JPH0223150B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0223150B2
JPH0223150B2 JP1422983A JP1422983A JPH0223150B2 JP H0223150 B2 JPH0223150 B2 JP H0223150B2 JP 1422983 A JP1422983 A JP 1422983A JP 1422983 A JP1422983 A JP 1422983A JP H0223150 B2 JPH0223150 B2 JP H0223150B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protein
citric acid
molecular weight
taste
unpleasant taste
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP1422983A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58175447A (ja
Inventor
Kenichi Yamazaki
Soji Takao
Ichiro Oshiba
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Terumo Corp filed Critical Terumo Corp
Priority to JP1422983A priority Critical patent/JPS58175447A/ja
Publication of JPS58175447A publication Critical patent/JPS58175447A/ja
Publication of JPH0223150B2 publication Critical patent/JPH0223150B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、タンパク質原料の酵素的加水分解に
より生成したデイペプチドおよびトリペプチドを
主構成成分とし、分子量700以上のものが10%以
下である組成物およびクエン酸より成る不快味の
ないタンパク質栄養素材に関するものである。 タンパク質を加水分解してペプチドあるいは、
アミノ酸を製造することは、食品分野を中心とし
て精力的に行われてきた。タンパク質をペプチ
ド、アミノ酸に低分子化して、タンパク質栄養素
材のために可溶化することも一般に行われてい
る。代表例としては、酸加水分解、アルカリ加水
分解および酵素加水分解がある。前二者の加水分
解ではタンパク質中に存在する必須アミノ酸の一
部を分解する傾向があり、酸素水解の場合には分
解生成物(ペプチド組成物)が苦味を呈する結果
となり、タンパク質栄養素材として用いるには、
いずれの場合にも他の何等かの処理をしなければ
ならないのが現状である。 従つて、本発明の目的は、タンパク質栄養素材
として不快味を呈せず、そのまゝ種々の食料品等
のタンパク質素材として利用でき、特に酵素的加
水分解度(平均分子量)を主としてデイペプチド
およびトリペプチドとし、分子量700以上のもの
が10%以下に調整することにより、食料品素材か
ら病弱な人等が消化吸収しやすいタンパク質栄養
素材として広範な利用分野のある不快味のないタ
ンパク質栄養素材を提供しようとするにある。 本発明は、タンパク質原料を酵素的加水分解し
て生成されたデイペプチドおよびトリペプチドを
主構成成分とし、分子量700以上のものが10%以
下である加水分解生成物と、クエン酸とで構成さ
れる不快味のないタンパク質栄養素材を提供す
る。 本発明のタンパク質栄養素材は、タンパク質原
料の酵素的加水分解によりペプチド組成物より成
るタンパク質素材を製造する時に、PHをクエン酸
によつて調整し、中和を加えたクエン酸に対して
過少当量で、クエン酸と沈澱塩を生成するアルカ
リによつて行うことにより製造するのが好まし
い。 上述の方法により製造されたデイペプチドおよ
びトリペプチドを主構成成分とし、分子量700以
上のものが10%以下である組成物と残留クエン酸
との混合物であるタンパク質栄養素材は不快味を
呈せず、広範囲に亘つて利用でき、更に出発原料
または指向目標を勘案して必要なアミノ酸を添加
することもできる。 本発明で用いているペプチド組成物の意味する
ものは、タンパク質原料が酵素により、より低分
子の主としてデイペプチドおよびトリペプチドか
らアミノ酸まで分解された、分子量700以上のも
のが10%以下である集合生成物である。任意のタ
ンパク質原料から一種またはそれ以上の酵素を用
いてクエン酸により水解するに際して、原料タン
パク質の加水分解度を制御することにより、広範
囲な分子量に亘るペプチド組成物をつくることが
できる。本発明の栄養素材は実施例Aで示すよう
に、主としてデイペプチド、トリペプチドで構成
され、分子量700以上のものが10%以下であり、
タンパク質栄養素材として用いる場合には、体力
の弱つている人、乳幼児等、消化吸収に補助を必
要とする場合にも消化吸収性が高いので、良呈味
