JPH02224499A - アクティブ・ノイズ・キャンセラー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、外部騒音を積極的にキャンセルする機能を有
するアクティブ・ノイズ・キャンセラーに関する。

（従来の技術） 従来、アクティブ・ノイズ・キャンセラーとしては、例
えば、米国特許第４４５５６７５号に記載されているよ
うなものが知られている。このアクティブ・ノイズ・キ
ャンセラーは、外部騒音とキャンセル音の合成音を入力
するモニター用マイクロホンと、キャンセル音を発生す
る消音スピーカと、モニター用マイクロホンで拾われた
入力音とは逆位相のキャンセル音を前記消音スピーカで
発生させるべくキャセル音発生信号を出力する騒音キャ
ンセル回路とを備え、外部騒音に対し逆位相のキャンセ
ル音の打ち消し作用によって外部騒音を消音するように
したものであった。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、このような従来のアクティブ・ノイズ・
キャンセラーでは、モニター用マイクロホンが外部騒音
とキャンセル音の両方を入力して閉ループを形成するよ
うにしているために、以下に述べる問題があった。

即ち、モニター用スピーカは、消音スピーカから発せら
れるキャンセル音を、偏り無く入力するために、消音ス
ピーカに対向させてその直前位置に配置している。よっ
て、このモニター用マイクロホン及びその支持部材が、
消音スピーカから放射される音場を乱し、特に、波長の
短い、例えば１０００Ｈｚ以上の高周波の音場な著しく
乱すものであった。従って、高周波域の消音量が低下し
て消音が不安定になっていた。

さらに、上述のような音場の乱れの防止や、消音スピー
カの振動膜の振動を妨げないようにするためや、消音ス
ピーカのマグネットの影響を受けないようにするためや
、消音スピーカが外部騒音の侵入経路の邪魔にならない
ようにするために。

消音スピーカとモニター用マイクロホンの間に、ある程
度の間隔を設ける必要が生じる。このため、消音スピー
カから発せられたキャンセル音が空気中を伝播してモニ
ター用マイクロホンに入力される間に位相遅れが生じ、
これによって、可聴周波数のハウリングが生じ、消音性
能が低下する。

ところで、上述のような従来の問題の解決案として、外
部騒音入力専用のモニター用マイクロホンを、消音スピ
ーカから離れた位置に設けることが考えられる。しかし
ながら、この場合には、モニター用マイクロホンが使用
者の耳腔からも離されてしまうこととなり、マイクロホ
ンに入力される音と、実際に使用者が聞く音とが異なる
ため、消音性能が低いものとなる。そこで、消音性能を
向上させるためには、外部騒音用のモニター用マイクロ
ホンとは別途に使用者の耳腔の近くにフィードバック用
のマイクロホンを設け、フィードバック制御を行う必要
が生じ、この場合、制御回路が複雑になる。

本発明は、上述のような問題に着目してなされたもので
、ハウリングの発生を防止すると共に、音場の乱れを防
止して、安定した高い消音性能が得られ、しかも、構造
が簡単なアクティブ・ノイズ・キャンセラーの開発を課
題とする。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するために本発明のアクティブ・ノイズ
・キャンセラーでは、使用者の耳腔に対し所定のキャン
セル音を発生放射させる消音スピーカと、外部騒音を入
力するモニター用マイクロホンと、該モニター用マイク
ロホンの入力音とは略逆位相のキャンセル音を発生させ
るべく消音スピーカにキャンセル音発生信号を出力する
騒音キャンセル回路とを備え、外部騒音に対し略逆位相
のキャンセル音の打ち消し作用によって外部騒音を消音
するようにしたアクティブ・ノイズ・キャンセラーにお
いて、前記消音スピーカ負圧面に対して、発生音を放射
可能に副スピーカを設け、前記騒音キャンセル回路を、
消音スピーカの負圧面に対し、消音スピーカの正圧面か
ら放射されるキャンセル音と同位相の副キャンセル音を
、副スピーカから放射させるべく副スピーカに副キャン
セル音発生信号を出力する構成とし、前記消音スピーカ
の負圧面から放射されるキャンセル音と副スピーカから
放射される副キャンセル音とが打ち消し合う位置に前記
モニター用マイクロホンを設けた手段とした。

