JPH02202562A - 熱転写用インク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は熱転写方式を用いた記録装置に供する熱転写用
インクに関する。

［従来の技術１ 従来の熱転写プリンター供される熱転写用インクは、被
転写体へのインク転写を鋭敏にかつ再現よく行わせるた
めに、均一なインク層を形成する必要があった。そこで
、前記インク性能を満たすインクは、同一温度域で溶融
し且つ相溶性の良いバインダーを選択しそれに顔料、染
料等の色材を紳り込み、ホットメルト塗工により得られ
た熱転写用インク、またはある特定溶媒に対して可溶ｉ
生であるワックス及びポリマーを選択し、それに頓才４
、染料等の着色剤を分散し溶媒塗工により得らねた熱転
写用インク、またはエマルジョンを使って得られたもの
等がほとんどであった。

［発明が解決しようとする課題］ しかし前述の従来技術の特性を有すイエローマゼンタ、
シアンの３色のインクを作成し、三色面順次熱転写にて
フルカラー画像を印画した際にはインクの階調特性が悪
（、濃度ジャンプ、低濃度不足が生じ色再現範囲が狭く
不鮮明な画像になってしまうという課題を有していた。

そこで本発明の目的とするところはインクの階調特性を
向上させ、多色面順次方式にてカラー画像を印画した際
に色再現範囲が広く、且つ鮮明な画像が得られることが
可能な熱転写用インクを提供するところにある。

［課題を解決するための手段］ 本発明の熱転写用インクは、インク層中に、少なくとも
、ある特定温度、特定組成、及び特定量の溶媒に対して
、実質溶解したポリマー及び／またはワックスと、不完
全溶解であったポリマー及び／またはワックスが、該溶
媒を除去することにより混在する構成を有することを特
徴とする。

［作　用］ 本発明の上記特性を有す熱転写用インクによれば、ある
特定の溶媒に対して複数の成分を異なる溶解状態で添加
し、溶媒塗工にて同一インク内に含有し、乾燥後得られ
た熱転写用インクを用いる事により、低濃度から高濃度
にかけて優れた階調特性が得られ、色再現範囲が広く鮮
明な画像が得られる。

〔実　施　例１ 以下実施例と比較例により本発明を具体的に説明する。

第１表〜第４表に本発明の熱転写用インクの実施例、第
５表〜第６表に比較例のイエロー、マゼンタ、シアンの
３色のインク組成例を示す、但し表中の数値は重量部を
示す。また表中の組成の中で、溶媒に実質溶解した成分
は※を付記して示し、それ以外の成分は不完全溶解また
は未溶解であったものである。

熱転写用インクの作成は、以下の手順で行った。最初に
上記組成中の溶媒に対して実質溶解する成分を溶媒中に
添加し、攪拌混合することにより溶解する０次に他のバ
インダーと色材を添加しボールミル中で１８時間分散を
行い、各バインダー、色材の均一分散混合を確認しイン
クとした。

上記のように作成したインクを第１図に示すごとく厚さ
６μｍの基材５ＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）
に塗工、乾燥してインク層ｌ　（厚さ１〜３μ）を形成
し熱転写用インクフィルムとした。以後、熱転写用イン
クの製造方法及び塗工方法は同様な方法で行った。

第５表〜第６表に本発明の比較例のイエローマインク、
シアンの３色のインク組成例を示す。

第５表に示した本発明の熱転写用インクの比較例１は全
ての成分が溶媒に不完全溶解であったイエロー、マゼン
ク、シアンの３色のインク組成例を示す。

第６表に示した本発明の熱転写用インクの比較例は含有
する顔料以外の全てのバインダーが溶媒に対して実質溶
解したイエロー、マゼンタ、シアンの３色のインク組成
例を示す。

本実施例及び比較例のインクはいずれも１媒としてトル
エンを用い、各インクの全固形分１度は５〜４０％にし
た。

また各溶液の１品度は比較例２以外は２０〜２５°Ｃに
設定し、比較例２では４５℃にてインク製造及び塗工を
行った。

第１表（実施例１） ＥＶＡ　：エチレン酢酸ビニル共重合体Ｅ、ＥＡ：エチ
レンエチルアクリレート共重合体第２表 （実施例２） 第４表 （実施例４） 第３表 （実施例３） 第５表 （比較例１） 第６表（比較例２） 本発明の実施例では溶媒としてトルエンを用いたが本発
明はこれに制限されるものではなく、メチルエチルケト
ン、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルイソブチル
ケトン、シクロヘキサノン、酢酸ブチル、酢酸エチル、
エタノール、メタノール、四塩化炭素１等の有機溶媒ま
たは水の単独または混合系も用いることが出来る。

本発明の熱転写用インクに用いることのできるポリマー
として上記以外にアクリル樹脂、ポリウレタン、ポリビ
ニルアセクール、ポリアミド、ナイロン、ロジン系樹脂
、ポリエチレン、ポリカーボネート、塩化ビニリデン樹
脂、ポリビニルアルコール、セルロース系樹脂、エポキ
シ樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂等がある。

