JP2008202189A - 湿式紡糸装置及び湿式紡糸方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】凝固液噴出し口4a,4bは吐出される凝固液Cがノズル5の背面に衝突しないよう配設され、紡浴槽2内の一端部から他端部へと伸びる二つの整流板14a,14bは前記紡浴槽2内を内槽とその両側の外槽とに分け、その糸条走行部2b内に形成される部分に開口部25を有し、前記ノズル5の吐出面の中心と凝固糸条巻き回し面30とが前記紡浴槽2の液深の上下方向の中心位置になるよう配設され、前記ノズル5の上端から液面CUまでの距離L2と、前記ノズル5の下端から底面CBまでの距離L3とが夫々10mm以上40mm以下となるように構成されることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
一般的にこの湿式紡糸装置は、凝固液が蓄えられる紡浴槽内の一端部にノズルが沈設され、該ノズルから吐出された紡糸原液が凝固液により凝固され凝固糸条とされ、他端部に沈設される引き上げロールを介して紡浴槽外に引き取られるよう構成されている。前記凝固液は、前記ノズルの背面側に配設された凝固液噴出し口から該紡浴槽内に吐出され、前記凝固糸条を凝固させつつ該凝固糸条の走行方向へと流されていき、他端部に配設された紡浴槽出口より凝固液回収部へと流出される。前記紡浴槽内で固化された繊維(凝固糸条)は、その後凝固液と分離して洗浄され、薬液処理、乾燥、熱処理等の後工程へと送られる。
前記凝固糸条を引き取り紡糸する速度は、一般に紡浴槽内に供給される凝固液の平均流速よりも速く設定され、そのため該凝固糸条の近傍にある凝固液は該凝固糸条に引き寄せられ随伴されて、紡糸速度に近い速さで引き取り方向へと流される(以下「随伴流」と表す)。そしてこれを補うために、前記凝固糸条から離れた紡浴槽内の底壁や側壁付近では凝固液が下流側から上流側へと逆流する現象が起こる。このように前記紡浴槽内では、随伴流と逆流との相反する方向の流れが同時に隣接して発生するために、両者が相互に干渉し合い凝固液は不規則に循環する流れとなり、局所的に渦や滞留が発生していた。そのため凝固不良により単糸切れした糸屑(ネスト)が紡浴槽内に浮遊し糸屑溜りが繊維に接触し製品の品質・性能の低下をもたらすという問題があった。又生産性を向上させるために紡糸速度を上げた場合にも、前記凝固液の乱流がより顕著に発生し、前記凝固糸条が槽の内で揺さぶられて繊度斑や単糸切れなどを引き起こし安定した生産を行う妨げとなっていた。
上記問題の解決策として、例えば特許文献1に記載された湿式紡糸装置が知られている。これは紡浴槽内の凝固液の乱流を抑制するために、凝固糸条と紡浴槽の長手方向の壁面との間に凝固液仕切り側板(整流板)を設置し凝固液流を制御するように構成されている。そして上記随伴流と逆流とが該凝固液仕切り側板により内槽とその両側の外槽とに夫々流れを分けられ、随伴流は内槽を下流側へ流され、逆流は外槽を上流側へ流されて前記ノズル近傍へと復流され新たに供給される凝固液と混合されるようになっている。
しかしながら上記湿式紡糸装置では、凝固糸条から搾出された濃度・温度の異なる逆流液をノズル近傍に復流させ、供給される新鮮な凝固液と混合させて再び供給するようになっているため、得られる繊維の品質に斑(特に断面形状斑)を生じさせてしまう虞がある。又生産性を向上させるために紡糸速度を上げて上記随伴流量が増大した場合には、上記復流液量もそれに連れて増大し、ノズル近傍の流速が早くなりさらに大きな乱流を引き起こす虞がある。
