JPH02217001A - ヘリカルフィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、共振周波数の高調波の信号の減衰を大きくし
て、スプリアスレスポンスを少なくしたヘリカルフィル
タに関する。

〔従来技術〕

ヘリカルフィルタは一端を開放端とし、他端をアース端
としであるヘリカルコイルを通常は複数個、電磁気的に
結合して構成される。具体的には、ヘリカルコイルを夫
々１個ずつの金属のケース内のボビンに巻回し、複数個
のケースの側面を半田や接着剤により固着するもの、ま
たヘリカルコイルを共通のベース上にある複数のボビン
に巻回し、全体を夫々ヘリカルコイル間に仕切り壁のあ
るケースで被うもの等がある。

そして、夫々のヘリカルコイルが１つの共振器を構成し
ており、その共振周波数はヘリカルコイルとその周囲の
ケース間の分布容量を変化させて調節する。分布容量は
、誘電体をヘリカルコイルとケース間で移動させたり、
ケースに電気的に接続する金属の螺子をヘリカルコイル
の近傍を移動して変化さ”せる。

夫々の共振器の共振周波数は等しくしてあり、この共振
周波数の入力信号に対してフィルタは共振する。またフ
ィルタの帯域幅は、共振器間の結合状態により調節する
。この結合状態は、通常ヘリカルコイル間のケースの側
面や仕切り壁の窓の大きさにより変化させる。

〔課題〕

このようなヘリカルフィルタは構造が簡単で高いＱが得
られるが、共振周波数の奇数倍の高調波でも共振する欠
点がある。

共振周波数に最も近い３倍の高調波は、スプリアスレス
ポンスとして最も悪影響を及ぼす。

本発明の課題は、高調波の信号の減衰を大きくしてこの
ようなスプリアスレスポンスをほぼ除くことのできるヘ
リカルフィルタを提供することにある。

（課題を解決するための手段〕 発明者は種々検討の結果、高調波の周波数は共振器のコ
イル長を変えることにより変化し、分布容量を調節して
共振周波数を一定にしてもコイル長を異ならせれば高調
波の周波数を変化できることを見出した。この理由につ
いての詳細な分析は完全に終わっていないが、発明者は
高調波の周波数は共振器間の結合状態の影響をコイルの
分布容量よりもはるかに大きく受けることに起因すると
考えている。

本発明はこの事実を応用するものであり、ヘリカル共振
器を複数結合してなるヘリカルフィルタにおいて、夫々
の共振器の共振周波数を同じにし、その高調波の周波数
を異ならせてあることを特徴とする。

さらには、ヘリカル共振器を複数結合してなるヘリカル
フィルタにおいて、夫々の共振器の分布容量を調節して
共振周波数を同じにし、コイル長を異ならせることによ
りその高調波の周波数を異ならせることを特徴とする。

〔実施例〕

以下、本発明のヘリカルフィルタの実施例を示す第１図
、第２図、第３図、第４図を参照しながら説明する。第
１図は説明図、第２図は等価回路図、第３図は個々の共
振器の共振特性図、第４図はフィルタ特性図である。

第１図と第２図において、ＬｌとＬ２は長さの異なるヘ
リカルコイル、１は金属のケース、２はヘリカルコイル
Ｌ、　、Ｌ、間の仕切り壁３の窓、ＣＩ　と０２は夫々
ヘリカルコイルＬ１とケース１間、ヘリカルコイルＬ２
とケース１間の分布・容量である。そして、コイルＬ、
と等価的に並列接続する分布容量Ｃｐ、コイルＬ２と分
布容量Ｃ２により夫々ヘリカル共振器４．５が構成され
ている。

コイルＬ１の一端は開放してあり、他端はアース端子６
に接続し、タップは入力端子７に接続する。コイルＬ２
もコイルＬ１と同じように一端が開放され、他端はアー
ス端子８に接続し、タップが出力端子９に接続する。Ｃ
Ｘは、コイルし、とコイルし２間の結合により得られる
等価的な容量であり、この容量ＣＫは共振器４．５間の
結合状態を表す。

