JPH0219508A - 浴液自然吸引型紡糸筒 - Google Patents

浴液自然吸引型紡糸筒

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JPH0219508A
JPH0219508A JP16417088A JP16417088A JPH0219508A JP H0219508 A JPH0219508 A JP H0219508A JP 16417088 A JP16417088 A JP 16417088A JP 16417088 A JP16417088 A JP 16417088A JP H0219508 A JPH0219508 A JP H0219508A
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JP
Japan
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spinning
spinning tube
bath
porous material
liquid
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Application number
JP16417088A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Takeuchi
竹内 芳裕
Yasunobu Nishimoto
西本 安信
Masaharu Mizuno
正春 水野
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は新規な紡糸筒、特に、乾湿式紡糸法またはゲル
紡糸法などに用られる凝固浴または冷却浴に設置された
浴液自然吸引型紡糸筒に関する。
(従来の技術) 本発明に関わる乾湿式紡糸法またはゲル紡糸法は、重合
体溶液を口金より一旦気相部に吐出させた後、凝固ある
いは冷却浴液中に導入するものである。これにより低ド
ラフト、低張力下での凝固あるいはゲル化を行わせ、延
伸性に優れた凝固またはゲル繊維を得ることができる。
この際、凝固浴あるいは冷却浴液の温度および濃度を管
理、制御可能なものとし、加えて該浴内の液流の影響を
広範囲の凝固引取速度領域にわたって軽減することが紡
糸安定性ならびに凝固繊維およびゲル繊維を延伸して得
られる最終延伸糸の品質向上をもたらす。
特に高強度高弾性率繊維を製造するにあたっては、延伸
性向上は強度、弾性率の向上に大きな影響を与えること
が知られており、凝固繊維あるいはゲル繊維の浴液の温
度、濃度または浴内の液流あるいは液抵抗で代表される
凝固環境または冷却環境を制御することは不可欠なもの
となっている。
しかも、繊維の凝固またはゲル化を速やかにかつ均一に
進行させるため一定量以上の凝固液または冷却液を浴内
に供給する必要がある。しかし、かかる紡糸方法におい
ては、その際浴内に生ずる液流により紡出直後の繊維が
乱れ、定常状態での紡糸が行なえず、極端な場合には気
相部での繊維同士の接着さえ生じ、得られた繊維の品質
も悪いという問題があった。
このような問題を解決するため特開昭59−16810
9、特開昭59−228012号公報によれば漏斗状の
流管を設けているが、凝固浴または冷却浴中に没して設
置しているため、繊維が気相部より浴液内に進入する際
に受ける浴内液流の影響が大きく、得られた凝固繊維ま
たはゲル繊維の品質を低下せしめるという問題があった
(発明が解決しようとする課題) 上記の従来技術の問題点に鑑み、本発明者らは先に多孔
材質からなる紡糸整流筒により口金直後から凝固i維ま
たはゲル繊維を取り囲むように設置することを提案(特
願昭63−002822号)したが、該整流筒による凝
