JPH02225526A - 金属含有多環状芳香族重合体並びにその製造方法 - Google Patents

金属含有多環状芳香族重合体並びにその製造方法

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JPH02225526A
JPH02225526A JP22450189A JP22450189A JPH02225526A JP H02225526 A JPH02225526 A JP H02225526A JP 22450189 A JP22450189 A JP 22450189A JP 22450189 A JP22450189 A JP 22450189A JP H02225526 A JPH02225526 A JP H02225526A
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武民 山村
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Toshihiro Ishikawa
敏弘 石川
Yasuhiro Shioji
塩路 泰広
Masaki Shibuya
昌樹 渋谷
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、不融化、焼成により、機械的性質に優れ、且
つ耐酸化性、並びに複合材用マトリックスに対する濡れ
性が大幅に向上した炭素系無機繊維となる前駆体ポリマ
ー及びその製造方法に関する。
(従来の技術及びその問題点) 炭素繊維は、軽量でしかも高強度、高弾性であるため、
スポーツ・レジャー用品をはしめ、航空機、自転車、建
材など広い分野に亙ってその利用が図られている。
炭素繊維としては、ポリアクリロニトリルを原料とした
PAN系炭素繊維と、石油系、石炭系のピッチを原料と
する、所謂ピッチ系炭素繊維が知られている。
ピッチ系炭素繊維は、一般に強度がPAN系炭素繊維に
比べて劣るが、原料が安価なことから、強度を高める方
法について種々の検討がなされ、例えば、特開昭59−
223316号公報には、効果的にメソフェーズを生成
させ、紡糸時に配向させる方法が開示されている。
しかし、基本的には、炭素繊維は結晶性の繊維であるた
め、硬く、毛羽が発生し易く、また複合材料とする際マ
トリックスとの濡れ性も劣るという欠点がある。
そこで種々の炭素繊維の表面処理法が提案され、現在知
られている方法として、繊維に柔軟性を付与するととも
に、毛羽発生を抑制する目的で、ポリビニルアルコール
、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂のようなサイ
ジング剤を表面に塗布する方法や、マトリックスとの接
着性を向上させる目的でその表面を乾式又は湿式で酸化
処理する方法等がある。
これらの処理のうち、特に表面酸化層を設ける方法では
、酸化時に繊維に損傷を与えるため、物性は低下する傾
向にある。更に、炭素繊維は500゛Cを超える酸化雰
囲気中では、燃焼するため使用できない。
このような背景から、高強度、高弾性率を有し、しかも
マトリ・ンクスとの濡れ性、接着性が良好で、従来広範
囲の分野で使用されているPAN系炭素繊維よりも安価
な新繊維の開発が強く要望されてきた。
また、炭素繊維のより高温での耐酸化性を向上させるこ
とが種々の分野で強く望まれている。
この要望を満たす方法として、例えば、特開昭62−2
091.39号公報、特開昭62−215016号公報
に記載された方法が提案されている。
これらの公報には、石炭系又は石油系ピッチ中の有機溶
媒可溶成分とポリシランを混合・加熱反応させてオルガ
ノボリアリールシランを合成し、それを紡糸、不融化、
焼成により炭化珪素繊維と炭素繊維の中間の性質を有す
る無機質繊維を製造する方法が記載されている。
しかし、上記方法では、一方の出発物質として、有機溶
媒不溶分を全く含まないピッチを選び、オルガノボリア
リールシラン製造においても前記不溶分が全く生成しな
い条件下で反応を行っている。
従って、得られる生成物である紡糸原料中には、炭素繊
維の強度発現に最も重要な成分と言われているメソフェ
ーズを含む前記不溶分が全く含まれていない。
上記紡糸原料を、紡糸、不融化、焼成して得られる無機
質繊維は、条件によっては炭素の黒鉛結晶に相当する(
002)回折線は得られるものの、ピッチ繊維特有の配
向は認められず高弾性率のものは得られない。更に上記
公報の方法では、ピッチ成分が多くなる程、不活性ガス
