JPH02187383A - 記録用媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は記録用媒体、特にインクジェットプリンター用
に好適な記録用媒体に係るものである。

（従来の技術） インクジェット記録方式はフルカラー化や高速化が容易
なことからコンピュータやビデオ等のハードコピー、カ
ラー複写機等の分野で急速に普及しつつある。

この分野での記録又は印刷物に要求される要件としては
、解像度が高いこと、色再現性が良いこと（色階調が十
分確保されること）、高速印刷が可能なことと共にラン
ニングコストが低いことも要求される。

これらのうち、プリンター自体のハードウェア的な問題
点は解決されつつあるが、被記録材の改良には困難な点
が多く、プリンターの性能に被記録材の性能が追いつか
ないのが現状である。

被記録材の性能が満たすべき要件としては、インクの吸
収速度が速いこと、インクドツトの色濃度が高いこと（
発色性が良いこと）、インクドツトが適度に拡がること
、コストが低いこと等が挙げられる。これらの要件を満
たす為、既にいくつかの提案がなされている。

現在量も一般的に用いられているものは、基材（紙）の
表面にシリカと水溶性バインダーの混合物を塗布するも
のであり、これを基本に多層構造にしたり、球状粒子を
用いたり、各種添加剤を併用する等の検討が行なわれて
きた。

（発明の解決しようとする課題） しかしながら、これらの手段は総じてカラー複写やビデ
オのハードコピー等に対応するには塗布層の塗布量が３
０ｇ／＋＋”以上を要し、原材料費や工程費の面でコス
ト高となり、一般的用途への普及に支障を来していた。

これに対応する手段として、サイズ度の低い高吸収性の
紙を用いたり、それを改良して抄紙に際し、無機材料を
内添する等無コート紙を用いる試みがなされている。

しかしながら、これらは何れも発色性が著しく低く、滲
みも大きい為、白黒の印字物やコート紙で印字する前の
試し印字等に微かに用いられるに過ぎない。

インクジェット記録方式が広く普及する為には、カラー
複写機やビデオのハードコピー等に対応する高性能を有
する被記録材が理想ではあるが、一方では低コストでか
なりの性能を有する汎用被記録材の出現も望まれる。

（課題を解決するための手段） 本発明はかかる点に鑑みなされたもので、金属フィルム
の表層に多孔質酸化物層を形成し、これをインクの受容
層としたことを特徴とする記録用媒体を提供するにある
。

本発明において用いられる金属フィルムとしては、例え
ば、アルミニウム、チタニウム、マグネシウム等が挙げ
られる。

そしてこれらフィルムの表層には多孔質酸化物層が設け
られるが、その物性としては、かかる層を形成する細孔
の直径が４０〜５００人程度を採用するのが適当である
。細孔径が前記範囲に満たない場合には、インクの吸収
速度が遅く、ドツトが広がってしまい、逆に前記範囲を
超える場合には印刷面のインクが手についたり、他の印
刷紙等に転写される等インクの保持特性が不十分となる
虞れがあるので何れも好ましくない。

又、かかる多孔質酸化物層の厚さは、これがあまり薄す
ぎるとインクの吸収不良が生じ下地金属の色の影響が生
じ、逆にあまり厚すぎると多孔層の一部剥離が生ずる虞
れがあるので何れも好ましくなく、一般に１０〜５０μ
程度を採用するのが適当である。

又、かかる多孔質酸化物層は、フィルムの厚さ方向に全
部、即ちフィルム全部が多孔質酸化物層で構成されると
、インクが抜は落ちてしまい、不均質な画像が形成され
るので好ましくない。

金属フィルムの表面にかかる多孔質酸化物層を形成せし
める手段には特に制限はないが、例えば陽極酸化法を採
用すると多孔質層の形成を比較的に制御し易いので好ま
しい。