固浴あるいは冷却浴における浴液流の整流効果をさらに
向上すべく鋭意検討の結果、本発明に到達した。すなわ
ち、紡糸筒の内部と外部に浴液の温度差、濃度差を生じ
させず、簡便かつ効率的に複雑な浴内の液流を的確に制
御し、さらには広範囲の凝固引取速度領域にわたって走
行する凝固あるいはゲル繊維に与える液抵抗の影響を軽
減し、高品質の繊維を得る浴液自然吸引型紡糸筒を提供
することを本発明の課題とする。
(課題を解決するための手段) 本発明の上記課題は、乾湿式紡糸法またはゲル紡糸法に
用いられる浴液自然吸引型紡糸筒において、該紡糸筒の
繊維進入口部が凝固浴または冷却浴液面より露出する如
く設置され、凝固浴または冷却浴液面から繊維進行方向
変換装置間において下記範囲を満足するように該紡糸筒
の一部が多孔材質からなることを特徴とする浴液自然吸
引型紡糸筒によって解決することができる。
p2×0.25≦L≦p1×2.5 D≦p1×2.0 ただし、 L :紡糸筒の多孔材質からなる筒状部の長さ[mm1 D :紡糸筒の多孔材質からなる筒状部の上端〜凝固ま
たは冷却浴液面の距離(絶対値)[mm] pl:口金の対向する最外吐出孔中心間距離の最大値[
mi] p2:口金の対向する最外吐出孔中心間距離の最小値[
mm] 以下本発明を図面を参照しながら具体的に説明する。
第1図は本発明にかかる浴液自然吸引型紡糸筒の一実施
例を示し、第2図、第3図は本発明の浴液自然吸引型紡
糸筒の他の実施例を示す。また、第4図は従来法におけ
る乾湿式紡糸またはゲル紡糸の形態、第5図は紡糸用漏
斗を用いた紡糸の形態、第6図は紡糸整流筒を用いた紡
糸の形態を示し、第7図は口金吐出面の形態を示す。
図中1は浴液自然吸引型紡糸筒、1aは多孔材質からな
る該紡糸筒の筒状部、2は口金、3は紡出された繊維糸
条、4は繊維進行方向変換ガイド、5は乾湿式紡糸にお
いては凝固液、ゲル紡糸においては冷却液、6は乾湿式
紡糸においては凝固浴、ゲル紡糸においては冷却浴、7
は凝固液または冷却液のオーバーフロー浴を示す。さら
に、Lは紡糸筒の多孔材質からなる筒状部の長さ、Dは
紡糸筒の多孔材質からなる筒状部の上端〜凝固または冷
却浴液面の距離、plは口金の対向する最外吐出孔中心
間距離の最大値、p2は口金の対向する最外吐出孔中心
間距離の最小値、2は凝固または冷却浴液面より繊維進
行方向変換装置までの液深を示す。また、第2図中11
は非多孔材質からなる浴内液流制御筒、第6図中21は
紡糸用漏斗、第6図中31は紡糸整流筒を示し、第7図
中εは口金外形と最外吐出孔中心を結んでできる図形と
の空隙幅を示す。
まず、本発明の浴液自然吸引型紡糸筒(以下、単に紡糸
筒という)はその一部が多孔材質で構成されている。す
なわち、浴液自然吸引型の紡糸筒は、その全部が一般板
材あるいはバイブで構成されていると、該紡糸筒の内部
と外部とで浴液の流通がないため該紡糸筒の内部と外部
に顕著な温度差、濃度差を生じ均一性の面で劣る。この
ため、紡糸筒の材質としてはその内部と外部に温度差、
濃度差が生じないように内部と外部とで浴液の流通が可
能となる開孔部分を持った多孔材質を必要とするのであ
る。
この場合の多孔材質としては金網、パンチングメタル等
が例示できる。また、この多孔材質の開孔率(単位面積
に対する平均開孔部面積の割合)は、0.2以上、0.
6以下が好ましい。もし、0.6より大であれば液流の
影響を完全に制御することが困難となり、0.2より小
では紡糸筒の内部と外部との浴液の流通が不十分となり
、温度差、濃度差を生じ易くなる傾向がある。特に好ま
しくは、0.3以上、0.5以下である。
上記紡糸筒における多孔材質からなる筒状部の長さしは
、凝固浴または冷却浴液面から浴中の繊維進行方向変換
装置までの間において、口金の対向する最外吐出孔中心
間距離の最大値をplmm、最小値をp2mmとしたと