中の耐熱性は向上するものの、耐酸化性は逆に低下し、
しかも機械的特性が著しく低下するという問題点がある
(問題点を解決するための手段) 本発明の目的は、上記問題点を解決しピッチ繊維の持つ
高弾性の特徴を有し、且つ強度、耐酸化性、複合材マト
リックスに対する濡れ性の優れた炭素系無機繊維の前駆
体ポリマーを提供することにある。
本発明によれば、 (A)結合単位(Si  CHI)、または結合単位(
Si  CH2)と結合単位(St−3t)とから主と
してなり、珪素原子の側鎖に水素原子、低級アルキル基
、フェニル基及びシリル基からなる群から選ばれる側鎖
基を有し、且つチタン、ジルコニウム及びハフニウムか
らなる群から選ばれる少なくとも一種類の原子が、直接
又は酸素原子を介して、珪素原子の少なくとも一部と結
合している遷移金属含有有機珪素重合体単位、 (B)骨格成分が主として締金環構造よりなり、メソフ
ェーズ状態にある多環状芳香族化合物単位、及び (C)骨格成分が主として締金環構造であり、光学的等
方相の多環状芳香族化合物単位 からなり、前記(A)の珪素原子の少なくとも一部が、
前記(B)及び/又は前記(C)の芳香族環の炭素原子
と結合していることを特徴とする金属含有多環状芳香族
重合体が提供される。
さらに本発明によれば、 1)結合単位(St  CH2)、または結合単位(S
i  CH2)と結合単位(St−3t)とから主とし
てなり、珪素の側鎖に水素原子、低級アルキル基、フェ
ニル基あるいはシリル基を有し、上記結合単位からなる
主骨格の珪素原子に、Ti、Zr及びHfから選択され
る少なくとも一種の原子が直接あるいは酸素原子を介し
て結合している遷移金属含有有機珪素重合体の珪素原子
の少なくとも一部が、石油系又は石炭系のピッチあるい
はその熱処理物であって、を機溶媒不溶分を含むピッチ
より得られた多環状芳香族化合物の芳香族環の炭素と結
合したランダム共重合体及び 2)石油系又は石炭系のピッチから得られる、メソフェ
ーズ又はメソフェーズと光学的等方相との両相からなる
多環状芳香族化合物(以下、両者を総称してメソフェー
ズ多環状芳香族化合物ということがる。)とを、 200〜500℃の範囲の温度で加熱反応及び/又は加
熱溶融することを特徴とする金属含有多環状芳香族重合
体の製造方法が提供される。
まず、本発明の金属含有多環状芳香族重合体について説
明する。以下の記載において、「部」はすべて「重量部
」であり、成分含有量の単位としてのパーセント(%)
は全て重量%である。
本発明の金属含有多環状芳香族重合体は、構成成分(A
)、(B)及び(C)からなり、構成成分(A)の珪素
原子の少なくとも一部が、構成成分(B)及び/又は構
成成分(C)の芳香族環の炭素原子と結合している。構
成成分(A)と構成成分(B)及び構成成分(C)の総
和との重量比率は、通常、に0.5〜5000で、好ま
しくはt:O,Sm2O3であり、且つ構成成分CB)
と構成成分(C)の重量比率は1:0.02〜4である
ことが好ましい。
構成成分(A)と構成成分(B)及び構成成分(C)の
総和との重量比率が0.5未満では、金属含有多環状芳
香族重合体中のメソフェーズ成分が不足し、例えばこの
重合体より無機繊維を製造しても、強度、弾性率が低い
ものしか得られず、また、上記割合が5000を越えた
場合は、金属含有多環状芳香族重合体中の有機珪素成分
の不足により、この重合体の無機化物は耐酸化性が低下
し、さらにプラスチック等との濡れ性が悪くなる。
また、(B)に対する(C)の重量比率が0.02未満
では、金属含有多環状芳香族重合体を熔融紡糸する際、
曳糸性の低下、ドープの粘度むらによる断糸等、紡糸が
著しく困難になり好ましくなく、上記割合が4を越えた
場合は、珪素含有多環状芳香族重合体中のメソフェーズ
成分の不足により、重合体から得られる無機繊維の強度
、弾性率が低いものとなる。
また、構成成分(A)において、通常、結合単位(Si
  CH2)の全数対結合単位(S i −Si)の全
数の比率がに〇〜20の範囲内にあって、結合単位(S
 f −CH,)及び結合単位(SiSt)の総重量に
対して遷移金属化合物の結合単位(M)が0.2%〜3
5%含まれている。
本発明の金属含有多環状芳香族重合体は、通常、珪素原
子を0.01〜30%、好ましくは0.05%〜30%
含有し、また、通常、MをO,OO5〜10%含有して
おり、重量平均分子量が200〜11000で、融点が
200〜400 ’Cである。
金属含有多環状芳香族重合体中の珪素原子含有量が0.