共振器４．５の共振周波数は分布容量Ｃ１、Ｃ２を調節
することにより第３図に示すように２５０Ｍ）Ｉｚｚ近
傍設定しである。この調節は、ケース１に接続した状態
でコイルし、とコイルしｇの上側を上下動可能な金属の
螺・子１０により行う。共振器４．５の３倍の高調波の
周波数は夫々８５０ＭＨｚと６５０　Ｍ　Ｈｚ近傍にあ
る。なお第３図において、実線は共振器４、点線は共振
器５の共振特性を夫々表しているが、共振周波数近傍は
同じ特性であるので実線で表しである。

また、第１図でコイルＬ＋、Ｌｚを巻回しであるボビン
、螺子１０の螺合するナツト等の構成部分は、図示を省
略しである。１１は、アース端子６、入力端子７、アー
ス端子８、出力端子９の植設しである共通のベースであ
る。ピンク、イブの端子は、回路基板の導体パターンに
直接接続できる面接続用端子に置き換え得ることは言う
までもない。

このように構成されたヘリカルフィルタの入力信号のフ
ィルタ特性は、第４図のようになる。

３倍の高調波のある７　５０ＭＩ（ｚ近傍ではわずかに
双峰を示しているが、共振周波数よりも５０ｄＢ程度減
衰しており、はとんど存在しないと言っても過言ではな
い。５倍以上の高調波の周波数近傍でも同じ状態である
。これは、２つの共振器の高調波の周波数を前記したよ
うにコイルの長さを変えて異ならせることによる。共振
周波数は２５０ＭＨｚ近傍にあり、単峰を示しており２
つの共振器の共振周波数が一致していることがわかる。

信号の減衰量は２ｄＢ程度で小さい。

ヘリカル共振器を３個結合させる場合には、高調波の周
波数近傍で３峰が表れるようにその周波数を異ならせて
信号が減衰するように構成するとよい。

なお、ヘリカル共振器は前記した実施例のように、ケー
スに接続する螺子を移動させて分布容量を変化させても
よいが、第５図の断面図に示すように、ケース２０に螺
合するテフロン等の誘電体の螺子２１をヘリカルコイル
Ｌ３を被って上下動させるように構成してもよい。

また本発明のヘリカルフィルタにおけるヘリカルコイル
の構成は、必ずしも正確に螺旋状に巻回されたものでな
くてもかまわない。

第６図はヘリカル共振器の別の構成を示す断面図である
が、ヘリカルコイルＬ４はポビン３０の上側の巻溝３１
から下側の巻溝３１へ複数回ずつ巻回されている。そし
て、下側の端がアース端子に接続され、上側の端が開放
されている。このようなヘリカルコイルＬ４でも共振器
を構成できる。

また線間の距離を保たずに、密接して螺旋状に巻回して
もよい。さらに、積層インダクタの技術を利用して絶縁
膜を介して接続する導体パターンによりヘリカルコイル
を形成することもできる。

しかしこれらの変形したヘリカルコイルを用いてフィル
タを構成した場合には、共振周波数とその高調波の周波
数がコイルＬ、　、Ｌ、　、Ｌ３を用いた場合のように
分離できにくい結果が実験で得られており、線間距離を
保って完全に螺旋状に巻回されたヘリカルコイルを用い
ることが望ましい。

〔効果〕

以上述べたように、本発明のヘリカルフィルタは、共振
周波数の高調波の周波数が夫々の共振器のヘリカルコイ
ルのコイル長により決定され、共振周波数が高調波の周
波数にほとんど影響を受けることなく、分布容量により
調節できることを利用している。そして、高調波の信号
の減衰を大きくして共振周波数の信号に及ぼすスプリア
スレスポンスの悪影響を除くことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のヘリカルフィルタの説明図、第２図は
等価回路図、第３図は個々の共振器の共振特性図、第４
図はフィルタ特性図、第５図は別のヘリカル共振器の断
面図、第６図はさらに別のヘリカル共振器の断面図であ
る。 １：ケース　　４．５：ヘリカル共振器Ｌ１、Ｌ２　：
ヘリカルコイル

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ヘリカル共振器を複数結合してなるヘリカルフィ
   ルタにおいて、夫々の共振器の共振周波数を同じにし、
   その高調波の周波数を異ならせてあることを特徴とする
   ヘリカルフィルタ。
2. （２）ヘリカル共振器を複数結合してなるヘリカルフィ
   ルタにおいて、夫々の共振器の分布容量を調節して共振
   周波数を同じにし、コイル長を異ならせることによりそ
   の高調波の周波数を異ならせてあることを特徴とするヘ
   リカルフィルタ。