JP2601850B2 - 磁気的再生装置 - Google Patents
磁気的再生装置Info
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- JP2601850B2 JP2601850B2 JP383588A JP383588A JP2601850B2 JP 2601850 B2 JP2601850 B2 JP 2601850B2 JP 383588 A JP383588 A JP 383588A JP 383588 A JP383588 A JP 383588A JP 2601850 B2 JP2601850 B2 JP 2601850B2
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- magnetic
- frequency
- signal
- magnetic field
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-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B5/00—Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
- G11B5/127—Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
- G11B5/33—Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only
- G11B5/332—Structure or manufacture of flux-sensitive heads, i.e. for reproduction only; Combination of such heads with means for recording or erasing only using thin films
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Magnetic Heads (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は磁気記録媒体に記録された信号を再生する装
置に係り、特に磁気記録媒体からの信号磁界を磁性体の
高周波特性の変化として検出して再生を行なう磁気的再
生装置に関する。
置に係り、特に磁気記録媒体からの信号磁界を磁性体の
高周波特性の変化として検出して再生を行なう磁気的再
生装置に関する。
(従来の技術) 磁気記録媒体に記録された信号を再生する装置におい
て、高密度記録再生に極めて適した方式として、磁気記
録媒体に記録された信号に基づく信号磁界を、磁性体の
高周波特性の変化、特に高周波透磁率の実部μ′および
その虚部μ″の変化を利用して再生を行なう方式が知ら
れている(特開昭58−122602号公報)。
て、高密度記録再生に極めて適した方式として、磁気記
録媒体に記録された信号に基づく信号磁界を、磁性体の
高周波特性の変化、特に高周波透磁率の実部μ′および
その虚部μ″の変化を利用して再生を行なう方式が知ら
れている(特開昭58−122602号公報)。
第4図はこの方式に基づく磁気的再生装置に従来技術
による構成を示したものであり、磁性体41と結合したコ
イル42およびコンデンサ43により構成される共振回路に
高周波発振器44からコンデンサ45を介して高周波信号を
供給し、磁気記録媒体49からの信号磁界による磁性体41
の高周波透磁率の変化に応じた共振回路の高周波信号出
力の変化を、ダイオード46,コンデンサ47および抵抗48
により構成されるピーク検波回路によって検出し、磁気
記録媒体49に記録された信号に対応した再生出力Voutを
得るものである。
による構成を示したものであり、磁性体41と結合したコ
イル42およびコンデンサ43により構成される共振回路に
高周波発振器44からコンデンサ45を介して高周波信号を
供給し、磁気記録媒体49からの信号磁界による磁性体41
の高周波透磁率の変化に応じた共振回路の高周波信号出
力の変化を、ダイオード46,コンデンサ47および抵抗48
により構成されるピーク検波回路によって検出し、磁気
記録媒体49に記録された信号に対応した再生出力Voutを
得るものである。
ここで、磁気記録媒体49上の記録トラックの長手方向
