JPH0222094B2 - - Google Patents

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JPH0222094B2
JPH0222094B2 JP6276781A JP6276781A JPH0222094B2 JP H0222094 B2 JPH0222094 B2 JP H0222094B2 JP 6276781 A JP6276781 A JP 6276781A JP 6276781 A JP6276781 A JP 6276781A JP H0222094 B2 JPH0222094 B2 JP H0222094B2
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petroleum resin
hydrogenated
resin
pellets
weight
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JP6276781A
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Takashi Kobayashi
Sakuya Iwai
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Nippon Oil Corp
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Publication date
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、熱可塑性樹脂に配合使用する充てん
剤入り水素化石油樹脂組成物ペレツトの製造方法
に関する。 従来無機充てん剤を熱可塑性樹脂に配合し、熱
可塑性樹脂の物性改良や、価格低下を図ることは
良く知られている。この様な場合、熱可塑性樹脂
と無機充てん剤を秤量し、ニーダーやバンバリー
ミキサー、ロールミルの様な混練機で溶融混練し
ながら均一な無機充てん剤含有熱可塑性樹脂コン
パウンドとした後、冷却、粉砕し更に押出機及び
ペレタイザーでペレツト化し、その上で成形機の
ホツパーに供給、成形されるのが一般的である。 しかし、この一連の工程を同一成形加工工場で
行うのは、混合時の粉じんと最終成形製品とが同
一工場内で混在する形となり好ましくなく、また
同一成形加工工場が成形機以外に混合からペレツ
ト化までの混合機、粉砕機、押出機、ペレタイザ
ー等を設備することは多額な経費がかかり経済的
に有利でない。この様な背景から、最近無機充て
ん剤をあらかじめポリエチレン(PE)やポリプ
ロピレン(PP)などの熱可塑性樹脂に多量に充
てんしたマスターバツチペレツトや、低溶融粘度
の非結晶性ポリプロピレン(APP)に高濃度に
充てんした充てん剤ペレツト等を熱可塑性樹脂と
ブレンドして所定の充てん剤濃度の成形品を得る
方法が行われている。 これらマスターバツチペレツトや充てん剤ペレ
ツトの製造工程において、前者のPEやPPなどの
熱可塑性樹脂は元々ペレツト形状であり、後者の
APPなどもブロツク状、スラブ状またはペレツ
ト状であるため、多量の粉末状無機充てん剤と均
一に混合するには、高温下でニーダー、バンバリ
ーミキサー、ロールミルなどで溶融混合し、冷却
後粉砕やシートカツトにより粗細化したものをあ
らためて押出機によりペレツト化する必要があ
り、そのため、その製造工程に手間がかかり、経
済的に不利であつた。 また、前者のマスターバツチペレツトの場合、
無機充てん剤粉末の充てん量増加に伴い流動性が
著しく低下し、加工性に問題が生ずるため、多量
の充てん剤を充てんすることが基本的に困難であ
る。後者の充てん剤ペレツトは、低溶融粘度の
APPをベースとしているため、70〜85重量%の
無機充てん剤の充てんが可能で、価格も比較的安
価であるが、この充てん剤ペレツトを配合した熱
可塑性樹脂の成形品は、冷却固化後の製品表面
に、充てん剤ペレツトのバインダーであつた
APPがブリードし、型物成形品の場合には表面
光沢低下、フイルム、シートの場合には表面粘着
化によるブロツキングなどで商品価値を低下させ
る原因となる。 したがつて本発明者達は、充てん剤配合熱可塑
