JPH0224113A - 二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents

二軸配向ポリエステルフィルム

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JPH0224113A
JPH0224113A JP17422888A JP17422888A JPH0224113A JP H0224113 A JPH0224113 A JP H0224113A JP 17422888 A JP17422888 A JP 17422888A JP 17422888 A JP17422888 A JP 17422888A JP H0224113 A JPH0224113 A JP H0224113A
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晃一 阿部
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、二軸配向ポリエステルフィルムに関するもの
である。
[従来の技術] 二軸配向ポリエステルフィルムとしては少なくとも片面
の走行性が改良されたフィルムが知られている(例えば
、特公昭63−18249号公報等)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記従来の二軸配向ポリエステルフィル
ムでは、フィルムの加工工程、例えば包装用途における
印刷工程、磁気媒体用途における磁性層塗布・カレンダ
ー工程等の工程速度の増大に伴い、接触するロール等で
フィルム表面にスクラッチ傷が生じ、加工工程上、製品
性能上のトラブルとなる問題が出てきている。ざらに、
その耐スクラッチ性を満足しようとして、加工工程内又
は工程外でフィルム表面にコーティング等の処理を行な
うと、例えば使用条件が苛酷な場合、高温高湿での摩擦
係数が大きいため走行トラブルが生じるという問題点が
あった。本発明はかかる課題を解決し、高速での耐スク
ラッチ性(以下耐スクラッチ性という)と高温高湿での
滑り性(以下高温μにという)に優れた二軸配向ポリエ
ステルフィルムを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、(1)少なくとも片面の、表面粗さパラメー
タRz /Rtが0.85以上、Smが6.0μm以下
、自己相関距離が3.0μm以下であることを特徴とす
る二軸配向ポリエステルフィルム、(2)少なくとも片
面の、表面粗さパラメータRt2/R11が0.9以上
、Rt3/ Rt2が0.8以上であることを特徴とす
る二軸配向ポリエステルフィルムである。
本発明におけるポリエステルとは、芳香族ジカルボン酸
を主たる酸成分とし、芳香族又は脂肪族ジオールを主た
るグリコール成分とするポリエステルである。フィルム
成形性を有するものであれば特に限定されないが、エチ
レンテレフタレート、エチレン−α、β−ビス(2−ク
ロロフェノキシ)エタン−4,4゛−ジカルボキシレー
ト、エチレン−2,6−ナフタレート単位を主要構成成
分とするのが望ましい。但し、本発明を阻害しない範囲
内、好ましくは15モル%以内であれば他成分が共重合
されていてもよい。また、エチレンテレフタレートを主
要構成成分とするポリエステルの場合に、高温μkがよ
り一層良好となるので特に望ましい。
本発明における二軸配向ポリエステルフィルムの少なく
とも片面は、ポリエステル中に含有される粒子により表
面突起が形成されている。本発明で使用する粒子は相対
標準偏差が0.5以下、好ましくは0.4以下の場合に
耐スクラッチ性、高温μkがより一層良好となるので極
めて望ましい。
更に、粒子の形状は球形である場合に耐スクラッチ性、
高温μkがより一層良好となるので極めて望ましい。粒
子としては、ポリエステルに対し不活性なものであれば
、その種類は特に限定されないが、コロイダルシリカに
起因するシリカ、球形有機粒子、特に架橋型の球形有機
粒子、例えばスチレンジビニルベンゼン共重合体粒子が
