JPH0314205Y2 - - Google Patents

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JPH0314205Y2
JPH0314205Y2 JP1984135270U JP13527084U JPH0314205Y2 JP H0314205 Y2 JPH0314205 Y2 JP H0314205Y2 JP 1984135270 U JP1984135270 U JP 1984135270U JP 13527084 U JP13527084 U JP 13527084U JP H0314205 Y2 JPH0314205 Y2 JP H0314205Y2
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JP
Japan
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frp
matrix resin
whiskers
frame
reinforcing fibers
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JP1984135270U
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、テニス、バドミントン、スカツシ
ユ、ラケツトボール等に使用される繊維強化プラ
スチツク製ラケツトフレーム(以下単にFRP製
フレームと省略する)の改良に係るものである。
(従来の技術) 従来よりFRP製フレームとしては、第6図に
示すようにカーボン繊維、ガラス繊維、その他の
補強繊維とエポキシ樹脂やポリエステル樹脂その
他の合成樹脂よりなるマトリツクス樹脂とで一体
成形されたFRP外殻層3を有するものが一般的
であつた。これらFRP外殻層を有するFRP製フ
レームの種類としては、以下のような構成のもの
が公知である。
即ちカーボン繊維やその他の補強繊維よりなる
織物を用いたプリプレグや一方向引き揃えプリプ
レグや編組等を用いて、発泡合成樹脂製芯材等に
巻着又は被覆し、プリプレグでない場合には、マ
トリツクス樹脂を含浸させるなどの工程を経た
後、金型等で加熱硬化するか、あるいは発泡合成
樹脂製芯材の代わりにゴムチユーブを用いて、同
様に、織物を用いたプリプレグや一方向引き揃え
プリプレグ編組等を巻着又は被覆し、プリプレグ
でない場合には、マトリツクス樹脂を含浸させる
などの工程を経た後、金型に組み込み、さらにゴ
ムチユーブ中に空気や液体等で圧力を加え加熱硬
化することによりFRP製フレームを成形するこ
とが一般に行なわれている。
(考案が解決しようとする問題点) しかし、これら従来のFRP製フレームにおい
ては、以下のような問題点を有していた。
即ち、テニス等のプレー中において、ボールを
打球した場合には、FRP製フレームに加わる応
力は、一方の面には圧縮応力が加わり、他方の面
では引張応力が加わることになる。しかし、通常
のFRP素材においては、引張強度に比較して圧
縮強度が著しく低下する傾向がある。例えば、ガ
ラス繊維よりなるロービングクロスをエポキシ樹
脂をマトリツクス樹脂とした場合に、引張強度を
100とすれば圧縮強度は50〜80となる。このよう
な現象は、第7図に示すように適度の圧力をかけ
て成形してもFRP外殻層において、補強繊維4,
4との層間にマトリツクス樹脂7が介在するた
め、圧縮応力が加わつた際にこのマトリツクス樹
脂7の層で剪断破壊が生ずるため、圧縮強度が低
下するものである。これらの現象は、ガラス繊維
だけに生ずのではなく、カーボン繊維やアラミツ
ド繊維その他の補強繊維を用いても同様に生ずる
ものである。
従来のFRP製フレームにおいては、前述のよ
うな性質を有するため、ラケツトとして打球時の
応力(衝撃応力、引張応力、圧縮応力)に対応す
るためには、強度、特に圧縮強度を満足させる必
要があり、そのためには、必然的に引張強度が向
上し、又圧縮強度も強くなるため、フレーム自体
の剛性が高くなり、ラケツトの剛さが非常に剛く
なる欠点があつた。このようにラケツトの剛さが
剛くなれば、ハードヒツターには適するが、一般
