JPH0221869Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は田んぼ等に粉末、粒状等の肥料を撤布
するトラクタ用肥料撤布装置に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

従来この種肥料撤布装置として実公昭53−
27856号公報やその他のものが知られている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら上記従来構造の場合、肥料撤布専
用機構造となつているため汎用的、多目的使用が
できず、農家によつては経済的にも負担となる不
都合を有している。

〔課題を解決するための手段〕 本考案はこれらの不都合を解決することを目的
とするもので、添付図面を参照するとその要旨
は、トラクタ１の後部に連結機構２により三点リ
ンク支持状態で粉末、粒状の肥料ａを収納する肥
料収納箱３を連結し、この肥料収納箱３の左右の
側板４を着脱自在に形成し、かつ肥料収納箱３の
後板５を水平倒伏自在かつ着脱自在に形成し、さ
らに肥料収納箱３の底板６に肥料撤布孔７を散布
形成し、この肥料収納箱３に振動機構８を配設し
て構成したことを特徴とするトラクタ用肥料撤布
装置である。

〔作用〕

トラクタ１の後部に連結機構２により三点リン
ク支持状態で肥料収納箱３を連結する。

肥料収納箱３内の肥料ａは振動機構８の振動に
より肥料撤布孔７を介して落下して振りまかれ、
トラクタ１の進行により田んぼ等に均一に撤布さ
れる。

また肥料収納箱３の左右の側板４は着脱できる
とともに後板５は水平倒伏できかつ着脱できる。

〔実施例〕

本実施例の連結機構２は、トラクタ１の後部に
左右の下部リンク９、中央の上部リンク１０、油
圧による揺動アーム１１、吊上リンク１２で成
り、この連結機構２の下部リンク９，９後端部と
上部リンク１０上端部を肥料収納箱３の前板１３
に三点リンク支持状態で連結し、肥料収納箱３を
上下動自在にしている。

また、本実施例の肥料収納箱３は、前板１３、
左右の側板４、底板６、後板５で成り、前板１３
と底板６とは側面Ｌ形状に一体形成され、前板１
３の左右側面には当接面１４及び係止杆１５を形
成し、左右の側板４の前縁部及び後部下部には係
合面１６及び差込部１７、抜止片１８を形成し、
底板６の後部に差込孔１９を形成し、前板１３の
当接面１４に側板４の係合面６を係合すると共に
底板１６上面に側板４の下面を載せ、かつ差込部
１７を差込孔１９に差し込み、係止杆１５を廻し
て側板４外面に係合し、これによつて側板４を着
脱自在にしている。

また、側板４の後部には掛止杆２０を配設し、
底板６の差込孔１９後方に断面縦長の係合杆２１
を架設し、かつ後板５の下部左右両側に差込杆２
２を形成し、この差込杆２２に鍵穴溝状の掛止溝
２３を形成し、側板４の差込部１７に差込孔１９
に差込んだ後に、差込杆２２の掛止溝２３を係合
杆２１に差込係合し、掛止杆２０を廻して後板５
を着脱自在に形成すると共に掛止杆２０を外して
後板５を抜止状態で水平倒伏自在にしている。

また本実施例では肥料収納箱３の底板６の前部
に肥料撤布孔７を散在形成し、この肥料撤布孔７
を開度調節機構（図示省略）で開口度調節自在に
している。

また、本実施例の振動機構８は、第３図の如く
形状の偏心錘板２４を前板１３の軸受板２５に回
動自在に軸架し、この偏心錘板２４をトラクタ１
の動力取出軸２６によつて自在継手２７を介して
回転し、偏心錘板２４の偏心不つり合い作用で肥
料収納箱３を振動するようにしている。

この振動機構８は不つり合い作用によるだけで
なく、強制的に振動させることも適用できる。

符号２８は下部リンク９の枢着ピン、２９は上
部リンク１０の枢着板である。

また、肥料収納箱３に蓋板を着脱自在に取付け
ることも可能である。

本実施例は上記構成であるから、上記肥料収納
箱３内に粉末、粒状等の肥料ａを収納し、肥料撤
布孔７の開口度を適宜調節し、連結機構２によつ
て肥料収納箱３の後部を前部より稍上り気味に
し、かつトラクタ１の動力取出軸２６によつて偏
心錘板２４を回転し、トラクタ１を田んぼ等で進
行すると、肥料収納箱３内の肥料ａは肥料撤布孔
７より通過落下し、肥料ａは田んぼ等に撤布さ
れ、かつ偏心錘板２４の不つり合い回転によつて
肥料収納箱３は振動され、肥料収納箱３は三点リ
ンク支持状態で保持されているので肥料収納箱３
は良好に振動し、この振動によつて底板６上の肥
料ａは肥料撤布孔７へと導かれ、かつ肥料撤布孔
７を通過する肥料ａは目づまりすることなく円滑
に通過し、さらに振動によつて肥料ａは振りまか
れて局部的落下が防げ、均一撤布が可能となる。

また、左右の側板４を取外し、又は取付けたま
ま後板５を第１図の想像線の如く水平倒伏するこ
とによつて、底板６に延長して後板５を底板とし
て用いることができ、これによつて長尺部材や幅
広部材を容易に運搬することができ、肥料収納箱
３を使い易い運搬箱又は運搬台とすることができ
る。

また、上記左右の側板４及び後板６共に各種の
運搬物に適合して取外して用いることもできる。

〔考案の効果〕

本考案は上述の如く構成したから、肥料収納箱
３内の肥料ａは肥料撤布孔７より落下することに
なつて、トラクタ１を前進させることで田んぼ等
の全域にわたつて肥料ａを撤布することができ、
肥料収納箱３は振動機構８により振動し、この振
動によつて肥料撤布が良好になされ、かつ肥料収
納箱３は三点リンク支持状態で保持されているの
で肥料収納箱３は良好に振動し、より良好な撤布
状態が得られ、しかもこの際肥料収納箱３の左右
の側板４は着脱自在に形成されているから、側板
４を取外したり、後板５を水平に倒伏して底板６
の延長作用を成したり、また側板４を取外したり
して適宜側板４、後板５を着脱することによつて
運搬作業に用いることができ、したがつて肥料の
撤布作業のみならず各種の運搬作業として用いる
ことができ、多目的使用が可能となる。

以上、所期の目的を充分達成することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は全体側面図、第２図は肥料収納箱の分解斜視
図、第３図は偏心錘板の斜視図、第４図，第５図
は底板後部の断面図である。 ａ……肥料、１……トラクタ、２……連結機
構、３……肥料収納箱、４……側板、５……後
板、６……底板、７……肥料撤布孔、８……振動
機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. トラクタの後部に連結機構により三点リンク支
   持状態で粉末、粒状等の肥料を収納する肥料収納
   箱を連結し、この肥料収納箱の左右の側板を着脱
   自在に形成し、かつ肥料収納箱の後板を水平倒伏
   自在かつ着脱自在に形成し、さらに肥料収納箱の
   底板に肥料撤布孔を散在形成し、この肥料収納箱
   に振動機構を配設して構成したことを特徴とする
   トラクタ用肥料撤布装置。