JPH02183009A - 地震で変位する杭とその施工方法

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(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

【発明の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉本発明は、不連続な地盤を貫通して打設または埋設する
杭であって、地震時に地盤の変位に応じてその水平力を
吸収することのできる杭とその施工方法に関するもので
ある。

〈従来の技術〉構造物を支持するためには一定の強度を有する地盤まで
杭を打設し、その机上に構造物を登載する方法で行って
いる。

そうした従来の杭は、上端から下端までその断面形状は
ほぼ一定で材質も均一な部材である。

そのように、断面が同一で、材質が均一であっても、静
かに上方からの荷重が作用しているだけならばあまり問
題はない。

しかし打設する地盤の方はその状態が均一ではなく、た
とえば中間に軟弱地盤をはさんだような互層地盤が存在
し、こうした地盤は地震時には、杭に複雑な水平力を与
える。

この点は、地震応答解析や新潟地震における杭の被害調
査結果からも明らかであって、地層が急激に変化する部
分で杭に大きな応力が発生し、この部分から破壊する可
能性が高いという事実が確認されている。

これは地層の境界部分では上下層の地質が大きく相違す
るから、地震時に急激な地盤変形が発生し、杭の一部に
過大な曲げモーメントやせん断力が作用するからである
。

〈本発明の目的〉本発明はこのような従来の問題を改善するためになされ
たもので、不連続な地層を貫通して打設、または埋設し
た場合でも、地震時に作用する不均一な水平力を吸収で
きる杭とその施工方法を提供することを目的とする。

〈本発明の構成〉次に本発明の一実施例について説明する。

〈イ〉杭の構造第１図において１は杭本体であり、コンクリートあるい
は鋼材によって構成する。

ただし完全な一体構造ではなく、複数の杭要素１１に分
割して構成する。

そして分割した杭要素１１の中間には、弾性連結材１２
を介在させる。

この弾性連結材１２の介在位置は、地層の境界部分に対
応した位置に設けるのが好ましい。

すなわち杭を打設する以前に、地層は十分に調査されて
詳細な地層図ができているから、支持地盤からの各層ま
での距離は既知である。

したがって、杭の製造過程で、地層の高さに応じた長さ
の杭要素１１を製造し、その間を弾性連結材１２で連結
することができる。

ただしすべてを地層に適合した特注製品とする必要もな
（、杭要素１１の長さを適当な数に分けて構成し、その
間に弾性連結材１２を介在させた既成品を準備してお（
ことも可能である。

そうすれば地層が複雑であってもいずれかの弾性連結材
１２が地層の境界の近くに位置することになる。

く口〉弾性連結材の構造弾性連結材１２としてはたとえば多数枚のゴム板を積層
して一体に構成したものを利用することができる。

こうした積層ゴムのブロックは、たとえばビルにおいて
震動を吸収する構造体などに利用されており、技術的に
は使用に耐えるものがすでに開発されている。

この弾性連結材１２の取り付けも公知の技術を利用する
ことができ、杭要素１１の端面の金属ケースに弾性連結
材１２を溶接したり、接着剤で接着したりして取り付け
る。

〈ハ〉施工方法上記の杭を地盤に打設する方法の一例を説明する。

まず地盤にオーガー２で削孔し、オーガー２先端から根
固め液を注入して孔３の底部に根固め液の層を造る。

モしてオーガーを引き抜きながらセメントミルク４を注
入し、孔をセメントミルク４の柱として構成する。

このセメントミルク４の柱の中に、本発明の杭１を静か
に挿入し、その頭部を軽（打撃して支持層に食い込ませ
る。

セメントミルク４が硬化することによって杭の施工が完
了する。

もちろん以上の施工方法に限定されるものではな（、こ
の方法以外にも、公知の他の杭打ち方法を利用できる。

く本発明の効果〉本発明は上記したように上下の杭要素の間を積層ゴムな
どの弾性連結材で連結して構成したものである。

したがって、地震時に地盤の軟弱層が大きな変化を起こ
してもこの弾性連結材が変形を吸収し、地震の強制変形
による杭の破壊を未然に防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

第１．２図二本発明の杭の使用状態の説明図第４図二弾
性連結材の一例の説明図第４図：施工順序の説明図弔図第２図

【特許請求の範囲】