陽極酸化法を採用する場合、電解液としては硫酸が最適
であるが、他に塩酸、硝酸、有機酸が１〜２０％程度混
合されていても差し支えない。

又、電流密度としては０．１〜０．３Ａ／ｄｍ２程度を
採用するのが適当である。

電流密度が前記範囲に満たない場合には多孔質層を形成
するのに時間がかかるのみならず、得られる細孔が微細
になりすぎ、逆に前記範囲を超える場合には細孔の規則
的配列が損われたり、多孔質層の部分的な剥離が生じ、
インクドツトが形状不良が生ずる虞れあるので何れも好
ましくない。

又、電解温度はあまり高すぎると細孔の形状が不揃とな
る傾向があるので通常、常温付近を採用するのが適当で
ある。

（実施例） 実施例１ 純度９９．９９％、１０ｃｍ角で厚さ０．３ｍｍのＡｌ
板を５ｗｔ％ＮａＯＨ水溶液に約４０℃で２分間浸漬し
て脱脂を行った。ついでクロム酸、硫酸、リン酸の混液
を用い、８０℃電流密度０．３Ａ／ｄｍ”でｐｔ対極を
用いて１０分間電解研磨した。本Ａｌ板の片面を両面接
着テープにより被覆したのち、２０ｗｔ％Ｈ，Ｓ０４水
溶液を電解液とし、０．１Ａ／ｄｍ２の電流密度で陽極
酸化した。ついで本試料を純水、ついで希アンモニア水
さらに純水で洗浄したのち２００℃で乾燥した。

本試料の陽極酸化面を電子顕微鏡により観察したところ
、細孔径約１００人、深さ約５０μのほぼ円筒状の細孔
がＡＩ板面に垂直に形成されていること、およびこれら
の円筒状細孔はＡｌ板上に蜂の巣状に規則正しく配列し
ていることが認められた。

つぎにシャープ社製インクジェットプリンターｌ０−７
２０を用いて印字テストを行った。その結果、インクド
ツトの形状はきわめて真円に近く、またドツトの色濃度
を小西六社製マイクロデンシトメーターで測定したとこ
ろ、マゼンタ０．９５、シアン０．８８、イエロー０．
４８、ブラック０．８８で充分に高い値を有していた。

実施例２ 実施例１と同様に、片面陽極酸化Ａｌ板を作成した。細
孔径を拡大するため２０％Ｈ，ＳＯ，液中に室温下で１
５分、３０分、４５分、６０分浸漬した。そののち水洗
し、２００℃で乾燥した。細孔径を電子顕微鏡で測定し
て、約１５０人、約１９０人、約２５０人、約２９０人
を得た。

これらについて実施例１と同様にシャープ社製インクジ
ェットプリンターｌ０−７２０を用いて印字テストを行
った。その結果ドツトの真円性に変わりはなかったが、
ドツト径は細孔径が大なるにつれて小さくなった。また
つぎに示すようにドツトの色濃度は次第に高くなってい
ることがわかる。

実施例３ 実施例１と同様にまず片面の陽極酸化を行ない、ついで
別の片面を陽極酸化して両面酸化Ａ１板を得た。Ａｌｔ
ｏｓ面の厚さは表裏各約５０μ中心のＡｌ板部分は約２
００μであった。ついで実施例２に示したと同様にして
細孔径の拡大処理を行って、細孔径を約２５０人とした
。これをそれぞれ片面ずつシャープ社製インクジェット
プリンターｌ０−７２０を用いて画像印刷を行った。そ
の結果、表裏別々に色めけかない鮮明な画像が形成され
た。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、金属フィルムの表層に多孔質酸化物層を形成し、こ
   れをインクの受容層としたことを 特徴とする記録用媒体。 ２、多孔質酸化物層の厚さは１０〜５０μである請求項
   （１）の記録用媒体。 ３、多孔質酸化物層を形成する細孔の直径が４０〜５０
   ０Åである請求項（１）の記録用媒体。