JPH02229234A - 易染性ポリエステル複合嵩高加工糸及びその製造方法 - Google Patents

易染性ポリエステル複合嵩高加工糸及びその製造方法

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JPH02229234A
JPH02229234A JP4517589A JP4517589A JPH02229234A JP H02229234 A JPH02229234 A JP H02229234A JP 4517589 A JP4517589 A JP 4517589A JP 4517589 A JP4517589 A JP 4517589A JP H02229234 A JPH02229234 A JP H02229234A
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polyester
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JP4517589A
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Masaaki Yanagihara
正明 柳原
Muneaki Awata
粟田 宗明
Hiroyuki Nagai
宏行 長井
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、バルキー性豊かな、スパンライクな風合を呈
する易染性ポリエステル複合嵩高加工糸及びその製造方
法に関し、更に詳しくは、芯鞘構造を有する複合加工糸
に交絡処理を施し、毛羽感のある、紡績糸様の外観,触
感,膨み,吸汗性を具備すると共に、染色により、深み
の必る侵れたヘザー効果を示し、しかも、バルキー性に
優れた、易染性複合嵩高加工糸及びその製造方法に関す
る。
(従来技術) 従来、染色によりヘザー効果を発現する仮撚加工糸の製
造法としては、イオン性染料に可染性のマルチフィラメ
ン1〜とイオン性染料に不染性のマルチフィラメントと
を合糸し、撹乱気流中で交絡処理を施した後、仮撚加工
する方法がおるが、この方法によって得られた加工糸は
へザー効果がある反面、スパンライク効果がないという
欠点がある。
この欠点を改良するために、前記の両マルチフィラメン
ト間に伸度差を設け、伸度の小さい方のマルチフィラメ
ントを芯部とし伸度の大きい方のマルチフィラメントを
鞘部とずる加工糸としてスバンライク効果を出そうとす
ると、「フカツキ」感を呈し、且つ今度は染色した場合
鞘部の色が目立ち過ぎてヘザー効果が劣るという欠点が
でる。
また、従来、スパンライクな風合を呈する複合加工糸と
して、芯糸に鞘糸が捲付いた芯鞘構造を有する糸条(以
下、二層構造糸と称することがある)が知られているが
、かかる複合加工糸を引張ったり又はしごいたりすると
、極めて容易に鞘糸がスリップしてネツプ状の糸だまり
が発生したり、或いは芯糸ど鞘糸とが分離したりして編
織工程での取扱い性が悪く、編織物の品位・風合ともに
劣るものであった。
このため、特公昭59−21970号公報において、弓
張やしごき等の外力に対して安定な複合加工糸を得るべ
く、前記二層構造糸を特公昭35−1673号公報など
に示ざれているインターレースノズルを用いて交絡処理
し・芯糸と鞘糸との一部を絡み付かせることが提案ざれ
ている。
確かに、このようにして得られる複合加工糸は、芯糸と
鞘糸との一部が交絡しているために外力によって容易に
鞘糸がスリツプしたりすることがなくなるものの、交絡
の程度は低く依然として鞘糸のスリップが発生すること
がある。
一方、伸度差を有する2本の未延伸糸を交絡処理してか
ら延伸同時仮撚加工に供する二層構造糸の製造法も知ら
れている(例えば、特公昭58−18457号)。
この製造法においては、予め伸度差を有する未延伸糸に
交絡処理を施してフィラメント間に充分な交絡を付与し
てから延伸同時仮撚加工に供するため、得られる二層構
造糸は、その芯糸と鞘糸との境界面において、芯糸を主
として構成するフィラメントと鞘糸を主として構成する