（作　用） 外部騒音下で使用すると、消音スピーカから使用者の耳
腔に向はキャンセル音が放射され、使用者が聞く外部騒
音は、このキャンセル音による逆位相による打ち消し作
用を受けて消音される。

ところで、消音スピーカの負圧面からは消音スピーカの
正圧面で放射される（正）キャンセル音とは逆位相の（
負）キャンセル音が放射されている。一方、副スピーカ
では、消音スピーカの負圧面に対して（正）キャンセル
音と同位相の副キャンセル音を放射している。

よって、対向状態の消音スピーカ負圧面と副スピーカ間
では、位相が逆の（負）キャンセル音と副キャンセル音
［（正）キャンセル音］とが放射され、両者が打ち消し
合って０となる位置が生じる。

そして、両キャンセル音が打ち消し合う位置にモニター
用マイクロホンを配置しているため、外部騒音下で使用
した場合に、モニター用マイクロホンでは、理想的には
外部騒音のみしか入力されないのもで、これにより、原
信号と３６０°の整数倍のフィードバック信号が加算さ
れることで生じるハウリングの発生を防止でき、しかも
、モニター用マイクロホンは、消音スピーカの正圧面の
放射前面から外した位置に設けているので消音スピーカ
の音場な乱すこともない。

また、モニター用マイクロホンは、両スピーカ間のキャ
ンセル音と副キャンセル音とが打ち消し合う位置に配置
すればよいから、この条件を満たして、消音スピーカに
近接させた配置することができる。

よって、消音スピーカに近接した位置で使用者が聞く外
部騒音と同じ外部騒音のみを入力することができる。

（実施例） 以下１本発明の実施例を図面に基づいて説明する。尚、
実施例を説明するにあたり、各図において同一の符号は
同一の対象を示す。

まず、構成を説明する。

第１図は本発明第１実施例のアクティブ・ノイズ・キャ
ンセラーの構成を示す全体図であって。

図において、ｌは使用者の耳腔Ｅに対し所定のキャンセ
ル音を発生放射させる消音スピーカ、２は副スピーカ、
３は外部騒音を入力するモニター用マイクロホン、４は
該モニター用マイクロホンの入力音とは略逆位相のキャ
ンセル音を発生させるべく前記消音スピーカ１にキャン
セル音発生信号を出力すると共に、キャンセル音とは逆
位相（前記モニター用マイクロホン３の入力音と同位相
）の副キャンセル音を発生させるべく副スピーカ２に副
キャンセル音発生信号を出力する騒音キャンセル回路で
ある。

前記消音スピーカ１は、ハウジングｌａ、ダイヤフラム
ｌｂ、コイルｌｃ、マグネットｌｄから構成されていて
、ダイヤフラム表面１ｅが正圧面であり、ハウジング表
面Ｉｆが負圧面となる。

前記副スピーカ２は、前記消音スピーカｌと同一のスピ
ーカ、即ち、音響的に等価のスピーカであって、ハウジ
ング２ａ、ダイヤフラム２ｂ、コイル２ｃ、マグネット
２ｄを有し、ハウジング表面（負圧面）２ｆを消音スピ
ーカｌのハウジング表面（負圧側）ｌｆと面対称的に対
向させて設けられている。尚、−点鎖線Ａは両スピーカ
１．２の対称面を示している。また、副スピーカ２にお
いてのダイヤフラム表面２ｅが正圧面である。

また、両スピーカ１．２並びに両スピーカ１゜２と耳腔
Ｅとの間の空間は、いわゆるヘッドホンのような形態の
図外のカバーにより覆われてぃ゛Ｃ１消音スピーカ１の
ダイヤフラムｉｂと耳ｉＥとの間に騒音除去空間Ｂを形
成している。