望ましい。
また、その表面は表面改質がなされていてもよい。
添加粒子の平均粒径は特に限定されないが0゜02〜3
.0μm、好ましくは0.1〜1.5μm、ざらに好ま
しくは0.15〜1.2μmの場合に耐スクラッチ性、
高温μkがより一層良好となるので望ましい。本発明の
粒子の含有間は003〜50重量%、好ましくは0.5
〜30重量%、ざらに好ましくは0.8〜10重量%の
場合に本発明の表面形態を得るのに有効である。
本発明のフィルムは、上記組成物を主要成分とするが、
本発明の目的を阻害しない範囲内で、伯種ポリマをブレ
ンドしてもよいし、また酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、
紫外線吸収剤、核生成剤等の無機または有機添加剤が、
通常添加される程度添加されていてもよい。本発明は上
記組成物を二軸配向せしめたフィルムであって、その配
向の程度を示す厚さ方向の屈折率比は特に限定されない
が、0.935〜0.970の範囲である場合に、耐ス
クラッチ性、高温μkがより一層良好となるので特に望
ましい。ざらに、本発明のフィルムは厚み方向全範囲に
わたり、熱可塑性樹脂で結晶化度が高い場合に耐スクラ
ッチ性、高温μkがより一1m良好となるので特に望ま
しい。また、ガラス転移点T(+と冷結晶化温度TCC
との差ΔTco(=Tcc−Tg>が30〜120℃で
ある場合に、耐スクラッチ性、高温μkがより一層良好
となるので特に望ましい。
本発明(1)のフィルムは、少なくとも片面の表面粗さ
パラメータRz /Rtが0.85以上であることが必
要である。Rz /Rtが0.85未満であると耐スク
ラッチ性を満足することができない。
好ましくはRz /Rjが0.87以上、ざらに好まし
くはRz /Rtが0.9以上である。Rz/Rtの上
限は1.0である。5I11は6.0μm以下であるこ
とが必要である。5IIlが6.0μmを超えると耐ス
クラッチ性を満足することができない。好ましくはSm
が5.0μm以下、さらに好ましくはSmが4.0μm
である。Smの下限はおよそ2.0μmが製造上の限界
である。さらに、自己相関距離が3.0μm以下である
ことが必要である。自己相関距離が3.0μmを超える
と耐スクラッチ性、高温μkを満足することができない
。好ましくは自己相関距離が2.5μm以下、ざらに好
ましくは自己相関距離が2.0μm以下である。自己相
関距離の下限はおよそ0.5μmくらいが製造上の限界
である。
また、本発明(2)のフィルムは、少なくとも片面の表
面粗さパラメータRt2/ Rtlが0.9以上である
ことが必要である。Rt2/ Rtlが0.9未満であ
ると耐スクラッチ性、高温μkを満足することができな
い。好ましくはRt2/ Rtlが0.92以上である
。Rt2/ Rtlの上限は1.0である。
ざらに、Rt3/ Rt2が0.8以上であることが必
要である。Rt3/ Rt2が0.8未満であると耐ス
クラッチ性、高温μkを満足することができない。
好ましくはRt3/ Rt2が0.83以上である。R
t3/ R12の上限は1.0である。
本発明のフィルムは、フィルム表面の全反射ラマン結晶
化指数が’13cm−1以上、好ましくは17cm””
以上の場合に耐スクラッチ性、高温μkがより一層良好
となるので特に望ましい。さらに、本発明のフィルムの
ヤング率は特に限定されないが、長手方向、幅方向のヤ
ング率が共に400kMmm2°以上である場合に高温
μkがより一層良好となるので特に望ましい。ざらに、
幅方向のヤング率が長手方向のヤング率より100kM
mm2以上高い場合に高温μkがより一層良好となるの
で特に望ましいd 次に、本発明のフィルムの製造方法について述べる。
本発明のフィルムを構成するポリエステルは、直接エス
テル化を経る重縮合を行なって、あるいはエステル交換
反応を経る重縮合を行なって得られる。粒子をスラリー
でポリマに添加する方法としては、重合時に添加する方
法を採用することができる。粒子の含有量を調節する方
