JPH02171136A - 製パン用乳化油脂組成物およびパンの製造方法 - Google Patents

製パン用乳化油脂組成物およびパンの製造方法

Info

Publication number
JPH02171136A
JPH02171136A JP63324257A JP32425788A JPH02171136A JP H02171136 A JPH02171136 A JP H02171136A JP 63324257 A JP63324257 A JP 63324257A JP 32425788 A JP32425788 A JP 32425788A JP H02171136 A JPH02171136 A JP H02171136A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
bread
water
fat
aqueous phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP63324257A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Matsusue
松末 隆志
Takuya Sugimoto
卓也 杉本
Tadao Kato
忠夫 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Oil and Fats Co Ltd filed Critical Nippon Oil and Fats Co Ltd
Priority to JP63324257A priority Critical patent/JPH02171136A/ja
Publication of JPH02171136A publication Critical patent/JPH02171136A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Edible Oils And Fats (AREA)
  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ソフトで老化の遅いパンを製造するための製
パン用乳化油脂組成物、およびそれを用いたパンの製造
方法に関するものである。
〔従来の技術〕
パンは製造直後はソフトで風味および食感に優れた食品
であるが、製造後数日で老化して硬くなり、商品価値が
急速に低下する。このパンの老化を防止してソフトさを
長く保つことが、パンの製造のための大きな課題となっ
ている。
このような背景から、パンの老化防止についてはこれま
でに多くの検討が行われており、様々な方法が提案され
ている。その中で最も一般的な方法は、乳化剤を用いる
方法であり、いくつかの乳化剤で老化防止効果が認めら
れ、実用化されている0例えば、グリセリンモノステア
レートは乳化剤としてパン生地に直接添加し、あるいは
パン用のショートニングに添加して広く使用されている
また、各種の有機酸モノグリセリドや糖エステル等の乳
化剤も使用されている。
また、乳化剤以外の添加物やアミラーゼ等の酵素につい
ても、老化防止効果の検討が行われている。
一方、添加物によらないでパンの老化を防止する方法が
検討され、高安定性の油中水型乳化油脂をパン生地練込
用油脂として用いる方法が提案されている(特開昭61
−15640号公報)。この方法では、水の沸点付近ま
で油脂の乳化状態を安定に保つことにより、パンの焼成
時にパン生地中のデンプンが吸水して通常の方法より水
分の多いソフトなパンが得られるとされている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記の老化防止方法のなかで、乳化剤を用いる方法は、
老化防止の効果は大きいが、その反面、パンの風味ある
いは食感が低下するという欠点があり、その使用が制限
される。また、酵素はその活性のコントロールが難しく
、安定した結果が得られにくい、その他の添加物はいず
れも老化防止効果が不充分である。
高安定性の油中水型乳化油脂を用いる方法は。
風味や食感への直接の悪影響はないが、乳化油脂からの
水分の解放は焼成の後期にようやく始まり。
パンの組織の形成への関与が少ないため、老化防止効果
が充分とは言えない。さらに、油脂の乳化安定化の手段
として実質的に多量の乳化剤を使用するため、それがパ
ンの風味に悪影響を与える。
本発明の目的は、上記のような問題点を解決するため、
組成物中の水分がパン生地の調製および取扱時には生地
物性に影響を与えず、パン焼成時には水分が解放され、
ソフトで老化が遅く、かつ乳化剤による風味への悪影響
のないパンを製造することができる製パン用油中水型乳
化油脂組成物、およびそれを用いたパンの製造方法を提
案することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、油中水型乳化油脂の水性相をゲル化剤を
用いてゲル化することにより、多量の乳化剤を使用する
ことなく、パンの老化を防止できることを見出し、本発
明を完成した。
すなわち、本発明は、ゲル化剤を含有し、パン生地のミ
キシングおよび取扱温度ではゲル状態であり、かつパン
の焼成温度ではゾル状態である水性相が油脂中に分散し