のプレーヤーには不向きとなるばかりか、打球時
の衝撃振動が手に伝わりやすくなり、そのためテ
ニスエルボ(テニス肘)になりやすい欠点を有し
ていた。又従来のFRP製フレームの問題点とし
ては、成形時にマトリツクス樹脂の流動性を押え
ることが難しく、ボイドや欠膠部が生ずることで
あつた。又FRP外殻層が耐摩耗性で劣るため、
フレームがコートに接触すると傷が付き易く、そ
の部分からクラツクが生じるなどの欠点を有して
いた。
(問題点を解決するための手段) 本考案はこれら従来の欠点に鑑み、FRP製フ
レームの強度を高め、かつフレーム自体の剛性を
柔らかくして、テニスエルボの防止を図り、又成
形性の改善と、耐摩耗性を向上さすことを目的に
なされたものである。
本考案の構成を図面に基づいて説明すれば、
FRP製フレームを構成するFRP外殻層3を形
成している補強繊維4,4とマトリツクス樹脂
7,7において、該マトリツクス樹脂に直径0.1
〜0.3μmで長さが10〜20μmの任意材のウイスカ
5を強化素材として添加し、補強繊維4に含浸硬
化させたことを特徴とするFRP製フレームであ
る。
(作用) 以上のように本考案においては、従来のFRP
製フレームと異なり、マトリツクス樹脂7中に任
意材のウイスカ5を好ましくはマトリツクス樹脂
100重量部に対し1〜10重量部添加し、かつ補強
繊維4に含浸硬化してFRP製フレームを形成し
ているため、従来のように補強繊維4,4との層
間にマトリツクス樹脂7の層が単独で介在するの
と異なり、第3図や第5図に示すように、補強繊
維4と補強繊維4との層間に介在するマトリツク
ス樹脂7の層中にウイスカ5が添加されているた
め、このウイスカ5がマトリツクス樹脂を補強す
る効果を有するほか、補強繊維4,4にも入り込
んでいるため、補強効果が著しく向上し、補強繊
維4,4との層間剪断強度が著しく向上するもの
である。
(実施例) 本考案のFRP製フレームにおいては、FRP外
殻層を形成する補強繊維4としては、ガラス繊維
やカーボン繊維、アラミツド繊維その他任意材の
補強繊維からなる織物や一方向引揃えシートや編
組を使用することが出来る。芯材としては、ポリ
ウレタンやアクリル等の発泡合成樹脂製芯材を用
いた中実のFRP製フレームも出来るし、ゴムチ
ユーブを用いて、硬化成形後ゴムチユーブを除去
することにより中空のFRP製フレームも可能で
ある。又本考案においては、マトリツクス樹脂と
して、エポキシ樹脂やポリエステル樹脂、その他
これらと同効質の任意の合成樹脂を用いることが
できるが、好ましくは、エポキシ樹脂をマトリツ
クス樹脂として使用することが望ましい。
又本考案に使用するウイスカ5としては、炭化
ケイ素ウイスカ、窒化ケイ素ウイスカ、チタン酸
カリウムウイスカ、アルミナウイスカ、カーボン
フアイバーウイスカその他任意のウイスカが使用
できる。
又これらウイスカの寸法としては、ウイスカの
直径が0.1〜0.3μで長さが10〜20μmのものを使用
するのが最適である。本考案のその他実施例とし
ては、第1図に示すように発泡合成樹脂芯材2に
カーボン繊維やガラス繊維等よりなる編組の補強
繊維4,4を被覆し、窒化ケイ素ウイスカ5をマ
トリツクス樹脂7であるエポキシ樹脂100部に対
して約5部添加することにより、この添加した窒
化ケイ素ウイスカが前述の編組中にマトリツクス
樹脂と同時に含浸し、加熱硬化時にこれら含浸し
た窒化ケイ素ウイスカ5が、編組中で投錨効果の
働きをするほか、マトリツクス樹脂中でも複雑に
からみ合つているため、従来と異なり、補強繊維
4,4との間に介在するマトリツクス樹脂7の層
の剪断強度も著しく向上する。
(考案の効果) 以上のように本考案のFRP製フレームにおい
ては、任意のウイスカ5をエポキシ樹脂等のマト
リツクス樹脂7に添加配合するため、前述のごと
く、ウイスカ5が補強繊維4内に含浸するととも
にマトリツクス樹脂中にも介在するため、硬化後
の層間剪断強度が従来のものと比較し著しく向上
するものである。層間剪断強度に関しては、ガラ
スのロービングクロスを基材とし、エポキシ樹脂
をマトリツクス樹脂とした場合に、ウイスカを添
加しないサンプルの層間剪断強度を100とすれば、
5部の窒化ケイ素ウイスカを添加した場合には、
