JPH02219984A - セラミックスの焼成方法および焼成炉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は耐熱性容器内にセラミックスの被焼成物を収容
して連続的に焼成するセラミックスの焼成方法および焼
成炉に関する。

［従来の技術］ 一般ニ、セラミックコンデンサの誘電体等を焼成する際
、焼成するもの（被焼成物）によっては、被焼成物の成
分がその表面から揮発する場合がある。

このような場合には、被焼成物の成分の揮散を防ぐため
、従来よりたとえば第４図に示すように、焼成炉４内で
四角形の皿状の匣！に被焼成物２を収率して積み重ねる
とともに、最上段の匣ｌの開口には蓋３を被せ、各項ｌ
の内部を夫々密閉状態とし、揮発性ガスの保護雰囲気下
でヒータ５により加熱して焼成していた。

［発明が解決しようとする課題〕 ところで、上記匣ｌは雰囲気ガスの投入口を有していな
いので、たとえば高温で酸素欠陥が発生しやすい被焼成
物２では、欠陥の濃度が高温のときのまま残ってしまい
、セラミックスの誘電体として目的とする緒特性を得る
ことができず、また、当然に、任意のガス雰囲気もつく
ることができないという問題があった。

このような問題点を解消するため、たとえば第５図に示
すように、項目こガス投入口６を設けると、揮発性ガス
の保護雰囲気を保つことができなくなり、セラミックス
の被焼成物２の表面からのの揮発によって被焼成物２に
組成ずれが生じるという問題があった。

本発明の目的は、セラミックスの被焼成物を揮発性保護
雰囲気を保ちながら焼成することができ、かつ、被焼成
物の収縮開始後は、所定の温度域で任意の焼成雰囲気で
焼成することかできるセラミックスの焼成方法を提供す
ることである。

本発明のいまひとつの目的は、被焼成物が焼成されて収
縮が始まると、被焼成物を収容している容器内に任意の
雰囲気ガスを供給するとともに、容器内で発生した排気
ガス番排出することができる焼成炉を提供することであ
る。

［課題を解決するための手段］ このため、本発明は、耐熱性容器内にセラミックスの被
焼成物を収容して焼成炉内で焼成する方法であって、上
記容器に設けられた雰囲気ガス供給および排気ガス排出
のための穴を被焼成物で塞いだ状態で被焼成物を上記容
器内に収容し、上記焼成炉内にて被焼成物の表面から揮
発する揮発性ガスの保護雰囲気を保ちながら上記被焼成
物を容器内で焼成し、この焼成時の上記被焼成物の収縮
により容器の上記穴の閉塞を解かせ、この穴より上記容
器内に雰囲気ガスを供給するととらに排気ガスを排出し
つつ冷却することを特徴としている。

本発明は、また、耐熱性の容器にセラミックスの被焼成
物を収容して被焼成物からの揮発性ガスの保護雰囲気を
保ちながら焼成する焼成炉であって、上記容器は被焼成
物が載置される面が斜面となっており、この斜面に上記
被焼成物が載置される際にこの被焼成物により閉塞され
るとともに、上記被焼成物の焼成時の収縮によって被焼
成物が上記斜面を滑落して閉塞が解かれる雰囲気ガス供
給および排気ガス排出のための穴を有する一方、炉床が
容器の上記穴に夫々一端が対向して雰囲気ガスを上記容
器内に供給するための雰囲気ガス供給パイプと容器内で
発生した排気ガスを排出するための排気パイプを備えて
いることをいま一つの特徴としている。

［作用コ セラミックスの被焼成物は焼成されて収縮するまでは、
上記被焼成物によって容器の穴が閉塞されており、容器
内は密閉されている。この状態では、上記被焼成物は揮
発性ガス保護雰囲気を保ちながら焼成される。被焼成物
の焼成が進んで収縮が始まると、被焼成物は容器内の上
記斜面を滑落する。これにより、上記被焼成物によって
閉塞されていた穴の閉塞が解かれる。そして、この穴に
対向して一端が配置された上記雰囲気ガス供給パイプよ
り、必要な雰囲気ガスが供給され、また、上記容器内に
て発生した排気ガスが排気パイプより焼成炉の外に排出
される。