をx,媒体面に垂直な方向をy,記録トラックの幅方向をz
とする。磁性体41は膜面内z方向に磁化容易軸が存在
し、磁性体41と結合するコイル42を流れる高周波電流I
RFはz方向となる。その結果、コイルから発生する高周
波磁界HRFが磁性体41に加わる方向はy方向となり、信
号磁界Hsの加わる方向と同方向になる。
をx,媒体面に垂直な方向をy,記録トラックの幅方向をz
とする。磁性体41は膜面内z方向に磁化容易軸が存在
し、磁性体41と結合するコイル42を流れる高周波電流I
RFはz方向となる。その結果、コイルから発生する高周
波磁界HRFが磁性体41に加わる方向はy方向となり、信
号磁界Hsの加わる方向と同方向になる。
その結果、外部磁界Hに対する高周波透磁率μ′また
はμ″の変化は、第5図に示すようになる。しかし、第
5図に示すμ′−H曲線あるいはμ″−H曲線を利用し
て信号磁界Hsの高感度な検出を行なう場合、曲線の傾き
が急峻な部分を利用するように信号磁界Hsにバイアス磁
界Hbを加える必要がある。すなわち、バイアス磁界Hbを
加えることで、信号磁界Hsに応じて大きな高周波透磁率
の変化△μが得られる。
はμ″の変化は、第5図に示すようになる。しかし、第
5図に示すμ′−H曲線あるいはμ″−H曲線を利用し
て信号磁界Hsの高感度な検出を行なう場合、曲線の傾き
が急峻な部分を利用するように信号磁界Hsにバイアス磁
界Hbを加える必要がある。すなわち、バイアス磁界Hbを
加えることで、信号磁界Hsに応じて大きな高周波透磁率
の変化△μが得られる。
バイアス磁界Hbを加えることなく、急峻なμ′変化ま
たはμ″変化を得るには、一例として第6図に示す方法
が考えられる。
たはμ″変化を得るには、一例として第6図に示す方法
が考えられる。
第4図ではコイル42の磁性体41との結合部が水平に形
成されていたのに対し、第6図では斜めに形成されてい
る。すなわち、コイル42から発生する高周波磁界HRFは
磁性体41に対して、磁気記録媒体49面に垂直な基板40面
上で媒体49上の記録トラックの幅方向(z方向)に対し
て斜めの方向に加わり、記録媒体49からの信号磁界(記
録媒体49に記録されている信号に基づく磁界)Hsが磁性
体41に加わるy方向(基板上で記録トラックの幅方向に
垂直な方向)とθとなる角度で斜交している。
成されていたのに対し、第6図では斜めに形成されてい
る。すなわち、コイル42から発生する高周波磁界HRFは
磁性体41に対して、磁気記録媒体49面に垂直な基板40面
上で媒体49上の記録トラックの幅方向(z方向)に対し
て斜めの方向に加わり、記録媒体49からの信号磁界(記
録媒体49に記録されている信号に基づく磁界)Hsが磁性
体41に加わるy方向(基板上で記録トラックの幅方向に
垂直な方向)とθとなる角度で斜交している。
第7図は高周波発振器44の発振周波数=600MHzにお
けるμ″−H曲線のθ依存性を実測した結果を示したも
のである。同図は4×4mm2の膜面積を有し厚さ0.1mmのN
iFe膜についての結果である。θ=30゜〜60゜の範囲
で、H=0を中心として比較的広範囲にわたりHに対し
てμ″が線型に変化するので、バイアス磁界Hbを加える
ことなく高感度な高周波透磁率の変化が得られる。
けるμ″−H曲線のθ依存性を実測した結果を示したも
のである。同図は4×4mm2の膜面積を有し厚さ0.1mmのN
iFe膜についての結果である。θ=30゜〜60゜の範囲
で、H=0を中心として比較的広範囲にわたりHに対し
てμ″が線型に変化するので、バイアス磁界Hbを加える
ことなく高感度な高周波透磁率の変化が得られる。
一方、狭トラック幅記録信号の再生を行なうには、ト
ラック幅に応じて極磁幅を狭める必要がある。この場
合、単層磁性膜を用いた磁極では、高密度の磁壁が発生
し易く高透磁率が得られ難いのに対して、磁性層と非磁
性層を交互に積層した多層構造の磁極では、第8図に示
すように非磁性層を介して隣り合う磁性層同士の磁化が
H=0において互いに約180゜異なる方向を向くことに
より磁壁密度を低減でき高透磁率が得られ易い。その結
果、高周波透磁率の高感度な変化は、このような多層構
造の磁極により実現できる。
ラック幅に応じて極磁幅を狭める必要がある。この場
合、単層磁性膜を用いた磁極では、高密度の磁壁が発生
し易く高透磁率が得られ難いのに対して、磁性層と非磁
性層を交互に積層した多層構造の磁極では、第8図に示
