JPH0221153B2 - - Google Patents

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JPH0221153B2
JPH0221153B2 JP55096481A JP9648180A JPH0221153B2 JP H0221153 B2 JPH0221153 B2 JP H0221153B2 JP 55096481 A JP55096481 A JP 55096481A JP 9648180 A JP9648180 A JP 9648180A JP H0221153 B2 JPH0221153 B2 JP H0221153B2
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JP
Japan
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magnetic field
magnetization
ferromagnetic film
axis
signal
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JP55096481A
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JPS5721883A (en
Inventor
Shunichi Matsukawa
Masaya Masukawa
Mitsuhiko Yoshikawa
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
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Publication of JPS5721883A publication Critical patent/JPS5721883A/ja
Publication of JPH0221153B2 publication Critical patent/JPH0221153B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N50/00Galvanomagnetic devices
    • H10N50/10Magnetoresistive devices

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、磁気テープなどの磁気記録媒体から
の信号磁界或は、マグネツトや硬質磁性膜などの
発磁体の回転或は移動に伴なう磁界変化を検出す
るに際し、その再生出力波形が矩形波になるよう
にした磁気抵抗効果素子に関するものである。
従来より、磁気抵抗効果素子(以下、MR素子
と称す)は、磁気テープや、磁気デイスクなどの
磁気記録媒体に記録された信号の再生用磁気ヘツ
ドとして、或は、回転体の速度や角度などを検知
するための磁気センサーとして、利用できること
が知られている。特に、Ni−Fe合金(パーマロ
イ)などの強磁性体薄膜からなるMR素子は、磁
界中蒸着を行なうことによつて、容易に一軸磁気
異方性を持つた薄膜が作製でき、低磁界感度が優
れていることから、薄膜磁気ヘツドとして或は磁
気バブル等の検出器として利用できることが知ら
れている。また、このような強磁性体薄膜からな
るMR素子の動作は基本的に膜内の磁化回転に伴
なう比抵抗変化によつている為、信号磁界に対す
る応答速度が早く、その出力は磁気記録媒体或は
発磁体との相対速度には依存しないといつた特徴
を有する。このため、MR素子は磁気センサとし
ても優れた特性を備えているものである。
しかし、一般にMR素子の利用の仕方には、大
きく分けて2通りがある。即ち、音声信号などの
再生のように、アナログ信号(磁界)をできるだ
け忠実に再生することが基本的に必要な場合と、
磁気センサーとしての用途が一般にそうである様
に、再生出力をデイジタル処理して使用する場合
とがある。前者の場合には、MR素子の磁気抵抗
変化(△R)−磁界(H)特性曲線の直線範囲を
動作する様に、直流バイアス磁界をMR素子に印
加するなどの方法がとられる。一方、後者の場合
は、再生波形には特にこだわらないので、動作点
が△R−H特性曲線の直線範囲に必ずしもなくて
も良い。即ち、一般にはMR素子からの出力を増
幅或は差動増幅した後、矩形波に変換してデイジ
タル処理が行なわれるので、信号磁界の波形を忠
実に再生することよりも、むしろ、再生出力の波
高値や波形の安定性及び再現性などの特性が要求