［発明の効果］ 本発明によれば、被焼成物は、その表面から揮発する揮
発性ガスの保護雰囲気を保ちながら容器内で焼成され、
この焼成時の被焼成物の収縮により閉塞が解かれた穴よ
り容器内に雰囲気ガスが供給されるとともに排気ガスを
排出しつつ冷却されるので、焼成時にはセラミックスの
被焼成物を揮発性ガスの保護雰囲気を保ちながら焼成す
ることができ、かつ、被焼成物の収縮開始後は、所定の
温度域で任意の焼成雰囲気下で焼成することができる。

また、本発明によれば、焼成炉は、セラミックスの被焼
成物が焼成されて収縮するまでは、容器内は密閉されて
おり、被焼成物の焼成により収縮が始まると、被焼成物
は容器内の上記斜面を滑落して上記被焼成物によって閉
塞されていた穴は容器の外と連通ずる構成を有している
ので、特別な機構を設けることなく、被焼成物の焼成中
は揮発性ガスの保護雰囲気を保持することができ、かつ
、所定の温度域で収縮が始まると、被焼成物を収容して
いる容器内に任意の雰囲気ガスを供給するとともに、容
器内で発生した排気ガスを排出することができる。

［実施例］ 以下、添付の図面を参照して本発明の詳細な説明する。

第１図に示す焼成炉ｌｌは本発明を適用したトンネル式
の連続焼成炉である。上記焼成炉１１は、ベース１２と
その上に水平に配置されたトンネル状の炉体１３とから
なる。上記ベース１２の上に設けられたレール１２ａの
上を、台板１４上に積み重ねられた匣１５がブツシャ１
６にブツシュされて順次炉体１３の入口１８から出口１
９に向かって移動する。上記匣１５はセラミックスの被
焼成物１７（第２図参照）を収容するための容器であり
、この匣１５内の被焼成物１７は、匣１５が炉体１３の
入口１８の外部から炉体１３の内部を通り、炉体１３の
出口１９の外部に向かって移動する過程で後に説明する
ようにして焼成される。

上記６匣１５は四角形の皿形のもので、第２図に示すよ
うに、被焼成物１７が載置される底面は、被焼成物１７
が収縮時に滑り落ちる程度に、１度ないし５度、対向す
る一対の辺から中央部に向かって夫々傾斜する斜面１５
ａ、１５ａとなっている。

上記６匣１５は、また、これら斜面Ｌ５ａ、１５ａに上
記被焼成物１７が載置される際にこの被焼成物１７によ
り閉塞されるとともに、上記被焼成物１７の焼成時の収
縮によって被焼成物１７が上記斜面１５ａ、１５ａを滑
落して閉塞が解かれる雰囲気ガス供給および排気ガス排
出のための穴２１を有する。上記匣１５が載置される台
板１４にも、上記の穴２１に対応して穴２２が設けられ
る。

一方、上記焼成炉１１の炉床側には、第１図に示すよう
に、匣１５の上記穴２１に夫々一端が対向して雰囲気ガ
スを上記匣１５内に供給するための雰囲気ガス供給パイ
プ２３および匣１５内に発生した排気ガスを排出するた
めの排気パイプ２４を備えている。