図1は、本発明の一実施形態の湿式紡糸装置の概略構成を示す側面図である。図2は、本発明の一実施形態の湿式紡糸装置の概略構成を示す平面図である。図1に示すようにこの湿式紡糸装置1は、凝固液Cを貯留可能に構成される紡浴槽2と、該紡浴槽2の長手方向の下流側(図1における右側)に配設され流出された前記凝固液Cを回収する凝固液回収部3とを備えている。前記紡浴槽2は、該紡浴槽2内を仕切らずに槽を形成する凝固浴部2aと糸条走行部2bとに区画されて構成されている。前記凝固浴部2aは前記紡浴槽2の上流側に配設され前記糸条走行部2bは前記紡浴槽2の下流側に配設されて、前記凝固液Cを貯留及び流通可能に構成されている。
前記凝固浴部2aは、該凝固浴部2a内の一端部に配設され前記凝固液Cを吐出する二つの凝固液噴出し口4a,4bと該凝固浴部2a内に沈設され紡糸原液を他端部へ向けて吐出させる円柱形状のノズル5とを備えている。又前記糸条走行部2bには、該糸条走行部2b内の他端部に沈設されるローラー形状の引き上げロール10が備えられている。又前記凝固液Cの液面CUと底面CBとは、略平行になるよう槽が形成されている。
又前記ノズル5の上端から前記紡浴槽2の液面CUまでの距離L2と、前記ノズル5の下端から前記紡浴槽2の底面CBまでの距離L3とは、夫々10mm以上40mm以下となるように構成されている。
又前記凝固液噴出し口4a,4bから夫々吐出される前記凝固液Cの吐出方向は、上記凝固糸条13の走行方向と略平行になるよう構成されている。
図1に示すように前記整流板14a,14bは、その高さ方向を前記紡浴槽2の底面CBから液面CUの上部に亘り形成されている。又前記整流板14a,14bは、その前記凝固浴部2a内に形成される部分の側面に開口部を有さず、その前記糸条走行部2b内に形成される部分の側面に複数の開口部25を有している。又前記開口部25も、前記底面CB付近から前記液面CUの上部に亘り開口されて形成されている。前記開口部25は、図に示す縦型矩形孔(スリット)の他横型矩形孔としても良く、又図5の一例に示すように多孔パンチング孔でも良く、又楕円孔や多角形孔等でも良く、その開口形状を限定されるものではない。ただし開口面積を極端に増やした場合は整流作用本来の目的を失してしまうため適宜開けられることとし、前記糸条走行部2b内に配される前記整流板14a,14bの部分の側面に略均等に複数分布されて形成されることが好ましい。
該凝固糸条13は前記糸条走行部2b内の長手方向の他端部に沈設される引き上げロール10を介し装置外部の引取り装置(不図示)に引き取られながら、前記紡浴槽2内を上流側から下流側へ向かって走行する。該凝固糸条13の走行方向は、装置の底面CB・液面CUと略平行に配される前記ノズル5の中心軸C1上に沿うように設定されており、該凝固糸条13は前記引き上げロール10の凝固糸条巻き回し面30に巻き回された後に矢印Fの方向に向きを変更されて装置から排出され、その後の洗浄・延伸工程へと送られるようになっている。
ここで前記ノズル5の吐出面の中心と前記凝固糸条巻き回し面30の位置とが前記紡浴槽2の液深の上下方向の中心位置になるよう配設されているので、前記ノズル5の先端面に掛かる前記凝固糸条13の引き取り張力は該凝固糸条13の中心部から外周部まで略同一の張力とする事が出来、局所的に生じる過剰な引き取り張力に起因する単糸切れを極力低減する事が可能となる。又前記凝固糸条13の凝固化が均一に行われる。
又前記ノズル5の上端から前記紡浴槽2の液面CUまでの距離L2と、前記ノズル5の下端から前記紡浴槽2の底面CBまでの距離L3とが夫々10mm以上40mm以下となるように構成されているので、前記ノズル5の吐出面へ供給する凝固液Cの供給不足を防止し、前記ノズル5近傍に凝固液Cの乱流や滞留を発生したりすることを防止することが出来る。仮に前記距離L2及び距離L3を10mmより小さい値とした場合は、前記ノズル5の吐出面に供給される凝固液Cの供給不足により前記凝固糸条13へ均一な凝固を行うことが難しく、特に前記ノズル5の上部付近の液面CUにおいては上記供給不足による渦巻きも発生して乱流が起きる。又前記距離L2及び距離L3を40mmより大きい値とした場合も、前記凝固糸条13から離れた位置で前記凝固液Cの滞留が発生するようになり、特に前記ノズル5の上部付近の液面CUにおいて単糸切れした糸屑(ネスト)が浮遊するようになる。そしてその後の洗浄・延伸工程でのトラブルの原因にもなる。
