粘度は同じでも、実施例iiiの方が引張特性(破断強度)に優れている。
表3において、含水吸水性ポリマを加えた含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の粘度を比較してみても、モノマとして、未処理のモノマのみを使用した比較例Iは、大きく粘度が低下している。
実施例i〜iii、比較例i、iiから、未処理のモノマの一部を光重合前処理したモノマに置き換えることで、機械的特性を損なうことなく、紫外線硬化型樹脂組成物の粘度を高くできることがわかる。
また実施例I〜III、比較例Iから、紫外線硬化型樹脂組成物に含水吸水性ポリマを添加し、含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物とする際にも、光重合前処理したモノマを用いることで、粘度低下を大幅に抑えることができ、粘度調節が可能であることがわかる。
なお、本発明の方法を適用した含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物は、多孔質薄膜形成材料として好適である。
本発明の実施例Iで用意した含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物をガラス板上に塗布して作製した約200μm厚の多孔質薄膜の断面写真を図1に示す。
図1に示すように、本発明を適用して作製した多孔質薄膜は、含水率40%以上の含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物を用いたにも関わらず、含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の容易な粘度調整が可能であるため、それを用いた多孔質薄膜は、塗布性もよく、均一な膜厚さと空孔分布を得ることができる。

Claims (3)

  1. 少なくともオリゴマ、一種以上のモノマ、光重合開始剤から構成される紫外線硬化型樹脂組成物に、吸水性ポリマに水を予め吸水させ吸水膨潤させた含水吸水性ポリマを分散して含水率40%以上の含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物を調整する方法において、
    該組成物中の、少なくとも一種以上のモノマを予め光重合処理し、含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の粘度調整をするようにしたことを特徴とする含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の調整方法。
  2. 前記モノマの光重合処理は、光重合開始剤を添加したモノマを高速撹拌しながら、液面から紫外線を照射し、所定の粘度に調整する請求項1記載の含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の調整方法。
  3. 前記光重合処理されるモノマは、単官能モノマである請求項1又は2記載の含水吸水性ポリマ分散紫外線硬化型樹脂組成物の調整方法。
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