性樹脂の加工性、製品特性面での以上の様な問題
点を総合的に解決すべく鋭意研究した結果、水素
化石油樹脂をバインダーとし、加工性、物性面で
も優れている高濃度の無機充てん剤含有ペレツト
の製造方法を開発した。 すなわち、本発明は粉末状無機充てん剤90〜50
重量%と平均分子量が200〜3000の粉末状水素化
石油樹脂10〜50重量%とを粉末状でドライブレン
ドし、そのドライブレンドした粉末状混合物11
を2段スクリユー式押出し成形機の材料供給装置
Aの撹拌翼付きホツパー1に供給し、次にスクリ
ユー12により樹脂の軟化点温度以下に冷却され
た冷却シリンダー16を通つて未溶融の状態で一
定量ずつ材料供給口部18に送られ、さらに材料
供給口部18に送られた粉末状混合物11は加熱
シリンダー17内のスクリユー13により100〜
280℃に加熱された加熱シリンダー17の前方に
順次搬送され、該加熱シリンダー17において水
素化石油樹脂が溶融し、無機充てん剤と混練され
た後押出し、ペレツト化されることを特徴とする
無機充てん剤入り水素化石油樹脂組成物ペレツト
化の製造方法を提供するものである。 本発明でいう粉末状無機充てん剤とは、通常、
平均粒径が0.01μm〜500μmの無機質粉末であり、
たとえば各種軽質および重質炭酸カルシウム、タ
ルク、クレー、シリカ、水酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウム、けい藻土、けい砂、雲母粉、
硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウ
ム、リトポン、軽石粉、ガラス粉、亜鉛華、炭酸
マグネシウム、金属粉、アスベスト粉、酸化チタ
ン、スレート粉、フライアツシユ、火山ガラス中
空体またはこれら混合物などである。 本発明でいう水素化石油樹脂とは芳香族系石油
樹脂および/またはジシクロペンタジエン系石油
樹脂の水素化物であり、好ましくは核内水素価率
80%以上の水素化芳香族系石油樹脂および/また
は臭素価10以下の水素化ジシクロペンタジエン系
樹脂である。 ここで核内水素化率80%以上の水素化芳香族系
石油樹脂とは、重合性芳香族炭化水素を含有する
石油留分を重合して得られる芳香族系石油樹脂の
芳香族成分を核内水素化率80%以上に水素化して
得られる淡色の樹脂である。この芳香族系石油樹
脂としては、石油類の熱分解によつて得られる分
解油中、沸点範囲が140〜280℃の分解油留分をそ
のまま、もしくは更にその内の特定留分を分離し
て、熱又は酸触媒により重合して得られる芳香族
系石油樹脂のほか、これらの重合性芳香族炭化水
素と共にこれに対して等量以下の他のオレフイン
類、ジエン類、テルペン類を共重合して得られる
石油樹脂も含まれる。 核内水素化の方法は従来公知の方法に従えばよ
く、その核内水素化率は赤外線吸収スペクトルに
よる700cm-1の吸光度から次式によつて算出され
る。 核内水素化率(%)=100×(1−水素化
後の石油樹脂の吸光度/水素化前の石油樹脂の吸光度)
核内水素化率が80%未満では、耐熱性、相溶性
が不充分となり熱可塑性樹脂とブレンドとして使
用するに当り、着色、層分離の原因となり好まし
くない。 これらの核内水素化率80%以上の水素化芳香族
系石油樹脂としては、国内では荒川化学工業(株)よ
り「アルコンP」の商標で販売されている。 さらに臭素価10以下の水素化ジシクロペンタジ
エン系石油樹脂とは、シクロペンタジエン、ジシ
クロペンタジエン及びこれらのアルキル置換体か
ら選ばれた1種もしくは2種以上の混合物、もし
くはこれらと共にこれらに対して等量以下の共重
合性成分との混合物を熱又は酸触媒により重合し
て得られるジシクロペンタジエン系石油樹脂を臭
素価10以下に水素化して得られる淡色の樹脂であ
る。 これらジシクロペンタジエン系樹脂の水素化の
方法は、従来公知の方法に従えばよく、その水素
化の程度は臭素価から知ることができ、臭素価は
ASTM D1159−77の方法により求めることがで
きる。臭素価が10を越えると、耐熱性が不十分と
なり、熱可塑性樹脂とブレンドして使用するに当
り、着色の原因となり好ましくない。 これらの臭素価10以下の水素化ジシクロペンタ
ジエン系樹脂としては、国内ではエツソ化学(株)よ
り「エスコレツツ5000シリーズ」として販売され