01%未満では、例えばFRPのマトリックスに対する
濡れ性や繊維の耐酸化性の向上が顕著に表れず、30%
を越えた場合は、上記無機繊維中のグラファイト超微粒
結晶の配向による高弾性、非酸化性雰囲気中での耐熱性
向上が達成できない。
また、金属含有多環状芳香族重合体は珪素原子の他にM
を含むため、該重合体より無機繊維を製造する場合、機
械的特性及びプラスチックに対する濡れ性がさらに向上
するが、Mの含有量が0.005%未満では、上記特性
は、殆ど発揮されず、10%を越えた場合は、重合体中
に極度に架橋の進行した高融点物と未反応のMX4が混
在することとなり、紡糸が困難となる。
金属含有多環状芳香族重合体の重量平均分子量が200
より低いものは、実質的にメソフェーズをほとんど含ん
でいないため、このような重合体からは高弾性の無機繊
維や複合材、成形体を得ることができず、11000よ
り大きい場合は、高融点となり軟化流動しにくく紡糸、
成形が困難となる。
金属含有多環状芳香族重合体の融点が200“Cより低
い場合は、実質的にメソフェーズを含んでいないうえ、
この重合体を紡糸して無機繊維を製造する場合、プレカ
ーサー糸が不融化時に融着しやすく、強度、弾性率の高
い無機繊維は得られない。また、融点が400℃より高
い場合は、軟化流動温度が高温となり重合体の分解が起
こり好ましくない。
また、金属含有多環状芳香族重合体は、ベンゼン、トル
エン、キシレン、テトラヒドロフラン等のを機溶媒に対
する不溶分を10〜98%含有しており、且つ室温にお
ける光学的異方性度が5〜97%であることが好ましい
金属含有多環状芳香族重合体の上記有機溶媒への不溶分
が10%未満又は光学的異方性度が5%未満では、特に
重合体を溶融紡糸し、繊維とする場合、メソフェーズの
繊維軸方向への配向がほとんど起こらず、従って得られ
たプレカーサー糸を不融化、焼成しても低強度、低弾性
率の繊維しか得られず、また、上記有機溶媒不溶分を9
8%より多く含有するか、光学的異方性度が97%より
大きい場合は、重合体中のメソフェーズが過多となり、
重合体の軟化、流動に高温を要し、成形上困難が生ずる
場合がある。
次に、本発明の金属含有多環状芳香族重合体の製造方法
を説明する。
まず有機珪素重合体と多環状芳香族化合物とを、不活性
ガス中で、好ましくは250〜500℃の範囲の温度で
加熱反応させて前駆重合体(1,)を調製する。
原料の一つである有機珪素重合体は結合単位(Si−C
H2)、又は結合単位(Si  CH2)と結合単位(
Si−3t)から主としてなり、結合単位(S 1−C
Hl)の全数対結合単位(Si−Si)の全数の比率は
l:0〜20の範囲内にあり、公知の方法で合成するこ
とができる。例えば、上記有機珪素重合体はジメチルジ
クロロシランと金属ナトリウムの反応により得られるポ
リジメチルシランを、不活性ガス中で400℃以上に加
熱することにより得られる。
有機珪素重合体の重量平均分子量(M、)は、−船釣に
は300〜1000であり、Ml、Iが4゜O〜800
のものが、無機繊維製造を目的とする場合には特に好ま
しい。
もう一つの原料である多環状芳香族化合物は、石油類又
は石炭類から得られるピッチ等で、−i的には芳香族性
が高いものが適しており、例えば、石油類の流動接触分
解残渣油(FCCスラリーオイル)、またはその熱処理
油より軽質留分を除去して得られるピッチ、ナフサクー
ルより得られたピッチ、コールタールピッチ等石炭系ピ
ッチ、塩化ビニール等を熱処理して得られる合成ピッチ
等が挙げられ、これらのうちでも、石油類の流動接触分
解残渣油(FCCスラリーオイル)、またはその熱処理
油より軽質留分を除去して得られるピッチが特に好まし
い。
上記ピッチ中には、ベンゼン、トルエン、キシレン、テ
トラヒドロフランなどの有機溶媒に不溶の成分が5〜9
8%、特に10〜80%含まれていることが好ましい。
上記有機溶媒不溶分が5%未満のピッチを原料として用
いた場合、無機繊維を製造した場合、強度、弾性率が低
く、また、上記有機溶媒不溶分が98%より多いピッチ
を原料として用いた場合は、後述する前駆重合体(1)
が高融点となり好ましくない。
このピッチの重量平均分子量は100〜3000である
。重量平均分子量は以下のようにして求めた値である。
即ち、ピッチが有機溶媒不溶分を含有しない場合はその
ままゲルバーミュエーションクロマトグラフ(GPC)
測定し、ピッチが有機溶媒不溶分を含有する場合は、温
和な条件で水添処理し、有機溶媒不溶分を有機溶媒可溶
な成分に変えて後GPC測定する。有機溶媒不溶分を含
有する重合体の重量平均分子量は、上記と同様の処理を
施し求めた値である。
ビ・ンチの使用割合は、有機珪素重合体100部当たり
50〜4900部であることが好ましい。
ピッチ成分の使用割合が過度に小さい場合は、有機珪素
成分が多くなり、メソフェーズ多環状芳香族化合物との
相溶性が悪化し、溶融時の均一性が損なわれ、高強度・
高弾性率の無機繊維や複合材が得られない。また、その
割合が過度に多い場合は、有機珪素重合体成分が少なす
