JPH02193686A - ゴルフシャフト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野］ 本発明は、ゴルフシャフトに係り、特に、いわゆるカー
ボンシャフトのもつ特性を何等損なうことなく、スチー
ルシャフトのもつ振動特性に極めて近い振動特性を発揮
できるものに関する。

〔従来の技術） ゴルフシャフトには、スチールシャフト、カーボンシャ
フト等があり、カーボンシャフトの場合には、スチール
シャフトに比べて軽量であるという利点があり、昨今広
く愛用されている。

（発明が解決しようとする課題） カーボンシャフトの場合には、スチールシャフトのよう
な撓みの感覚（いわゆる「ため」）が得られないという
問題がある。

これを第６図に参照して説明する。第６図は振動の減衰
を示す図で、図中実線がカーボンシャフトの場合であり
、図中破線がスチールシャフトの場合である。図から明
らかなように、スチールシャフトの場合には、振動減衰
率が低いので、振動が減衰するのにある程度の時間を要
する。これニ対シて、カーボンシャフトの場合には、振
動減衰率が高いために、振動が早期に減衰する。

この振動減衰特性を、ゴルフのスイング動作に当てはめ
て考察してみる。ゴルフスイングは、アドレスの状態か
ら、バックスイングに入り、トップの状態までもってい
く。そこからダウンスイングに入り、ボールを打つ。

その際、スチールシャフトの場合には、バックスイング
によりシャフトが後方に撓み、ダウンスイングの過程で
その撓み状態が維持される。これは既に述べたように、
振動減衰率が低いことによる。そして、ボールに当たる
ときに前方に戻るので、十分なヘッドスピードが得られ
る。

これに対して、カーボンシャフトの場合には、既に述べ
たように、振動減衰率が高いために、ダウンスイングの
過程で撓み状態が十分に維持されず戻ってしまう。その
ため、「ため」が十分に確保されずヘッドスピードが遅
くなってしまうのである。

一方、第７図に示すように、カーボンシャフト（＋０１
）の内層又は外層に金属ｍｌｌ！（例えば、アモルファ
ス繊維、ステンレス繊維等）　（１０３）を螺旋状に巻
き付けたものが考えられている。

しかしながら、これは主にシャフトの捩じれを防止する
ためであり、撓み特性を改良するものではなかった。

本発明はこのような点に基づいてなされたもので、その
目的とするところは、カーボンシャフトのもつ特性を何
等損なうことなく、その１空み特性すなわち振動特性を
改良することが可能なゴルフシャフトを提供することに
ある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するべく本願発明の第１請求項によるゴ
ルフシャフトは、カーボン繊維又はカーボン繊維を主体
にした強化用繊維に合成樹脂を含浸させた強化層を積層
してなる内層と、この内層の外周に設けられた外層とか
らなるゴルフシャフトにおいて、上記外層はその表面に
金属繊維を略シャフトの軸方向に沿って延長させた状態
で備えるものであることを特徴とするものである。

又、第２請求項によるゴルフシャフトは、請求項１記載
のゴルフシャフトにおいて、上記金属繊維は、次の条件
（１）ないし（３）を具備したものであることを特徴と
するものである。

■繊維径　＝３０〜１５０μｍ ■引張強度：８０〜５００　ｋｇ　ｆ　／鵬２■弾性率
　：　１０〜２５ｔｏｎｆ／Ｍ”さらに、第３請求項に
よるゴルフシャフトは、請求項１記載のゴルフシャフト
において、上記金Ｔｌ４ＩＪｉ維は、シャフトの軸心に
対して、±５″の範囲で延長されることを特徴とするも
のである。

第４請求項によるゴルフシャフトは、請求項１記載のゴ
ルフシャフトにおいて、金属繊維は、０．２〜０．８ｍ
ｎの間隔で配列されていることを特徴とするものである
。

〔作　用〕

まず第１請求項によるゴルフシャフトは、外層の表面に
、金属繊維を略シャフトの軸方向に沿って延長させて設
けたものである。

金属繊維をこのようにして設けることにより、カーボン
繊維を主体にして構成されたシャフトの特性を何等損な
うことなく、スチールシャフトの振動特性に極めて近い
特性を付与せんとするものである。

第２請求項によるゴルフシャフトは、金属繊維の特性を
特定したものであり、又、第３請求項によるゴルフシャ
フトは、金属繊維のシャフト軸心に対する角度を特定し
たものであり、さらに、・第４請求項によるゴルフシャ
フトは、金属繊維の配列間隔を特定したものである。

〔実　施　例〕

以下第１図ないし第５図を参照して本発明の一実施例を
説明する。

第１図は本実施例によるゴルフシャフトの横断面図であ
り、ゴルフシャフトは、内層（１）と、外Ｆｌ　（３）
　　とから構成されている。

上記内Ｎ（１）は、カーボン繊維プリプレグ（５）　　
ポロン繊維及びカーボン繊維のハイブリッドプリプレグ
（７）　　　カーボン繊維プリプレグ（９）を内側から
順次積層して構成されている。一方、外層（３）は、金
属繊維及びカーボン繊維のハイブリッドプリプレグ（１
１）から構成されている。