た油中水型乳化油脂組成物からなることを特徴とする製
パン用乳化油脂組成物、およびそれを用いたパンの製造
方法である。
本発明に用いる油脂は食用油脂であり、通常のマーガリ
ンあるいはショートニングに使用する油脂と同じものを
使用できる。具体的には、牛脂、豚脂、魚油、パーム油
、ナタネ油、大豆油等の天然動植物油脂、およびこれら
の硬化油、エステル交換油等があげられ、これらは適宜
配合して使用する。油脂中にはトコフェロール、その他
の油溶性の添加物を添加することができる。
本発明で使用するゲル化剤としては、パン生地のミキシ
ングおよび取扱温度、すなわち35℃以下の温度ではゲ
ル状態であり、パンの焼成温度、すなわち70℃以上で
はゾル状態であるものが使用可能であり、その種類に制
限はない、−射的にはカラギナンガム、ゼラチン、寒天
、ペクチン等が使用可能である。ゲル化剤の添加率は、
ゲル化剤の種類により異なるが、水性相中でゲルを作る
のに適した濃度になるように使用することが適当である
。例えばカラギナンガムの場合には、水性相に対する比
率が0.3〜3重量%の範囲が適当である。
水性相には上記のゲル化剤のほかに1例えば脱脂粉乳、
発酵乳等の乳成分や、糖質、塩類、調味料等の呈味物質
、その他の通常製パンに使用できる添加物を添加するこ
とが可能である。
本発明の油中水型乳化油脂組成物においては、油脂と水
性相を乳化するために、通常のマーガリンの場合と同様
に、パンの風味を損なわない範囲で乳化剤を使用するこ
とが適当である。乳化剤の種類については特に制限はな
く、油中水型の乳化力がある乳化剤を適宜使用すること
ができる。
乳化剤の具体的なものとしては、グリセリンモノオレエ
ート、レシチン等をあげることができる。
本発明の油中水型乳化油脂組成物においては、油脂と水
性相の比率は重量比で、油脂/水性相=40 / 60
〜80 / 20とすることが適当である。水性相の比
率が60重量%を越えると油中水型乳化油脂の乳化が不
安定であり、一方、水性相の比率が20重量%未満にな
るとパンの焼成時に解放される水分量が充分でなく1本
発明の効果が得られにくい。
本発明の油中水型乳化油脂組成物は1通常のマーガリン
の場合と同様に、油脂中に水へ相を加えて乳化し急冷可
塑化することにより製造できる。
具体的な製造方法は、油脂に油溶性の添加剤および乳化
剤を混合し、また水にゲル化剤および水溶性の添加剤を
加熱状態で混合する。そして上記油性相を加熱状態で撹
拌しながら、水性相を徐々に添加して乳化させ、油中水
型乳化液を形成する。
その後乳化液を急冷可塑化して水性相をゲル化させ、本
発明の油中水型乳化油脂組成物とする。この場合、乳化
時には水性相がゾル状態になるように温度を調整するこ
とが必要である。乳化後、油脂組成物を急冷可塑化する
ことにより、水性相は冷却され、製品中でゲル化するに うして得られる油中水型乳化油脂組成物は、水相部がゲ
ル化した状態で油脂中に分散しており、生地の調製およ
び取扱時にはこの状態を維持する。
そしてパンの焼成温度では水性相がゾル化し、水分が解
放される。
本発明の油中水型乳化油脂組成物を用いてパンを製造す
る方法は、通常のパンの製造の場合と同様であり、−射
的なマーガリン、ショートニングに代えて本発明の油中
水型乳化油脂組成物を使用する。油中水型乳化油脂組成
物の使用比率は、油脂分が通常のマーガリン、ショート
ニング等を使用した場合と等しくなるように使用するこ
とが適当である。例えば油中水型乳化油脂組成物の油脂
分が60重量%の場合には、ショートニングを使用する
場合の約1.7倍の使用比率とすることが適当である。
パンの製造に際して、油中水型乳化油脂組成物は、水性
相はゲル化した状態で油脂に包み込まれているため、パ
ン生地の調製および取扱時には油中水型乳化油脂組成物
中の水分は生地物性に影響を与えない。従って、パン生
地は物性上の最適水分量で調製することができる。そし
て、パンの焼成時には油中水型乳化油脂組成物中の水分
が解放されることにより、水分が多くソフトで老化の遅
いパンを作ることができる。焼成時の水分の解放は、水
性相のゾル化する温度で起るため、焼成の初期から油中
水型乳化油脂組成物中の水分が有効に作用する。また、
ゲル化剤は風味が良好であり、パンの風味に悪影響を与
えない。
〔発明の効果〕
本発明によれば、ゲル化した水性相を油脂中に分散させ
たので、油脂組成物中の水が生地の調製および取扱時に
は生地物性に影響を与えないため、生地の調製および取
扱が容易であり、かつパン焼成時には水分が解放されて
パンをソフト化し老化を防止するため、ソフトで老化が
遅く、がっ風味の良いパンを製造することができる。
〔実施例〕
次に実施例および比較例により、本発明を説明する。以
下、%は重量%1部は重量部を示す。
実施例1 第1表に示す配合割合で油中水型乳化油脂Aを製造した
第1表 油中水型乳化油脂Aの製造方法としては、まず上記の油
相部の成分を70℃で均一に混合した。−方、冷水に脱
脂粉乳とカラギナンガムを粉体混合して分散し、90℃
に昇温しで完全にカラギナンガムを溶解した6次に油相
部中に水相部を徐々に添加して乳化した後、急冷可塑化
装置(コンビネータ−)を使用して油中水型乳化油脂A
を製造した。
次に、この油中水型乳化油脂Aを用いて、第2表に示す