前記モニター用マイクロホン３は、両スピーカ１．２の
対称面上位置であって、両スピーカ１゜２に近い位置に
配置されている。

前記騒音キャンセル回路４は、モニター用マイクロホン
３の入力音に基づき、キャンセル音発生信号や副キャン
セル音発生信号を形成する回路であって、前置増幅する
プリアンプ４ａや、不必要な周波数範囲をキャンセル音
から取り除くフィルタ回路４ｂや、主増幅するパワーア
ンプ４ｃや、入力音の位相を１８０度ずらす反転回路４
ｄを含んで形成されている。そして、前記消音スピーカ
ｌに対しては、反転回路を介してモニター用マイクロホ
ン３からの入力信号とは逆位相のキャンセル音発生信号
を与えている。一方、前記副スピーカ２に対しては、反
転回路を介することなくモニター用マイクロホン３から
の入力信号と同位相の副キャンセル音発生信号を与えて
いて、副スピーカ２において、ハウジング表面２ｆから
消音スピーカｌのハウジング表面Ｉｆに対して、（正）
キャンセル音と同位相の副キャンセル音を放射するよう
に構成されている。

次に、作用を説明する。

航空機のコックビット内等のような外部騒音下で使用す
ると、モニター用マイクロホン３によって外部騒音が人
力され、騒音キャンセル回路４では入力信号とは逆位相
のキャンセル音発生信号が形成され、この信号に基づき
、消音スピーカ１から使用者の耳腔Ｅに向はキャンセル
音が放射され、使用者が聞く外部騒音は、このキャンセ
ル音による逆位相による打ち消し作用を受けて消音され
る。

ところで、消音スピーカｌからキャンセル音が放射され
る場合、消音スピーカｌのダイヤフラム表面（正圧面）
ｌｅからは、第２図に示すような（正）キャンセル音ａ
が放射されると共に、ハウジング表面（負圧面）Ｉｆか
らは逆位相の（負）キャンセル音すが放射される。

一方、副スピーカ２では、消音スピーカｌとは逆位相の
信号があたえられていて、即ち、ダイヤフラム表面２ｅ
から（負）キャンセル音すが放射され、ハウジング表面
２ｆからは（正）キャンセル音ａが放射される。

よって、モニター用マイクロホン３が設けられている位
置である、両スピーカ１．２の対称面Ａ上では、消音ス
ピーカｌのハウジング表面１ｆからの（負）キャンセル
音すと、副スピーカ２のハウジング表面２ｆからの（正
）キャンセル音ａとが打ち消し合って、０となる。

従って、モニター用マイクロホン３では、外部騒音Ｃ（
第２図）のみが入力されるもので、これによって、原信
号と３６０°の整数倍のフィードパ・ンク信号が加算さ
れることで生じるハウリングの発生を防止でき、ハウリ
ングの発生による消音性能の低下を防止することができ
るという効果が得られる。

しかも、モニター用マイクロホン３は、ダイヤフラムｌ
ｂからのキャンセル音の放射前面から離れて側面に配置
されているから消音スピーカｌの音場を乱すことがない
、よって、高周波域まで安定した消音性能が得られる。

また、モニター用マイクロホン３は、両スピーカ１．２
の側面に近接させているので、使用者が聞く外部騒音と
同じ外部騒音のみを入力することができる６よって、安
定した消音性能が得られ、フィードバック制御用の回路
やマイクロホンが不要で構成が簡単であるという効果が
得られる。

さらに、本実施例では、消音スピーカｌの負圧面（ハウ
ジング表面Ｉｆ）から放射する（負）キャンセル音を打
ち消すための副スピーカ２として、消音スピーカ１と同
一のスピーカを用いて音響的に等価としたため、副キャ
ンセル発生信号としては、モニター用マイクロホン３か
らの入力信号をそのまま用いることができ、キャンセル
音発生信号に対し出力を異ならせたりする必要がなく構
成を簡単にすることができる。

次に、第３図に示す本発明第２実施例について説明する
。

この第２実施例は、騒音キャンセル回路２４の途中にミ
キサー２４ｅを設け、外部信号ｄを入力して、この信号
音を消音スピーカ１を介して使用者Ｃ耳腔Ｅ）に与える
ことを可能に形成した例である。

この外部信号ｄとしては、例えば、通信音や非常警報音
やその他計器の作動モニター音等が挙げられる。つまり
、航空機のコクピット内で使用する場合に、外部騒音は
カットしながら、通信音や非常警報音やその他計器の作
動モニター音等の必要な音は、消音スピーカｌから発生
放射できるようになっている。

