JPH068641Y2

JPH068641Y2 - 根菜掘削機の振動刃体移動装置

Info

Publication number: JPH068641Y2
Application number: JP1985123044U
Authority: JP
Inventors: ▲けさ▼春光永
Original assignee: Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
Current assignee: Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
Priority date: 1985-08-09
Filing date: 1985-08-09
Publication date: 1994-03-09
Anticipated expiration: 2000-08-09
Also published as: JPS62116602U

Description

【考案の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野この考案は、根菜掘削機の振動刃体移動装置に関する。

（ロ）従来技術従来、垂直下方に成長する根菜等を収穫する際、同根菜
の引き抜きに力を要し、また、根菜が中途で切断される
ことがあり、この点を解消するために、走行機体で牽引
して、同根菜の両側を並設状態に垂設した左右一対の振
動刃体の一方をそれぞれ通過させ、同刃体の振動により
固く締まった耕土を緩め、根菜を抜き取りやすくする根
菜掘削機があった。

（ハ）考案が解決しようとする問題点しかしながら、刃体が根菜掘削機に固定的に取付けられ
ているため、左右一対の刃体の間に作物が介在するよう
に牽引側の走行機体の走行車輪のトレッドを調整する必
要があり、加えて、同走行車輪を作物の植付条の中間に
位置せしめる必要もあり、上記２条件を両立するように
トレッドを調整するには面倒な調整作業を要するという
欠点があり、また、同刃体を走行車輪の外側にオーバー
ハング状に位置させて畝際の掘取作業を行うということ
ができなかった。

（ニ）問題点を解決するための手段この考案では、走行機体の後方に根菜掘削機を連結し
て、走行機体からの動力により根菜掘削機のフレームに
設けた揺動レバーを揺動中心軸を中心として回動振動自
在とすると共に、同揺動レバーにビーム受け金具と締付
具とを介し、上ビームと下ビームとを平行状に設けて構
成した振動ビームの上ビームを、揺動レバーに対し横方
向に位置変更自在に横架し、振動ビームの下ビームに
は、刃体ホルダーを横方向に摺動および固定自在に連設
して、同ホルダーに刃体を垂設し、更に振動ビームの下
ビームと刃体ホルダーとの間にホルダー移動機構を介設
してなる根菜掘削機の振動刃体移動装置を提供せんとす
るものである。

（ホ）作用この考案では、揺動レバーに横架した振動ビームの上ビ
ームを、締付具とビーム受け金具を介して横方向に移動
させて固定自在とすると共に、移動機構の操作により、
刃体ホルダーが振動ビームの下ビーム横幅の全幅にわた
って移動可能であるから、掘取作業に際し、まず、走行
機体の走行車輪が作物の植付条の中間に位置するように
同車輪のトレッドを調整し、次いでビーム受け金具と締
付具により振動ビームの上ビームを固定しながら、ホル
ダー移動機構を操作して、作物の植付条が左右一対の刃
体の中間に位置するように調整すればよく、また、圃場
の端から植付条を順次往復しながらの掘取作業に際して
も、また、圃場周縁に沿っての回り掘り作業に際して
も、刃体の位置調節だけで、しかも調整作業が迅速かつ
容易に行われうるものである。

（ヘ）効果この考案によれば、前述のように刃体の横方向位置調整
を、トレッド調整とは独立して、揺動レバーに対する振
動ビームの横方向位置調整と、振動ビームに対する刃体
ホルダーの横方向位置調整との二重の調整を可能にした
ことで、掘取作業に際しての刃体位置調整を迅速かつ容
易に行うことができ、作物の植付条に沿っての往復掘取
作業の際も、また回り掘り作業に際しても、同刃体の位
置調整がジン族に行われるので作業能率を向上させるこ
とができ、車輪のトレッド調整と刃体位置調整との独立
させたことにより、刃体の位置設定の自由度が増し、こ
の自由度が増加したことが、刃体を他のアタッチメント
換装しての作業、例えば、牛旁掘り用、大根掘り用、苗
木掘り用、弾丸暗渠用、サブソイラ用等のアタッチメン
トを装着しての各種作業を行うことができ掘削機の作業
可能な分野を拡大するという効果がある。