き、p2Xo、25≦L≦p1×2.5であることが必
要である。もし、Lがp1×2.5より大であれば5i
A維糸条の進行にともなって浴液自然吸引型紡糸筒内に
流入する浴液量が多くなるため該紡糸筒内における繊維
糸条の乱れが生じ、後工程での延伸倍率を低下せしめ、
一方、Lがp2Xo、25より小では浴液自然吸引型紡
糸筒内へ流入する浴液流速が非常に大きくなるため浴液
内に繊維糸条が進入する際に繊維糸条に大きな乱れが生
じ、その影響が大である場合には渦さえ生じさせ、繊維
糸条を接着せしめるだけでなく、繊維糸条の凝固または
冷却作用を著しく損なうようになる。より好ましくはp
2XO85≦L≦p1×1.5である。
また、該多孔材質からなる筒状部の上端と凝固または冷
却浴液面間の距離(絶対値)Dmmは、口金の対向する
最外吐出孔中心間距離の最大値をplmmとしたとき、
D≦p1×2.0であることが必要である。もし、Dが
p1×2.0より大であれば、繊維糸条な凝固またはゲ
ル化させる際に不可欠である一定の濃度あるいは温度に
調整された凝固または冷却液の繊維糸条に対する供給が
遅れることになる。その結果、繊維糸条を接着せしめる
傾向があるだけでなく、繊維糸条の凝固または冷却作用
を著しく損ない、後工程での延伸倍率を低下せしめるこ
とになる。より好ましくはD≦pIX1.0である。
次に、本発明の紡糸筒の取り付は位置としては、紡糸筒
の上端部が液面より上部(気相部中)にあることが必要
である。すなわち、紡糸筒の上端部が全く液面上に露出
せず、該紡糸筒全体が凝固浴液もしくは冷却浴液中に完
全に没している場合には、口金より一旦気相部に吐出さ
れた紡出糸条が凝固浴もしくは冷却浴液中に導入される
際、浴内液流の影響を受け、低ドラフト、低張力下での
凝固あるいはゲル化を行うことはできず、甚だ延伸性の
劣った凝固繊維またはゲル繊維しか得られない。これに
対して本発明の紡糸筒は、その上端部を凝固浴もしくは
冷却浴液面上に露出させたもので、これにより紡出され
た繊維糸条が凝固浴もしくは冷却浴液中に導入される際
に受ける浴内液流の影響を著しく軽減することができ、
延伸性に優れた凝固繊維もしくはゲル繊維を得ることが
できる。
また、上記紡糸筒が凝固またはゲル繊維糸条を取り囲む
区間長としては、少なくとも口金の鉛直もしくは斜め下
方に位置されている繊維進行方向変換装置までは凝固ま
たはゲル繊維糸条を取り囲むことが望ましく、該紡糸筒
繊維引出し口の位置は凝固または冷却浴液面より繊維進
行方向変換装置までの液深を2mmとしたとき、凝固ま
たは冷却浴液面よりRXo、5以下であることが好まし
い。
!QX0.5より大であれば繊維糸条の進行にともなっ
て発生する随伴流が凝固または冷却浴内の比較的深い位
置で解放されるため該浴内に複雑な液流を発生させる原
因となり、紡糸筒内に流入する浴液流に乱れを生じさせ
、繊維糸条が乱れる。特に好ましくは、2X0.25以
下である。
さらに、上記紡糸筒の横断面形状は、多孔材質からなる
筒状部を含めて円、矩形だけでなく、任意の多角形、楕
円であっても良く、複雑な凝固浴または冷却浴内の液流
を制御するためには繊維糸条の周囲を完全に囲む形態を
持つことが必要である。
紡糸筒途中の横断面形状は必要に応じて流路の収縮部、
拡大部を設けてもよい。紡糸筒の繊維引出し出口部内寸
法と横断面形状としても、任意で良く、必要に応じて先
細り、あるいは先太すの筒状体を選ぶことができるが、
その切口は繊維随伴流の該紡糸筒からの流出を均一かつ
容易にするため水平であることが好ましい。
なお、本発明装置を用いた紡糸に供される重合体溶液と
してはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチ
ル−1−ペンテン、全芳香族ポリアミド、ポリアクリロ