すように非磁性層を介して隣り合う磁性層同士の磁化が
H=0において互いに約180゜異なる方向を向くことに
より磁壁密度を低減でき高透磁率が得られ易い。その結
果、高周波透磁率の高感度な変化は、このような多層構
造の磁極により実現できる。
(発明が解決しようとする課題) しかし、バイアス磁界Hbを加えることなく再生を行な
うため高周波磁界HRFと信号磁界Hsの方向のなす角θを3
0〜60゜に設定した場合、前述した多層構造の磁極を用
いると以下に述べる問題点が生じる。
うため高周波磁界HRFと信号磁界Hsの方向のなす角θを3
0〜60゜に設定した場合、前述した多層構造の磁極を用
いると以下に述べる問題点が生じる。
第6図に示した磁気的再生装置においては、信号磁界
Hsにより高周波透磁率等の高周波特性が変化する磁性体
の磁化回転方向を一定にすることが安定な再生を行なう
上で望まれる。例えば第2図に示した特性は、磁性体を
磁化困難軸の方向に飽和後、磁界を減じた場合に、磁化
Mが第9図(a)に示すように高周波磁界HRFの方向に
回転したときの特性であるが、磁化Mが第9図(b)に
示すように高周波磁界HRFと逆方向に回転した場合の
μ″−H曲線は、第7図とはμ″軸を中心として対称の
曲線となる。このようにμ″−H曲線が第7図の曲線と
なったり、それと対称の曲線となったりすると、再生出
力Voutが著しく不安定となる。従って、磁化Mの回転方
向を一定に保つことが望まれる。
Hsにより高周波透磁率等の高周波特性が変化する磁性体
の磁化回転方向を一定にすることが安定な再生を行なう
上で望まれる。例えば第2図に示した特性は、磁性体を
磁化困難軸の方向に飽和後、磁界を減じた場合に、磁化
Mが第9図(a)に示すように高周波磁界HRFの方向に
回転したときの特性であるが、磁化Mが第9図(b)に
示すように高周波磁界HRFと逆方向に回転した場合の
μ″−H曲線は、第7図とはμ″軸を中心として対称の
曲線となる。このようにμ″−H曲線が第7図の曲線と
なったり、それと対称の曲線となったりすると、再生出
力Voutが著しく不安定となる。従って、磁化Mの回転方
向を一定に保つことが望まれる。
しかし、多層構造の磁極では、前述したように、非磁
性層を介して隣り合う磁性層同士の磁化はH=0で互い
に180゜異なる方向を向くため、信号磁界Hsによる磁化
回転の方向は、一方の磁性層では右回転(第9図(a)
に対応)、他方の磁性層では左回転(第9図(b)に対
応)となる。その結果、HRFとHSとなす角θが30〜60゜
の場合、安定した高感度な再生出力を得ることが困難に
なる。
性層を介して隣り合う磁性層同士の磁化はH=0で互い
に180゜異なる方向を向くため、信号磁界Hsによる磁化
回転の方向は、一方の磁性層では右回転(第9図(a)
に対応)、他方の磁性層では左回転(第9図(b)に対
応)となる。その結果、HRFとHSとなす角θが30〜60゜
の場合、安定した高感度な再生出力を得ることが困難に
なる。
(課題を解決するための手段) 本発明に係る磁気的再生装置は、磁気記録媒体に記録
された信号に基づく信号磁界を受けて高周波特性が変化
する磁性体を、磁性層と非磁性層を交互に積層した多層
構造とし、さらに、非磁性層を介して隣り合う磁性層同
士の磁気特性、その中で特に飽和磁化と異方性磁界のど
ちらか一方または両者が異なるように構成したことを特
徴とする。
された信号に基づく信号磁界を受けて高周波特性が変化
する磁性体を、磁性層と非磁性層を交互に積層した多層
構造とし、さらに、非磁性層を介して隣り合う磁性層同
士の磁気特性、その中で特に飽和磁化と異方性磁界のど
ちらか一方または両者が異なるように構成したことを特
徴とする。
(作用) 磁性層と非磁性層を交互に積層した多層構造の磁極で
は、信号磁界に応じて非磁性層を介して隣り合う磁性層
の一方の磁化は右回転し、逆に、他方の磁化は左回転す
る。この場合、非磁性層を介して隣り合う磁性層同士の
磁気特性が異なると、主にどちから一方、すなわち磁化
が右回転または左回転する磁性層だけから信号磁界に基
づく高周波特性の変化を生じせしめることが可能であ
る。その結果、HRFとHsのなす角θ30゜〜60゜に設定し
ても、多層構造の磁極を用いて高感度な再生ができる。
は、信号磁界に応じて非磁性層を介して隣り合う磁性層
の一方の磁化は右回転し、逆に、他方の磁化は左回転す
る。この場合、非磁性層を介して隣り合う磁性層同士の