ている。 本発明でいう核内水素化率80%以上の水素化芳
香族系石油樹脂および/または臭素価10以下の水
素化ジシクロペンタジエン系樹脂から選ばれる水
素化石油樹脂は、平均分子量が200以上3000未満、
好ましくは300〜2000であることが必要である。
平均分子量が200以下の場合は、軟化点が低くな
り好ましくなく、3000以上では成形加工性が劣る
ため好ましくない。 又、これら水素化石油樹脂の軟化点は、環球法
(JIS−K−2207)で測定された軟化点が80〜150
℃、好ましくは90〜140℃の範囲にあることが望
ましい。80℃以下では、充てん剤含有ペレツトに
表面粘着性が生じ好ましくなく、150℃以上では
成形加工性が劣るため好ましくない。 本発明の粉末状無機充てん剤および粉末状水素
化石油樹脂の量的関係は、粉末状無機充てん剤90
〜50重量%、好ましくは87〜60重量%、平均分子
量が200〜3000の粉末状水素化石油樹脂10〜50重
量%好ましくは13〜40重量%であり、粉末充てん
剤が50重量%以下の場合、そのペレツトを高分子
量熱可塑性樹脂にブレンドすると、高分子量熱可
塑性樹脂中の充てん剤の配合量が少なくなり、目
的とする充てん剤配合の意味がなく、また充てん
剤ペレツトの製造技術的にも通常のホツパーのみ
を付設した汎用押出機でも、加熱筒内のスクリユ
ーデザインの工夫により、押出効率は低下するも
のの不連続な状態での押出しは何とか可能である
ので、本目的には無意味となる。また、本発明の
充てん剤含有ペレツトでの水素化石油樹脂の役割
は、流動性を保持させたうえでの粉末状無機充て
ん剤のバインダーであり、このバインダーが多過
ぎる場合には、この充てん剤ペレツトを熱可塑性
樹脂ペレツトに配合使用した際に、所期の物性向
上が望めないばかりか、その熱可塑性樹脂固有の
特性を損う結果となり、無機充てん剤量が50重量
%以上、水素化石油樹脂が50重量%以下である必
要がある。 一方、粉末状無機充てん剤が90重量%を超える
場合には、本発明の充てん剤ペレツトの製造方法
をもつてしても可塑化移送能力の限界であり、均
一に溶融混合できずに加熱スクリユー13はオー
バートルクにより停止してしまう。 本発明では必要に応じて、高分子量熱可塑性樹
脂を粉末状水素化石油樹脂成分10〜50重量%のう
ち10重量%以下の量をブレンドしてもよい。 ここでいう、高分子量熱可塑性樹脂とは分子量
が3000以上、好ましくは5000〜500000であり、た
とえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
テン−1、結晶性1,2ポリブタジエン、ポリス
チレン、ポリα−メチルスチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリメチルメタアクリレート、ポリアミド、
ポリエステル、熱可塑性ポリウレタンなどの高分
子量熱可塑性樹脂類、さらにエチレン−プロピレ
ンブロツク共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、
スチレン−ブタジエンブロツク共重合体、スチレ
ン−イソプレンブロツク共重合体などの共重合タ
イプの熱可塑性樹脂類などである。 これら高分子量熱可塑性樹脂の添加は、本発明
の充てん剤入りペレツトのペレツトとしての強度
を向上させ、移送、保存中にペレツトが容易に粉
砕、形くずれを起さないようにするだけでなく、
ブレンド使用される熱可塑性樹脂の強度の向上に
も寄与することができる。 また本発明の充てん剤入り水素化石油樹脂組成
物には、必要に応じて少量の酸化防止剤、ワツク
ス、ステアリン酸、ステアリン酸塩などの加工助
剤、顔料、染料などを添加することができる。 本発明の充てん剤ペレツトが配合用として応用
できる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリブテン−1、それらの共重合
体、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン
共重合体、熱可塑性ゴム、ABS樹脂、ポリα−
メチルスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメ
