JPH0219279Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動製図機の画線ヘツドにおけるペン
保持体固定装置に関する。

従来、此種のペン保持体固定装置は、ペン保持
体の下端面をヘツドに設けた係止面で載置した状
態において、プランジヤの下端部の水平面を、ペ
ン保持体の上部のインデツクス孔の周囲の壁面に
圧着している。プランジヤの上端はカムによつて
押圧しているが、プランジヤとカムとの間にいわ
ゆる逃げがないので、カム形状及びその取付位置
を精確に設定しないと、プランジヤを適正な圧力
でペン保持体に圧着し得ないという欠陥が存し
た。

本考案は上記欠陥を除去することを目的とする
ものである。

以下に本考案の構成を添付図面に示す実施例に
基いて詳細に説明する。

２はテーブル、４は画線ヘツドであり、前記テ
ーブル２面に対して一定の対向間隔を保持した状
態で該テーブル２面に対して相対的に所定の方向
に移動制御可能なように公知のヘツド支持手段
（図示省略）によつて支持されている。６はヘツ
ド４の基板に回転自在に支承された昇降ガイドで
あり、これにプランジヤ８が昇降自在に嵌挿され
ている。前記プランジヤ８に長手方向に溝が形成
され、該溝内に前記ガイド６の内壁面に突出する
ピン１０がスライド自在に嵌合している。前記溝
とこれに嵌入する前記ピン１０の構造は、昇降ガ
イド６に対するプランジヤ８の回転止めの機構を
構成している。前記プランジヤ８の下部には円盤
部８ａが形成され、且つ該プランジヤ８の下端に
はテーパー面が形成されている。前記円盤部８ａ
にはピン１２が下向き垂直方向に突設されてい
る。１４はスラストボールベアリングであり、こ
れ内径部は、鉛芯を内蔵した芯カートリツジから
成るピン１６を保持するペン保持体１８の下部外
周面に嵌合している。前記ペン保持体１８の下部
鍔部１８ａの下面は前記ボールベアリング１４の
上面に当接している。ヘツド基板４ａには一方が
解放された半円形状の孔１５が透設され、該孔１
５の外周部に位置した基板４ａの係止面１７には
前記ベアリング１４の下面が載置されている。前
記保持体１８の上部の中心には係合孔２０が形成
され、且つ、該上部には、半径方向に係合溝２２
が穿設されている。２４は前記プランジヤ８の小
径部の外周面にスライド自在に嵌合するスプリン
グ受けであり、該受け２４は、コイルスプリング
２６の弾発力によつてプランジヤ８の小径部と大
径部の境いの段部に形成された水平面に弾接して
いる。前記プランジヤ８の上端には止めリング２
８が固着され、更に該プランジヤ８の上部にはキ
ヤツプ３０がスライド自在に嵌合している。前記
プランジヤ８の大径部には座金３２がスライド自
在に嵌合している。前記スプリング受け２４と前
記キヤツプ３０との間にはプランジヤ８に嵌挿す
るコイルスプリング２６が圧縮配置され、前記ス
プリング受け２４と前記座金３２との間には、プ
ランジヤ８に嵌挿するコイルスプリング３４が圧
縮配置されている。前記コイルスプリング２６の
ばね力は前記コイルスプリング３４のばね力より
も強く設定され、該スプリング２６のばね係数は
前記コイルスプリング３４のばね係数の２倍に設
定されている。３６はレバー軸であり、これの一
方はヘツド基板４ｂに固定された軸ガイド３８に
水平方向にスライド自在に保持され、該レバー軸
３６の他方は基板４ｂに固定されたガイド部材の
水平方向のガイド孔４０にスライド自在に嵌合し
ている。４２は前記レバー軸３６に固定されたカ
ムであり、前記プランジヤ８の上端に取付けられ
たキヤツプ３０の上面を押圧するための水平面と
傾斜面が形成されている。

次に本実施例の作用について説明する。

レバー軸３６を第２図上、右方向に移動した状
態において、ペン保持体１８の下部外周面を孔１
５に嵌挿し、ベアリング１４の下面を係止面１７
に載置する。該状態において、プランジヤ８の下
端はペン保持１８の係合孔２０の上方に所定間隔
を存して位置している。（第３図イ参照）。次にレ
バー軸３６を第２図上、左方向に移動すると、カ
ム４２の傾斜面によつてキヤツプ３０が下向きに
加圧され、スプリング３４が撓んでプランジヤ８
が下降する。このときスプリング２６はほとんど
撓まない。プランジヤ８の下端が係合孔２０に嵌
入し、プランジヤ８の下部水平面がペン保持体１
８の上面に到達すると、プランジヤ８はその下降
が阻止される。（第３図ロ参）。尚も、レバー軸３
６を第２図上、左方向に移動してキヤツプ３０を
カム４２の水平面によつて下方向に加圧するとス
プリング２６が撓んでキヤツプ３０はプランジヤ
８に沿つて下降し、プランジヤ８の円盤部８ａの
下面は、コイルスプリング２６の弾力によつてペ
ン保持体１８の上面に圧着する。これによりペン
保持体１８は、係止面１７と、円盤部８ａとで挟
圧され強固にヘツド４に固定される。

上記ペン保持体１８の固定を解除するには、レ
バー軸３６を第２図上、右方向に移動してカム４
２をキヤツプ３０の側方に移動させる。これによ
りプランジヤ８はコイルスプリング２４の弾発力
によつて上昇し、該プランジヤ８の下端がペン保
持体１８の上面の上方に移動し、ペン保持体１８
の固定が解除される。

本考案は上述の如く構成したので、カムの形状
及び取付位置を高精度に設定しなくとも、所定の
圧力でペン保持体を圧着固定することができる効
果が存する。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の好適な実施例を示し、第１図は断
面図、第２図は側面図、第３図は説明図である。 ２……テーブル、４……画線ヘツド、６……昇
降ガイド、８……プランジヤ、１０……ピン、８
ａ……円盤部、１２……ピン、１４……スラフト
ボールベアリング、１４ａ……係止面、１６……
ペン、１８……ペン保持体、１８ａ……鍔部、２
０……係合孔、２２……溝、２４……スプリング
受け、２６……コイルスプリング、２８……止め
リング、３０……キヤツプ、３２……座金、３４
……コイルスプリング、３６……レバー軸、３８
……軸ガイド、４０……ガイド孔、４２……カ
ム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ペン保持体１８の下端を画線ヘツド４の基板に
   設けた係止面１７で載置し、ペン保持体１８の上
   部端面を、前記基板に設けた昇降自在ガイド６に
   スライド自在に保持されたプランジヤ８の下端で
   圧着して前記ペン保持体１８を前記基板に固定す
   る装置において、前記プランジヤ８の上部にスラ
   イド自在にキヤツプ３０を嵌挿し、前記プランジ
   ヤ８の上端より適宜の間隔を存した位置に少くと
   も該プランジヤ８に対して下方向の移動が阻止さ
   れたスプリング受け２４を取付け、該スプリング
   受け２４と前記キヤツプ３０との間に第１のスプ
   リング２６を配置し、前記スプリング受け２４と
   前記昇降ガイド６の上端との間に前記第１のスプ
   リング２６のばね力よりも小さなばね力を有する
   第２のスプリング３４を配置し、前記基板に前記
   キヤツプ３０を加圧するためのカム４２を配設し
   たことを特徴とする自動製図機におけるペン保持
   体固定装置。