JPH0633750Y2 - アクティブ・ノイズ・キャンセラー - Google Patents

アクティブ・ノイズ・キャンセラー

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JPH0633750Y2
JPH0633750Y2 JP2091889U JP2091889U JPH0633750Y2 JP H0633750 Y2 JPH0633750 Y2 JP H0633750Y2 JP 2091889 U JP2091889 U JP 2091889U JP 2091889 U JP2091889 U JP 2091889U JP H0633750 Y2 JPH0633750 Y2 JP H0633750Y2
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JP
Japan
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sound
canceling
noise
speaker
microphone
Prior art date
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JP2091889U
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JPH02112094U (ja
Inventor
尚文 佐伯
裕一 池田
Original Assignee
カルソニック株式会社
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Publication date
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、外部騒音を積極的にキャンセルする機能を有
するアクティブ・ノイズ・キャンセラーに関する。
(従来の技術) 従来、外部騒音を入力するモニター用マイクロホンと、
キャンセル音を発生する消音スピーカと、モニター用マ
イクロホンで拾われた入力音とは逆位相のキャンセル音
を前記消音スピーカで発生させるべくキャセル音発生信
号を出力する騒音キャンセル回路とを備え、外部騒音を
消去してしまうアクティブ・ノイズ・キャンセラーとし
ては、例えば、米国特許第4455675号に記載されている
ようなものが知られている。
このようなアクティブ・ノイズ・キャンセラーにあって
は、1種類のマイクロホンで外部騒音とキャンセル音と
の合成音を入力するようにして、モニター用マイクロホ
ン〜騒音キャンセル回路〜消音スピーカで閉ループを構
成することで、外部騒音用とフィードバック用の2種類
のマイクロホンを設けることを不要とし、また、フィー
ドバック用の回路を不要として、構成を簡単にすること
ができるものであった。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、このような閉ループを形成する従来のア
クティブ・ノイズ・キャンセラーでは、騒音キャンセル
回路内及び消音スピーカの電気的遅れや、消音スピーカ
からモニター用マイクロホンまでの空間的遅れにより、
外部騒音に対しキャンセル音に位相遅れが生じ、これに
より、ハウリングが生じるものであった。
特に、消音スピーカとモニター用マイクロホンとの間の
空気中をキャンセル音が伝播することによる遅れが大き
く、これにより、数KHz程度の可聴域のハウリング(原
信号に対し360°の整数倍のフィードバック信号が加算
されて発振する現象)周波数を持ち、この可聴域のハウ
リングによりアクティブ・ノイズ・キャンセラーの潜在
的消音機能を著しく低下させていた。これを解決するた
めには消音スピーカとモニター用マイクロホンとをでき
るかぎり近接させればよいが、消音スピーカの振動を妨
げないようにするには、近接させるにも限りがあり、こ
の問題を解決することはできなかった。
本考案は、上述のような問題に着目してなされたもの
で、可聴域のハウリングの発生を防止し、消音性能の高
いアクティブ・ノイズ・キャンセラーの開発を課題とす
る。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するために本考案のアクティブ・ノイズ
・キャンセラーでは、使用者の耳腔に対し所定のキャン
セル音を発生放射させる消音スピーカと、キャンセル音
及び外部騒音の合成音を入力するモニター用マイクロホ
ンと、該モニター用マイクロホンの入力音とは略逆位相
のキャンセル音を発生させるべく消音スピーカにキャン
セル音発生信号を出力する騒音キャンセル回路とを備
え、外部騒音に対し略逆位相のキャンセル音の打ち消し
作用によって外部騒音を消音するようにしたアクティブ
・ノイズ・キャンセラーにおいて、前記消音スピーカの