法として、高濃度のマスタペレット、好ましくは3〜5
0重量%の粒子濃度のマスタベレットを製膜時に希釈す
るマスタペレット法が好ましい。その場合マスタペレッ
トの固有粘度、共重合成分を調整して、ΔTCg(=T
CC−TO)を70〜100℃の範囲とし、かつ、該マ
スタポリマを実質的に粒子を含有しないポリエステルで
希釈する時、該マスタポリマのΔTcg1と実質的に粒
子を含有しないポリエステルのΔTcoOとの差(dΔ
TC(J=ΔTCOO−ΔTco1)を10℃以下、好
ましくは5℃以下にしておくことは、本発明の表面パラ
メータを得るのに極めて有効である。
上記で得られた粒子含有ポリエステルをポリエステル、
ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリオレフィ
ン等の熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面に積層す
るのが本発明の表面パラメータを得るのに極めて有効で
ある。粒子含有ポリエステルと熱可塑性樹脂なかでもポ
リエステル樹脂を、公知の溶融積層用押出し機に供給し
、スリット状のグイからシート状に押出し冷却固化せし
めて未延伸フィルムを作る。すなわち、複数(2又は3
)台の押出し機を用いて、ポリエステルと熱可塑性樹脂
を積層し、口金から複数層のシートを押し出し、冷却固
化して未延伸フィルムを作る。
その場合、積層部の厚さは0.05〜20μm、好まし
くは0.1〜5μm、さらに好ましくは0゜5〜3μm
である。また、添加粒子の大きさは、平均粒径が延伸後
の積層部厚さの0.1〜4倍、好ましくは0.2〜2倍
、ざらに好ましくは0゜5〜1.5倍である。
次に、この未延伸フィルムを二軸延伸し配向させる。延
伸方法としては、逐次二輪延伸法、または同時二輪延伸
法を用いることができる。この場合の延伸条件としては
、まず長手方向に3〜5倍、次に幅方向に3〜5倍延伸
を行なうのが本発明の表面パラメータを得るのに有効で
ある。長手方向の延伸において、ロール間で機械的にニ
ップするのではなく、静電気的にニップする方法を用い
るのが本発明の表面パラメータを得るのに特に有効であ
る。延伸温度はTo〜Tg+20℃の範囲が本発明の表
面パラメータを得るのに有効であるが、延伸温度の設定
は熱可塑性樹脂のT(+を基準として設定する必要があ
る。長手方向延伸の復、幅方向に延伸を行ない、ざらに
必要に応じて、長手方向の再延伸を行なう方法を用いる
ことができるが、その場合においてもロール間で機械的
にニップするのではなく、静電気的にニップする方法を
用いるのが本発明の表面パラメータを得るのに特に有効
である。次に、延伸フィルムを熱処理するが、その時の
熱処理条件としては、温度180〜230℃、好ましく
は190〜220℃の範囲で、0゜5〜60秒間熱処理
する方法が一般的であるが、積層フィルムの場合ポリエ
ステル層に吹き付ける熱風温度を熱可塑性樹脂層よりも
3〜20℃低くすることが、本発明の表面パラメータを
得るのに有効である。
[特性の測定方法並びに効果の評価方法]本発明の特性
値の測定方法、並びに効果の評価方法は次のとおりであ
る。
(1)粒子の平均粒径、粒径の相対標準偏差粒子をエチ
レングリコール中にまたは水スラリーとして分散させ、
遠心沈降式粒度分布測定装置(堀場製作所製CAPA5
.OO)を用いて、体積平均径Di (μm)を測定し
た。粒径の相対標準偏差は平均径D、粒子総数Nから計
算される標準偏差σ(=f(Σ (Di−D>2/N)
 )を平均径りで割った値(σ/D)で定義した。
(2)粒子の含有量 ポリエステルに、該ポリエステルを溶解し含有粒子を溶
解しない溶媒を加え加熱した侵、日立1機製超遠心11
55P−72を用い遠心分離を行ない、得られた粒子を
真空乾燥する。その粒子を走査型差動熱量計にて測定し
た時、ポリマに相当する溶解ピークが認められる場合に
はさらに溶媒を加え、加熱俊再び遠心分離操作を行なう
。溶解ピークが認められなくなった時、粒子を析出粒子
とする。通常遠心分離操作は2回で足りる。かくして分