（ト）実施例本考案の実施例を図面にもとづき詳説すれば、(A)は走
行機体としての農業用トラクタを示し、同機体(A)の後
部には、後方に連結した各種作業機の姿勢を規制するた
めのトップ及びロワーリンク(1)，(2)及び、ロワーリン
ク(2)を介して各種作業機を昇降作動させるためのリフ
トアーム(3)よりなる連結機構(4)を装備しており、更に
上記作業機に動力を供給するためのＰＴＯ軸(5)を装備
している。図中(A′)は走行機体(A)の後車輪を示す。

連結機構(4)には、掘削機(B)の前部が連結されており、
ロワーリンク(2)後端に掘削機(B)のフレーム(6)の前端
を回動自在に枢着し、トップリンク(1)の後端には同フ
レーム(6)の前端及び中途部にそれぞれ基端を枢着した
前後トラスバー(7)，(7′)の先端に回動自在に枢着して
リフトアーム(3)の昇降作動により、同掘削機(B)に略平
行移動の昇降作動をさせるように構成している。

掘削機(B)のフレーム(6)は、後方開口略コ字形厚板状で
あり、同フレーム(6)の後端には後方にデプスアジャス
トフレーム(8)を延設し、同フレーム(8)の後端に略方形
断面の横フレーム(8′)を横架し同フレーム(8′)に連設
したブラケット(9)を介して昇降及び固定自在の尾輪ス
テー(10)を連設し、同ステー(10)下端に尾輪(11)を軸支
して、尾輪(11)の圃場面転動により、フレーム(6)を略
一定の高さに保持している。

フレーム(6)の前端には、ＰＴＯ軸(5)と駆動軸(15)を介
して連動連結した起振装置(12)を配設すると共に、フレ
ーム(6)の開口内部に振動中心軸(13)を横架し、同軸(1
3)に揺動レバー(14)の中途部を回動自在に軸支して、同
レバー(14)の前端を起振装置(12)と連動連結させ、同レ
バー(14)の揺動により同レバー(14)後端に連設した振動
ビーム(16)を振動中心軸(13)を中心として往復回動、す
なわち、回動振動させるように構成している。

振動ビーム(16)は、上下二段に並設したそれぞれ断面略
方形状の上下ビーム(16-1)，(16-2)よりなり、同ビーム
(16-1)，(16-2)の左右端をそれぞれエンドプレート(16-
3)にて相互に連結して一体の振動ビーム(16)を構成して
いる。

なお、振動レバー(14)と振動ビーム(16)とは、揺動レバ
ー(14)の後端に略Ｌ字形状断面のビーム受け金具(17)を
連設し、同金具(17)に略方形状断面の上ビーム(16-1)を
載置し、逆Ｌ字形状断面の締付具(18)及びボルト(19)に
て上ビーム(16-1)を締付保持することにより振動ビーム
(16)を揺動レバー(14)後端に固定しており、ボルト(19)
の緩解、締結により、揺動ビーム(16)の取付位置を横方
向に変更可能としている。

下ビーム(16-2)には、刃体ホルダー(20)と一体のスライ
ダー(21)を横方向摺動自在に連設しており、スライダー
(21)は略方形筒状で、同筒状の内部に略方形断面の下ビ
ーム(16-2)が挿通している。

刃体ホルダー(20)は、所定間隔を保持して垂直に並設し
た左右一対のそれぞれ略方形板状の左右ホルダー(20-
1)，(20-2)よりなり、同ホルダー(20-1)，(20-2)の上端
をスライダー(21)の後面及び下面にかけて溶着により連
結固定している。

また、スライダー(21)の上部にはホルダー移動機構(22)
を連設しており、同機構(22)は、スライダー(21)の前側
面を上方に延設して形成した基板(23)の前面に移動スプ
ロケット(24)を軸支し、同スプロケット(24)の左右側の
基板(23)にそれぞれ左右テンションスプロケット(25)，
(25)′を軸支し、移動スプロケット(24)の下面及び左右
テンションスプロケット(25)，(25)′の上面にチェーン
(26)を屈曲懸架して同チェーン(26)の左右両端をそれぞ
れ左右エンドプレート(16-3)の内側面に固定して同チェ
ーン(26)を緊張せしめ、移動スプロケット(24)から基板
(23)を挿通してスライダー(21)の後方に延出した移動ハ
ンドル(27)の回動操作により、ホルダー移動機構(22)と
一体のスライダー(21)及び刃体ホルダー(20)を横方向に
移動させるように構成している。