される。しかし、従来のMR素子では、以下に述
べる理由によつて、常に安定した波高値や波形を
得ることが困難であつた。本発明によるMR素子
は、これらの従来の欠点を改善するとともに、デ
イジタル処理が容易な再生出力を直接得ることが
できる様にしたものである。
第1図として従来のMR素子の動作原理図を示
す。ストライプ状のMRエレメント1の長手方向
(X方向)を磁化容易軸方向とするとき、磁化困
難軸方向(Y方向)に作用する信号磁界Hsigの
大きさに応じて、磁化Mが膜面内で回転する。そ
して、磁化Mが磁化容易軸方向となす角度θと信
号磁界Hsig,との関係は、(1)式で表わされる。
sinθ=Hsig/Hk+Hd ……(1) ここで、Hk,HdはそれぞれMRエレメントの
異方性磁界及び反磁界を表わす。この時、磁化容
易軸方向の抵抗が変化し、その変化量△Rは、 △R=△Rmcos2θ=△Rm {1−(Hsig/Hk+Hd)2} ……(2) と書き表わされる。即ち、△Rは信号磁界Hsig,
の2乗の関数となる。第2図は△RとHsigとの
関係を示す。
よつて、磁化容易軸方向にセンシング電流isを
流すと、第1図の端子2と端子3間にHsigの変
化に応じた出力電圧V(=is・△R)を生ずるこ
ととなる。この時、信号磁界Hsig,が第2図の
aのように変化すると、出力波形はa′に示す様に
倍周波となる。
一方、MRエレメントの磁化困難軸方向に予め
適当な直流バイアス磁界HBを印加して△R−
Hsig,特性の直線領域を動作点とすることによ
つて、第2図のb′に示した様に、出力波形は信号
波形bを忠実に反映したものとすることができ
る。この様にバイアス磁界HBを印加する方法以
外に、センシング電流isの方向と磁化容易軸との
なす角度を約45゜とする方法によつても、同様の
効果が得られることが知られている。
以上、従来のMR素子の基本的な動作を述べた
が、再生出力をデイジタル処理する場合には、先
にも述べた様に、一連の再生出力の波高値や波形
ができるだけ安定していることが望ましい。しか
し、従来のMR素子を実際に使用する場合には、
以下のような問題が生ずる。
(i) MR素子と記録媒体或は発磁体との距離(ス
ペーシング)の変化によつてもHsig,が増減
するので、当然のことながら、再生出力値が変
動する。特にバイアス磁界HBを印加して使用
する場合には顕著である。
(ii) △R−Hsig特性は、異方性分散の影響を受
け易く、また、MRエレメントの膜厚や形状、
更には材料組成などの影響によつて、前記した
反磁界Hdおよび異方性磁界Hkが微妙に変化す
る。このために、△R−Hsig,特性、即ち再
生出力のバラツキが素子間に生ずる。
(iii) バイアス磁界HBを印加することによつて、
低磁界感度を上げることができるが、逆に、
HBの素子間におけるバラツキの影響を受け易
くなる。
本発明は、素子構造をプレーナ・ホール効果型
とし、更に磁化Mの臨界反転現象を利用すること
によつて、上記した実用上の問題を改善するとと
もに、デジタル処理し易い再生出力波形が得られ
る様にしたMR素子を提供することを目的とする
ものである。
以下、本発明に係るMR素子の動作原理及び実
施例について詳説する。
第3図aに、プレーナ・ホール効果型MR素子
の1実施例を示す。一軸磁気異方性を有する強磁
性体膜4の磁化容易軸方向(X軸方向)10に検
出電流isを流す様に端子5及び端子6を設け、強
磁性体膜4の磁化困難軸方向(Y軸方向)11に
バイアス磁界HBを印加する為にバイアス電流IB
を流す導体9を強磁性体膜4の上側又は下側に絶
縁層を介して設け、信号磁界Hsigが磁化容易軸
方向に印加される様に構成されている。第3図b
は第3図aに於ける検出電流is,バイアス磁界
HB、磁化M、磁化容易軸及び磁化困難軸の方向
についての関係を示す図であり、角θは磁化Mが
X軸(磁化容易軸)となす角である。
第3図aの構造のMR素子に於いて信号磁界が
印加されない時(Hsig=0)には、IBを変化(即
ち、HBを変化)させると、端子7と端子8の間
に次式で表わされる電圧Vが発生し、第4図に示
した曲線が得られる。
ここに、複合は磁化の回転方向が時計回りであ
るか、反時計回りであるかによつて生ずるもので
あり、第4図に於いて、符号+は曲線eに、符号
−は曲線fに対応する。(3)式に於いてHsatは飽
和磁界(異方性磁界Hkと反磁界Hdの和)を表わ
し、△R0は磁気抵抗変化の最大値と最小値の差
である。またV0はV0=is・△R0であり、第4図
の図中の線分1 2に対応する。
一軸磁気異方性を有する強磁性体は一斉磁化回