フィラメントが充分に交絡しており、外力等により鞘糸
のスリップを防止することができる。
これらの方法によって、得られる二層構造糸においては
、一般に捲付糸は、交互撚糸状に芯糸の周りに捲付いて
いることから、その撚糸構造により普通ウーリー加工糸
織物の欠点である、ヌメリ感やふかつき感を、改良でき
るという点で特徴をもっている。しかし、かかる複合加
工糸は、時として融着糸様な、ガサツキ感を呈すること
があり、その意味ではややバルキー性に乏しいという欠
点がおった。
(発明の目的) 本発明の目的は、上記の如き、従来の交互撚二層構造糸
の、融着糸様なガサツキ感を改良し、かつ、良好なヘザ
ー感を有しソフトで、良好なふくらみを呈しつつ、鞘糸
のスリップを防止できかつ優れたバルキー性を呈ずるこ
とができる易染性複合嵩高加工糸及びその製造方法を提
供することにある。
(構成) 本発明者等は、前記目的を達成すべく種々検討した結果
、芯糸が捲付糸により、締束ざれている従来の二層構造
糸においては、伸度差のある2種類の未延伸糸を引き揃
えて交絡処理した後、仮撚熱セットされるので、高伸度
側の糸条が鞘糸となって半融着状態で低伸度側の芯糸を
拘束するという現象が発生し、この対策として、延伸仮
撚加工後、糸走行方向に、推進力のある流体処理ノズル
を用いて、糸足差の適正化と、加工時の延伸倍率の増加
、更には、流体処理時高圧で、糸条衝突,開繊交絡処理
との組み合わせにより、高バルキー性でスパンライ夕風
合を損ねることもなく、良好なヘザー感を有し、ソフト
なふくらみを呈する加工糸が得られることを見い出し、
本発明に到達した。
即ち、本発明の第1の発明は、主として芯部を構成する
仮撚捲縮加工マルチフィラメント糸と、主として鞘部を
構成する仮撚捲縮加工マルチフィラメント糸とからなる
複合嵩高加工糸において、その長手方向に集束部と開繊
部とが交互に形成され、該集束部は、撚糸状捲付部のあ
る交絡部であって、上記各マルチフィラメント糸の一部
がその境界部において、互いに混合交錯して交絡部を形
成してなり、且つ、上記各マルチフィラメントのいずれ
か一成分がイオン性染料に可染性のポリエステルで、他
の成分がイオン染料に不染性のポリエステルで構成され
、該複合加工糸の単位長さにあっては、主として鞘部を
構成するマルチフィラメント糸が、主として芯部を構成
するマルチフィラメント糸よりも長く、その最大糸足差
が13〜25%であることを特徴とする、易染性ポリエ
ステル復合嵩高加工糸であり、更に本発明の第2の発明
は、伸度差のある少なくとも2種の未延伸マルチフィラ
メント糸を、引き揃えて延伸仮撚加工して複合嵩高加工
糸を製造するに際して、一方の未延伸マルチフィラメン
ト糸がイオン性染料に可染性のポリエステルで、他方の
未延伸マルチフィラメント糸がイオン性染料に不染性の
ポリエステルで構成され、各未延伸マルチフィラメント
糸の伸度が全て60%以上で、且つその最大伸度差が8
0〜250%である未延伸マルチフィラメント糸を延伸
倍率1.2倍以上で延伸同時仮撚加工した後、糸走行方
向に推進力を有する流体交絡ノズルを用いて、交絡度が
50ケ/m以上の交絡を付与することを特徴とする易染
性ポリエステル複合嵩高加工糸の製造方法である。
本発明においていう「イオン性染料に不染性のポリエス
テルマルチフィラメント」とは、ポリエチレンテレフタ
レート又はこれにイオン性染料に親和性のない第3成分
(例えばイソフタル酸,ア゜ジピン酸,プロピレングリ
コール等)を少邑共重合したポリエステルからなるマル
チフィラメントであって、酸性染料や塩基性染料等のイ
オン性染料で実質的に染色ざれないものを総称する。一
方、「イオン性染料に可染性のポリエステルマルチフィ
ラメント」とは、分子中にイオン性染料に可染性の基(
例えばスルホネート基)を含有するポリエステル或いは
イオン性染料に可染性のボリマー(例えばナイロン6,
ナイロン66等)や添加剤をブレンドしたポリエステル
からなるマルチフィラメントであってイオン性染料によ
って良く染色されるものを総称する。このようなイオン
性染料に可染性のポリエステルとしては、特に、酸成分
としてイソフタル酸−5−スルホン酸ナトリウムを0.