刃体ホルダー(20)には牛旁掘り用アタッチメントとして
の刃体(28)が取付けられており、同刃体(28)は、略短冊
状の左右刃体(28-1)，(28-2)よりなり、同刃体(28-1)，
(28-2)の上端内側面をそれぞれ左右ホルダー(20-1)，(2
0-2)の外側面に上下ボルト(31)，(31′)を介して連結し
ている。また左右刃体(28-1)，(28-2)の下端には、それ
ぞれ前下り傾斜状の先端チゼルポイント(29)を連設し、
同刃体(28-1)，(28-2)の中途部内側面には中間チゼルポ
イント(30)を連設している。

上記のように構成した牛旁掘り用アタッチメントとして
の刃体(28)は、スライダー(21)と一体の刃体ホルダー(2
0)に支持されて所定間隔を保持して左右に並設状態で耕
土中に深く侵入しており、起振装置(12)からの前後方向
振動で、硬く締った耕土を緩める作用をするものであ
り、左右刃体(28-1)，(28-2)の間に位置した牛旁(G)を
抜き取りやすくするものであり、牛旁(G)の掘取作業に
際して、まず、走行機体(A)の車輪のトレッドを同車輪
が植付条の中間に位置するように調整し、次いで、ホル
ダー移動機構(22)の同ハンドル(27)を回動操作して刃体
(28)を移動させ、牛旁(G)の植付条が左右刃体(28-1)，
(28-2)の中間に位置するようにし、走行機体(A)を植付
条に沿って進行させつつ起振装置(12)を作動させて刃体
(28)を前後方向に振動させることにより、刃体(28)通過
後の植付条の牛旁が抜けやすくなり、引抜き作業中、牛
旁が中途で切断することがない。

また、第５図に示すものは、刃体ホルダー(32)とスライ
ダー(33)の横移動を螺杆(34)及びナット(35)により行う
ように構成したものである。

なお、刃体ホルダー(20)に刃体(28)を取付けるための上
下ボルト(31)，(31′)のうち、下ボルト(31′)を抜去し
刃体(28)を後方にはね上げ回動することで、移動走行時
の掘削機(B)の最低地上高を高くすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本案構造を有する根菜掘削機の全体側面図第２図は、同背面図第３図は、同要部拡大背面図第４図は、同要部拡大側面図第５図は、他実施例 (A) ：走行機体 (B) ：根菜掘削機 (6) ：フレーム (13)：振動中心軸 (14)：揺動レバー (16)：振動ビーム (16-1)：上ビーム (16-2)：下ビーム (17)：ビーム受け金具 (18)：締付具 (20)：刃体ホルダー (22)：ホルダー移動機構 (28)：刃体 (28-1)，(28-2)：左右刃体

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】走行機体(A)の後方に根菜掘削機(B)を連結
して、走行機体(A)からの動力により根菜掘削機(B)のフ
レーム(6)に設けた揺動レバー(14)を揺動中心軸(13)を
中心として回動振動自在とすると共に、同揺動レバー(1
4)にビーム受け金具(17)と締付具(18)とを介し、上ビー
ム(16-1)と下ビーム(16-2)とを平行状に設けて構成した
振動ビーム(16)の上ビーム(16-1)を、揺動レバー(14)に
対し横方向に位置変更自在に横架し、振動ビーム(16)の
下ビーム(16-2)には、刃体ホルダー(20)を横方向に摺動
および固定自在に連設して、同ホルダー(20)に刃体(28)
を垂設し、更に振動ビーム(16)の下ビーム(16-2)と刃体
ホルダー(20)との間にホルダー移動機構(22)を介設して
なる根菜掘削機の振動刃体移動装置。