転模型の理論によつて良く説明されることが知ら
れているので、一斉磁化回転の理論に基いて本発
明になるMR素子の動作特性を説明する。第5図
は一斉磁化回転の理論に於いて得られるアストロ
イド曲線で、印加磁界H→=(Hx,Hy)を変化さ
せた時、磁化ベクトルM→が不連続回転を起こす臨
界曲線であり、次の式で表わされる。
(Hx/Hsat2/3+(Hy/Hsat)2/3=1 ……(4) ここに、Hx,Hyは、それぞれ磁界ベクトルH→
の磁化容易軸方向(X軸方向)、磁化困難軸方向
(Y軸方向)の成分である。
第3図aのMR素子に於いて、磁化困難軸方向
にバイアス磁界HBを、 を満たす様に印加すると、バイアス磁界HBは、
第5図に於いて、Hsatで規格化してベクトルOB→
で表わされ、この時磁化ベクトルMはベクトルM→
又はM→2の状態になつていて、磁化容易軸となす
角θは、それぞれθ1=π/4,θ2=3/4πとなる。
磁 気抵抗変化は(3)式より となり、第4図に於ける点A1,点A2に対応する。
この状態にあるMR素子に磁化容易軸方向(X軸
方向)の磁界Hxが印加されると、合成磁界H→=
(Hx,HB)は、飽和磁界Hsatで規格化して、第
5図の図中のOP→ で表わされ、Hxの変化に伴なつて動点Pは直線 Hy/Hsat=1/√2 ……(8) の上を動く。直線(8)が、アストロイド曲線と交わ
る点をC,Dとし、C,Dに於けるHxの値をHt
とすると、 Ht/Hsat0.094 (点C) −0.094 (点D) ……(9) となる。次に、バイアス磁界HBの設定を式(5)と
した場合に於いて磁界Hxに対する磁化ベクトル
M→の向きθの変化を説明する。
Hx=0とき磁化ベクトルM→が、θ=π/4の向き にあつた状態よりHxを正に増大させてゆくと、
角θは連続的に減少し、逆に負の方向にHxが減
少すると、θは連続的に増加する。そして点Pが
点Dに至ると、不連続的に磁化の向きが変化し、
第5図の図中のM→3の状態になる。一方、初期状
態Hx=0,θ=3/4πの磁化状態(M→2)より、 より、Hxを変化させる場合、Hx/Hsat0.094
即ち、第5図に於いて、動点Pが点Cを左より右
へ通過するとき、点Cに於いて磁化反転が生ず
る。この様子を第6図aに角θをHx/Hsatの関
数として示し、角θの変化に伴なう磁気抵抗変化
をHx/Hsatの関数として第6図bに示した。こ
れらの図に明らかな如く、ヒステリシスが存在す
る。このヒステリシスは不連続的な磁化反転が臨
界曲線(アステロイド曲線)上で起こることによ
つて生ずるものである。
特に注目すべき点は、第6図bに於いて、磁化
反転による磁気抵抗変化の大きさ△Rtは図中の
EF又は′′(=EF)に対応し、 (△R)t0.9△R0 で、磁気抵抗変化の最大値△R0の9割にも達し、
しかも臨界反転が起こる磁界Ht/Hsatが、 Ht/Hsat0.094 ……(10) と十分に小さい、即ち、極めて高感度であるとい
う点である。更に、第6図bに示した様にヒステ
リシスが存在する為、例えば、磁界Hxが、 Hx/Hsat>0.094(Hx/Hsat<−0.094)にな
つた後は、Hx/Hsat<−0.094(Hx/Hsat>
0.094となるまでは磁化反転が生じないので、ノ
イズとしてのHxの変動の影響を受けにくく、磁
界Hxに対応する矩形波状の電圧Vを安定に取り
出すことができる。以上の動作原理に基き、第3
図aに示したMR素子の磁化容易軸方向(X軸方
向)に信号磁界Hsigを印加した場合、出力電圧
Vは、第7図に示した様に矩形波をなす。
以上は、一斉磁化回転の理論に基いて説明を行
なつてきたが、実際のMR素子では、必ずしも磁
化は一斉磁化回転をするとは限らない。式(5)のバ
イアス磁界、即ち第5図の図中OB→=h→の磁界が
印加されている時、磁区分裂が生じていて、例え
ば磁化M→がθ1近傍の方向に向いている部分〔〕
とθ2近傍の方向に揃つている部分〔〕が第3図
aのMR素子に存在している場合がある。第3図
中の検出端子7−8よりみた磁気抵抗変化は −0.5≦△R/△R0≦0.5 ……(11) の範囲にあり、第4図に於いてみれば、線分
A1A2上の或る一点に対応する状態になつている。
この様な状態のMR素子に信号磁界Hsig Hsig=H0sin2πft ……(12) が印加されると、H0>|Ht|ならば、Hsig=|
Ht|となつた時に、すべての磁化はほゞベクト
ルM4向き即ち、角θ4の向きに揃い、またHsig=
|Ht|となつた時は、θ3の向きに揃う。一担、
磁化の向きが一方向に揃えば、バイアス磁界を式