ぎるため、本発明の重合体から製造される無機材料のマ
トリックスとの適合性、耐酸化性が低下する。
上記反応の反応温度が過度に低いと、珪素原子と芳香族
炭素の結合が生成しにくくなり、反応温度が過度に高い
と、生成した前駆重合体(1)の分解及び高分子量化が
激しく起こり好ましくない。
ここで言う前駆重合体(1)には、有機珪素重合体とピ
ッチが珪素−炭素連結基を介して結合した共重合体に加
え、有機珪素重合体及びピッチの各々の重縮合物が含ま
れる。
不活性ガスとしては、窒素、アルゴン等が好適に使用さ
れる。
次に、前駆重合体(1)と弐MX、で示される遷移金属
化合物とを100〜500℃の温度の範囲で反応させて
ランダム共重合体(2)を調製する。
前記MX、において、Mは、Ti、Zr及びHfから選
択される少なくとも一種の元素であり、Xは縮合により
、Mが前駆重合体(1)の珪素と直接あるいは酸素原子
を介して結合し得るものであればよく、特に規定はない
が、ハロゲン原子、アルコキシ基又はβ−ジケトンのよ
うな錯体形成基が好ましい。
反応温度が過度に低いと、前駆重合体(1)と弐M×4
との縮合反応が進行せず、反応温度が過度に高いと、M
を介した前駆重合体(1)の架橋反応が過度に進行しゲ
ル化が起こったり、前駆重合体(1)自体が縮合し高分
子量化したり、あるいは、場合によっては、MX、が揮
散し好ましくない。−例を挙げれば、MがTiで、Xが
QC,H,の場合、反応温度は200〜400 ’Cが
適している。
この反応によって、前駆重合体(+)の珪素原子の少な
くとも一部を金属Mと直接あるいは酸素原子を介して結
合させたランダム共重合体(2)が調製される。
金属Mは前駆重合体(1)の珪素原子に−MX、あるい
は一〇−MX、のような結合様式で側鎖状に結合するこ
ともできるし、前駆重合体(1)の珪素原子に直接又は
酸素を介して架橋した結合様式もとり得る。
ランダム共重合体(2)を調製する方法としては、前述
の方法以外に、有機珪素重合体とMX4を反応させ、得
られた生成物にピッチをさらに反応させて調製する方法
も可能である。
ランダム共重合体(2)とメソフェーズ多環状芳香族化
合物を加熱反応及び/又は加熱溶融して、金属含有多環
状芳香族重合体を調製する。
メソフェーズ多環状芳香族化合物は、例えば、石油系又
は石炭系のピッチを不活性ガス中で、300〜500℃
の温度に加熱し生成する軟質留分を除去しながら縮重合
することによって調製することができる。上記縮重合反
応温度が過度に低いと縮合環の成長が充分でなく、また
その温度が過度に高いとコーキングにより不融化物の生
成が激しくなる。
上記のメソフェーズ多環状芳香族化合物は、−般に融点
が200〜400℃の範囲にあり、また、重量平均分子
量が200〜10000である。
メソフェーズ多環状芳香族化合物の中でも、20〜10
0宛、特に40〜lOO%の光学的異方性度を有し、3
0〜100%のベンゼン、トルエン、キシレン又はテト
ラヒドロフランに対する不溶分を含むものが、機械的性
能の優れた無機繊維を得るために特に好ましい。
メソフェーズ多環状芳香族化合物の使用割合は、ランダ
ム共重合体(2) 100部当たり、好ましくは5〜5
0000部、より好ましくは5〜10000であり、5
部未満では、生成する重合体におけるメソフェーズ含有
量が不足するため、得られた重合体を無機化しても高弾
性の繊維や成形体は得られず、また、50000部より
多い場合は、珪素成分の不足のため重合体を無機化して
もマトリックスに対する濡れ性、耐酸化性等の特性が充
分に発揮されない。
ランダム共重合体(2)とメソフェーズ多環状芳香族化
合物とを200〜500℃で加熱反応及び/又は加熱溶
融させることにより、ランダム共重合体(2)の少なく
とも一部がメソフェーズ多環状芳香族化合物と結合した
金属含有多環状芳香族重合体が得られる。ただし、ここ
で言う結合とは、珪素と多環状芳香族化合物の炭素との
化学結合及び/又はランダム共重合体(2)中の光学的
等方性ピッチ部分とメソフェーズ多環状芳香族化合物と
の間のファンデルワールス結合等の物理的結合を意味す
る。
上記溶融混合温度が200℃より低いと不融部分が生じ
、系が不均一となり、また、溶融混合温度がs o o
 ’cより高いと縮合反応が激しく進行し、生成重合体
が高融点となり、重合体の流動性が失われる 金属含有多環状芳香族重合体を調製する方法としては、
前述の方法以外に、有機珪素重合体とピッチを反応させ
、得られた生成物にメソフェーズピッチとMX、を同時
に又は順次添加し、さらに反応させて調製する方法も可
能である。
(効果) 本発明による金属含有多環状芳香族重合体は、重合体中
に遷移金属含有有機珪素共重合体及びメソフェーズ多環
状芳香族化合物を含有するため、この重合体を溶融紡糸
、不融化、焼成することにより、超微粒子のグラファイ
ト結晶上にSi、M。
C1及びOからなる非晶質及び/又はβ−SiC1MC
1β−SiCとMCの固溶体、及びM C、−。
