JPS5850705B2 - 不快味のないタンパク質栄養素材の製造方法 - Google Patents

不快味のないタンパク質栄養素材の製造方法

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JPS5850705B2
JPS5850705B2 JP55094170A JP9417080A JPS5850705B2 JP S5850705 B2 JPS5850705 B2 JP S5850705B2 JP 55094170 A JP55094170 A JP 55094170A JP 9417080 A JP9417080 A JP 9417080A JP S5850705 B2 JPS5850705 B2 JP S5850705B2
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JP
Japan
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protein
unpleasant taste
citric acid
taste
protein nutritional
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JP55094170A
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JPS5718948A (en
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荘二 高尾
研一 山崎
一郎 尾芝
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Terumo Corp
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Terumo Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はタンパク質原料の酵素的加水分解により生成し
たペプチド組成物より成る不快味のないタンパク質栄養
素材の製造方法に関するものである。
タンパク質を加水分解してペプチドあるいはアミノ酸を
製造することは食品分野を中心として精力的に行われて
きた。
タンパク質をペプチド。ア□ノ酸に低分子化してタンパ
ク質栄養素材のために可溶化することも一般に行われて
いる。
代表例としては、酸加水分解、アルカリ加水分解および
酵素加水分解がある。
前二者の加水分解ではタンパク質中に存在する必須アミ
ノ酸の一部を分解する傾向があり、酵素氷解の場合には
分解生成物(ペプチド組成物)が苦味を呈する結果とな
り、タンパク質栄養素材として用いるにはいずれの場合
にも他の何等かの処理をしなければならないのが現状で
ある。
従って、本発明の目的はタンパク質栄養素材として不快
味を呈せず、そのまま種々の食料品等のタンパク質素材
として利用することのできる不快味のないタンパク質栄
養素材の製造方法を提供しようとするにある。
本発明の他の目的は酵素的加水分鮮度(平均分子量)を
調整することにより食料品素材から病弱な人等用に広範
な利用分野のある不快味のないタンパク質栄養素材の製
造方法を提供しようとするにある。
本発明は、タンパク質原料を酸性プロテアーゼを用いて
酵素的加水分解することにより、ペプチド組成物を主構
成分とするタンパク質素材を製造するに際して、反応液
のpHをクエン酸により調整した後、酸性プロテアーゼ
を添加して酵素加水分解反応を行わせ、反応後、加えた
クエン酸と沈澱塩を生成するアルカリによって、クエン
酸に対して過少当量で中和を行うことを特徴とする不快
味のないタンパク質栄養素材の製造方法を提供する。
上述の方法により製造されたペプチド組成物を残留クエ
ン酸との混合物であるタンパク質栄養素材は不快味を呈
せず、広範囲に亘って利用でき、更に出発原料または指
向目標を勘案して必要なアミノ酸を添加することもでき
る。
本発明で用いているペプチド組成物の意味するものは、
タンパク質原料が酵素によりより低分子のペプチドから
アミノ酸まで分解された集合生成物である。
かようにして得られる本発明のタンパク質栄養素材の実
施例を呈味性の比較例とともに挙げ、呈味性試験を行っ
た結果を以下に詳細に説明する。
実施例 A 乾燥卵白501に水1’Aを加え、3Mクエン酸でp、
Hを3.0に調整し、モルシン0.25Pおよびサンプ
ローゼ0.25fを添加して40℃で24時間反応させ
、水酸化カルシウムでpHを5.6に調整した後、30
00 rpmで10分間遠心分離を行って上澄液(A液
)を得た。
比較例 B 乾燥卵白50Si’に水1tを加え、リン酸でpHを3
.0に調整し、モルシン0.25fおよびサンプローゼ
0.25fを添加して40℃で24時間反応させ、水酸
化カルシウムでpHを7.0に調整した後、3000r
pmで10分間遠心分離を行って上澄液(B液)を得た
比較例 C 乾燥卵白50S’に氷1tを加え、塩酸でpHを3.0
に調整し、モルシン0.25fおよびサンプローゼ0.