振動膜前面に、音速が空気中よりも早くなる媒質で満た
された耳当てを設け、該耳当て内に前記モニター用マイ
クロホンを設けたことを特徴とする手段とした。
(作用) 本考案のアクティブ・ノイズ・キャンセラーでは、耳当
てを耳腔に当てて使用するもので、外部騒音下で使用す
ると、モニター用マイクロホンには耳当て内の媒質を介
して外部騒音及びキャンセル音の合成音が入力され、こ
の入力音に基づき騒音キャンセル回路ではキャンセル音
発生信号が消音スピーカに出力され、消音スピーカの振
動膜から耳当てに対しキャンセル音が発生放射され、逆
位相による打ち消し作用により外部騒音が消音される。
即ち、モニター用マイクロホン〜騒音キャンセル回路〜
消音スピーカ〜耳当てを循環する閉ループが形成され
る。
このように、本考案のアクティブ・ノイズ・キャンセラ
ーでは、モニター用マイクロホンに入力される音は、外
部騒音とキャンセル音のいずれも、空気中よりも音速が
早い耳当ての媒質を介して入力され、特に、消音スピー
カの振動膜で放射された音は、空気中を伝わることな
く、モニター用マイクロホンに入力される。
よって、消音スピーカとモニター用マイクロホンとの間
で生じる位相の遅れが小さくなり、ハウリングが生じた
際に、その周波数が高くなる。さらに、そのハウリング
音も媒質を通過することで周波数が高くなる。
従って、ハウリング周波数を可聴域の周波数よりも高く
して、使用者に聴こえないようにして、良好な消音性能
が得られる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
第1図は本考案第1実施例のアクティブ・ノイズ・キャ
ンセラーを示す全体図であり、1は使用者の耳腔に対し
所定のキャンセル音を発生放射させる消音スピーカ、2
はキャンセル音及び外部騒音の合成音を入力するモニタ
ー用マイクロホン、3は該モニター用マイクロホンの入
力音とは逆位相のキャンセル音を発生させるべく前記消
音スピーカ1にキャンセル音発生信号を出力する騒音キ
ャンセル回路、4は使用者の耳腔Eに当てて使用する耳
当てである。
前記消音スピーカ1は、マグネット1a、コイル1b、コー
ン(振動膜)1cを備えた周知構造のものである。
前記耳当て4は、一端側が前記コーン1cの前面に当接さ
れ、また、他端側は耳腔Eに当接可能となっていて、こ
の他端側の外周には耳当てパッド4aが設けられている。
尚、この耳当て4及び前記消音スピーカ1は、例えば、
周知のヘッドホンのように使用者の頭部で支持する手段
等のような支持手段が図外に設けられている。
また、前記耳当て4は、内部に音速が空気中よりも早く
なる媒質4bが満たされていて、この媒質4bとしては、例
えば水素(1286m/s)やヘリウム(971m/s)等の気体や
水(1040m/s)等の液体が挙げられる。
そして、前記耳当て4内にモニター用マイクロホン2が
設けられている。
前記騒音キャンセル回路3は、プリアンプ3aや、例え
ば、会話音や緊急信号等の所定の必要な音の周波数範囲
をキャンセル音から外すフィルタ回路3bや、パワーアン
プ3cや、入力音の位相を180度ずらす反転回路3dを含ん
で形成されている。
次に、作用を説明する。
実施例のアクティブ・ノイズ・キャンセラーでは、第1
図に示すように、耳当て4を耳腔Eに当てて使用するも
ので、例えば、航空機のコックピット内等のような外部
騒音下で使用する場合、消音スピーカ1側では、騒音キ
ャンセル回路3から出力されるキャセル音発生信号によ
りキャンセル音が出される。
従って、外部騒音、即ち、モニター用マイクロホン2で
拾われる入力音は逆位相によるキャンセル音で合成・減
衰を伴なう打ち消し作用を受けることになり、消音され
る。尚、モニター用マイクロホン2で拾われる入力音
は、結果的には必要な所定の周波数範囲の音を除いて消
音された音となる。
このように消音スピーカ1からキャンセル音が出力され
るに際し、モニター用マイクロホン2〜騒音キャンセル
回路3〜消音スピーカ1〜耳当て4を循環する閉ループ
が形成されるのであるが、モニター用マイクロホン2に
入力される音は、外部騒音とキャンセル音のいずれも、
空気中よりも音速が早い耳当て4の媒質4bを介して入力
される。
よって、消音スピーカ1とモニター用マイクロホン2と
の間で生じる位相の遅れが小さくなり、ハウリング周波
数が高くなる。また、このハウリングが生じた際に、そ
の音が媒質4bを通過することによってハウリング周波数
が高くなる。
即ち、耳当て4を設けることなく、使用者の耳腔Eに対
し、キャンセル音が空気中を伝播して伝えられる際に、
ハウリング周波数が6000Hzであるとすると、それに対し
て、耳当て4の媒質4bとしてヘリウムを用いた場合に
は、He =Che/2l,A=CA/2lよりHeA・Che/CAで表される。
尚、Che,CAは、それぞれヘリウム中と空気中の音速で