タアクリレート、ポリカーボネート、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリアクリロニトリルなど一
般に知られた熱可塑性樹脂を挙げることができる
が、これらの内で特にポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン−1などのポリオレフインおよ
びそれらの共重合体に好ましく応用される。 本発明における押出成形の順序を第1図を参照
して説明する。 粉末状無機充てん剤と粉末状水素化石油樹脂、
必要により高分子量熱可塑性樹脂を公知のミキサ
ー例えば、ヘンシエルミキサー、タンブラーミキ
サー、V型ブレンダーによりドライブレンドした
粉末状混合物11を第1図に示される2段スクリ
ユー式押出機の材料供給装置Aのホツパー1に供
給したあと、押出成形装置Bの駆動装置15を作
動させ2段目の押出成形用スクリユー13に回転
運動を与えると同時に材料供給装置Aの駆動装置
14を作動させ1段目の材料供給用スクリユー1
2に回転運動を与える。このスクリユー12の回
転により、粉末状混合物11はホツパー1内の撹
拌翼2で撹拌されながら均一混合状態を保持しつ
つ、かつブリツジすることもなく、冷却シリンダ
ー16内のスクリユー12により実質的に溶融し
ない状態で一定量ずつ押出し成形装置Bの材料供
給口部18に供給される。なお、冷却シリンダー
16および材料供給口部18は材料供給装置Aの
冷却水ジヤケツト3により原料樹脂軟化点温度以
下、たとえば0〜80℃、好ましくは10〜60℃に冷
却する。次に、材料供給口部18に供給された混
合物は、押出し成形装置Bの加熱ヒーター4によ
り100〜280℃、好ましくは130〜250℃に加熱され
た加熱シリンダー17を通つて、スクリユー13
によつて順次前方へ送られ、加熱溶融しながら混
練される。 スクリユー13は混合物の嵩密度とスクリユー
12の供給量に応じた回転速度設定が行われ、ス
クリユー13の共給部5から圧縮部6にかけて粉
体混合物は圧縮されながら粉末状の水素化石油樹
脂はここで溶融する。圧縮部6から計量部7にか
けては混練と移送が平行して促進され、加熱筒ヘ
ツド部8では完全な均一溶融混合物となりダイス
9より押出されペレツト状に切断10される。 スクリユー13の圧縮比は粉体の供給部5での
嵩密度を考慮しスクリユーデザインされる必要が
あり、L/Dは大きい程有利であるが、水素化石油 樹脂は溶融状態が低粘度なためL/Dが10以上であ れば溶融移送が可能である。また高分子量熱可塑
性樹脂の配合量が多い場合には、溶融混合物の十
分な混練が必要で、供給部5での粉体予熱と圧縮
部6での緩い傾斜の圧縮、溶融混練が必要とな
り、この場合には供給部5および圧縮部6のスク
リユーピツチ数を増やし、L/Dは更に大きくする ことが必要である。 尚、本発明の実施に使用した成形機の2本のス
クリユー12,13は、その回転数が可変である
ことが望ましく、材料の種類と可塑化状況に応
じ、スクリユー12、スクリユー13の回転数を
適当に設定することが好ましい。 本願発明によれば、粉末状無機充てん剤と粉末
状水素化石油樹脂のドライブレンド混合物11
を、冷却された材料供給装置Aを経て、加熱され
た押出成形装置Bにより1回の短時間加熱溶融で
ペレツト化できるため、加工が容易で熱エネルギ
ー的にも経済的であり、樹脂の着色や変色もな
く、成形品の物性も優れている。 また、充てん剤含有ペレツトを熱可塑性樹脂ペ
レツトとドライブレンドして成形する場合、熱可
塑性樹脂の加工流動性を低下させず、熱可塑性樹
脂の耐熱性、寸法安定性、剛性などの物性を向上
させることができ、さらに焼却時の発熱量の低下
にも有効である。特に従来のAPP系などの充て
ん剤含有ペレツトにない特長は、PEやPPに配合
した場合に、これら樹脂の大きな欠点である印刷
性や塗装性も同時に改良されるほか、延伸用PE
やPPに混合使用することにより、織布や不織布
の加工工程で熱圧着温度を低下させ、圧着後の固
化を速めることも有利な特長のひとつである。さ
らにポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン
共重合体、ABS樹脂などの芳香族系熱可塑性樹