(5)に保つている限り、H0>|Ht|の信号磁界に
対して、一斉磁化回転の理論に於いて得られる第
7図の矩形波信号電圧に、ほゞ一致する出力電圧
Vが実測される。当然のことながら、第6図bに
相当するヒステリシスも実測される。
H0<|Ht|ならば、磁区分裂の影響は著しく
検出素子として正常に動作しないが、バイアス磁
界HBが式(5)の値に設定されている時、臨界反転
磁界|Ht|は、飽和磁界Hsatの約1/10という小
さな値であるので、実用上特に問題とならない。
即ち、信号磁界Hsigの振幅H0の大きさに合わせ
て、MR素子の材料、形状を選定し H0>|Ht| を満たす様にすることは、HtがHsatに比べて一
桁小さい為に、容易に実現できるので実用上、支
障にはならない。
以上は、矩形波の波高値が、ほゞ最大となる場
合、即ち、バイアス磁界を式(5)の値に設定した場
合に限定して説明したが、前述の説明より明らか
な如く、困難軸方向のバイアス磁界HBが |HB|/Hsat<1 を満せば、容易軸方向の信号磁界Hsigに対して、
第7図と同様の矩形波出力Vが検出される。しか
しながら、|HB|/Hsatが、小さすぎても、大
きすぎても信号電圧Vの波高値は減少するので、
実験結果より、 0.1≦|HB|/Hsat≦0.95 とするのが妥当である。
本発明に係るプレーナ・ホール効果型MR素子
の特徴をまとめて、以下に述べる。
検出信号電圧の波形は矩形波をなす為、デジ
タルな信号処理容易となる。
磁化Mの回転磁化過程を利用している為、信
号磁界に対する応答速度が速く、直流より数
MHzの交流まで応答する。
検出信号電圧の波高値は、磁気抵抗効果を有
する強磁性体膜の磁気特性及び磁気抵抗効果特
性によつて定まるので、信号磁界に依存せず一
定である。第8図示す様に波高値の異なる一連
の信号磁界Hsigに対して、常に波高値が一定
した矩形波状の出力信号を安定して得ることが
できるので、従来のMR素子に見られた検出出
力の変動に対する問題を解消することができ
る。
信号磁界の絶対値|Hsig|が臨界反転磁界
の絶対値|Ht|を越えない時には磁化反転を
生じないので、第8図及び第9図に示した実施
例に明らかな如く、出力値は変化せず、その前
の状態を保持するという特徴を有し、その為に
Hsigのノイズ成分に対する影響を受けないと
いう特徴をも有する。この点に於いても、従来
のMR素子より優れた特性を有している。
臨界反転磁界Htの値は直流バイアス磁界HB
によつて可変でき、又飽和磁界Hsatによつて
も可変できるので、Htの値を選択することに
よつて特定のHsigにのみ感応させることがで
き、同時にメモリ効果を持つているという特徴
を有する。
の項目に関連して、Htを小さくすること
が容易であるので低磁界に対する感度も極めて
高い。
再生出力の波高値は検出電流isに比例するの
で、容易に調整できる。
再生出力は素子の幅(出力端子方向の幅で第
3図aに於けるw)に基本的に依存しないの
で、狭小トラツク化が可能である。
再生出力値の温度変化は、検出電流isが一定
の場合には、磁気抵抗変化△Rのみに依存する
ので、極めて小さい。これは、第3図aのMR
素子の構造より明らかな如く、検出電流方向の
抵抗R即ち端子5−6間の抵抗Rは検出信号出
力端子7−8に寄与しないので、再生出力は(3)
式に於ける磁気抵抗△R0の温度変化のみに依
存し、△R0の温度係数が例えばNi−20%Feパ
ーマロイでは概略1.8×10-3-1と十分に小さ
いことによるものである。
当MR素子は、以上の特徴を有し、従来のMR
素子に於ける問題を解決したのみならず、新たな
技術的効果を奏するものである。
以上は、バイアス磁界HBの印加手段として、
バイアス電流IBに依る実施例についての説明であ
つたが、次に他の実施例について詳説する。バイ
アス磁界HBをMR素子に印加する手段として、
硬質磁性体膜をMR素子の上側又は下側に設けた
場合を第10図に示した。第10図に於いて、硬
質磁性体膜10をY軸方向(磁化困難軸方向)に
磁化して、MR素子4にバイアス磁界HBを印加
する。このMR素子に於いても、第3図aの電流
バイアスによるMR素子と全く同様の特性を有す
る。硬質磁性体膜によるバイアス方法は、電流バ
イアス法に比べて、バイアス電流を必要としない
点に関して、実用上有利である。
又、バイアス磁界HBを印加する手段として、
永久磁石を用いることができるが、この場合、永
久磁石をMR素子の外部に配置し、永久磁石の漏
洩磁界がMR素子の磁化困難軸方向に印加される
ように、調整することによつて、第10図のMR
素子と同様、電流バイアス法のMR素子と同じ特