(0<X<1)の各結晶超微粒子と非晶質のStOy 
 (0< y≦2)及びMO,(0<z≦2)からなる
集合体が分散した構造の高強度、高弾性にして、しかも
プラスチックとの濡れ性に優れた炭素系無機繊維を得る
ことができる。このように、機械特性とプラスチックと
の濡れ性を同時に満足できる繊維は従来存在しなかった
ため、特にFRP用の用途の開発が大きく期待される。
また、本発明による繊維は、炭素系繊維の高温酸化雰囲
気での使用を可能とすると共に、本発明の重合体を成形
加工することにより耐酸化性炭素系材料及び繊維強化セ
ラミック(F R,C)用マトリックス等に利用するこ
とができる。また、本発明は、ピッチの有効利用の観点
からも資するところ大なるものがある。
(実施例) 以下実施例によって本発明を説明する。
参考例1(有機珪素重合体の製造) 51の三ロフラスコに無水キシレン2.51及びナトリ
ウム400gを入れ、窒素ガス気流下でキシレンの沸点
まで加熱し、ジメチルジクロロシラン11を1時間で滴
下した。滴下終了後、10時間加熱還流し沈澱物を生成
させた。沈澱を濾過し、メタノールついで水で洗浄して
、白色粉末のポリジメチルシラン420gを得た。
このポリジメチルシラン400gを、ガス導入管、攪拌
機、冷却器及び留出管を備えた3I!の三ロフラスコに
仕込み、攪拌しながら50戚/分の窒素気流下に420
℃で加熱処理して、留出受器に350gの無色透明な少
し粘性のある液体を得た。
この液体の数平均分子量は蒸気圧浸透法で測定したとこ
ろ470であった。
この物質の赤外線吸収スペクトルを測定したところ、6
50〜900C!11−’と1250cm−’に5t−
CH,の吸収、2100cm−’に5i−Hの吸収、1
020c11−’付近と1355cm−’に5i−CH
−Siの吸収、2900cm−’と2950cm−’に
C−Hの吸収が認められ、またこの物質の遠赤外線吸収
スペクトルを測定したところ、380cm−’に5t−
Siの吸収が認められることから、得られた液状物質は
、主として(Si  CH2)結合単位及び(Si−S
i)結合単位からなり、珪素の側鎖に水素原子及びメチ
ル基を有する有機珪素重合体であることが判明した。
核磁気共鳴分析及び赤外線吸収分析の測定結果から、こ
の有機珪素重合体は(Si  CHり結合単位の全数対
(Si−Si)結合単位の全数の比率がほぼ1:3であ
る重合体であることが確認された。
上記有機珪素重合体300gをエタノールで処理して低
分子量物を除去して、数平均分子量が1200の重合体
40gを得た。
この物質の赤外線吸収スペクトルを測定したところ、上
記と同様の吸収ピークが認められ、この物質は主として
(St  CH2)結合単位及び(St−Si)結合単
位からなり、珪素の側鎖に水素原子及びメチル基を有す
る有機珪素重合体であることが判明した。
核磁気共鳴分析及び赤外線吸収分析の測定結果から、こ
の有機珪素重合体は(Si−CH□)結合単位の全数対
(St−Si)結合単位の全数の比率がほぼ7:1であ
る重合体であることが確認された。
参考例2(ピッチの原料の製造) 石油留分のうち、軽油以上の高沸点物をシリカ・アルミ
ナ系分解触媒の存在下、500 ’Cの温度で流動接触
分解・精留を行い、その塔底より残渣を得た。以下この
残渣をFCCスラリーオイルと呼ぶ。
このFCCスラリーオイルは、元素分析の結果、炭素原
子対水素原子の原子比(C/ )1 )が0.75で、
核磁気共鳴分析による芳香炭素率が0.55であった。
実施例1 (第1工程) 参考例2で得られたFCCスラリーオイル500gをI
N/分の窒素ガス気流下450℃で1時間加熱し、同温
度における留出分を留去後残渣を200 ’Cにて熱時
濾過し、同温度における不融部を除去し、軽質骨除去ピ
ッチ225gを得た。
この軽質骨除去ピッチは75%のキシレン不溶分を含む
光学的に等方性のピッチであった。
このピッチ49gに参考例1で得た有機珪素重合体21
g及びキシレン20dを加え、撹拌しながら昇温し、キ
シレンを留去後400℃で6時間反応させ39gの前駆
重合体(1)を得た。
この前駆重合体(1)は赤外線吸収スペクトル測定の結
果、有機珪素重合体中に存在する5t−H結合(I R
: 2100cm−’)の減少及び新たな5i−C(ベ
ンゼン環の炭素)結合(IR:1135C「′)の生成
が認められることよりを機珪素重合体の珪素原子の一部
が多環状芳香族環と直接結合した部分を有する重合体で
あることがわかった。
(第2工程) 前駆重合体(1) 39 gにテトラオクトキシチタン
[T i  (OCa Hat) 4 ) 2.75 
gのキシレン?容液(25%キシレン溶液11g)を加
え、キシレン留去後、340℃で2時間反応させ、ラン
ダム共重合体(2) 38 gを得た。
この重合体はキシレン不溶部を含まず重量平均分子量は
1650、融点は272℃であった。
(第3工程) FCCスラリーオイル400gを窒素ガス気流下σ50
℃に加熱し、同温度における留出分を留去後残渣を20
0℃にて熱時濾過を行い、同温度における不融部を除去