離された粒子の全体重量に対する比率(重量%)をもっ
て含有量とする。
(3)極限粘度 ASTM  D1601に従って、0−クロロフェノー
ル中で測定したもので、dl/gで表わす。
(4)ガラス転移点Tg、冷結晶化温度Tccパーキン
エルマー社製のDSC(示差走査熱量計)■型を用いて
測定した。DSCの測定条件は次のとおりである。すな
わち、試料10mgをDSC装置にセットし、300℃
の温度で5分間溶融した後、液体窒素中に急冷する。こ
の急冷試料を10℃/minで昇温し、ガラス転移点T
gを検知した。ざらに昇温を続け、ガラス状態からの結
晶化発熱ピーク温度をもって冷結晶化温度TCCとした
(5〉表面粗さパラメータR1、Rz%Sm小坂研究所
製の高精度薄膜段差測定器ET−10を用いて測定した
。最大高さRtは粗さ曲線の最大の山と最深の谷の距離
、十点平均粗さRzは高い方から5点の山の平均と深い
方から5点の谷の平均の差で表わされる。また、平均間
隔Smは粗さ曲線の中心線と交わる一組の山と谷の平均
間隔で表わされる。測定条件は下記のとおりであり、2
0回の測定の平均値をもって値とした。
・触針先端半径:0.5μm ・触針荷重  :5mg ・測定長   :1mm ・カットオフfti:0.08mm なお、各パラメータの定への詳細は、たとえば、奈良冶
部著[表面粗さの測定・評価法」 (総合技術センター
、1983)に示されている。
(6)自己相関距離 上記(5)項と同条件で、得られた粗さ曲線を高速フー
リエ変換し、周波数成分の2乗(パワースペクトラム)
を求め、ざらに高速逆フーリエ変換して自己相関関数を
求めた。自己相関距離はその自己相関関数が0.1 (
10%)となる距離で定義した。
(7)表面粗さパラメータRtl、Rt2、Rt3上記
(5)項と同様にして、得られた粗さ曲線のカットオフ
値を変えて最大高ざRtを求めた。
Rtlはカットオフ1直0.08mm、Rt2はカット
オフ1直0.025mm、Rt3はカットオフ(直0.
008111mでの最大高さRtである。
(8)ヤング率 J IS−Z−1702に準拠し、インストロンタイプ
の引っ張り試験機を用いて、25℃相対湿度65%にて
測定した。
(9)屈折率、屈折率比 ナトリウムD線(波長5891m)を光源としてアツベ
屈折率計を用いて20’C1相対湿度60%にて測定し
た。なお、マウント液にはイオウ−ヨウ化メチレン溶液
を用いた。また、二軸配向フィルムの厚さ方向の屈折率
(Aとする)及び溶融プレス後10℃の水中へ急冷して
作った無配向(アモルファス)フィルムの厚さ方向の屈
折率(Bとする)を測定し、A/ Bをもって厚さ方向
の屈折率比とした。
(10)表面の全反射ラマン結晶化指数JObin−Y
VOn社製rtμmanor LJ−1000ラマンシ
ステムにより、全反射ラマンスペクトルを測定し、カル
ボニル基の伸縮振動である1730cm’の半価幅をも
って表面の全反射ラマン結晶化指数とした。測定深さは
表面・から500〜1 、000人であり、測定条件は
次のとおりである。
■光源 アルゴンイオンレーザ−(5,145cm’ )■試料
のセツティング レーザー偏光方向(S偏光)とフィルム長手方向が平行
となるようにフィルム表面を全反射プリズムに圧着させ
、レーザーのプリズムへの入射角(フィルム厚さ方向と
の角度)は60°とした。
■検出器 PM : RCA31034/Photon Coun
ting System(Hμmμmatsu C12
30)  (Supplyl、600V)■測定条件 5LIT        1,000 μmLASE 
R100mW GATE TIt4E     1.0secSCAN
 5PEED     12cn+−’ /minSA
MPLING  INTERVAL   0.2CO1
−1REPEAT TIME    6 (11)高温μに 60℃相対湿度80%の雰囲気下で、外径6mmφの固
定軸(表面粗度0,2S)に172インチ幅のテープ状
フィルムを角度θ−πradで接触させ、3.3cm/
sの速さで走行させる。入口テンションT1を25oと