性を有することが、確認された。
永久磁石によるバイアス方法も、バイアス電流
を要さないという点で優れている。
次に、上記の3つのバイアス方法のいずれの素
子に於いても、検出電流端子と、出力端子を入れ
換えても、全く同じ動作特性を示すことは前記し
た動作原理より明らかである。即ち、第11図に
示す様に検出電流isの方向を磁化困難軸方向とし
た場合には、第3図a又は第10図のMR素子と
基本的に異なる点は検出電流の方向と、出力端子
の方向が直交関係を保ちながら、90゜だけ回転し
たことになるので、信号電圧Vについては、式(3)
に於いて、角θをπ/2+θ又はπ/2−θとした式に なる。即ち、 V/V0=△R/△R0=±cosθsinθ と表わすことができ、式(3)と全く同等となる。
この様に、検出電流端子と検出信号出力端子
は、入れ換えることができ、しかもその基本的特
性は全く同等であるので、目的に応じて使い分け
ることが可能である。
本発明に係るプレーナ・ホール効果型MR素子
は、磁化の臨界反転に基く、ヒステリシスを利用
した素子である為、前述の如く従来のMR素子に
ない優れた特性を有し、この特性を生かした種々
の応用が期待される。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のMR素子の動作原理図である。
第2図は従来のMR素子に於ける△RとHsigの関
係図である。第3図から第9図はプレーナ・ホー
ル効果型MR素子に関する図である。第3図aは
プレーナ・ホール効果型MR素子の1実施例を示
す要部構成図である。第3図bは第3図aに示す
MR素子のHB,Hsig,is,異方性軸とX軸、Y軸
の関係図である。第4図は△RとHyの関係図で
ある。第5図はアストロイド曲線と、
【式】に於ける磁化反転の説明図で ある。第6図aはθとHxの関係図である。第6
図bは△RとHxの関係図である。第7図は正弦
波の信号磁界Hsigとそれに対する出力電圧Vを
示す説明図である。第8図は振幅の異なる一連の
信号磁界Hsigとそれに対する出力電圧Vを示す
説明図である。第9図はノイズを含み且つ振幅の
異なる一連の信号磁界Hsigとそれに対する出力
電圧Vを示す説明図である。第10図は硬質磁性
体によるバイアス法の実施例の構成図である。第
11図a,bは磁化困難軸方向にisを流した場合
の実施例の構成図である。 1,4……強磁性膜、5,6……端子、7,8
……出力端子、10……磁化容易軸、11……磁
化困難軸、9……バイアス磁界HB印加用導体、
12……硬質磁性体。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一軸磁気異方性を有する強磁性体膜と、 該強磁性体膜の磁化困難軸方向に直流バイアス
    磁界を印加する手段と、 前記強磁性体膜の磁化容易軸方向若しくは磁化
    困難軸方向にセンシング電流を供給する手段と、 該センシング電流の供給方向と直交する方向の
    前記強磁性体膜の両端に設けられた出力電圧端子
    と、 前記強磁性体膜の磁化容易軸方向から信号磁界
    を供給し、該信号磁界による磁化反転現象に基づ
    いて前記出力電圧端子から矩形波出力信号を取り
    出す手段を備えてなることを特徴とする磁気抵抗
    効果素子。 2 前記直流バイアス磁界を印加する印加手段と
    して永久磁石を用いた特許請求の範囲第1項記載
    の磁気抵抗効果素子。 3 前記直流バイアス磁界を印加する手段とし
    て、前記強磁性体膜の上層若しくは下層に硬質磁
    性体膜を設けた特許請求の範囲第1項記載の磁気
    抵抗効果素子。 4 前記直流バイアス磁界を印加する手段とし
    て、前記強磁性体膜の上層若しくは下層に電気絶
    縁層を介して導体層を設け、該導体層に電流を流
    すようにした特許請求の範囲第1項記載の磁気抵
    抗効果素子。 5 前記強磁性体膜の磁化困難軸方向に有効に印
    加されるバイアス磁界HBの大きさを、前記強磁
    性体膜の飽和磁界をHSとするとき、0.1×HS以上
    で0.95×HS以下とした特許請求の範囲第1項、第
    2項、第3項又は第4項記載の磁気抵抗効果素
    子。
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Publication number Publication date
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