し、軽質付除去ピッチ180gを得た。
得られたピッチ180gを窒素気流下、反応により生成
する軽質骨を除去しながら400℃で7時間重縮合を行
い、熱処理ピッチ85gを得た。
この熱処理ピッチは融点268℃、キシレン不溶分92
%、キノリンネ溶分12%を含有しており、研磨面の偏
光顕微鏡観察による光学的異方性が89%のメソフェー
ズ多環状芳香族化合物であった。
(第4工程) 第2工程で得たランダム共重合体(2) 15 gと第
3工程で得たメソフェーズ多環状芳香族化合物75gを
混合、窒素雰囲気下310℃で1時間溶融加熱し、均一
な状態にある金属含有多環状芳香族重合体を得た。
この金属含有多環状芳香族重合体は、光学的異方性度が
66%、キシレン不溶分が74%、融点が270℃であ
り、温和な条件下で水添し、ゲルパーミユエイションク
ロマトグラフィー(GPC)により重量平均分子量(M
8)を測定したところ、M、=880であった。
この金属含有多環状芳香族重合体を空気中、1200℃
に加熱し、得られた灰分にアルカリ溶融、塩酸処理を施
し、水に溶解後、その水溶液について、高周波プラズマ
発光分光分析装置(ICP)を用い珪素及びチタンの濃
度測定を行ったところ、上記金属含有多環状芳香族重合
体中の珪素及びチタンの含量は3.1%及び0.1%で
あった。
実施例2〜7 実施例1の第1工程、第2工程におけるピッチと有機珪
素重合体及びT i  (QCs Hat) aの仕込
み比及び共重合条件、第2工程における熱処理条件、及
び第3工程における仕込み比、溶融混合(溶融縮合)条
件を種々選択し、金属含有多環状芳香族重合体を得た。
結果を実施例1の結果と併せて第1表に示す。いずれの
実施例においても得られた金属含有多環状芳香族重合体
は、珪素を0゜4〜22.0%また、チタンを0.01
〜3.5%含有し、光学的異方性を存するものであった
比較例1 (第1工程) 参考例2で得たFCCスラリーオイル200gを11/
分の窒素ガス気流下、420℃で2時間加熱し、同温度
における軽質留分を留去し軽質骨除去ピッチを114g
得た。得られたピッチを、130℃のキシレン500d
に溶解し、キシレン不溶分69gを除去した後、得られ
たピッチ中のキシレン可溶部45gに参考例1で得た有
機珪素重合体45gを加え、400℃で6時間共重合を
行わせ32gの前駆重合体を得た。
(第2工程) 第1工程で得たキシレン可溶のピッチ成分200gを、
不活性雰囲気下、400“Cにて6時間熱処理し熱処理
ピッチ41gを得た。
(第3工程) 第1工程で得た共重合体30gと第2工程で得た熱処理
ピッチ60gを300℃で2.5時間加熱混合した。
上記反応により得られた生成物の重量平均分子量(Ml
、、)は1750で、珪素含有率は10.5%であった
が、融点198℃と低く、キシレン不溶分が11%含ま
れた光学的光等方性の重合体であった。
比較例2 実施例1で得たピッチLOOgに参考例1で得た有機珪
素重合体50gを加え400 ’Cで6時間反応し、7
9gの前駆重合体を得た。得られた共重合体は融点が2
52℃1珪素含有率が15%で、平均重量分子量(M8
)は1400であり、キシレン不溶分を含まず、メソフ
ェーズ部分も存在しなかった。
実施例8 実施例1で得られた前駆重合体(1) 39 gにテト
ラキスアセチルアセトナトシルコニウム5.4gのエタ
ノール−キシレン溶液(1,5%)を加え、溶媒留去後
250℃で1時間重合し、39.5 gのランダム共重
合体(2)を得た。
このランダム共重合体(2) 20 gと実施例1と同
様にして調製したメソフェーズ多環状芳香族化合物50
gを350“Cで1時間熔融混合し、67gの金属含有
多環状芳香族重合体を得た。
この金属含有多環状芳香族重合体は融点が274℃で、
69%のキシレン不溶分を含んでおり、平均重量分子量
が1050であった。
また、この重合体中の珪素及びジルコニウムの含有率は
各々、4.1%及び0.8%であった。
実施例9 実施例1で得られたピッチ60g及び有機珪素重合体4
0gより、実施例1と同様にして57gの前駆重合体(
1)を得た。
この前駆共重合体(1) 40 gにハフニウムクロラ
イド742gのエタノール−キシレン溶液を加え、キシ
レン留去後、250℃で1時間重合し、43゜5gラン
ダム共重合体(2)を得た。
このランダム共重合体(2) 20 gとメソフェーズ
多環状芳香族化合物80gを350℃で1時間溶融混合
し、96gの金属含有多環状芳香族重合体を得た。
この金属含有多環状芳香族重合体は融点が280℃で、
76%のキシレン不溶分を含んでおり、平均重量分子量
が980であった。
また、この重合体中の珪素及びハフニウムの含有率は各
々、3.6%及び1.9%であった。
実施例10 (第1工程) 参考例2で得られたFCCスラリーオイル700gを2
2/分の窒素ガス気流下450℃で0.5時間加熱し、
同温度における留出分を留去後残渣を200℃にて熱時
濾過し、同温度における不融部を除去し、軽質分除去ピ
ッチ200gを得た。