ここで、プリプレグについて説明する。プリプレグ（ｐ
ｒｅｐｒｅｇ、　ｐｒｅ−ｉｍｐｒｅｇｎａｔｅｄ　ｍ
ａｔｅｒｉａｌ）　　とは、強化用ｔａ維材料にマトリ
クス樹脂を含浸させ、成形加工しやすい形状にしたもの
を意味する。又、強化用繊維の形態によって次のような
ものがある。

■一方方向ブリーレ グ織物プリプレグ ■ヤーンプリプレグ ■マットプリプレグ カーボン繊維プリプレグの場合には、一方向プリプレグ
及び織物プリプレグが主であり、ヤーンプリプレグ及び
マントプリプレグは副次的に上記一方向プリプレグ及び
織物プリプレグと組み合わせて使う場合が多い。

又、プリプレグの製造方法としては、ウェット法と、ド
ライ法とがあり、ウェット法とは、＃Ａ脂を溶媒に溶解
して低粘度化して含浸させる方法であり、ドライ法とは
、加熱することにより低粘度化して含浸させる方法であ
る。

既に述べた内Ｎ（１）のカーボン繊維プリプレグ（５）
　　ボロン繊維及びカーボン繊維のハイブリッドプリプ
レグ（７）　　　カーボン繊維プリプレグ（９）は、強
化繊維材料として、カーボン繊維、ボロン繊維及びカー
ボン繊維を使用したもので、上記ドライ法又はウェット
法により製造されたものである。

上記金属繊維とカーボン繊維のハイブリッドプリプレグ
（１１）は、第２図に示すように、ガラスクロスに樹脂
を含浸させたシート（１３）の表面に金属繊維（１５）
が略シャフトの軸方向に沿って所定間隔で延長されてい
る。その横断面は第３図に示すようになっている。尚、
実際には、金属繊維（１５）の上にカーボン繊維のシー
トが圧着されるが、図では該カーボン繊維シートを省略
して示しである。

又、この金属繊維とカーボン繊維のハイブリッドプリプ
レグ（１１）も、基本的には上記ドライ法又はウェット
法により製造されるが、表面に金属繊維（１５）を備え
ている点で従来のプリプレグとは異なる。以下その製造
方法を説明する。

まず、重量３０〜５０ｇ／ｍ”の平織りガラスクロスに
ホットメルトタイプの熱硬化性樹脂を塗布する、又は、
上記熱硬化性樹脂中を上記ガラスクロスを通過させるこ
とにより、ガラスクロスに樹脂を含浸させて、シート（
１３）を作る。上記ガラスクロスと熱硬化性樹脂の割合
は、ガラスクロスが４０〜６５重量％である。

次に、上記シー）　（１３）を指先で押すと付く程度ま
で乾燥させる。乾燥させた後、２０μｍ程度の厚さのポ
リエチレンフィルム（ＰＥフィルム、図示せず）をセパ
レータとして間に挟んだ状態で巻取る。

次に、ドラムの外周に、上記ＰＥフィルムがドラム側に
位置する状態で貼り付ける。このとき、しわが発生しな
いようにする。

その状態でドラムを回転させながら、金属繊維（１５）
を０．２〜０．８ｍｔｓの間隔でシー）　（１３）に取
付けていく。尚、そのときの金属繊維（１５）の張力は
３０〜２５０ｇ程度がよい。

次に、ローラで加圧して、金属繊維（１５）と樹脂を含
浸した状態のガラスクロスのシート（１３）とを圧着す
る。

次に、上記金属繊維（１５）と樹脂を含浸した状態のガ
ラスクロスのシー）　（１３）とを圧着したものをドラ
ムから外し、上記金属繊維（１５）側に、カーボン繊維
のシートを圧着するとともに、ＰＥフィルムを剥がす。

これで金属繊維とカーボン繊維のハイブリッドプリプレ
グ（１１）が出来上がる。あとはこれを所定の形状に裁
断すればよい。

次に金属繊維（１５）について説明する。金属ＩＩ１Ｍ
（１５）としでは、次の条件のないし■を満たすものを
使用するものとする。

■繊維径　：３０〜１５０μｍ ■引張強度：８０〜５００ｋｇｆん「 ■弾性率　：　１０〜２５　Ｌｏｎｆ／ｗ”これら条件
（１）ないし（３）を満たすものとして、第４図に示す
ようなものがある。本実施例の場合には、このうちスー
パーファインメタル（商品名、株式会社神戸製鋼所製）
を使用する。

上記スーパーファインメタルは、２０人の超微細粒を有
する超高強度の極細線であり、曲げ、剪断、涙じり変形
に強く、又、高い靭性を備えている等、機械的特性に優
れたものである。

