JPH022073B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、竪型マツフル式連続熱処理炉におけ
る炉内マツフルに関するものである。

（従来技術とその問題点） 従来、前記竪型マツフル式連続熱処理炉におけ
る炉内マツフルは、その上端部を固定点として吊
下げ方式となつている。

ところで、この炉内マツフルは、その表面がバ
ーナあるいは、電熱ヒータ等の加熱手段により高
温に曝されることと、上端部を固定点として吊下
げられ、その重量が上端部にかかるため、その板
厚は、マツフル材における高温クリープ制限応力
内で、炉操業条件等により決定され、全長にわた
つてこの決定された厚みとなつている。

したがつて、炉温が1150℃であれば、重量上の
制限からマツフル長さは７〜９ｍ程度であり、生
産量の増大に対処するために、炉の大形化（加熱
帯の延長）を図るにも制限があつた。

本発明者らは、前記従来の問題点を解決すべ
く、種々検討の結果、前記問題は、高温クリープ
制限応力の対象となる部分が、炉内マツフルの全
長にわたるものでなく、支持重量等により部分的
に異なるにもかかわらず、炉内マツフルの厚みを
全長にわたつて同一厚みとしていることに起因し
ていることを見出だした。

（前記問題点を解決すべき手段） 本発明は、前記の点に鑑みてなされたもので、
炉の加熱帯に設ける吊下げ式炉内マツフルを、板
厚の異なる複数の単位マツフルで一体化して構成
したものである。

（実施例） つぎに、本発明を一実施例である図面にしたが
つて説明する。

図において、Ｔは竪型マツフル式連続熱処理炉
を示し、加熱帯１と冷却帯１１等とからなる。

そして、加熱帯１は、炉本体２と炉内マツフル
３とからなり、炉本体２は基礎Ｇ上に起立して設
置され、その内部に設けた炉内マツフル３は、炉
本体２から上方に突出し、その端部に設けた支持
台６を、基台７上に載置することにより、上方部
を固定点として吊下げられている。

また、前記マツフル３の装入口４には、公知の
気体シールあるいはロールシールを備えたシール
装置８が配置されている一方、上方抽出口５は、
伸縮継手１０を介して冷却帯１１に接続されてい
る。なお、９はシールロールである。

そして、金属ストリツプＷは、前記シール装置
８から加熱帯１に至り、ここで炉本体２に設けた
図示しないバーナ、あるいは電熱ヒータ等の加熱
手段により間接加熱され、冷却器１１を通り、所
定の熱処理を施されて炉外に抽出される。

ところで、前記炉内マツフル３は、第２図に示
すように、たとえば、板厚が、７mm、６mm、５
mm、４mmの板厚が異なる単位マツフル３ａ，３
ｂ，３ｃ，３ｄを、最上部が最大板厚となり、か
つ、内面が同一面となるように熔接により一体化
したものである。

このように、炉内マツフル３の板厚を、上部か
ら下部にかけて順次薄くしたのは、支持重量が下
方に至るにつれて小さくなるからである。

したがつて、炉内マツフル３の最上部のみを厚
く、下部を高温クリープ制限応力のみを考慮した
均一厚みのものとしてもよい。

（発明の効果） 以上の説明で明らかなように、本発明によれ
ば、炉内マツフルを、板厚の異なる単位マツフル
からなる一体構造のものとしたため、全体の平均
厚みを従来のものより薄くし、その重量を軽減で
きる。

したがつて、炉内マツフルの長さを従来のもの
より長くでき、炉の大型化に対処することができ
る。

また、一般に、炉内マツフルは、高価な高級耐
熱鋼を使用するため、同一長さの炉内マツフルで
は、従来のものより安価なものとすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明にかかる炉内マツフルを備え
た竪型マツフル使用連続熱処理炉の要部に関する
断面図で、第２図は、炉内マツフルの一部拡大断
面図である。 １〜加熱帯、３〜炉内マツフル、３ａ，…，３
ｄ〜単位マツフル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 炉の加熱帯に設ける吊下げ式炉内マツフル
   を、板厚の異なる複数の単位マツフルからなる一
   体構造のものとしたことを特徴とする竪型マツフ
   ル式連続熱処理炉。 ２ 前記単位マツフルのうち、最上部に位置する
   単位マツフルが、最大板厚であることを特徴とす
   る前記特許請求の範囲第１項に記載の竪型マツフ
   ル式連続熱処理炉。 ３ 最上部の単位マツフルの板厚が最大で、順次
   下方になるにしたがつて板厚が減少するようにし
   たことを特徴とする前記特許請求の範囲第１項に
   記載の竪型マツフル式連続熱処理炉。