した時の出口テンションT2を測定し、次式から動摩擦
係数(μk)を算出する。
μに=(1/θ)In(Tz/Tt )= (1/ π
)In(T2/25> このμに値が0.25以下の場合走行性が良好、それを
超える場合走行性が不良である。
(12)耐スクラッチ性 20℃相対湿度60%の雰囲気下で(11)項と同様に
し、5QQm/min  (=833cm/s)の速さ
で100回走行させた債のフィルム表面をアルミ蒸着し
て、スクラッチ傷の本数、幅の大きざ及び白粉の発生状
態を微分干渉顕微鏡で観察した。
全くスクラッチ傷が見られずかつ白粉の発生のないもの
を耐スクラッチ性=5、スクラッチ傷が3本/cm未満
でかつ白粉の発生がほとんどないものを耐スクラッチ性
:4、スクラッチ傷が3〜10本/cmで幅の大きいも
のもあり、かつ白粉がかなり発生しているものを耐スク
ラッチ性:3、スクラッチ傷が10本/cm以上で幅も
大きくかつ白粉が著しく発生しているものを耐スクラッ
チ性:2、それ以外を耐スクラッチ性:1と判定した。
耐スクラッチ性が5または4であれば実用上問題なく使
用できる。
[実施例] 本発明を実施例、比較例に基づいて説明する。
実施例1 粒子として、平均粒径0.3μmのコロイダルシリカを
含有するエチレングリコールスラリーを調製した。この
スラリーを常法によりエステル交換反応を行ない重合し
て、粒子を40重量%含有する極限粘度0.65のポリ
エチレンテレフタレートの粒子マスタベレットを得た。
次いで、これを実質的に粒子を含有しないポリエチレン
テレフタレートペレットと混合し、粒子の含有量が6重
置%となるように混合した(ポリエステルA)。
また、常法によって、固有粘度0.62の実質的に粒子
を含有しないポリエチレンテレフタレートを得た(熱可
塑性樹脂B)。これらの2種類のポリマをそれぞれ18
0℃で6時間真空乾燥した後、ポリエステルAを押出機
1に供給し、熱可塑性樹脂Bを押出112に供給しこれ
らを積層した。次いで溶融押出しし、T型口金からシー
ト状に吐出した。この溶融シートを表面温度52℃の冷
却ドラムに巻き付けて、冷却固化せしめて2層構造の未
延伸フィルムを作った。この時、それぞれの押出機の吐
出量を調節し全厚さ及びポリエステル層の厚さを調節し
た。この未延伸シートを長手方向に静電気的なニップに
より85℃で4.0倍延伸した。延伸速度の平均は8,
000%7m団であった。この−軸延伸フィルムをステ
ンタを用いて延伸速度3、000%/min、100℃
で幅方向に3.8倍延伸した。次いで、このフィルムを
冷却することなく、そのまま熱処理ゾーンへ導き、21
0℃で3秒間熱固定し、全厚さ15μm、ポリエステル
層厚さ0.3μmの二軸配向積層フィルムを得た。
実施例2〜5 実施例1の諸条件の中で、添加する粒子の種類、平均粒
径、添加量及び積層厚さ、延伸条件、処理条件を種々変
更することにより、特性の異なるサンプルを作った。こ
れらのフィルムの評価結果をまとめて第1表及び第2表
に示した。それらから、フィルムの表面パラメータが本
発明範囲内の場合は耐スクラッチ性、高温μハを両立す
るフィルムが1qられることかわかる。
比較例1 粒子として、平均粒径0.7μmの炭酸カルシウムを含
有するエチレングリコールスラリーを調製した。そのス
ラリーを常法によりエステル交換反応を行ない重合して
、粒子を10重間%含有する極限粘度0.615のポリ
エチレンテレフタレートの粒子マスタベレットを得た。
これを実質的に粒子を含有しないポリエチレンテレフタ
レートと混合し、粒子の含有量が2重量%となるように
混合し180℃、6時間真空乾燥した後、押出し機に供
給して280℃で溶融押出し、フィルターを経由してT
型口金からシート状に吐出した。この溶融シートを表面
温度55℃の冷却ドラムに巻き付けて、冷却固化せしめ
て未延伸シートを作った。
この未延伸シートを長手方向に85℃で3.6倍延伸し
た。この延伸はロール間の周速差で行なった。延伸速度
の平均は10.000%/minであった。
この−軸延伸フィルムをステンタを用いて延伸速度3.
