JPS585730Y2 - 角度調整可能な爪片を有するバケット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、本件出願人において既に開発出願済となっ
ている昭和５１年実用新案登録願第１６２１８２号考案
に関連して開発完成した、農用トラクター後部に接続使
用する土砂等搬送具その他各種パケットに採用できる、
角度調整可能な爪片を有する改良されたパケットに関す
るものである。

最近の農作業は、規模の広大ならびに作業の合理化等に
よってかなりの範囲が機械化さへ堆肥の散布、牧草の取
り入札客土の為の土砂の入替、各種農用資材の運搬等に
夫々呼応した専用機械が続々開発実用化されてきている
。

しかしながら、このような傾向の中で、各農家では、そ
れらの専用機械を購入し続けることによって、所謂機械
貧乏と称されるような状態に陥って経営内容を悪化させ
、農業経営の気力すら失わせてしまいかねないほどの状
況に直面している。

そこで、本願出願人は、そのような現状から脱却せんが
ために、各農家において最低限保有されている農用トラ
クターの多角的な活用を図り、可能な限り所有すべき農
業機種を少なからしめるため、既に、農用トラクター後
部に一体的に組み込！れて荷物、例えば、牧草、資材、
土砂、雪塊等等の荷役運搬、除去作業等に巾広く適用可
能となる農用トラクターに取り付けるための搬送具の開
発実用化に成功した。

この搬送具は、上記のとおり、各種用途に適応するもの
だが、除去作業における対象物によっては、該搬送具の
先端に爪刃が適当角度で取着されていると極めて好都合
のものとなる。

この知見に基づき、パケットに止着一体化した爪板を適
宜目的に応じて角度調整可能なものとする新規な構造の
パケットを既述の昭和５１年実用新案登録願第１６２１
８２号考案として開発したが、藁等が混入圧迫されて盤
状化した硬い圃場等の土壌部分では、必ずしも十分な効
果を発揮し得なかった。

この考案は、上記欠点を補うべく鋭意改良開発に努めた
結果到達し得たもので、その構成の詳細は下記に詳述す
るとお・りのものである。

この考案のパケットは、第１ないし２図に示す実施例で
代表されるように、例えば、農用トラクター１の後部に
三点リンク機構２ないし１０を介して接続使用されるも
のであって、荷台支持フレーム１１．１１と同荷台支持
フレーム１１．１１に対して後方への反転自在なパケッ
ト１８とから基本的に構成さねそのパケット１８の先端
下面にまず支承板２３を止着一体化する。

との支承板２３は、第３ないし４図に示されている例で
容易に理解されるとおり、その裏面に爪受板２６が垂下
固定されたものであり、必要に応じて支承板２３全体が
、その調整孔２４に螺合された調節ボルト２５によって
パケット１８に対する角度を適宜調節可能な構造となっ
ている。

そして、爪受板２６は、その下方に２個のボルト挿通孔
が形成され、支承板２３の裏面に適宜間隔毎に複数個並
設する。

一方、との支承板２３とは別体で、裏面に骨板２７ａを
有する爪片２７が形成される。

この爪片２７は尖先部分が平面上略方形の爪刃２９であ
って、爪片全体としては、側面上この爪刃２９を爪片２
７が受けてくの字状となっており、土壌その他の対象物
内に喰い込んだ爪刃２９の面から早期の中にそれら対象
物が離れて爪片２７へ余分な抵抗がかりすぎてしまうよ
うなことがなく、また、なるべく円滑にそれら対象物が
パケット１８内に送り込まれるように計画されている。

また、爪片２７の裏面に一体的に垂下された骨板２７ａ
には、爪片２７の尖先部と反対がわとなる端部近傍に長
孔が並列状に形成されていなければならない。

上記のようにして形成された支承板２３と爪片２７とは
、その爪受板２６に挿通した２個の固定ボルト２８．２
８に骨板２７ａの長孔を対応させ、その長孔を利用して
爪片２７の支承板２３に対する角度を最適なものに決定
した上、固定ボルト２８２８によって強固に連結固定さ
れる。

こうして角度調整可能な爪片を有するパケットが完成す
るが、実施例では、支承板２３もパケットに対して角度
調節可能な構造のものとしたが、必ずしもその必要はな
く、支承板２３をパケット１８の先端下面に直接固定す
るようにして爪片２７のみ角度調整可能な構造としても
略同様の効果を期待することができる。

但し、その場合、パケット作動中に爪片２７の角度の微
調整がやや繁雑なものとなってしまうことは否めない。

図中、１２は荷台支持フレーム１１．１１間を連結する
水平軸杆であって、その水平軸杆１２の略中央部には、
農用トラクター１の後部に軸支された三点リンク機構を
作動させてパケット１８を上下動させた場合の姿勢を矯
正するために必要となる姿勢矯正装置１３ないし１７，
１９を装備した例を示している。

また、２０は、ロウアーリンク４，４と荷台支持フレー
ム１１との間に介在する軸杆、２２は、荷台支持フレー
ム１１とパケットフレーム２１との間に介在する軸杆を
示し、パケットフレーム２１と一体のパケット１Ｂは、
荷台支持フレーム１１に対して軸杆２２を枢着部として
後方反転が自在となっている。

叙上のとおりの構成から成る本考案のパケットによれば
、このパケットによって除去しようとする対象物が比較
的硬い土壌であって従来の爪刃ではなかなか対応するこ
とができなかったものを、その対象物の硬さその他の性
状に合わせて適宜爪片２７の角度を調整整備することに
よって容易に適合させることができるものであり、しか
も、実施例として例示したものの場合には、作業中での
微調整ｌでも可能とする構造となっておシ、この種パケ
ットによる作業適合範囲を大巾に改善することができる
ものとなっている。

また、最も破損し易い爪片２７が独立した部品であって
、しかも、簡潔な構造となっているため、部品交換が容
易且つ安価になし得、それだけ維持管理費を経済的なも
のとすることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は、この考案の代表的な実施例によるものであって
、第１図は、農用トラクターへの接続構造を含む全体側
面図、第２図は、同平面図、第３図は、要部拡大平面図
、第４図は、一部断面図を含む同要部拡大側面図である
。 １：農用トラクター ４，４：ロウアーリンク、１０ニ
ドツブリンク、１１：荷台支持フレーム、１８：パケッ
ト、２１：パケットフレーム、２３：支承板、２４：調
整孔、２５：調節ボルト、２６：爪受板、２γ：爪片、
２７ａ：骨板、２８：固定ボルト、２９：爪刃。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パケットの金山に相当する長さを有し、その先端下面に
   止着一体化されると共に、裏面には所定間隔を置いた２
   個のボルト挿通孔が形成された爪受板を適宜間隔で垂下
   固定して成る複数の爪受板を有する支承板と、一端がわ
   に前記爪受板のボルト挿通孔に対応する間隔で並列する
   長孔が形成されて威る骨板を、該長孔がわ端部が爪刃尖
   先方向と反対になる如くして裏面に垂下固定して成る骨
   板および爪刃を有する爪片とを、前記支承板の各爪受板
   ボルト挿通孔に挿通された２本の固定ボルト個々に夫々
   爪片の各骨板の長孔を対応挿通して支承板に対する爪片
   の角度を適宜決定した上、該固定ボルトによって両者を
   固定一体化するようにしてパケット先端にかける爪片を
   形成して成る、角度調整可能な爪片を有するパケット。