ニトリル、ポリ(フッ化ビニリデン)、ポリビニルアル
コールなどの乾湿式紡糸、ゲル紡糸に適するm離形成性
重合体を該重合体の溶媒に溶解してなるもので、特に限
定されるものではない。
(作用) 本発明装置においては、浴液自然吸引型紡糸筒の一部を
多孔材質となし、かつ該紡糸筒の繊維進入口部を凝固浴
液もしくは冷却浴液より露出させることにより、紡糸筒
の内部と外部の温度差を1℃以下、濃度差を1%以下と
なし、低ドラフト、低張力下での紡糸においても繊維糸
条の乱れ、捲れを減少させ、複雑な浴内の液流および凝
固速度もしくは冷却速度を的確に制御可能なものとする
ことができる。
(実施例) 以下実施例によフて本発明をさらに詳細に説明する。
なお、本例中の繊維進入口部〜液面距離とは浴液自然吸
引型紡糸筒の取り付は位置を規定するものであり、該紡
糸筒繊維進入口部と凝固浴液面の距離を示す。また、(
+)記号は浴液自然吸引型紡糸筒のwA繊維進入口部た
は紡糸筒の開孔部上端が液面上に露出していることを表
し、(−)記号は該紡糸筒の繊維進入口部または紡糸筒
の開孔部上端が液中に没していることを表す。また、浴
液自然吸引型紡糸筒とは、紡糸筒内に積極的な凝固また
は冷却液の供給部を有せず、紡糸筒の一部である多孔材
質からなる筒状部より、紡糸筒外部の凝固または冷却液
を繊維糸条の進行にともなって発達する随伴流として紡
糸筒内部へ取り込む様式の紡糸筒である。そして、最大
延伸倍率とは、実施例中に記載したポリビニルアルコー
ル系の凝固繊維糸条を凝固液と同様な液中で4倍の前延
伸を実施し、引続き該繊維糸条を乾燥後加熱空気流中で
後延伸した場合に、後延伸工程において全繊維糸条が切
断するにいたった時の全延伸倍率であり、全延伸倍率が
少なくとも20倍以上でないと目標とする強度および弾
性率を有する繊維は得られない。また、紡糸開始作業の
容易さとは、紡糸開始時に口金より吐出された自由落下
繊維糸条の紡糸筒内通過性を示したものである(○;紡
糸筒に繊維糸条が全く接触しない場合、Δ;該筒に若干
接触する場合)。
実施例1 数平均分子量が約17万のポリビニルアルコール12重
量%、ジメチルスルホキシド88重量%の混合物を10
0℃で溶解し、同温度で孔径が0゜1mm、口金内最外
吐出孔の孔中心間直径が100(pl=p2=100)
市の紡出口金を用い、液温15℃のメタノール85重量
%/ジメチルスルホキシド15重量%の液中に第1図に
示す浴液自然吸引型紡糸筒と凝固浴を用いて乾湿式紡糸
した。
すなわち、繊維糸条は、10m/分、20m/分、30
m/分の速度で凝固液中を鉛直下方に101000(2
=1000)走行し、繊維進行方向変換ガイドにより進
行方向を斜め上方に変え、紡糸筒内液中より引出された
後引取りローラに引取られた。また、凝固液を凝固浴底
部より上方に向けて500゛ζル/時供給した。その際
、紡糸筒の繊維進入口部直後に設けられた多孔材質から
なる筒状部は金網40メツシユ(開孔率:37.0%)
で構成され、内寸法φ150市(ε=25)、長さ15
0 (L =150) mmの円筒形状であった。また
、多孔材質からなる筒状部上端の位置が凝固浴液面上5
(D=5)mmの位置になるようにセットした。
引続き、紡糸筒は多孔材質からなる筒状部と同一の横断
面を持ち、紡糸筒の内部と外部とにおいて実質的に浴液
の流通のない材質で構成され、紡糸筒の繊維進入口部が
凝固浴液面より5mm露出するように設置し、紡糸筒の
繊維引出し出口の位置を凝固浴液面下75mmとしてそ
の切口を水平となした。
その結果、温度差(紡糸筒内部−紡糸筒外部)=0.5
℃、0.7℃、0.9℃、濃度差(紡糸筒内部−紡糸筒
外部)=0.6%、0.8%、l。
0%となり、最大延伸倍率=23.0倍、21゜6倍、
20.5倍を有する凝固繊維が得られた。
また、紡出糸条も全く紡糸筒に接触しなかった。
