JPH0220451Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 産業上の利用分野 本考案は、気化器における異種燃料用アダプタ
の取付装置に関する。

ロ 従来技術 従来、ガソリンとＬ・Ｐ・Ｇの異種燃料を併用
する気化器においては、第１図に示すような、エ
アクリーナ１とガソリン用気化器３のエアホーン
４との間にＬ・Ｐ・Ｇ供給用のＬ・Ｐ・Ｇアダプ
タ２を介装した構成や、エアホーンの上端にＬ・
Ｐ・Ｇアダプタを連結しさらにＬ・Ｐ・Ｇアダプ
タにエアクリーナからのエアダクトが連結された
構成となつている。そして、これらＬ・Ｐ・Ｇア
ダプタ２とガソリン用気化器３のエアホーン４
は、第２図及び第３図に示すような方法で締め付
けて連結されている。第２図に示す方法は、ガソ
リン用気化器３のエアホーン４の上流部にＬ・
Ｐ・Ｇアダプタ２を嵌合し、該Ｌ・Ｐ・Ｇアダプ
タ２に螺装した締め付けボルト５を締め付けてそ
の先端をエアホーン４の外周に押圧して連結した
ものである。しかし、この方法によると、クリー
プにより締め付けボルト５が緩み、Ｌ・Ｐ・Ｇア
ダプタ２がエアホーン４の周りを回動して設定位
置が変位したりエアホーン４との連結部において
ガタつく問題がある。また、第３図に示す方法
は、エアホーン４の上流部の中心部に支持腕６を
介してスタツトボルト固着部７を設け、該スタツ
トボルト固着部７にスタツトボルト８を螺着起立
させ、Ｌ・Ｐ・Ｇアダプタ２をエアホーン４に嵌
合した後、Ｌ・Ｐ・Ｇアダプタ２の上端に押え具
９を、スタツトボルト８に挿通して係合させ、ナ
ツト１０をスタツトボルト８に締め付けることに
より、Ｌ・Ｐ・Ｇアダプタ２をエアホーン４に連
結したものである。しかしこの方法においては、
支持腕６、スタツトボルト固着部７、スタツトボ
ルト８、押え具９が吸気に対する抵抗を増大さ
せ、気化器の性能に悪影響を与える問題がある。

ハ 考案の目的 本考案は前記に鑑み、前記のようなＬ・Ｐ・Ｇ
アダプタ、その他異種燃料用アダプタの設定位置
の変位や脱落を防止でき、しかも吸気に対する抵
抗がない異種燃料用アダプタの取付装置を提案す
ることを目的とするものである。

ニ 考案の構成 本考案は前記の目的を達成するために、エアホ
ーン４の上部に異種燃料用アダプタ２を連通的に
嵌合連結するものにおいて、下部外周に、周方向
への係合面と下方向への係合面を有する係合溝２
ｃを形成した異種燃料用アダプタ２と、上部外周
に、周方向への係合面と上方向への係合面を有す
る係合溝４ｃを形成したエアホーン４と、帯状で
あつてその長手方向の両端に締め付けボルト１２
を挿通する螺着片１１ｂ，１１ｂを有すると共に
長手方向と直交する方向の１側に前記異種燃料用
アダプタ２の係合溝２ｃに係止する係合爪１１ｄ
を突設し、他側に前記エアホーン４の係合溝４ｃ
に係止する係合爪１１ｃを突設して締め付けバン
ド１１とからなり、エアホーン４の外周に嵌合さ
れた前記異種燃料用ヨークアダプタ２の外周に前
記締め付けバンド１１を、その両係合溝２ｃ，４
ｃに係合するように巻装締着したことを特徴とす
るものである。

ホ 実施例 次に第４図乃至第６図に示すＬ・Ｐ・Ｇ用アダ
プタに適用した本考案の一実施例について説明す
る。４はガソリン用気化器３のエアホーンで、該
エアホーン４の上部に異種燃料用アダプタ２を連
通的に嵌合連結するようになつている。エアホー
ン４の上部には、外周が膨出した連結部４ａが形
成されている。該膨出状の連結部４ａの下端面に
は、一対の係合突起４ｂ，４ｂを周方向に配して
なる係合溝４ｃが、全周に対して四等分点に位置
して形成されている。２はＬ・Ｐ・Ｇアダプタの
下部には、前記エアホーン４の膨出状連結部４ａ
の外周に嵌合する被連結部２ａが形成されてい
る。該被連結部２ａは外周が膨出していると共
に、該被連結部２ａの上端面には、前記の係合突
起４ｂ，４ｂと同様の係合突起２ｂ，２ｂを形成
し、前記の係合溝４ｃと同様の係合溝２ｃが形成
されている。該係合溝２ｃは、被連結部２ａの全
周に対して四等分点で、かつ、前記エアホーン４
の係合溝４ｃに対応した位置に配置されている。

１１は締め付けバンドで、有端状のバンド本体
１１ａの両端に螺着片１１ｂ，１１ｂを一体形成
し、長手方向と直交する両側に係合爪１１ｃ，１
１ｄが一体的に突出形成されている。

