JPH0221273Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は消しゴムを軸筒より自由に出し入れで
きるようにした消しゴムホルダーに関するもので
ある。

（従来技術及びその課題） 従来実開昭52−126951号公報に示すように広が
りと狭まりとを交互に配した形状のスリツトを設
けたパイプ内に消しゴムを取り付けたホルダーを
嵌合し、ホルダーと一体のキーをスリツトより突
出し、キーを手でつまんでスリツトに沿つてスラ
イドし、キーをスリツトに順次係合するようにし
てパイプ先端より消しゴムを所定量突出するよう
にした消しゴムホルダーは公知であるが、消しゴ
ムの外径をパイプ内径より幾分小さくして円滑に
摺動するようにしており、消す時消しゴムとパイ
プとの間にガタがあり動くので消し難く、特に微
小部分を消すのが困難であるという欠点や、消す
時消しゴムがたわみ消しゴムが軸筒内に没入して
しまうという欠点があつた。

又、係合手段を有し、スライダーを摺動させ、
消しゴムを順次繰り出すようなタイプの消しゴム
ホルダーにおいても前記と同様の欠点がある。

（課題を解決するための手段） 本考案は、先端が軸筒先端より後方に位置する
ようスリツトを形成した軸筒の、該スリツトと対
向する位置に肉薄部を形成し、軸筒を手で押圧す
ることで軸筒の径を縮径し、消しゴムを動かない
ように固定して従来の欠点を除くようにしたもの
である。

（実施例） 第１図乃至第１３図は本考案の第１実施例であ
る。１は軸筒で縦方向にスリツト１ａを、その先
端が軸筒先端より後方に位置するように形成し、
該スリツト１ａの両側に係合凹部１ｂを多数設け
てある。軸筒１のスリツト１ａと対向する位置に
は、肉薄部１ｃを設けてある。２は軸筒１内をス
ライドするスライダーで先端に消しゴム３を圧入
固着し、上面に孔２ａ，２ｂ、２ｃを有し、底部
２ｄ上には第１０図に示すような山形状の板ばね
４を載置し、その中央突部４ａは孔２ａに嵌入し
て上方に突出し係合凹部１ｂにのみ嵌合する巾に
なつている。５はつまみで下面に突設した爪５
ａ，５ｂを軸筒１内に嵌合したスライダー２の孔
２ｂ，２ｃにスリツト１ａを通して上方より嵌合
し、前方に押して爪５ａ，５ｂをスライダー２に
係合固定している。消しゴム３の外径は軸筒１の
内径より小さくしてある。

次に作用について説明する。つまみ５上面を指
で押し乍ら前後動すると板ばね４の中央突部４ａ
は係合凹部１ｂのないところではスリツト１ａの
下を通り係合凹部１ｂのところで自体の弾力で上
方に突出係合する。従つて消しゴム３が軸筒１先
端より所定量突出した位置で係合停止させること
ができる。使用時は軸筒１の側面１ｄを第５図の
矢印方向にやや強めに押圧することにより軸筒１
の肉薄部１ｃがたわみ、１ａの巾を狭くするの
で、軸筒１の径が縮径し消しゴム３を固定し、こ
の状態で消し作用を行なう。つまみ５を押圧移動
する時は軸筒１の側面１ｄへの押圧を弱くする。
消しゴム３と軸筒１内面との間に間〓があるので
円滑にスライドさせることができる。

第１４図はスライダーを係合させる第２実施例
で、スリツト１０ａの一側に多数の係合凹部１０
ｂを設け、スライダー１１上面につまみ１２，１
２を突設し、両つまみ間に山形ばね１３を取り付
け、つまみ１２でスライダー１１をスライドさ
せ、ばね１３の頂部１３ａを前記係合凹部１０ｂ
に係合させている。

第１５図は第３実施例でスリツト２０ａの一側
に多数の係合凹部２０ｂを設け、スライダー２１
上面に梯形ばね２３を設け、その頂部２３ａの孔
２３ｂにボール２４をはめ、梯形ばね２３でボー
ル２４を係合凹部２０ｂのある一側に押圧し、つ
まみ２２でスライダー２１をスライドさせボール
２４を係合凹部２０ｂに係合している。尚、第２
実施例、第３実施例以外に、スライド部分の構造
としては種々の態様が採用できる。

第１６図は、本考案の肉薄部３１ｃと〓状溝内
の押圧片３１ｄとを組合せた第４実施例である。

第１７図は、本考案の肉薄部４１ｃと平行溝間
の押圧部４１ｄとを組合せた第５実施例である。

尚、第４実施例、第５実施例以外に、他の押圧
固定手段との組合せは種々の態様が採用できる。

又、肉薄部を形成する範囲は、第１実施例に示
した如く、軸筒全長に設けることに限られず、軸
筒前方部に設けても良く、離れた位置に複数設け
ても良いものである。

（考案の効果） 本考案によると軸筒のスリツトと対向する位置
に肉薄部を形成し、軸筒を手で押圧することで軸
筒の径を縮径し、消しゴムを固定し得るので、消
す時、消しゴムと軸筒間にガタがなく、しかも消
しゴムのたわみによる消しゴムの軸筒内への没入
がないので消し易く、特に微小部分を正確に消す
ことができ便利である。

又、軸筒先端は、スリツトが無いので、構造上
強度が保て、しかも、スリツトのエツジで消しゴ
ムを傷めたり、切つたりすることが無いので、ホ
ルダーとしての機能は充分良好なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例正断面図、第２図
は第１図の軸筒上半切断正面図、第３図は第２図
の平面図、第４図は第２図の下面図、第５図は第
３図Ａ−Ａ側断面図、第６図は第１図のスライダ
ー平面図、第７図は第６図の上半切断正面図、第
８図は第７図のＢ−Ｂ側断面図、第９図は斜視
図、第１０図は第１図の山形ばね斜視図、第１１
図は第１図のつまみ平面図、第１２図は第１１図
の正断面図、第１３図は第１１図の下面図、第１
４図はスライド部分の第２実施例平面図、第１５
図は同第３実施例平面図、第１６図は軸筒の第４
実施例下面図、第１７図は同第５実施例下面図で
ある。 １，３１，４１……軸筒、１ａ……スリツト、
１ｃ，３１ｃ，４１ｃ……肉薄部、２……スライ
ダー、３……消しゴム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸筒に多数の係合部とスリツトを形成し、軸筒
   内を摺動するスライダーに消しゴムを取り付け、
   スライダーと一体のつまみをスリツトより突出
   し、スライダーの係合部と軸筒の係合部を順次係
   合する如くなした消しゴムホルダーに於いて、軸
   筒の前記スリツト先端を、軸筒先端より後方に位
   置させるようなし、軸筒のスリツトと対向する位
   置に肉薄部を形成した消しゴムホルダー。