又前記凝固液噴出し口4a,4bは、該凝固液噴出し口4a,4bから吐出される前記凝固液Cが前記ノズル裏面51に衝突しないように夫々間隔を開けて配設されており、前記紡出口金52から送出された直後の凝固糸条13周囲において凝固液流が極力乱されないように構成されている。又前記凝固液Cの吐出量は、紡糸原液送出量、ノズル孔数、ノズル径、引取り速度に合わせ設定変更されることが必要であるが、1錘(1槽)あたり1m3/h〜3m3/hの範囲とされる事が好ましい。仮に前記凝固液Cの吐出量が1m3/hより少ない場合には、該凝固液Cの供給量不足を補充するため凝固液流がノズル5近傍に逆流し紡浴槽2内の凝固液流全体の乱流や浴液抵抗の増大を引き起こす原因となる。又仮に吐出量が3m3/hより多い場合には、走行する前記凝固糸条13と随伴する凝固液Cの流速とのバランスが崩れ凝固液流の乱流が発生し該凝固糸条13の接着や単糸切れを生じさせる原因となる。
すなわち前記凝固液噴出し口4a,4bから吐出された前記凝固液Cは、凝固に使用された後従来の装置のように前記ノズル5の近傍に復流として戻されることなく、前記出口孔30を介して前記凝固液回収部3へと流出されるまでの間前記紡浴槽2内を上流側から下流側へと一定方向に前記凝固糸条13が走行する方向と略平行に流された後、前記紡浴槽出口15全体から略均等に流出されるようになっている。
尚図示しないが装置から排出された前記凝固液Cは、回収タンクにより回収され紡糸条件に適した凝固濃度となるようDI水を添加・調整されて、再びポンプにより前記凝固液噴出し口4a,4bへと供給されるよう循環されて構成されている。
又万一前記凝固糸条13が前記整流板14a,14bに接触した場合に起こる単糸切れを防止するため、該整流板14a,14bの該凝固糸条13側の面は極力平滑に形成され突起等を存在させないことが好ましい。又前記整流板14a,14bの側面にハードクロムメッキを施したステンレス板を用いたり、フッ素樹脂などの摩擦係数の小さい材料をコーティングしたりすることがより望ましい。
又前記ノズル5の吐出面の中心と前記引き上げロール10の凝固糸条巻き回し面30の位置とが前記紡浴槽2の液深の上下方向の中心位置になるよう配設されているので、前記ノズル5の吐出面に掛かる前記凝固糸条13の引き取り張力は該凝固糸条13の中心部から外周部まで略同一の張力とする事が出来、局所的に生じる過剰な引き取り張力に起因する単糸切れを低減する事が可能となり、又前記凝固糸条13の凝固化が均一に行われる。
又前記ノズル5の上端から前記紡浴槽2の液面CUまでの距離L2と、前記ノズル5の下端から前記紡浴槽2の底面CBまでの距離L3とが夫々10mm以上40mm以下となるように構成されているので、前記ノズル5の吐出面へ供給する凝固液Cの供給不足を起こしたり前記ノズル5近傍に凝固液Cの乱流や滞留を発生したりすることを極力防止することが出来る。よって前記紡浴槽2内における凝固液Cの濃度・温度斑を防止し、前記凝固液Cが滞留して単糸切れした糸屑(ネスト)が浮遊し、繊維に付着して繊維不良を発生させるのを防止し、良好で安定した繊維の製造を行うことが可能である。
又前記凝固液Cの吐出量は、1錘(1槽)あたり1m3/h〜3m3/hの範囲に設定されているため、該凝固液Cの流れが前記ノズル5近傍へ逆流したり乱流を起こしたりすることを極力防止することが出来る。