実施例2 実施例1と同一の重合体溶液を使用し、孔径が0.12
mm、口金内の対向する最外吐出孔の孔中心間距離が1
00 (p2=100)mmX200 (pl=200
)mmの矩形の紡出口金を用い、液温20℃のメタノー
ル85重量%/ジメチルスルホキシド15重量%の液中
に第2図に示す浴液自然吸引型紡糸筒と凝固浴を用いて
乾湿式紡糸した。
紡出糸条は、10m/分、30m/分の速度で液中を鉛
直下方に1000(Ω=1000)mm走行し、繊維進
行方向変換ガイドにより走行方向を斜め上方に変え、紡
糸筒内液中より引き出された後引取りローラに引き取ら
れた。また、凝固液を口金鉛直下方より上方に向けて2
500”?l1時供給した。その際、紡糸筒の繊維進入
口直後に設けられた多孔材質からなる筒状部はパンチン
グメタル(孔径:φ3 mm、孔間ピッチ:5.Omm
、開孔率:32.6%)で構成され、横断面は内寸法1
40mm(E::20)X240mm(ε=20)の矩
形形状を呈し、その長さは100 (L=100)mm
であった。また、多孔材質からなる筒状部上端の位置が
凝固浴液面下50 (D=50)mmの位置になるよう
にセットした。引続き、紡糸筒は多孔材質からなる筒状
部と同一の横断面を持ち、紡糸筒の内部と外部とにおい
て実質的に浴液の流通のない材質で構成され、紡糸筒の
繊維進入口部が凝固浴液面より10mm露出するように
設置し、紡糸筒の繊維引出し出口の位置は凝固浴液面下
250m1Iとしてその切口を水平となした。
その結果、温度差(紡糸筒内部−紡糸筒外部)=0.4
℃、0.8℃、濃度差(紡糸筒内部−紡糸筒外部)=0
.3%、0.6%となり、最大延伸倍率=22.5倍、
21.0倍を有する凝固繊維が得られた。また、紡出糸
条も全く紡糸筒に接触しなかった。
実施例3 実施例1と同一の重合体溶液を使用し、実施例2と同一
の浴液自然吸引型紡糸筒、紡糸条件、供給液量で乾湿式
紡糸した。その際、紡糸筒の繊維進入口直後に設けられ
た多孔材質からなる筒状部はパンチングメタル(孔径:
φ11.5mm、孔間ピッチ:14.0mm、開孔率:
61.5%)で構成され、内寸法140mm(ε=20
)X240mm(ε=20)の矩形形状を呈し、長さ1
50(L=150)mmの形状であった。また、多孔材
質からなる筒状部上端の位置が凝固浴液面下25(D=
25)mmの位置になるようにセットした。引続き、紡
糸筒は多孔材質からなる筒状部と同一の横断面を持ち、
紡糸筒の内部と外部とが実質的に浴液の流通のない材質
、例えば、パイプで構成され、その繊維進入口部が凝固
浴液面より6mm露出するように設置した。また、紡糸
筒の繊維引出し出口の位置は凝固浴液面下100mmと
し、その切口を水平となした。
その結果、温度差(紡糸筒内部−紡糸筒外部)=0.3
℃、0.6°C濃度差(紡糸筒内部−紡糸筒外部)=0
.3%、0.7%となったが、最大延伸倍率=21.5
倍、20.3倍の繊維が得られた。また、紡糸開始作業
時に紡糸筒内に流入する浴液流量多くなるため繊維の乱
れ、捲れがやや大きくなった。
比較例1 実施例1と同一の重合体溶液を使用し、実施例1と同一
紡糸条件、供給液量で乾湿式紡糸した。
その際、浴液自然吸引型紡糸筒は設置しなかった。
その結果、最大延伸倍率=17.8倍、16゜5倍、1
5.8倍と目標値20倍よりも非常に低い繊維しか得ら
れなかった。
比較例2 実施例1と同一の重合体溶液を使用し、実施例1と同一
紡糸条件、供給液量で乾湿式紡糸した。
その際、使用した紡糸筒はその内部と外部とにおいて実
質的に浴液の流通のない部材であるバイブ(開孔率:0
%)で構成され、内寸法φ150mm(ε=25)の円
筒形状であった。また、紡糸筒のwA繊維進入口部凝固
浴液面より8(L=8)mm露出するように設置し、紡
