JPH0222182B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、コンクリート床型枠の堰板支持装
置に関する。

従来技術の問題点 鉄筋コンクリート建物の施工に際し、型枠の堰
板はコンクリート打設後、コンクリートが所定強
度を発現する一定期間、端太材やパイプサポート
等の支保工により保持する必要がある。しかも、
堰板の存置期間は法的にも規正があり、床型枠、
粱型枠、壁型枠等、各型枠の場所により異なり、
一般に床型枠の存置期間は他の部分より長い。

このため、コンクリート床の施工に際し、床型
枠の堰板およびこれを支持するための端太材やパ
イプサポート等の転用が他の部分より遅れがちに
なり、従来より床型枠の転用率はきわめて低かつ
た。

発明の目的 この発明は、前記従来の問題点を解消するため
に提案されたもので、コンクリート床の施工に際
し、複数階の床型枠の堰板を同時に、かつ確実に
支持することができ、その結果として、複数階の
床型枠の同時転用を可能にすることによつて前記
目的を達成するものである。

発明の構成 この発明は、コンクリート床型枠の堰板の下側
に受け金物を設けるとともに、この受け金物中央
部の雄ねじ部を堰板に貫通させ、前記堰板の上側
には形成されるコンクリートスラブの厚さより高
い背の連結金物を設けるとともに、この連結金物
下端部の雌ねじを前記雄ねじ部に螺着し、かつ前
記連結金物および受け金物に上下階のサポートを
連結することによつて、前記目的を達成するもの
である。

実施例 以下、この発明を図示する一実施例によつて説
明すると、床型枠１の金網、木製パネル、もしく
は金属製パネルからなる堰板２の下側に受け金物
３が設置されている。

受け金物３は正方形板状のベース部３ａの上側
中央部に雄ねじ部３ｂを設けることによつて形成
され、雄ねじ部３ｂは堰板２にあらかじめ形成さ
れた孔（図示省略）に貫通され、堰板１の上側に
突出している。ベース部３ａの周辺部には複数個
のボルト孔４，４が形成されている。

そして、ベース部３ａの真下に単管サポート５
が設置され、この単管サポート５によつて床型枠
１の堰板２が支持されている。

単管サポート５の受け板６は受け板６に形成さ
れたボルト孔（図示省略）とベース部３ａのボル
ト孔４，４間に、連結ボルト７，７を挿着するこ
とによつて受け金物３に連結されている。

また、堰板２の上側には連結金物８が設置され
ている。連結金物８は形成されるコンクリートス
ラブの厚さより、高い背を有する逆載頭円錐形体
状の基部８ａの下端部と上端部とに雌ねじ部８ｂ
と鍔部８ｃとをそれぞれ設けることにより形成さ
れ、雌ねじ部８ｂを雄ねじ部３ｂに螺着すること
により受け金物３に連結されている。

鍔部８ｃの周辺部には、複数個のボルト孔４，
４が形成されている。

そして、鍔部８ｃの真上に単管サポート９が設
置され、この単管サポート９によつて上階床型枠
１２の堰板１０が支持されている。

単管サポート９の台板１１は、台板１１に形成
されたボルト孔（図示省略）と鍔部８ｃのボルト
孔４，４間に連結ボルト７，７を挿着することに
よつて連結金物８に連結されている。

このような構成において、受け金物３、連結金
物８および単管サポート５，９の撤去方法を順を
追つて説明する。

床型枠１および１２内のコンクリート１５が
所要強度に達したら、単管サポート５と受け金
物３との連結ボルト７，７および単管サポート
９と連結金物８との連結ボルト７，７を取外
し、単管サポート５および９を撤去する。

続いて、連結金物８を回転し、雄ねじ部３ｂ
と雌ねじ部８ｂとの螺合を解き、かつ連結金物
８をコンクリートスラブより引き抜く。また、
受け金物３を雄ねじ部３ｂを堰板２の孔より引
き抜き、床型枠１より取外す。

続いて、床型枠１および１３を解体し撤去す
る。また、連結金物８を引き抜いたあとに形成
されたコンクリートスラブの孔はモルタル等を
充てんすることにより塞ぐ。

発明の効果 この発明は、以上の構成からなり、コンクリー
ト床の施工に際し、上下複数階の床型枠の堰板を
同時に支持することができるので、複数階の床の
コンクリートの打設、養生が同時にでき、その結
果として、複数階分の床型枠の転用が同時にで
き、床型枠の転用率を大幅に高めることができ
る。

また、上下単管サポートは直接連結されている
ので、施工中、単管サポートはずれることもな
く、床型枠の堰板を確実に支持することができ
る。

また、単管サポートは在来のものを使用できる
ので、新たな部品を製作する必要がなく、きわめ
て経済的である。

【図面の簡単な説明】

第１図は床型枠の支持状態を示すコンクリート
床の断面図、第２図および第３図は連結金物およ
び受け金物の斜視図である。 １……床型枠、２……堰板、３……受け金物、
３ａ……ベース部、３ｂ……雄ねじ部、４……ボ
ルト孔、５……単管サポート、６……受け板、７
……連結ボルト、８……連結金物、８ａ……基
部、８ｂ……雌ねじ部、８ｃ……鍔部、９……単
管サポート、１０……堰板、１１……台板、１２
……床型枠、１３……コンクリート。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ コンクリート床型枠の堰板の下側に受け金物
   を設けるとともに、この受け金物中央部の雄ねじ
   部を堰板に貫通させ、前記堰板の上側には形成さ
   れるコンクリートスラブの厚さより高い背の連結
   金物を設けるとともに、この連結金物下端部の雌
   ねじ部を前記雄ねじ部に螺着し、かつ前記連結金
   物および受け金物に上下階のサポートを連結して
   なることを特徴とするコンクリート床型枠の支持
   装置。