脂への応用についても優れた特性を示す。 以下、実施例により本発明をさらに具体的に詳
説する。 実施例 1 重質炭酸カルシウム150Kg(K#300、旭鉱末
(資))、酸化チタン2Kg(TA100、富士チタン工
業(株))、水素化石油樹脂30Kg(アルコンP115、荒
川化学工業(株))、ステアリン酸1.5Kg(日本油脂
(株))を300ヘンシエルミキサーに投入し、
1220rpmで2分間混合した後粉末状ドライブレン
ド混合物を調製した。このドライブレンド混合物
の原料比は表1の通りである。 このドライブレンド混合物を、第1図に示した
ホツパー内に撹拌翼つきの2段スクリユー式押出
成形機(スクリユー12;60φ、L/D=4、圧縮 比=1.0、スクリユー13;64φ、L/D=15、圧縮 比=2.5)に供給し、押出しペレツト化した。結
果は表2に示した様にスクリユー12の回転数に
応じてダイスからの吐出量が増加し、スクリユー
12のスクリユー13に対する定量供給が安定し
ていることを裏付けていた。また、この間ホツパ
ー内での粉体ドライブレンド原料のブリツジ現象
は全くなく、製造された本発明の充てん剤ペレツ
トは純白色の良好なものであつた。 比較例 1 実施例1において使用した押出成形機の材料供
給装置Aを取りはずし、汎用のホツパーを直接押
出し成形装置Bに取り付けて、実施例1の原料で
押出しペレツト化のテストを行つたところ、粉体
混合物がブリツジを形成し、押出成形装置Bに原
料が供給されないため、スクリユー13は空転状
態で、ダイスからの吐出も時折少量が出る程度で
あつた。ホツパー外面にバイブレーターを取付け
たところ、急激にダイスからの吐出を開始した
が、数秒でスクリユー13の回転トルクが上昇
し、たちまちオーバートルクによる回転停止とな
つた。スクリユー13を加熱筒より抜き出して観
察したところ、供給部5から圧縮部6にかけて粉
体原料が未溶融の状態で硬く圧縮されていて、容
易に溶融する状況ではない。 即ち、本発明の様な粉末状無機充てん剤を高充
てんした粉末状ドライブレンド原料を押出し成形
する場合には、材料供給装置Aが必須である。 比較例 2 冷却の効果を確かめるために、材料供給装置A
を第2図の様に改造し、加熱ヒーター4で170℃
に加熱し、実施例1と同様な組成でドライブレン
ドを行つた粉末状混合物で、押出しテストを行つ
たところ、今度はスクリユー12がオーバートル
ク停止する結果となつた。抜き出しての観察状況
も比較例1のスクリユー13と同様な状態であつ
た。この原因は、ホツパー内の粉末状原料が、ス
クリユー12に移送される過程で、スクリユー1
2の可塑化、移送能力に対応した量を制限できな
いことによるもので、本発明の様にスクリユー1
2は冷却筒内にあることが必要であることが明ら
かとなつた。 実施例2および比較例3 実施例2は実施例1で製造した水素化石油樹脂
をバインダーとした本発明の充てん剤ペレツト
を、ポリプロピレンペレツト(JHH−G、三井
東圧化学(株))と表3に示した様に、粉末状無機充
てん剤含量が成形品の25重量%、50重量%となる
様にタンブラーミキサーによりドライブレンド
し、38φスクリユーの汎用小型射出成形機により
230℃にて、製品容積55cm3の容器を成形した。ま
た、同表中の比較例3は、200℃の10加圧ニー
ダーを用い、ポリプロピレンペレツト(JHH−
G)に重質炭酸カルシウム(K#300)81.7重量
部と酸化チタン(TA100)1.1重量部をヘンシエ
ルミキサーでドライブレンドした混合物を、粉末
状無機充てん剤含量が、成形品の25重量%、50重
量%となる様に混練したもので、射出成形機に供
給するためのペレツト化は、8インチの等速ロー
ルによりシート状に分出し後シートカツト法によ
り粒状化した。射出成形条件は実施例2と同様で
ある。 表3の比較より明らかな様に、本発明の充てん
剤ペレツトを配合使用した実施例2は、メルトイ
ンデツクス(M.I.)が示す結果でも明らかな様
に、成形時の流動性に優れ、材料チヤージ中の可
塑化スクリユー13のトルクが低いため、油圧モ
ーターの電力消費量の低減、チヤージ時間が短か
いことによる成形サイクルの短縮など、非常に経
済的であり、また成形品の外観も良好であつた。 実施例 3 重質炭酸カルシウム(ホワイトンp50、白石工
業(株))80重量%、水素化ジシクロペンタジエン系