又前記凝固糸条13から搾出された前記凝固液C及び該凝固糸条13の走行によって生じる前記凝固液Cの随伴流は、前記糸条走行部2b内に設けられる前記整流板14a,14bの部分の複数の前記開口部25を介して内槽23からその両側の外槽24へと流され、前記内槽23と外槽24との夫々から前記紡浴槽出口15の複数の前記出口孔30を介して該紡浴槽出口15の全体から略均等に前記凝固液回収部3へと流出される。従来の一般的な装置のように前記紡浴槽出口15の上部より凝固液Cを溢れさせて流出させる構成と比較し、本発明の構成によれば前記出口孔30を介して紡浴槽出口15の全体から前記凝固液Cを略均等に流出させられるようになっているため、前記紡浴槽2内の他端部付近における乱流の発生も防止出来、より安定した一定方向の対流とすることが可能である。
すなわち前記凝固液Cは前記紡浴槽2内を前記凝固糸条13が走行する方向と略平行に上流側から下流側へと一定方向に流されて、前記ノズル5の近傍に復流として戻されることなく装置から排出されるようになっているため紡浴槽2内に逆流・滞留などの乱流を起こすことなく、前記凝固液Cの濃度・温度斑に起因する前記凝固糸条13の接着や単糸切れや異常繊維の発生を防止し、良好な品質の繊維を安定して製造することが可能である。
本実施例における評価方法は以下の通りである。
ついでこの繊維に対して水洗と同時に3倍の延伸を行い、1.5質量%に調製したアミノシリコン系油剤の第一油浴槽に導き第一油剤を付与した後、この繊維を熱ロールを用いて乾燥し熱ロール間による乾熱二次延伸を2.0倍行った。その後タッチロールにて繊維の水分率を調整し、単繊維繊度1.2dtexの炭素繊維前駆体繊維をワインダーで捲き採った。
紡浴槽2内にDI水をスポイトで滴下し、その流動状況を目視にて確認した。
(滞留部有無)
滞留状況を目視にて確認した。
紡出口金52の面の3箇所(図3におけるa,b,c)、凝固浴部2aの一端部の液面CU付近(図1におけるd)、糸条走行部2bの他端部の液面CU付近(図1におけるe)の各箇所において凝固液Cをスポイトで5ml採取し、屈折計(京都電子工業株式会社製RA−520)を用いて濃度を測定した。また温度についても同様の箇所を水銀温度計で測定した。
内径1mmの塩化ビニル樹脂製のチューブ内に測定用のアクリロニトリル系重合体の繊維を通した後、これをナイフで輪切りにして試料を準備した。ついで、該試料をアクリロニトリル系重合体の繊維断面が上を向くようにしてSEM試料台に接着し、さらにAuを約10nmの厚さにスパッタリングしてから、PHILIPS社製XL20走査型電子顕微鏡により、加速電圧7.00kV、作動距離31mmの条件で繊維断面を観察し、単繊維の繊維断面の長径および短径を測定し、長径/短径の比率を求めた。また変動率(CV値)は長径/短径の測定をn=400で測定し、変動率CVを算出した。
単糸間接着の判定は、巻き取った前駆体繊維を約5mmにカットし100mLの水中に分散させ、100rpmで1分間攪拌後、黒色濾紙にて濾過し、単糸繊維の接着個数を測定した。
凝固糸条の引き取り速度を、紡糸原液の吐出線速度の0.45倍とする条件を標準引き取り速度とする。そして紡糸原液の吐出線速度を変えることなく凝固糸条の引き取り速度を上げていき、ノズルの吐出面において凝固糸条が破断したときの凝固糸条の引き取り速度を破断引き取り速度とする。
引取り破断倍率=破断引き取り速度/標準引き取り速度
図2における浸漬長(凝固浴部長+糸条走行部長)L1:1100mm、整流板14a,14bに複数備えられる開口部25の開口形状:多孔パンチング孔(図5に示す)、整流板14a,14bの糸条走行部2b内の部分に形成される内槽23の幅W(M3):50mm、凝固液C循環量:2m3/h、図1におけるノズル5上端〜液面CUまでの距離L2:20mm、ノズル5下端〜底面CBまでの距離L3:20mmを各諸元とし、評価を行った。
[実施例2]
実施例1の整流板14a,14bに複数備えられる開口部25の開口形状:縦型矩形孔(スリット)とした以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