5〜10モル%程度含む共重合ポリエチレンテレフタレ
ートが好適である。
本発明の第1の発明である易染性ポリエステル複合嵩高
加工糸は、上述の如き、主として芯部を構成する仮撚捲
縮加工マルチフィラメントと、主として鞘部を構成する
仮撚捲縮加工マルチフィラメント糸とからなり、その長
手方向に、集束部と開繊部とが交互に形成され、その際
該集束部は、撚糸状捲付部のある交絡部であって、上記
各マルチフィラメントも一部が、互いに混合,交錯して
交絡部を形成してなり、糸条としての一体性を保持して
いる。
ざらに本発明の加工糸の単位長さにあって、主として鞘
部を構成するマルチフィラメント糸が、主として芯部を
構成するマルチフィラメント糸よりも長く、その糸足差
が13〜25%でおる。
これらにより、毛羽感のある紡績糸様のスパンライクな
外観,触感を持ち、ボリューム感に優れ、しかも引張っ
たり、又はしごいたりしても鞘糸がスリップしてネップ
状になることのない製編織性に優れた複合嵩高加工糸と
なる。
更に、上記各マルチフィラメント糸のいずれか一成分を
イオン性染料に可染性ポリエステルから形成し、他の成
分をイオン性染料に不染性のポリエステルから形成して
いるため、糸状で、或いは織編物とした後に、イオン性
染料を含む染液で染色すると、非常に深みのあるヘザー
効果を示す。
次に、第1の発明に係る、上記の易染性ポリエステル複
合嵩高加工糸を工業的に製造する方法である、第2の発
明について図面を参照しつつ説明する。
第1図は、本発明で二層構造糸を交絡させるために用い
る流体処理ノズルの縦断面図、第2図は本発明の一実施
例を示す略線図を夫々示す。
第1図において、91は糸導孔92と糸導孔92へ開口
した対向する2つの流体噴射孔93. 94を有するノ
ズル本体である。糸導孔92はそれぞれテーバ状に形成
ざれた糸入口92aと糸出口92bとを有しその中間部
に2つの流体噴射孔93. 94が各々糸導孔92との
なす角度θが40〜60’ となるように開口している
。ノズル本体91は支持ブロック95に囲まれるように
保持され、支持ブロック95の内面に刻設した溝96と
の間にできる空間を加圧流体の供給室(均圧室〉9γに
形成している。98は加圧流体の導入孔である。糸導孔
92の糸出口92bはラッパ状に形成されており、その
前面に近接して衝突体99が糸出口92bを塞ぐように
配設されている。この衝突体99は後述するように糸出
口92bとの間の距離lが1〜3mmとなるように設け
られる。90は糸入口92aの前面に設けられた糸導ガ
イドである。
このような糸条の粒体処理ノズルにおいて糸導ガイド9
0を経て糸入口92aにオーバフイード状に導かれた糸
条Yは2つの流体噴射孔93. 94より噴出する(圧
力)空気により引き込まれ構成フィラメント同志が交絡
されることになる。ここで、糸入口92aより供給され
た糸条Yは噴射空気の直撃を受けて撹乱、分繊され糸出
口92bに導かれ、この間に生ずる糸条の撹乱,分繊,
おくれ(ずれ),混繊及び引張り合い(糸導に沿って走
行する糸条群との間で摩擦力が派生する)の現象は前記
の如く噴射孔93. 94の角度を規制することによっ
て拡大強調ざれる。この場合、流体噴射孔93. 94
とのなす角度は70〜110゜とするのが好ましい。又
流体噴射孔93 (94)の開口部の径D1 とこれに
対応する糸の糸導孔92の径D2の比D2/DIが1〜
2にするのが好ましく、この範囲内にすることによって
糸条のノズル内への引込み性と構成フィラメント間の交
絡性とが極めて良好にかつ安定して向上する。衝突体9
9は糸導孔92の乱流効果を増大するもので、糸条が転
げてよく絡み、糸条の交絡を緻密にする作用を奏する。
この衝突体99は糸田口92bとの間隙1が1〜3mm
にされるのが好ましく、’l mm未満では糸条の詰り
,加工断糸が生じ易く、又3mmより大きくなると交絡
が不均一となって加工処理の安定性が低下する傾向がお
る。
本発明においては、かかる流体処理ノズルを用いて二層
構造糸を交絡処理する。
この二層構造糸としては、伸度差を有する2以上の未延
伸糸を引き揃えてから延伸同時仮撚加工して得られる複
合加工糸(例えば、特公昭59−21970号公報)が
好ましく、特に第2図に示す方法で得られる複合加工糸
が更に好ましい。
第2図において、原糸パッケージ1及び2から解舒ざれ
た伸度差を有ずるポリエステル未延伸糸A及びBはガイ
ド3によって引き揃えられて、テンサー4を経てフィー