性と相俟つて非常に有効である。かようにして得
られる本発明のタンパク質栄養素材の実施例を呈
味性の比較例とともに挙げ、呈味性試験を行なつ
た結果を以下に詳細に説明する。 実施例 A 乾燥卵白50gに水1を加え、3Mクエン酸で
PHを3.0に調整し、モルシン0.25gおよびサンプロ
ーゼ0.25gを添加して40℃で24時間反応させ、水
酸化カルシウムでPHを5.6に調整した後、
3000rpmで10分間遠心分離を行なつて本発明のタ
ンパク質栄養素材である上澄液(A液)を得た。
そして、これを実施例Aとする。 なお、A液中のペプチド組成物は、平均分子量
が350で、遊離アミノ酸の含有量が16.3%であり、
ゲル過により、分子量700以上のものは10%以
下であることを確認した。これは主としてデイペ
プチド、トリペプチドで構成されている。 比較例 B 乾燥卵白50gに水1を加え、リン酸でPHを3.0
に調整し、モルシン0.25gおよびサンプローゼ
0.25gを添加して40℃で24時間反応させ、水酸化
カルシウムでPHを7.0に調整した後、3000rpmで
10分間遠心分離を行なつて上澄液(B液)を得
た。そして、これを比較例Bとする。 比較例 C 乾燥卵白50gに水1を加え、塩酸でPHを3.0に
調整し、モルシン0.25gおよびサンプローゼ0.25g
を添加して40℃で24時間反応させ、水酸化ナトリ
ウムでPHを7.0に調整した後、3000rpmで10分間
遠心分離を行なつて上澄液(C液)を得た。そし
て、これを比較例Cとする。 上記A、BおよびC液の呈味性について、10代
〜50代各10人ずつ選んでパネルテストを行なつ
た。その結果を表Iに示す。なお、比較例Bおよ
びCにおいては酸による刺激呈味がないよう完全
に中和させた。
【表】 次に、上述したようにして得たA、BおよびC
液それぞれ500c.c.を凍結乾燥して粉末としたA粉
末、B粉末およびC粉末について、10〜50代各10
人ずつで呈味性のパネルテストを行なつた。その
結果を表に示す。
【表】 表Iおよびに示す呈味性に関するパネルテス
トの結果より、本発明のタンパク質栄養素材(A
液およびA粉末)は、従来方法で同条件で作成さ
れたタンパク素材(B液およびB粉末、C液およ
びC粉末)に比して、不快味なしとした人の数が
圧倒的に多く、逆に従来方法で作成されたタンパ
ク質素材に対しては、不快味が強いとした人およ
び不快味を感じた人の数が圧倒的であることがわ
かる。この結果、本発明のタンパク質栄養素材に
は不快味がないと結論することができる。かよう
に分解されたタンパク生成物には、本来タンパク
質原料に由来する臭、あるいは分解ペプチドの有
する苦み等があるのであるが、酵素的加水分解に
利用したクエン酸を残留させておくことにより、
上記の臭、苦味等が相殺されているものと考えら
れている。 本発明で用いるタンパク質原料は卵白に限られ
ず、動物起源、植物起源、微生物起源等何でも良
い。酵素は酸性プロテアーゼであれば何でも良
く、用いる種類は一種でも良い。実施例Aの製造
過程のように、二種用いると、分子量を適度に下
げた低分子ペプチド(例えば、ジペプチド、トリ
ペプチド、テトラペプチド)を主構成分とするよ
う平均分子量の制御が可能となるものがある。中
和に用いるアルカリとしては、生成物に対して塩
が含まれると呈味性に好ましくない影響を与える
場合が多いので、クエン酸との間で沈澱塩を生成
するアルカリを用いるのが好ましい。用いられる
アルカリとしては水酸化カルシウムの他に水酸化
マグネシウムがあるが、マグネシウム塩はカルシ
ウム塩に比して沈降しにくく、またバルキーであ
るために分離しにくいという難点がある。 本発明方法の不快味のないタンパク質栄養素材
は、従来用いられていたものに取つて代るばかり
か、新たな広い分野で利用されるであろう。それ
は単に不快味がないとの理由のみならず、次のよ
うな理由にもよる。 すなわち、本発明の栄養素材は、タンパク質が
デイペプチドおよびトリペプチドを主構成成分と
し、分子量700以上のものが10%以下である加水
分解生成物となつているので、タンパク質栄養素
材として用いる場合には、体力の弱つている人、
乳幼児等、消化吸収に補助を必要とする場合にも
消化吸収性が高いので、良呈味性と相俟つて非常
に有効である。更に、出発タンパク原料あるいは
特定アミノ酸を多くしたい等の指向目的に応じて
必要なアミノ酸を添加して、アミノ酸組成を改善
または強化した不快味のないタンパク質栄養素材
をつくることもできる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 タンパク質原料を酵素的加水分解して生成さ
    れたデイペプチドおよびトリペプチドを主構成成
    分とし、分子量700以上のものが10%以下である
    加水分解生成物と、クエン酸とで構成されること
    を特徴とする不快味のないタンパク質栄養素材。 2 前記クエン酸は、前記タンパク質原料の酵素
    的加水分解における反応液に加えられたクエン酸
    の前記酵素的加水分解反応後における過少当量の
    アルカリによる中和残分である特許請求の範囲第
    1項に記載の不快味のないタンパク質栄養素材。