この軽質骨除去ピッチは25%のキシレン不溶分を含む
光学的に等方性のピッチであった。
このピッチ57gに参考例1で得た有機珪素重合体25
g及びキシレン20dを加え、攪拌しなから界温し、キ
シレンを留去後400 ”Cで4時間反応させ57.4
 gの前駆重合体(1)を得た。
この前駆重合体(1)は赤外線吸収スペクトル測定の結
果、有機珪素重合体中に存在する5i−H結合(I R
: 2100cm−’)の減少及び新たな5i−C(ベ
ンゼン環の炭素〕結合(IR:1135cm”)の生成
が認められることより有機珪素重合体の珪素原子の一部
が多環状芳香族環と直接結合した部分を有する重合体で
あることがわかった。
(第2工程) 前駆重合体(1)57.4 gにテトラオクトキシチタ
ン(T i  (QCs Hat) 4 ) 3.87
 gのキシレン溶液(25%キシレン溶液15.5g)
を加え、キシレン留去後、340℃で1時間反応させ、
ランダム共重合体(2) 56 gを得た。
この重合体はキシレン不溶部を含まず重量平均分子量は
1580、融点は258℃で、軟化点292℃であった
(第3工程) 第1工程と同様にして得られた軽質骨除去ピッチ180
gを窒素気流下、反応により生成する軽質分を除去しな
がら400℃で8時間重縮合を行い、熱処理ピッチ97
.2 gを得た。
この熱処理ピッチは融点263℃1軟化点308゛C5
キシレン不溶分77%、キノリンネ溶分31%を含有し
ており、研磨面の偏光顕微鏡観察による光学的異方性が
75%のメソフェーズ多環状芳香族重合体であった。
(第4工程) 第2工程で得たランダム共重合体(2) 6.4 gと
第3工程で得たメソフェーズ多環状芳香族重合体90g
を混合、窒素雰囲気下380℃で1時間溶融加熱し、均
一な状態にある金属含有多環状芳香族重合体を得た。
この金属含有多環状芳香族重合体は、光学的異方性度が
62%、キシレン不溶分が68%、融点が264℃で、
軟化点307℃であり、温和な条件下で水添し、ゲルパ
ーミユエイションクロマトグラフィー(GPC)により
重量平均分子量(M。
)を測定したところ、M、=860であった。
この金属含有多環状芳香族重合体を空気中、1200℃
に加熱し、得られた灰分にアルカリ溶融処理及び塩酸処
理を施し、水に溶解後、その水溶液について、高周波プ
ラズマ発光分光分析装置(ICP)を用い珪素及びチタ
ンの濃度測定を行ったところ、上記金属含有多環状芳香
族重合体中の珪素及びチタンの含量は0.91%及び0
.06%であった。
実施例11〜18 実施例10の第1工程、第2工程におけるピッチと有機
珪素重合体及びT i  (QCs H1?) aの仕
込み比及び共重合条件、第3工程における熱処理条件、
及び第4工程における仕込み比、溶融混合(溶融縮合)
条件を種々選択し、金属含有多環状芳香族重合体を得た
。結果を実施例10の結果と併せて第2表に示す。いず
れの実施例においても得られた金属含有多環状芳香族重
合体は光学的異方性を有するものであった。
実施例19 実施例10で得られた前駆重合体(1)39gにテトラ
キスアセチルアセトナトシルコニウム5.4gのエタノ
ール−キシレン溶液(1,5%)を加え、溶媒留去後2
50℃で1時間重合し、39.5 gのランダム共重合
体(2)を得た。
このランダム共重合体(2) 20 gと実施例10と
同様にして調製したメソフェーズ多環状芳香族化合物5
0gを360℃で1時間溶融混合し、67gの金属含有
多環状芳香族重合体を得た。
この金属含有多環状芳香族重合体は融点が266℃で、
54%のキシレン不溶分を含んでおり、平均重量分子量
が1010であった。
また、この重合体中の珪素及びジルコニウムの含有率は
各々、4.1%及び0.8%であった。
実施例20 実施例10で得られたピッチ60g及び有機珪素重合体
40gより、実施例10と同様にして57gの前駆共重
合体(1)を得た。
この前駆共重合体(1) 40 gにハフニウムクロラ
イド7.2gのエタノール−キシレン溶液を加え、エタ
ノール及びキシレン留去後、250℃で1時〜間重合し
、43.5 gのランダム共重合体(2)を得た。
この重合体20gとメソフェーズ多環状芳香族化合物8
0gを350℃で1時間溶融部合し、96gの金属含有
多環状芳香族重合体を得た。
この金属含有多環状芳香族重合体は融点が269℃で、
60%のキシレン不溶分を含んでおり、平均重量分子量
が930であった。
また、この重合体中の珪素及びハフニウムの含有率は各
々、3.6%及び1.9%であった。
実施例2工 実施例1、実施例3、実施例4、実施例8及び実施例9
で得た金属含有多環状芳香族重合体を紡糸ドープとし、
口径0.15+amのノズルを用い溶融紡糸した。得ら
れたプレカーサー糸を空気流通下、300℃にて不融下
し、アルゴン気流下1300゛Cで焼成し、炭素質無機
繊維を得た。この繊維の糸径、引張強度、引張弾性率は
、それぞれ、実施例1のドープの場合で、9.5μ、3
25 kg/ma”、32t/鵬2、実施例3のドープ