25ftを添加して40℃で24時間反応させ、水酸化
ナトリウムでpHを7.0に調整した後、3000 r
pmで10分間遠心分離を行って上澄液(C液)を得た
上記A、BおよびC液の呈味性について10代〜50代
各10人づつを選んでパネルテストを行った。
その結果を表■に示す。なお、比較例BおよびCにおい
ては酸による刺激呈味がないよう完全に中和させた。
次に、上述したようにして得たA、BおよびC液それぞ
れ500cr:を凍結乾燥して粉末としたA粉末、B粉
末およびC粉末について上記io〜50代各10人づつ
で呈味性のパネルテストを行つた。
その結果を表■に示す。
表■および■に示す呈味性に関するパネルテストの結果
より、本発明方法により作製されたタンパク質栄養素材
(A液およびA粉末)は従来方法で同条件で作成された
タンパク素材(B液およびB粉末、C液およびC粉末)
に比して不快味なしとした人の数が圧倒的に多く、逆に
従来方法で作成されたタンパク質素材に対しては不快味
が強いとした人および不快味を感じた人の数が圧倒的で
あることがわかる。
この結果、本発明方法により作成されるタンパク質栄養
素材には不快味がないと結論することができる。
かように分解されたタンパク生成物には本来タンパク質
原料に由来する臭、あるいは分解ペプチドの有する苦み
等があるのであるが、酵素的加水分解に利用したクエン
酸を残留させておくことにより上記の臭、苦味等が相殺
されているものと考えられている。
また、本発明方法ではかかる臭、苦味等をワンステップ
プロセスで行うもので、従来のように多くの後処理を要
しないというのも大きな利点である。
本発明で用いるタンパク質原料は卵白に限られず、動物
起源、植物起源、微生物起源等何でも良い。
酵素は酸性プロテアーゼであれば何でも良く、用いる種
類は一種でも良い。
実施例のように二種用いると分子量を適度に下げた低分
子ペプチド(例えば、ジペプチド、トリペプチド、テト
ラペプチド)を主構成分とするよう平均分子量の制御が
可能となるものがある。
中和に用いるアルカリとしては、生成物に対して塩が含
まれると呈味性に好ましくない影響を与える場合が多い
ので、クエン酸との間で沈澱塩を生成するアルカリを用
いるのが好ましい。
用いられるアルカリとしては水酸化カルシウムの他に水
酸化マグネシウムがあるが、マグネシウム塩はカルシウ
ム塩に比して沈降しにくく、またバルキーであるために
分離しにくいという難点がある。
本発明方法で製造される不快味のないタンパク質栄養素
材は従来用いられていたものに取って代るばかりか、新
たな広い分野で利用されるであろう。
それは単に不快味がないとの理由のみならず次のような
理由にもよる。
任意のタンパク質原料から一種またはそれ以上の酵素を
用いてクエン酸により水解するに際して、原料タンパク
質の加水分鮮度を制御することにより広範囲な分子量に
亘るペプチド組成物をつくることができるからである。
例えば、実施例Aの場合には平均分子量か350で、遊
離アミノ酸の含有量が16.3%であり、ゲル濾過によ
り分子量700以上のものは10係以下であることを確
認した。
これは主としてディペプチド、トリペプチドで構成され
ているものであり、タンパク質栄養素材として用いる場
合には体力の弱っている人、乳幼児等消化吸収に補助を
必要とする場合に良呈味性に相俟って非常に有効である
更に、出発タンパク原料あるいは特定アミノ酸を多くし
たい等の指向目的に応じて必要なアミノ酸を添加してア
ミノ酸組成を改善または強化した不快味のないタンパク
質栄養素材をつくることもできる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 タンパク質原料を酸性プロテアーゼを用いて酵素的
    加水分解することにより、ペプチド組成物を主構成分と
    するタンパク質素材を製造するに際して、反応液のpH
    をクエン酸により調整した後、酸性プロテアーゼを添加
    して酵素加水分解反応を行わせ、反応後、加えたクエン
    酸と沈澱塩を生成するアルカリによって、クエン酸に対
    して過少当量で中和を行うことを特徴とする不快味のな
    いタンパク質栄養素材の製造方法。
JP55094170A 1980-07-10 1980-07-10 不快味のないタンパク質栄養素材の製造方法 Expired JPS5850705B2 (ja)

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JP1422983A Division JPS58175447A (ja) 1983-01-31 1983-01-31 不快味のないタンパク質栄養素材

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JPS5718948A JPS5718948A (en) 1982-01-30
JPS5850705B2 true JPS5850705B2 (ja) 1983-11-11

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