樹脂(エスコレツツ#5310、エツソ化学)15重量
%、高分子量熱可塑性樹脂としてエチレン酢酸ビ
ニル共重合体粉末(サーモスタツク7050C、東京
インキ(株))4重量%、加工助剤(ハイワツクス
210MP、三井石油化学(株))1重量%を本願請求
の充てん剤含有ペレツト製造法により押出しペレ
ツト化したところ、表面光沢が良好な充てん剤含
有ペレツトができ、このペレツトをポリスチレン
ペレツトとV型ブレンダーで50対50で5時間ドラ
イブレンドしたところ、表面の硬いポリスチレン
と長時間ドライブレンドされていたにもかかわら
ず、充てん剤含有ペレツトはペレツト形状を維持
しており、粉状物はほとんど認められない良好な
結果であつた。また、ブレンド物の射出成形性も
良好であつた。 比較例 4 実施例1の水素化石油樹脂のかわりに、未水素
化芳香族系石油樹脂(ペトロジン#120、三井石
油化学工業(株))を使用し、充てん剤含有ペレツト
を実施例1と同様に製造したところ、押出しペレ
ツト化時にダイスの出口で白煙と臭気が発生、製
造したペレツトは黄色化したものであつた。 また、実施例2の方法に沿つてポリプロピレン
ペレツトに配合し、容器を射出成形したところ、
その容器は金型内での冷却、離型後でも臭気のあ
るものであつた。さらに、この容器を窓辺に1ケ
月放置しておいたところ、日光照射面がさらに黄
色化してしまつた。
【表】
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による充てん剤入り水素化石
油樹脂組成物ペレツトの製造方法を実施する装置
の一例を示す縦断面図である。第2図は、本発明
と比較するための装置の一例を示す部分的縦断面
図である。 A……材料供給装置、B……押出成形装置、1
……撹拌翼付きホツパー、2……ホツパー内撹拌
翼、3……冷却水ジヤケツト、4……加熱筒ヒー
ター、5……加熱筒スクリユー供給部、6……加
熱筒スクリユー圧縮部、7……加熱筒スクリユー
計量部、8……加熱筒ヘツド、9……ダイス、1
0……押出物の切断部、11……粉末状混合物、
12……スクリユー(材料供給用)、13……ス
クリユー(押出成形用)、14……駆動装置、1
5……駆動装置、16……冷却シリンダー、17
……加熱シリンダー、18……材料供給口部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 粉末状無機充てん剤90〜50重量%と平均分子
    量が200〜3000の粉末状水素化石油樹脂10〜50重
    量%とを粉末状でドライブレンドし、そのドライ
    ブレンドした粉末状混合物11を2段スクリユー
    式押出成形機の材料供給装置Aの撹拌翼付きホツ
    パー1に供給し、次にスクリユー12により樹脂
    の軟化点温度以下に冷却された冷却シリンダー1
    6を通つて未溶融の状態で一定量ずつ材料供給部
    18に送られ、さらに材料供給口部18に送られ
    た粉末状混合物11は加熱シリンダー17内のス
    クリユー13により100〜280℃に加熱された加熱
    シリンダー17の前方に順次搬送され、該加熱シ
    リンダー17において水素化石油樹脂が溶融し、
    無機充てん剤と混練された後押出し、ペレツト化
    されることを特徴とする無機充てん剤入り水素化
    石油樹脂組成物ペレツトの製造方法。 2 水素化石油樹脂成分10〜50重量%のうち、平
    均分子量が3000以上の高分子量熱可塑性樹脂を10
    重量%以下含むことを特徴とする特許請求範囲第
    1項記載の製造方法。 3 水素化石油樹脂が芳香族系石油樹脂および/
    またはジシクロペンタジエン系石油樹脂の水素化
    物である特許請求範囲第1項〜2項記載の製造方
    法。 4 水素化石油樹脂が核内水素化率80%以上の水
    素化芳香族系石油樹脂および/または臭素価10以
    下の水素化ジシクロペンタジエン系樹脂である特
    許請求範囲第1項〜3項記載の製造方法。 5 水素化石油樹脂の軟化点が80〜150℃である
    特許請求範囲第1項〜4項記載の製造方法。
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