糸筒の繊維引出し出口の位置は凝固浴液面下75mmと
してその切口を水平となした。
その結果、温度差(紡糸筒内部−紡糸筒外部)=2.5
℃、3.2℃、4.1℃、濃度差(紡糸筒内部−紡糸筒
外部)=3.0%、3.5%、4゜6%となり、目標値
1℃以下、1%以下を達成できず、最大延伸倍率=18
.5倍、16.8倍、15.7倍と目標値20倍よりも
低かった。
比較例3 実施例1と同一の重合体溶液を使用し、実施例1と同一
紡糸条件、供給液量で乾湿式紡糸した。
その際、使用した浴液自然吸引型紡糸筒は糸条進入口直
後に設けられた多孔材質からなる筒状部が金網40メツ
シユ(開孔率:37.0%)で構成され、該筒状部の内
寸法はφ150mm(ε=25)、長さ150 (L 
=150) mmの円筒形状であった。また、多孔材質
からなる筒状部上端の位置が凝固浴液面下50 (D=
50)mmの位置になるようにセットした。引続き、紡
糸筒は多孔材質からなる筒状部と同一の横断面を持ち、
紡糸筒の内部と外部とが実質的に浴液の流通のない材質
で構成された。また、紡糸筒をその繊維進入口部が凝固
浴液面より8mm露出するように設置し、紡糸筒繊維引
出し出口の位置は凝固浴液面下750mmとし、その切
口を水平となした。
その結果、温度差(紡糸筒内部−紡糸筒外部)=0.4
℃、0.7℃、1.0℃、濃度差(紡糸筒内部−紡糸筒
外部)=0.4%、0.6%、0゜9%となったが、紡
糸筒繊維引出し出口近傍で繊維糸条の乱れが生じ、最大
延伸倍率=18.6倍、17.6倍、16.5倍と目標
値20倍よりも非常に低い繊維しか得られなかった。
比較例4 実施例1と同一の重合体溶液を使用し、実施例1と同一
紡糸条件、供給液量で乾湿式紡糸した。
その際、使用した浴液自然吸引型紡糸筒は糸条進入口直
後に設けられた多孔材質からなる筒状部が金網40メツ
シユ(開孔率:37.0%)で構成され、内寸法φ15
0mm(ε=25)、長さ150(L=150)mmの
円筒形状であった。また、多孔材質からなる筒状部上端
の位置が凝固浴液面下50 (D=50)mmの位置に
なるようにセットした。引続き、紡糸筒は多孔材質から
なる筒状部と同一の横断面を持ち、紡糸筒の内部と外部
とにおいて実質的に浴液の流通のない材質で構成された
。また、紡糸筒の繊維進入口部が凝固浴液面より10.
0關の位置、つまり該紡糸筒が完全に浴液内に没するよ
うな位置に設置し、紡糸筒の繊維引出し出口の位置は凝
固浴液面下75mmとしてその切口を水平となした。
その結果温度差(紡糸筒内部−紡糸筒外部)=0.2℃
、0.4℃、0.7℃、濃度差(紡糸筒内部−紡糸筒外
部)=0.1%、0.4%、0゜6%となったが、最大
延伸倍率=17.5倍、16.2倍、15.0倍と目標
値20倍よりも非常に低い繊維しか得られなかった。
比較例5 実施例1と同一の重合体溶液を使用し、実施例1と同一
紡糸条件、供給液量で乾湿式紡糸した。
その際、使用した浴液自然吸引型紡糸筒は糸条進入口直
後に設けられた多孔材質からなる筒状部が金網40メツ
シユ(開孔率:37.0%)で構成され、内寸法φ15
0mm(ε=25) 、長さ150(L−150)mm
の円筒形状であった。また、多孔材質からなる筒状部上
端の位置が凝固浴液面下250 (D=250)mmの
位置になるようにセットした。引続き、紡糸筒は多孔材
質からなる筒状部と同一の横断面を持ち、紡糸筒の内部
と外部とにおいて実質的に浴液の流通のない材質で構成
された。そして、紡糸筒の繊維引出し出口の位置は凝固
浴液面下75mmとしてその切口を水平となした。
その結果温度差(紡糸筒内部−紡糸筒外部)=0.5°
C10,7℃、1,0℃、濃度差(紡糸筒内部−紡糸筒
外部)=0.5%、0.7%、0゜9%となったが、最
大延伸倍率=18.6倍、17.1倍、16.0倍と目