本発明に用いることのできるワックスとして上記以外に
、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、
アルコールワックス、合成酸化ワックス、αオレフィン
−無水マレイン酸共重合体動植物系ワックス、ポリエチ
レンワックス、ラノリン等がある。

又、色材に関しては必要な濃度が得られれば良く、顔料
、染料、カーボンブラック等が用いられる。

次に以上の熱転写用インクを使用し、印画テストを行っ
た。印画テストはサーマルヘッドによる３色重ね合わせ
印画にて行った。第２図に本熱転写用インクフィルムを
用いたサーマルヘッドによる印画状態を模式図で示す。

前記方法によって作成された熱転写用インクフィルム２
は熱転写用インク１の塗布されていない面でサーマルヘ
ッド７の発熱素子３と接触し、熱転写用インク塗布面は
印画用紙４と接触する。

この状態でサーマルヘッド７の発熱素子３が印画清報に
したがって発熱し、その熱エネルギーが基材５を介して
熱転写用インク層１に伝達されインクが溶融しドツト６
が印画用紙４に転写し画像が斤三成される。

印画パターンは、平滑紙上への１６段階の横縞模様の濃
度ド皆調バクーンとした。印画エネルギーは一色目を転
写したときに１４階調目がフル濃度となるように調節し
、１５１を情調以上は過剰エネルギーが付与されるよう
な一定値に設定した０次に、転写性の評価として各階調
毎の転写濃度をＫｏ　１１ｍｏｒｇａｎ社製、Ｍａｃｂ
ｅｔｈ−ＴＲ−９２７を用い、補色のフィルターを用い
た反射ＯＤ値で測定した。

本実施例及び比較例の階調性の評価結果を次に示す。

第３図に実施例及び比較例の、１色目のマゼンタの階調
性を示す。

第４図に実施例及び比較例の、２色目のシアンの階調性
を示す。

第５図に実施例及び比較例の、３色目のイエローの階調
性を示す。

第３図から第５図に示した通り、実施例１から実施例４
の熱転写用インクは低印画エネルギー域から高印画エネ
ルギー域に至るまで階調性に優れるのに対して、比較例
１．２のインクは低ｌ農度域でのインクの転写性が悪い
のに加え、中、３度から高濃度にかけて急激な濃度上昇
があった。

次に上記の６種類の熱転写用インクを用いて各色６４階
調の３色重ね合わせ転写によるフルカラー画像を印画し
た結果、実施例１−４のインクを用いた画像は、色表現
範囲が広く、滑らかで鮮明な画像が得られた。

比較例１のインクは、インク層内に不溶成分粒子が多数
存在し、転写ドツトの形状にバラツキがあり、印画上で
ざらつきが生じた。

また、比較例２のインクを用いた画像は、色表現範囲が
狭く、また濃度ジャンプによるざらつき感等の画質劣化
現象がみられた。

以上に結果より、階調性をあらゆる濃度域で良好にし、
フルカラー画像等を印画した際に鮮明かつ色表現範囲の
広い高画質を有る為には、インク層中に、少なくとも、
ある特定温度、特定組成、及び特定量の溶媒に対して、
実質溶解したポリマー及び／またはワックスと、不完全
溶解であったポリマー及び／またはワックスが、該溶媒
を除去することにより混在する構成を有することを特徴
とする熱転写用インクが効果的である。

また本実施例はサーマルヘッドによる３色重ね合わせ画
像について述べたが、本発明はこれに制限されるもので
はな（、通電熱転写方式、その他の熱転写方式への応用
も可能である。

さらに、本実施例は、イエロー、マゼンタ、シアンの３
色により構成されるカラー画像について述べたが１本発
明はこれに制限されるものではなくブラックを含めた４
色でのカラープリンタ、また単色、２色プリンタへの応
用も可能である。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明の熱転写用インクを用いれ
ば、あらゆる濃度域で良好な階調性が得られ、フルカラ
ー画像等を印画した際には鮮明かつ色表現範囲の広い高
画質を有る事が出来るという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は１本発明の熱転写用インクを用いた熱転写用イ
ンクフィルムの構成を示す断面図。 第２図は、本発明の熱転写用インクを用いてサーマルヘ
ッドの発熱によりドツトを印画紙に転写する機構を示す
模式図。 第３図は、本発明の実施例と比較例のインクの１色目の
マゼンタインクの階調性を示す印画エネルギーと転写濃
度の相関図。 第４図は、本発明の実施例と比較例のインクの２色目の
シアンインクの階調性を示す印画エネルギーと転写濃度
の相関図。 第５図は、本発明の実施例と比較例のインクの３色目の
イエローの階調性を示す印画エネルギーと転写濃度の相
関図。 ・熱転写用インク ・熱転写用インクフィルム 発熱素子 ・印画紙 ・・支持体 ・・加熱溶融されたインク 第１図 す上 出；頓人　セイコーエプソン（朱式会社第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　インク層中に、少なくとも、ある特定温度、特定組成
   、及び特定量の溶媒に対して、実質溶解したポリマー及
   び／またはワックスと、不完全溶解であったポリマー及
   び／またはワックスが、該溶媒を除去することにより混
   在する構成を有すことを特徴とする熱転写用インク。