ドローラー5から延伸仮撚ゾーンに供給され、延伸と同
時に仮撚具7によって施撚されて遡及した撚はヒーター
6で熱セットざれる。そして、仮撚具7を出た糸条は解
撚ざれ芯糸に鞘糸が捲き付いた二層構造糸となる。この
際、未延伸マルチフィラメント糸A.Bのいずれか一成
分をイオン染料に可染性のポリエステル未延伸糸とし、
他の成分をイオン染料に不染性のポリエステル未延伸糸
を用いて、延伸倍率1.2以上(好ましくは1.3〜2
,O)で延伸同時仮撚加工する。ここで用いるポリエス
テル未延伸糸A,Bは、伸度60%以上でかつ伸度差8
0〜〜250%く更に好ましくは100〜230%)で
ある。
伸度が60%未満の未延伸糸では、延伸倍率が1.2倍
以上の延伸同時仮撚加工中に糸切れが多発する傾向があ
り、伸度差が80%未満の未延伸糸では、鞘糸の芯糸へ
の捲き付きが低下して良好な二層構造糸が得られなくな
る傾向がある。
一方、伸度差が250%を越える未延伸糸では、得られ
る複合加工糸を製織工程に供すると、ネツプが発生する
傾向がある。
かかるポリエステル未延伸糸の組み合わせとしては、低
伸度の未延伸糸を伸度80%以上で且つ延伸倍率1.3
倍以上の部分配向未延伸糸とし、高伸度の未延伸糸を伸
度250%以上の未延伸糸とすることが好ましい。
上記の説明において、未延伸マルチフィラメント糸とし
て2種の例を挙げたが、これは3種以上であってもよく
、3種又は4種が好ましい。その際の伸度里は、伸度の
最も大きい未延伸マルチフィラメント糸と伸度の最も小
さい未延伸マルチフィラメント糸との差であり、その中
間の伸度の未延伸マルチフィラメント糸との差は任意に
選ぶことができる。
又、延伸倍率が1.2未満の延伸同時仮撚加T糸にする
場合にも、良好な二層構造糸を1qられない傾向がある
このようにして得られる二層構造糸において、各糸のデ
ニールに関して芯糸≦鞘糸とすることが好ましく、特に
芯糸のトータルデニールを50〜300de ,鞘糸の
トータルデニールを75〜350deとすることが好ま
しい。
更に、仮撚加工時の張力は、加工時の加撚張力(T1》
と解撚張力(T2)との比が、0.5≦T2 / T+
≦0.9の範囲となるようにするのが好ましい。T2/
 T+が0.9を越えると、解撚力が大き過ぎて糸がバ
ラけてしまい、織物にした場合のボリューム感及び染斑
を悪化させる傾向がある。逆にT2 / TIが0.5
未満となると、糸が硬くなって織物にした場合の風合及
び加工性を悪化させる傾向がある。加工速度は任意に選
定できるが、300Ill/分以上の高速でも安定に加
工を実施することができる。
かかる仮撚加工に用いる仮撚貝7としては、糸条を仮撚
すると同時に送り出す作用をもたらすことのできる3軸
多段ディスク式外接仮撚具が好適である。又、本発明の
方法においては起毛処理を適宜施してもよい。
フィラメントの切断起毛具としては例えば特公昭46−
19743号公報,特公昭49−38379号公報,特
公昭48−7891号公報,特公昭48−31942号
公報等に示される回転乃至固定の粗面化若しくは切断刃
が有利に使用される。そしてこのような切断起毛具は通
常仮撚捲縮機のヒーター出口端と、仮撚具の間の冷却ゾ
ーンに設けるのが好ましい。
勿論、本発明によれば、切断起毛具と仮撚具を個々に設
ける場合のみならず、図に示す如き、切断起毛機能を有
する仮撚具7も好適に採用することができる。このよう
な仮撚具の具体例としては、複数個の円板摩擦体を装着
した3本又はそれ以上の軸を、各軸の円板が互いに部分
的に重合交叉し、螺旋に沿って位置するように平行に設
け、その際複数個の円板摩擦体を糸に仮撚のみを入れる
施撚摩擦体と、糸に毛羽を与える起毛摩擦体とから構成
したものをあげることができる。
このようにして得られる加工糸の単位長さにあっては、
前述の如く鞘部となる糸条の長さは、芯部の糸条の長さ
よりも長く、その糸足差は13〜25%(好ましくは、
15〜20%)であることが大切である。
尚、本発明において言う「糸足差」とは、特公昭58−
18457号公報に示されている方法によって測定した
ものである。
ここで糸足差が、13%未満の加工糸では、スパンライ
ク感に乏しく、逆に糸足差が25%を越える加工糸では
、融看糸様のがサツキ感を呈し、且つ、バルキー性に乏
しく、製織工程に供するとネップが発生する傾向がある
尚、且つ、ここで重要なことは、加工糸の芯糸の伸縮,