上記のような構成を有する焼成炉１１を使用することに
より、次のようにしてセラミックスの被焼成物１７を焼
成することができる。

上記６匣１５に設けられた雰囲気ガス供給および排気ガ
ス排出のための穴２１を塞いで被焼成物１７を上記各匣
１５内に収容する（第２図参照）。

そして、匣１５を多段に積み重ねて、最上段の匣１５の
上に蓋２０を被せ、ブツシャ１６により、第１図に矢印
Ａ、で示すように、まず、炉体１３の人口１８に続く予
熱ゾーンに自動的にブツシュする。この予熱ゾーン内に
てセラミックスの被焼成物１７は、それに含まれている
バインダが燃焼する。その後、上記台板１４上の匣１５
が炉体１３の上記予熱ゾーンに続く焼成ゾーンにブツシ
ュされ、被焼成物１７が本焼成される。この焼成ゾーン
内では、上記匣１５の穴２■か被焼成物１７自身によっ
て閉塞されているので、上記被焼成物１７の表面から揮
発する揮発性ガスの保護雰囲気を保ちながら上記被焼成
物１７が匣１５内で本焼成される。この焼成工程にて、
セラミックスの被焼成物１７は、第３図において２点鎖
線で示す状態（Ｄから実線で示す状態（ＩＩ）まで２０
パ一セント程度収縮する。これにより、匣１５の上記穴
２１の閉塞が解かれる。

ついで、セラミックスの被焼成物１７の収容された匣１
５は炉体１３の上記焼成ゾーンに続く冷却ゾーンにブツ
シュされる。そして、第１図において矢印Ａ、で示すよ
うに、本焼成時の上記被焼成物１７の収縮により閉塞の
解かれた匣１５の上記穴２１に一端か対向する雰囲気供
給パイプ２３より、第１図において矢印Ａ、で示すよう
に上記匣１５内に雰囲気ガスを供給するとともに、矢印
Ａ３で示すように排気パイプ２４より排気ガスを排出し
つつセラミックスの被焼成物１７を冷却した後、炉体１
３から引き出される。

このようにして、特別な機構を設けることなく、自動的
に、被焼成物１７の焼成中には、セラミックスの被焼成
物１７を揮発性保護雰囲気を保ちながら焼成することが
でき、かつ、被焼成物１７の収縮開始後は、任意の焼成
雰囲気で焼成することができる。

本発明は、第１図において説明したトンネル式の連続焼
成炉に限らず、周知のバッチ炉にも適用することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る焼成炉の一実施例の一部破断正面
図、 第２図は内部に被焼成物が収容された状態を示す第１図
の焼成炉に使用される匣の断面図、第３図は第２図の匣
の平面図、 第４図は従来の焼成炉の断面図、 第５図は従来の匣の正面図である。 １１・・・焼成炉、１２・・・ベース、１３・・・炉体
、１４・・・台板、１５・・・匣、１５ａ・・・斜面、
１６・・・ブツシャ、１７・・・被焼成物、１８・・・
入り口、１９・・・出口、２１．２２・・・穴、２３・
・・雰囲気ガス供給パイプ、２４・・・排気パイプ。 特　許　出　顆　人　　株式会社村田製作所代　理　人
　弁理士　　青　山　葆はか１名第２図 １１ｇ４図 第５図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）耐熱性容器内にセラミックスの被焼成物を収容し
   て焼成炉内で焼成する方法であって、上記容器に設けら
   れた雰囲気ガス供給および排気ガス排出のための穴を被
   焼成物で塞いだ状態で被焼成物を上記容器内に収容し、
   上記連続焼成炉内にて被焼成物の表面から揮発する揮発
   性ガスの保護雰囲気を保ちながら上記被焼成物を容器内
   で焼成し、この焼成時の上記被焼成物の収縮により容器
   の上記穴の閉塞を解かせ、この穴より上記容器内に雰囲
   気ガスを供給するとともに排気ガスを排出しつつ冷却す
   ることを特徴とするセラミックスの焼成方法。
2. （２）耐熱性の容器にセラミックスの被焼成物を収容し
   て被焼成物からの揮発性ガスの保護雰囲気を保ちながら
   焼成する焼成炉であって、 上記容器は被焼成物が載置される面が斜面となっており
   、この斜面に上記被焼成物が載置される際にこの被焼成
   物により閉塞されるとともに、上記被焼成物の焼成時の
   収縮によって被焼成物が上記斜面を滑落して閉塞が解か
   れる雰囲気ガス供給および排気ガス排出のための穴を有
   する一方、炉床が容器の上記穴に夫々一端が対向して雰
   囲気ガスを上記容器内に供給するための雰囲気ガス供給
   パイプと容器内で発生した排気ガスを排出するための排
   気パイプを備えていることを特徴とする焼成炉。