[実施例3]
実施例1の整流板14a,14bの糸条走行部2b内の部分に形成される内槽23の幅W(M3):100mmとした以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
[実施例4]
実施例1の浸漬長(凝固浴部長+糸条走行部長)L1:550mmとした以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
[比較例1]
従来例として、整流板14a,14bを備えず、ノズル5上端〜液面CUまでの距離L2:80mm、ノズル5下端〜底面CBまでの距離L3:150mmとし、ノズル5の背面側に備えられる凝固液噴出し口から凝固液Cをノズル裏面51へ衝突させるように吐出した以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
又紡出口金52の吐出面(ノズル5吐出面)より破断し単糸切れした糸屑(ネスト)も、上記のように整流された凝固液流によって一定方向へと流され、紡浴槽出口15から凝固液回収部3へと流出されることが確認された。その結果前記紡浴槽2内に糸屑(ネスト)が浮遊したりすることによる繊維への接着等が無くなり、紡糸の品質の安定性が大きく向上されることがわかった。
又紡出口金の吐出面(ノズル吐出面)付近の濃度・温度も供給される凝固液濃度・温度に対し高く、紡浴槽内の濃度・温度斑も大きくなり、結果得られる繊維の断面形状斑(CV値)も高くなり接着糸本数も数多く確認された。
2 紡浴槽
2a 凝固浴部
2b 糸条走行部
3 凝固液回収部
4a,4b 凝固液噴出し口
5 ノズル
10 引き上げロール
13 凝固糸条
14a,14b 整流板
23 内槽
24 外槽
25 開口部
30 凝固糸条巻き回し面
51 ノズル裏面
52 紡出口金
C 凝固液
C1 中心軸
CB 底面
CU 液面
L2 ノズル上端から液面までの距離
L3 ノズル下端から底面までの距離
Claims (2)
- 紡糸原液を凝固させ凝固糸条にして紡糸する湿式紡糸装置において、
凝固液を貯留する紡浴槽の一端部に、紡糸原液を前記紡浴槽の他端部に向けて吐出するノズルと、前記ノズルの背面側から前記凝固液を吐出する凝固液噴出し口とが、前記凝固液噴出し口から吐出される前記凝固液が前記ノズルの背面に衝突しないよう配設されており、
前記紡浴槽の他端部に、凝固糸条を巻き回して該紡浴槽から引き上げるための引き上げロールが設けられ、
前記引き上げロールよりも後方側に、前記凝固液が流出させられる凝固液回収部が設けられ、
前記紡浴槽の内部が、ノズルから吐出される紡糸原液を凝固させ凝固糸条にする凝固浴部と、前記凝固糸条が走行させられる糸条走行部とに区画されるとともに、その一端部から他端部へと伸びる二つの整流板により、前記凝固糸条が走行する内槽と、その両側の外槽とに分けられ、
前記両整流板は、その前記凝固浴部に形成される部分の側面に開口部を有さず、その前記糸条走行部に形成される部分の側面に開口部を有し、
前記ノズルの吐出面の中心と前記引き上げロールの凝固糸条巻き回し面とが前記紡浴槽の液深の上下方向の中心位置になるよう配設され、
前記ノズルの上端から前記紡浴槽の液面までの距離と、前記ノズルの下端から前記紡浴槽の底面までの距離とが、夫々10mm以上40mm以下となるように構成されることを特徴とする湿式紡糸装置。 - 請求項1に記載の湿式紡糸装置を用いて合成繊維を紡糸する方法であって、
前記凝固液噴出し口から吐出される前記凝固液を、前記凝固糸条の走行方向と略平行に1m3/h〜3m3/hで吐出させ、前記凝固液回収部へ流出させ装置から排出させることを特徴とする湿式紡糸方法。
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