繰返しにより、芯糸と鞘糸,捲付糸が分離してしまい、
実用上問題となることがあるので、芯糸と捲付糸の間に
は交絡を付与し、糸構造を安定化する必要がある。
実用上からみて、交絡数は50ケ/m以上が必要である
このようにして得られる芯鞘構造を有する二層構造糸に
第1図に示す流体ノズルを用いて交絡処理を施す。
かかる交絡処理は、第2図に示す如く、第1デリベリロ
ーラ8から供給ざれる二層構造糸に第1図に示す流体処
理ノズル9から圧縮流体を吹き付けて交絡処理を施して
から第3デリベリローラ10を経てパッケージ12に捲
き取る。
この際の圧縮流体としては圧力が3κg/Cm2以上の
空気が好ましく、ION 1 /分以上で吹き付けるこ
とが好ましい。
かかる交絡処理は糸条の交絡度が50〜80ケ/l[l
となるようにするのが好ましい。交絡度が50ケ/mよ
りも小さいと加工糸において、芯糸と捲付糸との分離が
生じ易くなる傾向があり、一方、交絡度が80ケ/mを
越えると糸条物性が急激に低下する傾向がある。
尚、ここで言う「交絡度」とは、米国特許第2,985
,991号及び同第3, 110, 151号明細書に
記載のフツクドロップ法によって測定ざれる値である。
又、本発明でいう「複合加工糸」とは、熱可塑性重合体
からなる繊維で構成ざれている複合加工糸であり、熱可
塑性重合体としてはポリエチレンテレフタレートが好ま
しい。
(作用) 本発明によれば、一成分としてイオン性染料に可染性の
糸を含み、且つ芯鞘構造を有する二層構造糸を流体噴射
孔93. 94から噴出する空気によって引き込みつつ
構成フィラメント間に撹乱,分繊,おくれ(ずれ),混
繊,引張り合いを派生せしめて糸条に交絡と嵩高性とを
付与し、更に糸条を衝突体99に転げさせて糸条の交絡
を緻密にすることができる。
このため、得られる易染性複合加工糸は糸足差が13〜
25%に範囲で芯糸と鞘糸との間の交絡が充分になされ
ているので優れたバルキー性に加え好ましいヘザー効果
を呈する。
(発明の効果) 本発明によって得られる易染性複合嵩高Do工糸は、外
衣用を中心とする衣料用途又カーテン,カーシート等の
インテリヤ用途に好ましく用いることができる。
(実施例》 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例1〜3 固有粘度[η]0.64のポリエチレンテレフタレート
からなる部分配向糸(280de /30fila)[
A]と、5−ナトリウムスルホイソフタル酸を2.6モ
ル%共重合した固有粘度0.50(25℃のオルソク口
ロフェノール溶液で測定)のポリエチレンテレフタレー
ト共重合体からなるカチオン可染未延伸ポリエステルフ
ィラメント糸(220de /72fila)[B]と
を、引揃えて、図に示した装置で延伸仮撚加工及び交絡
処理を行なった。
即ち、これら[AI.[B]を引揃え、第2図に示す方
法で延伸同時摩擦仮撚加工を行い、更に第1図に示す流
体処理ノズルを用いて交絡処理を行った。
この際、延伸倍率を1.75倍、実測仮撚数を2550
T/II ,ヒーター6の温度を160℃,第2デリベ
リーローラ8の速度を320m/分として延伸同時仮撚
加工を行った。又、仮撚興としては接糸面がセラミック
であるフリクションディスクを備えた3軸多段式の外接
摩擦仮撚具を用い、Tz / T+は44g/57a 
=0.77となるように調整した。
又、使用した流体処理ノズルの仕様及び圧空圧は下記に
示す通りのものである。
流体噴射孔と糸導孔とのなす角度:45゜流体噴射孔の
径([)l  ) :1.4mm糸導孔の径(D2 )
   :2.2mmD2 /DI        ; 
157圧空圧        ; 5.O Kg/Cm
2 Gこのようにして得られた復合嵩高加工糸の物性を
第1表に示す。
また、この加工糸を顕微鏡で観察すると、集束部と開繊
部とが交互に形成され、集束部においては芯部を構成す
る糸条外層部を構成する糸条との間にフィラメントが互
いに入りくんでなる交絡(50ケ/m)が存在する加工
糸で紡績糸様の外観,触感,膨み,吸汗性を具備してい
た。またこの糸を、下記条件で染色し、カスリ状態を肉
眼で判定したところ、カスリ状態は均一で深みのある優
れたヘザー効果を示し、且つ、ソフトなタッチを呈して
いた。
染色条件 カチオン染料Servon 13tur 5G   2
%owf氷酢酸            2%owf酢
酸ソーダ          1%owt’次いで、こ