該両係合爪１１ｃ，１１ｄは、Ｌ・Ｐ・Ｇアダ
プタ２をエアホーン４に嵌合して該締め付けバン
ド１１をＬ・Ｐ・Ｇアダプタ２の被連結部２ａの
外周に巻き締めた場合に、該各係合爪１１ｃ，１
１ｄが各係合溝４ｃ，２ｃに嵌合するように、係
合溝４ｃ，２ｃと同数、同間隔に設けられてい
る。しかも該両側の係合爪１１ｃと１１ｄの間隔
は、係合爪１１ｃが係合溝４ｃの上方向への係合
面４ｄに当接し、係合爪１１ｄが係合溝２ｃの下
方向への係合面２ｄに当接するように設定されて
いる。

１２は前記両螺着片１１ｂ，１１ｂに挿通する
締め付けボルト、１３は締め付けナツトである。
第６図と第７図において、１はエアクリーナ、１
４はエアダクト、１５はエアダクト１４とＬ・
Ｐ・Ｇアダプタ２を連結するバンドを示す。

尚、前記係合溝２ｃ，４ｃ及びこれに係止する
係合爪１１ｄ，１１ｃは、周方向に対して四等分
に配することなく第７図に示すように配置しても
よい。

ヘ 作用 Ｌ・Ｐ・Ｇアダプタ２を気化器のエアホーン４
に連結するには、先ずＬ・Ｐ・Ｇアダプタ２の下
部をエアホーン４の上部の外周に嵌合すると共に
両係合溝２ｃ，４ｃを軸線方向に合致するように
位置させる。次で、開口状態の締め付けバンド１
１を、その各係合爪１１ｄ，１１ｃを各係合溝２
ｃ，４ｃに嵌合しつゝＬ・Ｐ・Ｇアダプタ２の被
連結部２ａの外周に巻き、その両螺着片１１ｂ，
１１ｂに締め付けボルト１２を挿通し、該締め付
けボルト１２に締め付けナツト１３を螺着して締
め付けバンド１１を締め付ける。これにより、締
め付けバンド１１の周方向の回動は、係合爪１１
ｃがエアホーン４の係合突起４ｂ，４ｂに係止さ
れることによつて阻止され、またＬ・Ｐ・Ｇアダ
プタ２の周方向への回動は、その係合突起２ｂ，
２ｂが締め付けバンド１１の係合爪１１ｄに係止
することによつて阻止される。したがつてＬ・
Ｐ・Ｇアダプタ２は、設定されたエアホーン４と
の周方向に対する相対位置が変位することなく保
持される。また、両側に設けた係合爪１１ｃ，１
１ｄが両係合溝４ｃ，２ｃにおける上下方向の係
合面４ｄ，２ｄに係止することによつて、Ｌ・
Ｐ・Ｇアダプタ２がエアホーン４に対して上下方
向にガタつくのを防止することができる。

尚、以上はガソリン用気化器にＬ・Ｐ・Ｇ用ア
ダプタを連結する実施例について説明したが、異
種燃料を使用する機関でアダプタ方式のものであ
れば、本考案を適用することができる。

ト 考案の効果 以上のように本考案によれば、異種燃料用アダ
プタ１２を気化器側に対し、周方向の回動を確実
に阻止して連結できるので、予め設定した取り付
け位置が変位することがない。しかも、異種燃料
用アダプタ２のエアホーン４との連結部が上下方
向にガタつくのを確実に防止できる。更に、異種
燃料用アダプタ２を連結するための締め付けバン
ド１１は、異種燃料用アダプタ２内に存在しない
ので、従来のように連結具によつて吸気に対する
抵抗を増大させることがなく、気化器の性能を悪
化させることがないなど実用上有効なものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、異種燃料用アダプタを備えた気化器
の連結形態説明図、第２図及び第３図は従来装置
の各側断面図、第４図は本考案の実施例を示す分
離斜視図、第５図は連結状態の側面図、第６図は
同側断面図、第７図は他の実施例を示す斜視図で
ある。 ２……異種燃料用アダプタ、２ｂ……係合突
起、２ｃ……係合溝、２ｄ……下方向の係合面、
４……エアホーン、４ｂ……係合突起、４ｃ……
係合溝、４ｄ……上方向の係合面、１１……締め
付けバンド、１１ａ……螺着片、１１ｃ，１１ｄ
……係合爪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エアホーン４の上部に異種燃料用アダプタ２を
   連通的に嵌合連結するものにおいて、下部外周
   に、周方向への係合面と下方向への係合面を有す
   る係合溝２ｃを形成した異種燃料用アダプタ２
   と、上部外周に、周方向への係合面と上方向への
   係合面を有する係合溝４ｃを形成したエアホーン
   ４と、帯状であつてその長手方向の両端に締め付
   けボルト１２を挿通する螺着片１１ｂ，１１ｂを
   有すると共に長手方向と直交する方向の１側に前
   記異種燃料用アダプタ２の係合溝２ｃに係止する
   係合爪１１ｄを突設し、他側に前記エアホーン４
   の係合溝４ｃに係止する係合爪１１ｃを突設した
   締め付けバンド１１とからなり、エアホーン４の
   外周に嵌合された前記異種燃料用アダプタ２の外
   周に前記締め付けバンド１１を、その両係合爪１
   １ｄ，１１ｃが両係合溝２ｃ，４ｃに係合するよ
   うに巻装締着したことを特徴とする気化器におけ
   る異種燃料用アダプタの取付装置。