の場合で、9゜0μ、318kg/mI]1!36L/
ff11112、実施例4のドープの場合で、8.6μ
、360kg/闘2.33L/l111112、実施例
8のドープの場合で、11.5μ、340 kg/mm
’ 、34 t 7mm” 、実施例9のドープの場合
で、12.0μ、328kg/閣2.3F3t/m”で
あった。
走査型電子顕微鏡による繊維断面の観察の結果、いずれ
の繊維もサンゴ様ランダム構造ラジアルを基本としたラ
ンダム−ラジアル構造渦巻状オニオン構造をしており、
ドープ中のメソフェーズ成分が、紡糸、不融化、焼成過
程で繊維軸方向に配向したことを示していた。
実施例22 実施例10、実施例11、実施例18、実施例19及び
実施例20で得た金属含有多環状芳香族重合体を紡糸ド
ープとし、口径0.15園のノズルを用い溶融紡糸した
。得られたプレカーサー糸を空気流通下、300”Cに
て不融化し、アルゴン気流下1300 ’Cで焼成し、
炭素質無機繊維を得た。
この繊維の糸径、引張強度、引張弾性率は、それぞれ、
実施例10のドープの場合で、7.5μ、358 kg
/am” 、32 t / mm” 、実施例11のド
ープの場合で、9.5μ、325kg/コ”、32t/
m!、実施例18のドープの場合で、8.5μ、362
kg/謔”、34t/鵬2、実施例19のドープの場合
で2.11.0μ、350眩/m” 、34 t/鵬t
、実施例20のドープの場合で、12.0μ、340 
kg/m” 、38 t 7mm”であった。
走査型電子顕微鏡による繊維断面の観察の結果、いずれ
の繊維もサンゴ様ランダム構造、ラジアルを基本とした
ランダム−ラジアル構造、渦巻状オニオン構造をしてお
り、ドープ中のメソフェーズ成分が、紡糸、不融化、焼
成過程で繊維軸方向に配向したことを示していた。
比較例3 比較例1及び2で得られた重合体を実施例21と同条件
下で紡糸、不融化、焼成を行い焼成糸を得た。各々の繊
維の糸径、引張強度、引張弾性率は、それぞれ、比較例
1のドープの場合で、11μ、120kg/mm” 、
7.5 t /lrm” 、比較例2のドープの場合で
、10,5μ、85 kg/+++m” 、5.7t/
nus”であった。
また、繊維断面は何ら配向した構造の部分を含んでいな
かった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(A)結合単位(Si−CH_2)、または結合
    単位(Si−CH_2)と結合単位(Si−Si)とか
    ら主としてなり、珪素原子の側鎖に水素原子、低級アル
    キル基、フェニル基及びシリル基からなる群から選ばれ
    る側鎖基を有し、且つチタン、ジルコニウム及びハフニ
    ウムからなる群から選ばれる少なくとも一種類の原子が
    、直接又は酸素原子を介して、珪素原子の少なくとも一
    部と結合している遷移金属含有有機珪素重合体単位、 (B)骨格成分が主として縮合環構造よりなり、メソフ
    ェーズ状態にある多環状芳香族化合物単位、及び (C)骨格成分が主として縮合環構造であり、光学的等
    方相の多環状芳香族化合物単位 からなり、前記(A)の珪素原子の少なくとも一部が、
    前記(B)及び/又は前記(C)の芳香族環の炭素原子
    と結合していることを特徴とする金属含有多環状芳香族
    重合体。
  2. (2)1)結合単位(Si−CH_2)、または結合単
    位(Si−CH_2)と結合単位(Si−Si)とから
    主としてなり、珪素の側鎖に水素原子、低級アルキル基
    、フェニル基あるいはシリル基を有し、上記結合単位か
    らなる主骨格の珪素原子に、Ti、Zr及びHfから選
    択される少なくとも一種の原子が直接あるいは酸素原子
    を介して結合している遷移金属含有有機珪素重合体の珪
    素原子の少なくとも一部が、石油系又は石炭系のピッチ
    あるいはその熱処理物であって、有機溶媒不溶分を含む
    ピッチより得られた多環状芳香族化合物の芳香族環の炭
    素と結合したランダム共重合体及び 2)石油系又は石炭系のピッチから得られる、メソフェ
    ーズ又はメソフェーズと光学的等方相との両相からなる
    多環状芳香族化合物とを、 200〜500℃の範囲の温度で加熱反応及び/又は加
    熱溶融することを特徴とする金属含有多環状芳香族重合
    体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04126823A (ja) * 1990-09-14 1992-04-27 Ube Ind Ltd 炭素質無機繊維及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63182348A (ja) * 1987-01-23 1988-07-27 Ube Ind Ltd 有機金属重合体の製造法

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