JPH02181776A

JPH02181776A - 電子写真感光体の改良方法

Info

Publication number: JPH02181776A
Application number: JP148089A
Authority: JP
Inventors: Junichiro Hashimoto; 準一郎橋本
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1989-01-06
Filing date: 1989-01-06
Publication date: 1990-07-16

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は電子写真感光体の改良方法に関し、ざらに詳し
くは電子写真感光体の環境依存性を改良するための方法
に関する。

［従来の技術］電子写真方式に用いられる感光体は、暗所における帯電
能が高いこと、放電、すなわち暗電流が小さいこと、光
照射時の電荷の放出並びに移動が速いこと、すなわち、
感度が高いことなどが要求される。これらの要求を満た
す光導電材料とじて多数の無機光導電体や有機光導電体
が開発され、使用されている。

このうち、有機光導電体は無公害であることから、近年
は数多く提案されつつあり、中でも電荷輸送層と電荷発
生層とに機能分離された感光体が優れた性能を有するも
のとして提案され現在に至っている。

［発明が解決しようとする課題］ところが、このような有機光導電体は光に対して安定で
はなく、例えば光疲労を受けることにより帯電能が徐々
に低下してくる現象等があった。

しかし、光疲労による静電特性の劣化を防ぐ手段および
材料は未だ充分満足されるものではない。

本発明は上記の点に鑑みなされたもので、環境依存性、
特に光疲労によって帯電電位が経時劣化するのを防止す
ることができる電子写真感光体の改良方法を提供するこ
とを解決すべき課題とするものである。

［課題を解決するための手段］本発明によれば、導電性支持体に光導電層を設けてなる
電子写真感光体において、電子写真装置に使用する前に
該感光体をあらかじめ光疲労させることを特徴とする電
子写真感光体の改良方法が提供されるものである。

現状の電子写真プロセスは、帯電、露光、現像、転写お
よびクリーニング工程からなっているが、場合によって
は帯電の前に潜像の前歴をなくすためにクエンチングラ
ンプ、また、トナーの転写性を向上させるため、転写前
除電をランプによって行なっているプロセスが一般的で
ある。そうしたことから、感光体にとっては光疲労を受
けやすくなる。複写枚数が増えれば、光疲労も進行し、
それによる副作用として、帯電電位が徐々に低下してく
る。

光疲労によって帯電電位が低下する現象のメカニズムと
して、導電性支持体上に電荷発生層、その上に電荷輸送
層を順次積層した感光体で考えてみると、露光時電荷発
生層で発生した正孔および電子が充分失活せず、すなわ
ち正孔が電荷輸送層を移動中に１−ラップされ、または
、電荷発生層内でトラップされている状態に再度帯電が
なされた時、感光層内にトラップされた正孔が与えられ
た電界により解放されるため、帯電初期は帯電されない
状態が続き、ざらに疲労が進むと、トラップされる量が
増加するため、帯電初期の電位の立上がりが徐々に遅れ
てくることになり、一定電位に到達するまでの帯電電位
の時間の遅れが発生する。

感光体の回転数および帯電で感光体に与える電荷量が一
定である時、第１図（ａ）、　（ｂ）に示すごとく（第
１図（ａ）は疲労前帯電初期の電位の立上がりを示し、
第１図（１））は疲労後の電位の立上がりを示す。）帯
電の立上がりが遅れることにより感光体の表面電位が低
下するのである。

本発明によれば、事前に感光体を光疲労させることによ
り、実装時の帯電電位の安定した電子写真感光体が得ら
れる。

本発明による光疲労とは、感光体を光に暴露するだけで
達成でき、光源の種類は問わない。光源としては、例え
ば、ハロゲンランプ、タングステンランプ、螢光対、Ｌ
ＥＤ、レーザービーム等が使用できる。

光疲労法としては、感光体製造後、−走光源で光を与え
る方法、または、感光体を複写装置に実装または交換す
る直前に与える方法をとることもできる。

光導電層は、ポリビニルカルバゾール、ピラゾリン、オ
キサジアゾール、フタロシアニンなどの有機光導電物質
を、必要に応じて結着剤樹脂と共に分散し塗布して形成
される。

有機光Ｓ置物質は無機のそれと比べて、高生産性、低コ
ストなどの利点があるが、感度が劣るため、効果的に改
善する方法として、電荷発生層と電荷輸送層を積層した
機能分離型光導電層を用いることが有効でおる。

電荷発生層は、スーダンレッド、ダイアンプル、ジエナ
スグリーンＢなどのアゾ顔料、アルゴールイエロー、ピ
レンキノン、インダンスレンブリリアントバイオレット
ＲＲＰなとのキノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン
顔料、インジゴ、チオインジゴ等のインジゴ顔料、イン
ドファーストオレンジトナーなどのビスベンゾイミダゾ
ール顔料、銅フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料
、キナクリドン顔料等の電荷発生物質をポリエステル、
ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、アク
リル、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルブチラー
ルなどの結着剤樹脂に分散し、支持体上に塗布して形成
される。

電荷輸送層は、主鎖又は側鎖にアントラセン、ピレン、
フェナントレン、コロネンなどの多環芳香族化合物又は
インドール、カルバゾール、オキサゾール、イソオキサ
ゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、オキ
サジアゾール、ピラゾリン、チアジアゾール、トリアゾ
ールなどの含窒素環式化合物を有する化合物、ヒドラゾ
ン化合物、等の電荷輸送性物質を成膜性のある樹脂に溶
解させて形成される。これは電荷輸送性物質が一般的に
低分子量で、それ自身では成膜性に乏しいためである。