層間剪断強度が150ぐらいになり、ウイスカを5
部添加するだけで層間剪断強度が無添加のものよ
りも50%も強度が向上することになる。又このこ
とは、同様の仕様でサンプルを切り出して物性試
験を行なつた場合に、ウイスカ無添加のもので
は、引張強度が100とすれば、圧縮強度は50ぐら
いであるのに対し、5%の窒化ケイ素ウイスカを
添加すれば、引張強度は100と変わらないが、圧
縮強度が80〜90ぐらいまで向上する。これは、前
述のごとく層間剪断強度が向上したため、圧縮強
度も向上する結果となつたものである。このこと
は、引張強度には影響がなく圧縮強度が強くなる
ことを示すため、引張強度即ち弾性率はほとんど
従来のものと変わらずに圧縮強度が強くなるの
で、従来のFRP製フレームに比較して、本考案
FRP製フレームの剛性は同じで強度が高くでき
るため、ガツトを強く張つてよりボールの反発係
数を向上さすこともできるし、逆に本考案FRP
製フレームの剛性を柔らかくして、強度的には従
来と同等のFRP製フレームにすることもできる
ため、女性用や初級者用の腰の柔らかいFRP製
フレームのものを供給することができかつテニス
エルボの防止の上でも効果が大である。又従来の
FRP製フレームでは、加熱硬化してFRP製フレ
ームを形成する際には、マトリツクス樹脂の粘度
が著しく低下し、金型の外に流出してしまい、成
形後のFRP表面にはボイドやピンホールが多数
生じるため、後工程の手直しに大変手間がかかつ
たが、本考案においては、ウイスカを1〜10部の
範囲でマトリツクス樹脂に添加することにより、
チクソトロピツクな流動特性を有するようにな
り、マトリツクス樹脂の粘度が低下することな
く、流出する度合が少ないため、成形後のFRP
表面にはボイドやピンホールなどが生じ難いた
め、後工程の手直しを要しないから、外観も美し
く仕上るものである。又ウイスカを添加すること
により成形されたFRP外殻層の耐摩耗性が著し
く向上し、FRP製フレームの先端がテニスコー
トに接触して摩滅の度合が非常に減少するなどの
効果が大である。特に、本考案で使用するウイス
カの寸法としては、ウイスカの直径が0.1〜0.3μ、
長さが10〜50μぐらいのものを用いることによ
り、補強繊維中へのマトリツクス樹脂とウイスカ
の含浸が良好である。
以上のように本考案のFRP製フレームにおい
ては、従来のFRP製フレームにはなかつた種々
の効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案に係るFRP製フレームの構
成を示す説明斜視図。第2図、第4図は、本考案
に係るFRP製フレームの断面図。第3図、第5
図は、第2図、第4図のA及びB部分の拡大図。
第6図は従来のFRP製フレームの断面図。第7
図は、第6図のC部分の拡大図。第8図は、本考
案に係るFRP製フレームの平面図である。 ……フレーム、2……芯材、3……FRP外
殻層、4……補強繊維、5……ウイスカ、6……
塗膜、7……マトリツクス樹脂。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. FRP製ラケツトフレームを構成するFRP外殻
    層を形成している補強繊維とマトリツクス樹脂に
    おいて、該マトリツクス樹脂に直径0.1〜0.3μmで
    長さが10〜20μmの任意のウイスカーを強化素材
    として添加し、補強繊維に含浸硬化させたことを
    特徴とするFRP製ラケツトフレーム。
JP1984135270U 1984-09-06 1984-09-06 Expired JPH0314205Y2 (ja)

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JP1984135270U JPH0314205Y2 (ja) 1984-09-06 1984-09-06

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JPS6148759U JPS6148759U (ja) 1986-04-01
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