標値20倍よりも低い繊維しか得られなかった。
以下、上記実施例1〜3、比較例1〜5の結果を表1に
まとめた。
(発明の効果) 以上本発明の紡糸筒によれば、 (1)浴液自然吸引型紡糸筒の内部と外部との温度差、
濃度差を小さく保つことができ、高い最大延伸倍率を持
つ、高品質の繊維を得られる。
(2)複雑な浴内の液流を制御可能となし、低張力、低
ドラフトでかつ広範囲の凝固用・取速度領域紡糸条件下
においても糸孔れのない安定した紡糸状態を得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかる浴液自然吸引型紡糸筒の一実施
例を示し、第2図、第3図は本発明の浴液自然吸引型紡
糸筒の他の実施例を示す。また、第4図は従来法におけ
る乾湿式紡糸またはゲル紡糸の形態、第5図は紡糸用漏
斗を用いた紡糸の形態、第6図は紡糸整流筒を用いた紡
糸の形態を示し、第7図は口金吐出面の形態を示す。 1 ・・・浴液自然吸引型紡糸筒 1a・・・多孔材質からなる筒状部 2 ・・・口金 3 ・・・紡出された繊維糸条 4 ・・・繊維進行方向変換ガイド 5 ・・・乾湿式紡糸においては凝固液、ゲル紡糸にお
いては冷却液 6 ・・・乾湿式紡糸においては凝固浴、ゲル紡糸にお
いては冷却浴 7 ・・・凝固液または冷却液のオーバーフロー浴11
・・・非多孔材質からなる浴内液流制御筒L ・・・紡
糸筒の多孔材質からなる筒状部の長さD ・・・紡糸筒
の多孔材質からなる筒状部の上端〜凝固または冷却浴液
面の距離 pl・・・口金の対向する最外吐出孔中心間距離の最大
値 p2・・・口金の対向する最外吐出孔中心間距離の最小
値 9 ・・・凝固または冷却浴液面より繊維進行方向変換
装置までの液深 ε ・・・口金外形と最外吐出孔中心を結んでできる図
形との空隙幅 第 図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 乾湿式紡糸法またはゲル紡糸法に用いられる浴液自然吸
    引型紡糸筒において、該紡糸筒の繊維進入口部が凝固浴
    または冷却浴液面より露出する如く設置され、凝固浴ま
    たは冷却浴液面から繊維進行方向変換装置間において下
    記範囲を満足するように該紡糸筒の一部が多孔材質から
    なることを特徴とする浴液自然吸引型紡糸筒。 p2×0.25≦L≦p1×2.5 D≦p1×2.0 ただし、 L:紡糸筒の多孔材質からなる筒状部の長さ[mm] D:紡糸筒の多孔材質からなる筒状部の上端〜凝固また
    は冷却浴液面の距離(絶対値) [mm] p1:口金の対向する最外吐出孔中心間距離の最大値[
    mm] p2:口金の対向する最外吐出孔中心間距離の最小値[
    mm]
JP16417088A 1988-06-30 1988-06-30 浴液自然吸引型紡糸筒 Pending JPH0219508A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005534523A (ja) * 2002-06-13 2005-11-17 マクス、ベグル、バウウンテルネームング、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング、ウント、コンパニー、コマンディトゲゼルシャフト 精密な予備製造コンクリート部材を製造するための方法及び装置
JP2007291594A (ja) * 2006-03-27 2007-11-08 Toray Ind Inc アクリル系繊維束の製造方法
CN102587483A (zh) * 2012-04-06 2012-07-18 湘潭市良水技术产业有限公司 环保型矿用救援系统卫生装置

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