JPH0220283Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、水洗便器用の給水タンク等に取付け
られる手洗吐水管の取付構造に関する。

従来、手洗吐水管の取付構造は、第１図に示す
如く、取付基盤１の挿通孔１ａに継手本体２の雄
ねじ部２ａを挿入し、取付基盤１の裏面側から雄
ねじ部２ａへナツト３を締付けて継手本体２を固
定し、継手本体２の接続孔２ｂの内周面に設けら
れた環状凹溝２ｃにシールリング４を嵌着し、該
接続孔２ｂへ吐水管５の下端部を挿入し、継手本
体２に設けられたねじ孔２ｄにパツキング７を介
して螺合した抜止めビス６の先端を吐水管５の抜
止め孔５ａに挿入した構造である。しかし、前記
従来の取付構造は、抜止めビス６を吐水管５の抜
止め孔５ａへ挿入する組立作業並びに継手本体２
を取付基盤１の所定位置に取付け固定して吐水管
５の吐水口５ｂが所定位置となるようにする取付
作業に多くの作業工数を必要とする欠点があつ
た。

本考案は、上記欠点を解決するために、作業工
数の少ない手洗吐水管の取付構造の提供を目的と
する。

以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて説
明する。第２図は、本考案に係る手洗吐水管の取
付構造の第１の実施例を示す中間省略半截図であ
る。本考案の主たる改良個所は、吐水管９の下端
部が挿入される継手本体１０の接続孔１３を、継
手本体１０に収納固定された筒状パツキング１１
の貫通シール孔１１ａと、該貫通シール孔１１ａ
の内周面１１a′から貫通シール孔中心側へ挿入方
向（矢符Ａ方向）寄りに傾斜して突出する押圧舌
片１２ａ，１２ａ…とから構成した点である。該
押圧舌片１２ａ，１２ａ…を形成した抜止具１２
は、第３図Ａ，Ｂに示す如く、ステンレス鋼板等
の厚みｔのバネ鋼板からなり、外径Ｂで内径Ｃの
リング部１２ｂの内周縁部から押圧舌片１２ａが
リング部１２ｂとの交叉角度θで適宜周ピツチ毎
に突設され、吐水管９が挿入される以前の押圧舌
片１２ａ，１２ａ…の先端内径Ｄが吐水管９の外
径Ｅ（第２図参照）より小径（例えば、Ｅ＝
11mmφとしたとき、Ｂ＝16mmφ、Ｄ＝10mmφ、
ｔ＝0.4mm、θ＝30〜40゜）となるように形成さ
れている。該抜止具１２は、第２図に示す如く、
筒状パツキング１１の貫通シール孔１１ａに凹設
された環状凹溝１１ｂ内に嵌着されている。前記
抜止具１２を嵌着した筒状パツキング１１は、継
手本体１０に形成されパツキング収納段部１０ａ
に挿嵌され、継手本体１０の雄ねじ部１０ｂに締
め付けたキヤツプ１４により鍔部１１Ｃが固定さ
れている。なお、前記抜止具１２の取付構造は、
筒状パツキング１１の環状凹溝１１ｂ内に嵌着す
ることに限定するものではなく、図示省略した
が、筒状パツキング１１の上面とキヤツプ１４の
内曲鍔部１４ａの下面との間に挾持させる構造で
あつても勿論よい。

次に、第１の実施例の作用効果を組立手順に基
づいて説明する。取付基盤１の挿通孔１ａに継手
本体１０の雄ねじ部１０ｃを挿入すると共に取付
基盤１の裏面側から雄ねじ部１０ｃへナツト３を
締付けて継手本体１０を固定し、抜止具１２を嵌
着した筒状パツキング１１を継手本体１０の収納
段部１０ａへ挿入した後にキヤツプ１４を継手本
体１０の雄ねじ部１０ｃへ締付けて筒状パツキン
グ１１の鍔部１１Ｃを固定し、続けて吐水管９の
下端部を上方から接続孔１３内へ押圧入して継手
本体１０の停止段部１０ｄに当接させると共に吐
水口９ｂが所定位置となるように吐水管９を回動
調整して取付け作業を完了する。組立られた吐水
管９の挿入下端部は、筒状パツキング１１の貫通
シール孔１１ａを形成する内周面により水密状に
覆われると共に、押圧舌片１２ａ，１２ａ…によ
り強固に押圧され、仮に引抜こうとしても引抜き
力が押圧舌片１２ａ，１２ａ…を引起す力となる
ため容易に引抜くことが出来ない。

第４図は、本考案に係る手洗吐水管の取付構造
の第２の実施例を示し、前記第２図に示す実施例
と異なる所は、押圧舌片１２′ａ又は１２″ａを形
成した抜止具１２′，１２″を筒状パツキング１
１′の上下端部に外嵌すると共に、筒状パツキン
グ１１′を継手本体１０′の収納段部１０′ａへ下
側から挿入しナツト１５で締付け固定した点であ
る。第２実施例の組立手順は、抜止具１２′，１
２″を外嵌した筒状パツキング１１′を予め継手本
体１０′に収納した後、継手本体１０′を取付基盤
１に固定し、最後に吐水管９の下端部を接続孔１
３′へ押圧入して組立を完了する。

以上詳述の如く、本考案に係る手洗吐水管の取
付構造は、吐水管の下端部を継手本体の接続孔へ
押圧入するだけで簡単に接続することが出来ると
共に、吐水管を回動調節するだけで容易に吐水口
の位置調節が出来るので取付け作業工数の低減を
飛躍的に向上できる実用的効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の手洗吐水管の取付構造を示す中
間省略略半截図、第２図乃至第４図は本考案に係
る手洗吐水管の取付構造の実施例を示し、第２図
は第１の実施例を示す中間省略半截図、第３図Ａ
は抜止具の平面図、同図Ｂは同上の正面図、第４
図は第２の実施例を示す要部半截図である。 ９……吐水管、１０……継手本体、１１……筒
状パツキング、１２，１２′，１２″……抜止具。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 取付基盤に継手本体を取付け固定し、該継手
   本体に設けられた接続孔へ吐水管の下端部を挿
   入した手洗吐水管の取付構造において、前記接
   続孔が、前記継手本体の収納部に収納された筒
   状パツキングの貫通シール孔と、該貫通シール
   孔の内周面上又は該内周面の延長面上から貫通
   シール孔の中心側へ挿入方向寄りに傾斜して突
   出する押圧舌片とから構成されていることを特
   徴とする手洗吐水管の取付構造。 ２ 前記押圧舌片が前記筒状パツキングに嵌着さ
   れた抜止具の内周縁部に形成されている実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の手洗吐水管の取
   付構造。