000%/min、 ’l Q9上で幅方向に3.8倍
延伸した。次いで、このフィルムを冷却することなく、
そのまま熱処理ゾーンへ導き、210’Cで3秒間熱固
定し厚さ15μmの二軸配向ポリエステルフィルムを得
た。
比較例2 常法によりエステル交換反応を行ない重合して、固有粘
度0.62の実質的に粒子を含有しないポリエチレンテ
レフタレートを得た。このポリマを180’Cで6時間
真空乾燥した後、ポリエステルAを押出機に供給し、T
型口金からシート状に吐出した。この溶融シートを表面
温度52℃の冷却ドラムに巻き付けて、冷却固化せしめ
て未延伸フィルムを作った。この未延伸シートを長手方
向に85℃で4.0倍延伸した。その後、平均粒径0゜
3μmのコロイダルシリカを塗布厚が0.1μmとなる
ように、ポリエステルバインダーとともに上記−軸延伸
フィルムに塗布した。このコーティングされた一軸延伸
フィルムをステンタを用いて延伸速度3.000%/l
ll1n、100℃で幅方向に3゜8倍延伸した。次い
で、このフィルムを冷却することなく、そのまま熱処理
ゾーンへ導き、210℃で3秒間熱固定し、仝厚さ15
μmの二軸配向コーティングフィルムを得た。
比較例3〜4 比較例1の諸条件の中で、添加する粒子の種類、平均粒
径、添加量及び延伸条件、処理条件を変更することによ
り、特性の異なるサンプルを作った。
比較例5 比較例2の諸条件の中で、添加する粒子の平均粒径、添
加量及び延伸条件、処理条件を変更することにより、特
性の異なるサンプルを作った。
これらのフィルムの評価結果をまとめて第1表及び第2
表に示した。それらから、フィルムの表面パラメータが
本発明範囲内でない場合は耐スクラッチ性、高温μkを
両立するフィルムが得られないことがわかる。
[発明の効果] 本発明は表面粗さパラメータを特定範囲としたので、耐
スクラッチ性、高温μkに優れたフィルムが得られた。
これはざらにまた、今後の磁気記録媒体の高品質化のた
めの高出力化にも対応できるものである。
本発明のフィルムは、その片面または両面に磁性層を設
けることによって各種の磁気記録媒体、例えばビデオテ
ープ、オーディオテープ、フロッピーディスク等に加工
されて利用される。なお、本発明のフィルムの用途は磁
気記録媒体用として有用であるがその他、例えばグラフ
ィック、スタンピングフォイル、電気絶縁材料、コンデ
ンサー用誘電体、包装用等でも耐削れ性、滑り性が問題
となる用途では、有効に利用され得るものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも片面の、表面粗さパラメータRz/R
    tが0.85以上、Smが6.0μm以下、自己相関距
    離が3.0μm以下であることを特徴とする二軸配向ポ
    リエステルフィルム。
  2. (2)少なくとも片面の、表面粗さパラメータRt2/
    Rt1が0.9以上、Rt3/Rt2が0.8以上であ
    ることを特徴とする二軸配向ポリエステルフィルム。
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JP2007203858A (ja) * 2006-02-01 2007-08-16 Honda Motor Co Ltd 二輪車の後輪懸架装置

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JP2007203858A (ja) * 2006-02-01 2007-08-16 Honda Motor Co Ltd 二輪車の後輪懸架装置

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