磁気特性が異なると、主にどちから一方、すなわち磁化
が右回転または左回転する磁性層だけから信号磁界に基
づく高周波特性の変化を生じせしめることが可能であ
る。その結果、HRFとHsのなす角θ30゜〜60゜に設定し
ても、多層構造の磁極を用いて高感度な再生ができる。
(実 施 例) 第1図は本発明の一実施例に係る磁気的再生装置の再
生ヘッド部分の構成を示したものであり、磁性体11と結
合したコイル12およびコンデンサ13により共振回路(高
周波回路)を構成し、この共振回路に高周波発振器14か
らコンデンサ15を介して高周波信号を供給し、磁気記録
媒体19からの信号磁界により磁性体11の高周波透磁率の
変化に応じた共振回路の高周波信号出力の変化を検出回
路、例えばダイオード16、コンデンサ17および抵抗18に
より構成されるピーク検波回路によって検出して、磁気
記録媒体19に記録された信号に対応した再生出力Voutを
得る。
生ヘッド部分の構成を示したものであり、磁性体11と結
合したコイル12およびコンデンサ13により共振回路(高
周波回路)を構成し、この共振回路に高周波発振器14か
らコンデンサ15を介して高周波信号を供給し、磁気記録
媒体19からの信号磁界により磁性体11の高周波透磁率の
変化に応じた共振回路の高周波信号出力の変化を検出回
路、例えばダイオード16、コンデンサ17および抵抗18に
より構成されるピーク検波回路によって検出して、磁気
記録媒体19に記録された信号に対応した再生出力Voutを
得る。
ここで、コイル12の磁性体11との結合部は斜めに形成
されている。すなわちコイル12から発生する高周波磁界
HRFは磁性体11に対して、磁気記録媒体19面に垂直な基
板10面上で媒体19上の記録トラック20の幅方向(z方
向)に対して斜めの方向に加わり、記録媒体19からの信
号磁界(記録媒体19に記録されている信号に基づく磁
界)Hsが磁性体11に加わるy方向(基板19上で記録トラ
ック20の幅方向に垂直な方向)となるθなる角度で斜交
している。
されている。すなわちコイル12から発生する高周波磁界
HRFは磁性体11に対して、磁気記録媒体19面に垂直な基
板10面上で媒体19上の記録トラック20の幅方向(z方
向)に対して斜めの方向に加わり、記録媒体19からの信
号磁界(記録媒体19に記録されている信号に基づく磁
界)Hsが磁性体11に加わるy方向(基板19上で記録トラ
ック20の幅方向に垂直な方向)となるθなる角度で斜交
している。
一方、磁性体11は第2図に示すように磁性層と非磁性
層を交互に積層した多層構造により構成される。第2図
では、一例として4層の磁性層から成る場合を示す。こ
こで、信号磁界による磁化回転方向が同一である磁性層
111と磁性層113は磁気特性(特に飽和磁化4πMsや異方
性磁界Hk)が同一の磁性膜(NiFe合金膜、アモルファス
合金膜、Fe系合金膜等)により構成され、信号磁界によ
る磁化回転方向が磁性層111や磁性層113と異なる。磁性
層112と磁性層114は、磁気特性が磁性層111や磁性層113
とは異なる磁性膜により構成される。磁性層112と磁性
層114は、磁気特性が異なれば磁性層111や磁性層113と
同組成の合成膜でも差支えない。黒色で示した非磁性層
115〜非磁性層117は、Al2O3やSiO2等により構成され
る。
層を交互に積層した多層構造により構成される。第2図
では、一例として4層の磁性層から成る場合を示す。こ
こで、信号磁界による磁化回転方向が同一である磁性層
111と磁性層113は磁気特性(特に飽和磁化4πMsや異方
性磁界Hk)が同一の磁性膜(NiFe合金膜、アモルファス
合金膜、Fe系合金膜等)により構成され、信号磁界によ
る磁化回転方向が磁性層111や磁性層113と異なる。磁性
層112と磁性層114は、磁気特性が磁性層111や磁性層113
とは異なる磁性膜により構成される。磁性層112と磁性
層114は、磁気特性が異なれば磁性層111や磁性層113と
同組成の合成膜でも差支えない。黒色で示した非磁性層
115〜非磁性層117は、Al2O3やSiO2等により構成され
る。
このように磁性体11とコイル12を構成すると、ヘッド
感度に対応するH=0におけるμ′−H曲線の傾きd
μ′/dHとμ″−H曲線の傾きdμ″/dHは、第3図に示
すような高周波発振器14の発振周波数()依存性を呈
す。第3図(a)は磁性層111と113におけるdμ′/dH