JP1422983A 1983-01-31 1983-01-31 不快味のないタンパク質栄養素材 Granted JPS58175447A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1422983A JPS58175447A (ja) 1983-01-31 1983-01-31 不快味のないタンパク質栄養素材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1422983A JPS58175447A (ja) 1983-01-31 1983-01-31 不快味のないタンパク質栄養素材

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP55094170A Division JPS5850705B2 (ja) 1980-07-10 1980-07-10 不快味のないタンパク質栄養素材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58175447A JPS58175447A (ja) 1983-10-14
JPH0223150B2 true JPH0223150B2 (ja) 1990-05-23

Family

ID=11855237

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1422983A Granted JPS58175447A (ja) 1983-01-31 1983-01-31 不快味のないタンパク質栄養素材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58175447A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006254791A (ja) * 2005-03-17 2006-09-28 Morinaga Milk Ind Co Ltd カゼイン加水分解物含有組成物
JP5247131B2 (ja) * 2007-11-30 2013-07-24 キユーピー株式会社 卵白加水分解物およびその製造方法、ならびに化粧料
CN113016935A (zh) * 2021-04-02 2021-06-25 安徽农业大学 一种提高酶解乳清蛋白中胆固醇肽降解率的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58175447A (ja) 1983-10-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5689222B2 (ja) コラーゲンペプチド組成物及びこれを含有する飲食品
JPH09191858A (ja) 塩基性タンパク質組成物、塩基性ペプチド組成物及びその利用
AU782727B2 (en) Compositions containing peptide and electrolyte excretion promoter and foods containing the same
JPS5854786B2 (ja) 乳漿蛋白質から蛋白質水解物を製造する方法
WO2006101301A1 (en) Calcium binding amino acid
JP2737790B2 (ja) 絹タンパク質加水分解物含有食物およびその製造方法
AU2008320271B2 (en) Food material for promoting the differentiation of osteoblast and inhibiting the differentiation of osteoclast
JPH02138991A (ja) 低分子量ペプチド組成物およびその製造方法
JPWO2009057287A1 (ja) 破骨細胞形成抑制用食品素材
JPH05276896A (ja) 高フィッシャー比ペプチド混合物、その製造法、 および肝疾患患者用栄養補給組成物
JPH0353842A (ja) 缶詰を製造する方法及びそれに使用する組成物
JPH0223150B2 (ja)
JP3226695B2 (ja) 乳化性及び熱安定性に優れた乳清蛋白質分解物の製造法、並びに該乳清蛋白質分解物を使用した抗アレルギー性調製乳
JPH11310599A (ja) 高分子型カルシウム・ホスホペプチド複合体
JP2736829B2 (ja) 不快味のない蛋白質加水分解物の製造法
JPS6330890B2 (ja)
JPH0375144B2 (ja)
JPS5850705B2 (ja) 不快味のないタンパク質栄養素材の製造方法
JP3233779B2 (ja) ペプチド含有組成物及びその製造方法
JPH0581219B2 (ja)
JP3130059B2 (ja) ペプチド混合物、カルシウム吸収促進剤及び血清カルシトニン濃度向上剤
JPH06343422A (ja) オリゴペプチド混合物及びその製造法
JPH0379979B2 (ja)
JP4028177B2 (ja) 血圧降下剤
JPH04365444A (ja) 抗アレルギー性調製乳