の易染性複合加工糸を、緯糸に用いて製織したところ、
製織工程でのネツプ発生等のトラブルもなく、第1表に
示す如く、得られた織物も、優れたバルキー性とヘザー
効果をもつ風合とを呈し、良好な外観を有していた。
実施例4〜6 実施例1〜3と同様、[A]側にイオン染料に可染カチ
オン可東部分配向糸を、[8】側にイオン染料に不染性
の未延伸糸(紡速1300 m/分)を配して、同様の
テストを行った。結果を第1表に示す。
尚、ここで、嵩高性は、次のようにして測定した値であ
る。
枠周90Cmのリールで嵩高加工糸サンプル180cm
をかぜ状に巻取り、6gの荷重下で180℃にて5分間
屹熱処理した後、該嵩高加工糸をほぐして、糸条間の収
縮による絡みを取り除き、次いで第3図に示す測定装置
の溝13にサンプルを挿入し、6gの平板ウェイト14
をのせ、目盛15を読み取り、サンプルの体積V(Cm
3)を測定する。尚、測定装置の溝1の長さは10cm
,幅は1 cm,底部のRは0.5Cm ,平板ウェイ
ト14の長さは12cm,幅は0.9cmである。次い
で、サンプルの両端を溝1の側面に合わせて切り落とし
、切り落とした後のサンプル重MW(g)を測定して、
V/W (cm2 /F)をもって嵩高性とする。
比較例1〜6 実施例に代えて、高伸度側の鞘糸(B)を、固有粘度[
η]=0.64のイオン染料に不染性のポリエチレンテ
レフタレートを用いたもの(比較例1),流体交絡ノズ
ルを延伸同時仮撚加工前に設けたもの(比較例2),流
体噴射孔と糸導孔とのなす角度が90”で、衝突体(9
9)がなく、D2がス1・レート状のものを用いたもの
(比較例3),交絡度が50ケ/m未満のもの(比較例
6),糸足差が25%を越えるもの(比較例4),13
%未満のもの(比較例5)について実施し、その結果を
第1表に示す。
尚、表中のrPOYJは部分配向糸を、「DUY」は未
延伸糸を意味する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明で用いる流体処理ノズルの縦断面図、
第2図は本発明の一実施例を示す略線図、第3図は嵩高
性測定装置の斜視図を夫々示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)主として芯部を構成する仮撚捲縮加工マルチフィ
    ラメント糸と、主として鞘部を構成する仮撚捲縮加工マ
    ルチフィラメント糸とからなる複合嵩高加工糸において
    、その長手方向に集束部と開繊部とが交互に形成され、
    該集束部は、撚糸状捲付部のある交絡部であつて、上記
    各マルチフィラメント糸の一部がその境界部において、
    互いに混合交錯して交絡部を形成してなり、且つ、上記
    各マルチフィラメントのいずれか一成分がイオン性染料
    に可染性のポリエステルで、他の成分がイオン染料に不
    染性のポリエステルで構成され、該複合加工糸の単位長
    さにあっては、主として鞘部を構成するマルチフィラメ
    ント糸が、主として芯部を構成するマルチフィラメント
    糸よりも長く、その最大糸足差が13〜25%であるこ
    とを特徴とする、易染性ポリエステル複合嵩高加工糸。
  2. (2)伸度差のある少なくとも2種の未延伸マルチフィ
    ラメント糸を、引き揃えて延伸仮撚加工して複合嵩高加
    工糸を製造するに際して、一方の未延伸マルチフィラメ
    ント糸がイオン性染料に可染性のポリエステルで、他方
    の未延伸マルチフィラメント糸がイオン性染料に不染性
    のポリエステルで構成され、各未延伸マルチフィラメン
    ト糸の伸度が全て60%以上で、且つその最大伸度差が
    80〜250%である未延伸マルチフィラメント糸を延
    伸倍率1.2倍以上で延伸同時仮撚加工した後、糸走行
    方向に推進力を有する流体交絡ノズルを用いて、交絡度
    が50ヶ/m以上の交絡を付与することを特徴とする易
    染性ポリエステル複合嵩高加工糸の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06128827A (ja) * 1992-05-14 1994-05-10 Toray Textile Kk 仮撚複合糸及びその製造方法

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