とdμ″/dHの依存性であり、第3図(b)は磁性層1
12と114におけるdμ′/dHとdμ″/dHの依存性であ
る。これらの曲線はH=0における強磁性共鳴特性とお
よそ一致する。すなわち、dμ′/dHの絶対値は
Oで、dμ″/dHの絶対値はKで大きな値を示
す。ここでKは強磁性共鳴周波数であり、Kおよび
Oは γ:ジャイロマグネティック比 Ms:飽和磁化 λ:制動定数 Hk:異方性磁界 と表現される。なお、磁性層111と磁性層113におけるd
μ′/dHの符号と磁性層112と磁性層114における符号は
逆であり、磁性層111と磁性層113では<Kでdμ′
/dH>0、>Kでdμ′/dH<0であるのに対して、
磁性層112と磁性層114では<Kでdμ′/dH<0、
>Kでdμ′/dH>0となる。dμ″/dHについても
同様な符号の反転を生じる。そこで、μ′の変化を利用
する場合には、例えば<Oを満足するような磁気特
性を持つ磁性膜により磁性層111と磁性層113を構成し、
>Kを満足するような磁気特性を持つ磁性膜により
磁性層112と磁性層114を構成することで、磁性層111〜
磁性層114のdμ′/dHの符号を一致させることができ、
その結果、高感度な再生が可能となる。一方、μ″の変
化を利用する場合には、例えばKを満足するよう
な磁気特性を持つ磁性膜により磁性層111と磁性膜113を
構成し、がKとは大きく異なるような磁気特性を持
つ磁性層により磁性層112と磁性層114を構成すること
で、主に磁性層111と磁性層113からだけのμ″変化を利
用でき、その結果、高感度な再生が可能となる。なお、
以上述べてきた磁性特性としては、4πMs、Hk、λ、γ
の4種類が挙げられる。この中で特に4πMs、Hkが、合
成組成や作製条件により容易に変えることができる。
感度に対応するH=0におけるμ′−H曲線の傾きd
μ′/dHとμ″−H曲線の傾きdμ″/dHは、第3図に示
すような高周波発振器14の発振周波数()依存性を呈
す。第3図(a)は磁性層111と113におけるdμ′/dH
とdμ″/dHの依存性であり、第3図(b)は磁性層1
12と114におけるdμ′/dHとdμ″/dHの依存性であ
る。これらの曲線はH=0における強磁性共鳴特性とお
よそ一致する。すなわち、dμ′/dHの絶対値は
Oで、dμ″/dHの絶対値はKで大きな値を示
す。ここでKは強磁性共鳴周波数であり、Kおよび
Oは γ:ジャイロマグネティック比 Ms:飽和磁化 λ:制動定数 Hk:異方性磁界 と表現される。なお、磁性層111と磁性層113におけるd
μ′/dHの符号と磁性層112と磁性層114における符号は
逆であり、磁性層111と磁性層113では<Kでdμ′
/dH>0、>Kでdμ′/dH<0であるのに対して、
磁性層112と磁性層114では<Kでdμ′/dH<0、
>Kでdμ′/dH>0となる。dμ″/dHについても
同様な符号の反転を生じる。そこで、μ′の変化を利用
する場合には、例えば<Oを満足するような磁気特
性を持つ磁性膜により磁性層111と磁性層113を構成し、
>Kを満足するような磁気特性を持つ磁性膜により
磁性層112と磁性層114を構成することで、磁性層111〜
磁性層114のdμ′/dHの符号を一致させることができ、
その結果、高感度な再生が可能となる。一方、μ″の変
化を利用する場合には、例えばKを満足するよう
な磁気特性を持つ磁性膜により磁性層111と磁性膜113を
構成し、がKとは大きく異なるような磁気特性を持
つ磁性層により磁性層112と磁性層114を構成すること
で、主に磁性層111と磁性層113からだけのμ″変化を利
用でき、その結果、高感度な再生が可能となる。なお、
以上述べてきた磁性特性としては、4πMs、Hk、λ、γ
の4種類が挙げられる。この中で特に4πMs、Hkが、合
成組成や作製条件により容易に変えることができる。
本発明によれば、狭トラック幅記録の再生に適した磁
性層と非磁性層を交互に積層した多層構造の磁極を用い
ても、非磁性層を介して隣り合う磁性層同士の磁気特性
を変えることにより、バイアス磁界を用いることなく高
感度な再生を行なうことができる。
性層と非磁性層を交互に積層した多層構造の磁極を用い
ても、非磁性層を介して隣り合う磁性層同士の磁気特性
を変えることにより、バイアス磁界を用いることなく高
感度な再生を行なうことができる。
第1図は本発明の一実施例に係る磁気的再生装置の構成
図、第2図は第1図における磁性体11の詳細図、第3図