このような樹脂としてはポリエステル、ポリサルホン、
ポリカーボネート、ポリメタアクリロニトリル共重合体
、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、等を単独
、もしくは併用して用いられる。

電荷発生層は０．０１〜１０μｍ、また、電荷輸送層は
１〜５０μｍ程度の膜厚とすることができる。

また、支持体と光導電層の間に、光導電層と支持体との
接着性改良、光導電層の塗工性向上、支持体の保護、支
持体上の欠陥の被覆、光導電層の電気的破壊の保護、光
導電層のキャリア注入性改良等のために下引き層を設け
ることもある。

その材料としては、ポリウレタン、ナイロン、ポリビニ
ルアルコール、エポキシ、ポリアミド、ポリエステル、
ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、カゼ
イン、ゼラチン、フェノール樹脂、酢酸セルロース、ニ
トロセルロースなどが挙げられる。

下引き層の膜厚は０．１〜５μｍ、好ましくは０．５〜
３μｍとすることができる。

また、光導電層の上に、光導電層の保護、感光体の機械
的強度の改善、暗減衰特性の改善、または、特定の電子
写真プロセスに適用されるために、車間、または複数層
の樹脂層からなる絶縁層を設けることもある。この絶縁
層の材料としては、ポリエステル、ポリ（メタ）アクリ
ル酸エステル類、ポリスチレン、ボリアリレート、ポリ
塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリ
ビニルブチラール、等の熱可塑性樹脂、エポキシ、ポリ
ウレタン、アルキド、メラミン、環化ブタジェンゴム等
の熱硬化性樹脂、エポキシアクリレート、不飽和ポリエ
ステル、等の光硬化性樹脂などが用いられる。

導電性支持体としては、アルミニウム、ニッケル、クロ
ム、ニクロム、銅、酸化スズ、酸化インジウム等をプラ
スチック管に蒸着したもの、アルミニウム、ニッケル、
ステンレス等を０．Ｉ　、　１．Ｉ　１押し出し、引き
抜き等の工法で素管化後、切削、超仕上げ、研磨等で表
面処理した管等を使用することができる。また、管状の
ものに限らずベルト状のものであってもよい。

［実施例］次に実施例をあげて本発明を説明する。

実施例１下記処方の下引き開用溶液を作成し、アルコール可溶性ポリアミド樹脂（東し社製ＣＨ８０００）　　　８０　Ｑメタノール　
　　　　　　　　　　　１３００　（］ブタノール　　
　　　　　　　　　　　６００　ｇリコー■製複写ＩＩ
　Ｆ　Ｔ　４８２０用アルミシリンダー上に、浸漬法で
塗布し、１１０’Ｃで乾燥し、厚さ約０．３μｍの下引
き層を形成した。

次いで、下記構造式のジスアゾ顔料２００、シクロへキ
サノン４００ｑをボールミル中で９６時間混線分散し、
高粘度のクリーム状分散液を得た。

らに３０分間分散した。

その後水液をボールミルより扱き取り、ざらに１４００
ｑのシクロヘキサノンで希釈し塗工液とした。

これを前記下引き層上に浸漬法で塗布し、１１０’Ｃで
乾燥し、膜厚的０．２μｍの電荷発生層を形成した。

次に、下記構造式の電荷輸送材５００　Ｃ１、ポリカー
ボネート樹脂（帝人製Ｃ−１４００）　５００　Ｑおよ
び塩化メチレン４０００　Ｃｌの均一溶液を調製し、こ
れにレベリング剤としてシリコーンオイル５ｑを加えて
塗工液とし、これを前記電荷発生層上に浸漬法で塗イ［
シ、１１０℃で乾燥して膜厚２２μｍの電荷輸送層を設
けた。

次いで、６８０　ｇのシクロヘキサノンを加え、ざこう
して得られた感光体を下記表１に示す条件にて光疲労を
行ないく光源：昼白色螢光灯）、その後、リコー製複写
機Ｆ　Ｔ　４８２０に、表面電位を検出する装置を取付
け、感光体の帯電電位を測定した。また、表１には初期
と５０００枚コピー後の帯電電位の変化量を併せて示す
。

比較例１光疲労を行なわない感光体につき実施例１と同様の測定
を行なった。結果を表１に示す。

実施例２実施例１で作成した感光体を使用し、光源としてＬＥＤ
　（中心波長６６０ｎｍ　）を使用し、表２の条件で行
なった。また、複写機内の帯電電位変化量は、実施例１
と同様の方法で行なった。

表２［発明の効果］以上の説明で明らかなように、本発明によれば、電子写
真装置に使用する前に感光体をあらかじめ光疲労ざぜる
ことにより、帯電電位の経時変化を低減し、環境依存性
を改善することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）、　（ｂ）は電荷量と表面電位の関係を示
すグラフで、第１図（ａ）は疲労前の帯電初期の電位の
立上りを示し、第１図（ｂ）は疲労後の電位の立上りを
示す。

Claims

【特許請求の範囲】

導電性支持体に光導電層を設けてなる電子写真感光体に
おいて、電子写真装置に使用する前に該感光体をあらか
じめ光疲労させることを特徴とする電子写真感光体の改
良方法。