ある。
よって、この例では、ハウリング周波数は、17000Hz近
辺にシフトして超音波領域となってほとんど聴こえなく
なると共に、消音スピーカ1の周波数応答性も低下し
て、ハウリングも生じ難くなる。
従って、良好な消音性能が得られるという効果が得られ
る。
この様子を示すのが、第2図の音圧と周波数との関係を
示すグラフであって、aは実施例のアクティブ・ノイズ
・キャンセラーを用いる前の耳腔Eにおける特性を示
し、bは実施例アクティブ・ノイズ・キャンセラーを用
いた場合のハウリングが生じる前の特性を示し、cはハ
ウリングが生じた場合を示している。尚、ハウリング周
波数をdで示している。
この図に示すように、ハウリングが生じても、その周波
数は可聴域から外れ、消音性能に悪影響を与えない。
次に、第3図に示す本考案第2実施例のアクティブ・ノ
イズ・キャンセラーについて説明する。
この実施例は、耳当て24の媒質24b内に消音スピーカ21
を設けた例である。
尚、消音スピーカ21の構成も第1実施例とは多少異な
り、振動膜としてダイヤフラム21cが用いられ、このダ
イヤフラム21cの裏面に当接してコイル21bが設けられて
いる。また、21aはマグネットである。
以上、実施例を図面に基づいて説明してきたが、具体的
な構成はこの実施例に限られるものではなく、本考案の
要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても本
考案に含まれる。
例えば、実施例では耳当て内の媒質として水素やヘリウ
ムや水等の流体を例として挙げたが、音速が空気中より
も速くなるものであれば、他の流体を用いてもよいし、
また、固体で耳当て内を埋めてしまうようにしてもよ
い。尚、性能的には、音速が空気中の1.5倍以上になる
ものが望ましい。
また、実施例では、騒音キャンセル回路内で位相遅れを
処理する手段を有しない構成としたが、この騒音キャン
セル回路内において、消音スピーカとモニター用マイク
ロホン間及び騒音キャンセル回路内で生じる位相遅れに
相当するずれを信号に対して予め与えるようにしてもよ
い。
(考案の効果) 以上説明してきたように、本考案のアクティブ・ノイズ
・キャンセラーにあっては、消音スピーカの振動膜前面
に、音速が空気中よりも早くなる媒質で満たされた耳当
てを設け、該耳当て内に前記モニター用マイクロホンを
設けたために、ハウリング周波数を可聴域の周波数より
も高くでき、それによって、ハウリングが生じ難くでき
ると共に、ハウリングが生じても使用者に聴こえないよ
うにして、良好な消音性能が得られるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案第1実施例のアクティブ・ノイズ・キャ
ンセラーを示す全体図、第2図は実施例のアクティブ・
ノイズ・キャンセラーの音圧−周波数特性を示すグラ
フ、第3図は本考案第2実施例アクティブ・ノイズ・キ
ャンセラーの要部を示す断面図である。 1……消音スピーカ 1c……コーン(振動膜) 2……モニター用マイクロホン 3……騒音キャンセル回路 4……耳当て 4b……媒質

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】使用者の耳腔に対し所定のキャンセル音を
    発生放射させる消音スピーカと、キャンセル音及び外部
    騒音の合成音を入力するモニター用マイクロホンと、該
    モニター用マイクロホンの入力音とは逆位相のキャンセ
    ル音を発生させるべく消音スピーカにキャンセル音発生
    信号を出力する騒音キャンセル回路とを備え、外部騒音
    に対し逆位相のキャンセル音の打ち消し作用によって外
    部騒音を消音するようにしたアクティブ・ノイズ・キャ
    ンセラーにおいて、 前記消音スピーカの振動膜前面に、音速が空気中よりも
    早くなる媒質で満たされた耳当てを設け、 該耳当て内に前記モニター用マイクロホンを設けたこと
    を特徴とするアクティブ・ノイズ・キャンセラー。
JP2091889U 1989-02-25 1989-02-25 アクティブ・ノイズ・キャンセラー Expired - Lifetime JPH0633750Y2 (ja)

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JP2091889U JPH0633750Y2 (ja) 1989-02-25 1989-02-25 アクティブ・ノイズ・キャンセラー

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JPH02112094U JPH02112094U (ja) 1990-09-07
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