はμ′−H曲線の傾きdμ′/dHとμ″−H曲線の傾き
dμ″/dHの励振高周波周波数特性を示す図、第4図は
従来の磁気的再生装置の構成図、第5図は第4図の磁気
的再生装置における高周波透磁率の磁界依存性を示す
図、第6図はバイアス磁界の不用な従来の磁気的再生装
置の構成図、第7図は信号磁界検出用の磁性体の外部磁
界と高周波透磁率との関係を信号磁界印加方向と励振高
周波磁界印加方向となす角θを種々変えて示す図、第8
図は、多層磁性膜の各層の磁化方向を示す図、第9図は
2種の磁化回転方向を説明するための図である。 11……磁性体、12……コイル、 13,15,17……コンデンサ、 14……高周波発振器、16……ダイオード、 18……抵抗、19……磁気記録媒体、 20……記録トラック、 111,112,113,114……磁性層、 115,116,117……非磁性層。
図、第2図は第1図における磁性体11の詳細図、第3図
はμ′−H曲線の傾きdμ′/dHとμ″−H曲線の傾き
dμ″/dHの励振高周波周波数特性を示す図、第4図は
従来の磁気的再生装置の構成図、第5図は第4図の磁気
的再生装置における高周波透磁率の磁界依存性を示す
図、第6図はバイアス磁界の不用な従来の磁気的再生装
置の構成図、第7図は信号磁界検出用の磁性体の外部磁
界と高周波透磁率との関係を信号磁界印加方向と励振高
周波磁界印加方向となす角θを種々変えて示す図、第8
図は、多層磁性膜の各層の磁化方向を示す図、第9図は
2種の磁化回転方向を説明するための図である。 11……磁性体、12……コイル、 13,15,17……コンデンサ、 14……高周波発振器、16……ダイオード、 18……抵抗、19……磁気記録媒体、 20……記録トラック、 111,112,113,114……磁性層、 115,116,117……非磁性層。
Claims (2)
- 【請求項1】磁気記録媒体に記録された信号に基づく信
号磁界を受けて高周波特性が変化する磁性体と、この磁
性体に結合され、高周波信号が供給されることによって
該磁性体に高周波磁界を印加するとともに、該磁性体の
高周波特性の変化に伴って高周波信号出力が変化する高
周波回路と、この高周波回路の高周波信号出力の変化を
検出して前記磁気記録媒体に記録された信号を再生する
検出回路とを備えた磁気的再生装置において、前記磁性
体は、磁性層と非磁性層を交互に積層した多層構造を呈
し、非磁性層を介して隣り合う磁性層相互の磁気特性が
異なることを特徴とする磁気的再生装置。 - 【請求項2】磁性層相互の異なる磁気特性が飽和磁化と
異方性磁界のどちらか一方あるいは両方であることを特
徴とする請求項1記載の磁気的再生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP383588A JP2601850B2 (ja) | 1988-01-13 | 1988-01-13 | 磁気的再生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP383588A JP2601850B2 (ja) | 1988-01-13 | 1988-01-13 | 磁気的再生装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01182910A JPH01182910A (ja) | 1989-07-20 |
JP2601850B2 true JP2601850B2 (ja) | 1997-04-16 |
Family
ID=11568245
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP383588A Expired - Lifetime JP2601850B2 (ja) | 1988-01-13 | 1988-01-13 | 磁気的再生装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2601850B2 (ja) |
-
1988
- 1988-01-13 JP JP383588A patent/JP2601850B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01182910A (ja) | 1989-07-20 |
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