次にゴルフシャフトの製造方法について説明する。第５
図はゴルフシャフトの製造方法を工程順に示した図であ
り、まず第５図（ａ）に示すように、所定の形状に裁断
したカーボン繊維プリプレグ（５）　を平に引き伸ばし
て、その涙じれをな（す。

次に、図示しない芯金の外表面に離型剤を塗布し、さら
にその上に樹脂を塗り、そこに上記カーボン繊維プリプ
レグ（５）を巻き付ける。その際、繊維角度は、第５図
（ｂ）に示すように、軸心に対して３０°〜４０＠とす
る。

次に、第５図（ｃ）に示すように、ボロン繊維及びカー
ボン繊維のハイブリッドプリプレグ（７）を巻き付ける
。繊維角度は、軸心に対して±３゜とする。

次に、第５図（ｄ）に示すように、カーボン繊維プリプ
レグ（９）　を巻き付ける。繊維角度は、軸心に対して
±５ａとする。

次に、第５図（ｅ）に示すように、金属繊維及びカーボ
ン繊維のプリプレグ（１１）を巻き付ける。

繊維角度は、軸心に対して±３°とする。

さらに、第５図（ｆ）に示すように、図示しないヘッド
との接合部を補強する意味で、所定の形状に裁断された
カーボン繊維プリプレグ（１５）を巻き付ける。繊維角
度は、軸心に対して±３１とする。

全てのプリプレグを巻き付けた後、その外周に、ポリエ
ステルチーブ、又はセロファンテープ、又はポリプロピ
レンテープ等を巻き付ける。

その状態で、１３０〜１４５°Ｃで１２０〜１８０分間
程度加熱して、硬化させる。

加熱硬化完了後、芯金を引き抜（とともに、テープを剥
がし、表面を研磨して平滑な状態とする。最後に透明性
の塗料を塗布する。

次に、本実施例によるゴルフシャフトの特性について説
明する。

まずカーボン繊維を主体にして構成されているので、軽
量である等従来のカーボンシャフトのもつ特性がそのま
ま維持されている。

次に、撓み特性であるが、これは外層（３）の表面に金
属繊維（１５）を略シャフトの軸方向に沿って延長させ
ているので、従来のスチールシャフトのそれに近いもの
を得ることができる。したがって、トップスイングから
ダウンスイングにかけて、十分な「ため」が確保され、
ヘッドスピードを速くすることができる。

以上本実施例によると以下のような効果を奏することが
できる。

まず、従来のカーボンシャフトの特性を何等損なうこと
なく、スチールシャフトの振動特性に極めて近い振動特
性を得ることができる。

又、表面に金属繊維（１５）が配置されているので、耐
摩耗性が向上するとともに、曲げ、剪断、捩じりに対し
て強くなる等、その機械的強度が高くなるものである。

因に、外側から整然と配列された金属繊維（１５）がみ
えるので、美感上も優れたものとなる。

〔発明の効果〕

以上詳述したように本発明によるゴルフシャフトによる
と、従来のカーボンシャフトの特性を何等損なうことな
く、スチールシャフトに近い振動（１１）金属繊維及び
カーボン繊維のプリプレグ特性を得ることができる。

（１５）金属繊維

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本発明の一実施例を示す図で、第
１図はゴルフシャフトの横断面図、第２図は金属繊維及
びカーボン繊維のプリプレグの一部平面図、第３図は第
２図の■−■断面図、第４図は各種金属繊維の特性を示
す図、第５図（ａ）ないしくｆ）はゴルフシャフトの製
造方法を工程順に示す図、第６図及び第７図は従来例の
説明に使用した図で、第６図は振動特性を示す特性図、
第７図はゴルフシャフトの一部側面図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、カーボン繊維又はカーボン繊維を主体にした強化用
   繊維に合成樹脂を含浸させた強化層を積層してなる内層
   と、この内層の外周に設けられた外層とからなるゴルフ
   シャフトにおいて、上記外層はその表面に金属繊維を略
   シャフトの軸方向に沿って延長させた状態で備えるもの
   であることを特徴とするゴルフシャフト。 ２、請求項１記載のゴルフシャフトにおいて、上記金属
   繊維は、次の条件（１）ないし（３）を具備したもので
   あることを特徴とするゴルフシャフト。 （１）繊維径：３０〜１５０μｍ （２）引張強度：８０〜５００ｋｇｆ／ｍｍ＾２（３）
   弾性率：１０〜２５ｔｏｎｆ／ｍｍ＾２３、請求項１記
   載のゴルフシャフトにおいて、上記金属繊維は、シャフ
   トの軸心に対して、±５゜の範囲で延長されることを特
   徴とするゴルフシャフト。 ４、請求項１記載のゴルフシャフトにおいて、金属繊維
   は、０．２〜０．８ｍｍの感覚で配列されていることを
   特徴とするゴルフシャフト。