尚、この実施例では、騒音キャンセル回路２４中にブリ
フィルタ２４ｆとメインフィルタ２４ｇの２つのフィル
タ回路を設けている。

次に、第４図に示す第３実施例について説明する。

この第３実施例は、第２実施例と同様のミキサー２４ｅ
を有した騒音キャンセル回路２４に対し、プリアンプ３
０ａ及びブリフィルタ３０ｂを介して、無指向性の環境
音入力マイクロホン３１からの環境音信号を入力する環
境音回路３０を設けた例である。

従って、環境音入力マイクロホン３１からの環境音信号
を随意に調整して、外部環境音のうちで好みの環境音の
みを騒音除去空間Ｂ内に残すことができる。

以上、実施例を図面に基づいて説明してきたが、具体的
な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の
要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても本
発明に含まれる。

例えば、実施例では、副スピーカとして、消音スピーカ
と同一のスピーカを用いたが、要は、消音スピーカの負
圧面から放射される（負）キャンセル音を打ち消す副キ
ャンセル音を放射することのできるスピーカであれば、
どのようなスピーカを用いてもよい。また、実施例で示
したように、両スピーカの負圧面同士を対向させる構成
に限られることはな（、消音スピーカの負圧面に対して
副スピーカの正圧面を対向させるようにしてもよい。

（発明の効果） 以上説明してきたように、本発明のアクティブ・ノイズ
・キャンセラーにあっては、前記消音スピーカの負圧面
に対向して副キャンセルを放射する副スピーカを設け、
消音スピーカ負圧面から放射されるキャンセル音と副ス
ピーカから放射される副キャンセル音とが打ち消され合
う位置に前記モニター用マイクロホンを設けたため、以
下に列挙する効果を同時に得ることができる。

■　モニター用マイクロホンでは、キャンセル音を入力
することなく外部騒音のみを入力するようにできる、こ
れによって、ハウリングの発生を防止して消音性能を向
上できるという効果が得られる。

■　モニター用マイクロホンやその支持部材が消音スピ
ーカの音場な乱すことがない、これによって、高周波域
までの外部騒音を安定的に消音することができるという
効果が得られる。

■　モニター用マイクロホンを消音スピーカ並びに使用
者の耳腔に近い位置に設け、使用者に聞こえる外部騒音
と等しい外部騒音を入力することができ、これによって
、フィードバック制御用のマイクロホンや回路が不要で
、構成を簡単にできるという効果が得られる。

■　電気回路にフィルタを設けることにより、消去した
い音を選択的に消去することも可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明第１実施例のアクティブ・ノイズ・キャ
ンセラーの構成を示す全体図、第２図は第１実施例アク
ティブ・ノイズ・キャンセラーによる消音スピーカの正
圧者並びに負圧台及び外部騒音を示す特性図、第３図は
本発明第２実施例アクティブ・ノイズ・キャンセラーの
構成を示す全体図、第４図は本発明第３実施例アクティ
ブ・ノイズ・キャンセラーの構成を示す全体図である。 ３・・・モニター用マイクロホン ４・・・騒音キャンセル回路 ２４・・・騒音キャンセル回路

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）使用者の耳腔に対し正圧面から所定のキャンセル音
   を発生放射させる消音スピーカと、外部騒音を入力する
   モニター用マイクロホンと、該モニター用マイクロホン
   の入力音とは逆位相のキャンセル音を発生させるべく消
   音スピーカにキャンセル音発生信号を出力する騒音キャ
   ンセル回路とを備え、外部騒音に対し逆位相のキャンセ
   ル音の打ち消し作用によって外部騒音を消音するように
   したアクティブ・ノイズ・キャンセラーにおいて、前記
   消音スピーカの負圧面に対して、発生音を放射可能に副
   スピーカを設け、 前記騒音キャンセル回路を、消音スピーカの負圧面に対
   し、消音スピーカの正圧面から放射されるキャンセル音
   と同位相の副キャンセル音を、副スピーカから放射させ
   るべく副スピーカに副キャンセル音発生信号を出力する
   構成とし、 前記消音スピーカの負圧面から放射されるキャンセル音
   と副スピーカから放射される副キャンセル音とが打ち消
   し合う位置に前記モニター用マイクロホンを設けたこと
   を特徴とするアクティブ・ノイズ・キャンセラー。