配合で食パンを製造した。
第2表 食パンの製造方法は次のとおりである。
■たて型ミキサーで中種生地を混合する(捏上げ温度2
4℃)。
■中種を28℃で4時間発酵させる。
■中種に本捏原料を加えてミキサーで混合し1本捏生地
を作る。
■生地を15分ねかせた後、分割し、さらに15分休ま
せて整形する。
■パン型に入れホイロ発酵をした後、オーブンで焼成す
る。
上記により製造した食パンを15℃の温度で3日間保存
してその間のクラムの硬さの変化をレオメータ−を用い
て測定した。その結果、比較例1と比較して第3表に示
すように、このパンは通常の食パンに比べてソフトで老
化が遅かった。
比較例1 実施例1の食パンの配合で油中水型乳化油脂へ8%に代
えてショートニング5%を使用し、実施例1と同様に食
パンを製造した。この食パンについて実施例1と同様に
してクラムの硬さを測定した。結果を第3表に示す。
第3表 第4表 実施例2 実施例1で製造した油中水型乳化油脂Aを用いて、第4
表の配合割合でバターロールを製造した。
バターロールの製造方法は次のとおりである。
■油中水型乳化油脂Aを除く原材料をたて型ミキサーで
混合し、これに油中水型乳化油脂Aを加えてさらに混合
し生地を作る。
■この生地を28℃で1.5時間発酵させた後、分割を
行い、15分生地を休ませて成形を行う。
■ホイロで発酵を行い、オーブンで焼成する。
上記により製造したバターロールを、実施例1の食パン
と同様に15℃で保存して経時的にクラムの硬さを測定
した。その結果、第6表に示すように通常のバターロー
ルと比較してソフトで老化が遅く優れた品質であった。
実施例3 第5表に示す配合割合で油中水型乳化油脂Bを製造した
した、その結果、第6表に示すように、通常のバターロ
ールに比較してソフトで老化が遅く優れた品質であった
比較例2 実施例2のバターロールの配合で油中水型乳化油脂A2
0部に代えてマーガリン(油脂分80%)15部を使用
し、実施例2と同様にバターロールを製造した。このバ
ターロールについて実施例2と同様にしてクラムの硬さ
を測定した。結果を第6表に示す。
油中水型乳化油脂Bの製造は実施例1と同様に行った。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ゲル化剤を含有し、パン生地のミキシングおよび
    取扱温度ではゲル状態であり、かつパンの焼成温度では
    ゾル状態である水性相が油脂中に分散した油中水型乳化
    油脂組成物からなることを特徴とする製パン用乳化油脂
    組成物。
  2. (2)ゲル化剤を含有し、パン生地のミキシングおよび
    取扱温度ではゲル状態であり、かつパンの焼成温度では
    ゾル状態である水性相が油脂中に分散した油中水型乳化
    油脂組成物を使用することを特徴とするパンの製造方法
JP63324257A 1988-12-22 1988-12-22 製パン用乳化油脂組成物およびパンの製造方法 Pending JPH02171136A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63324257A JPH02171136A (ja) 1988-12-22 1988-12-22 製パン用乳化油脂組成物およびパンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63324257A JPH02171136A (ja) 1988-12-22 1988-12-22 製パン用乳化油脂組成物およびパンの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH02171136A true JPH02171136A (ja) 1990-07-02

Family

ID=18163784

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63324257A Pending JPH02171136A (ja) 1988-12-22 1988-12-22 製パン用乳化油脂組成物およびパンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH02171136A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004110160A1 (ja) 2003-06-11 2004-12-23 Kao Corporation ベーカリー製品用油脂組成物及びベーカリー製品
JP2007202535A (ja) * 2006-02-06 2007-08-16 Oriental Yeast Co Ltd ゼリー入り油脂加工品
JP2007330228A (ja) * 2006-06-19 2007-12-27 Kaneka Corp 新規な膨化食品
JP2008142016A (ja) * 2006-12-11 2008-06-26 Yamazaki Baking Co Ltd パンの製造方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004110160A1 (ja) 2003-06-11 2004-12-23 Kao Corporation ベーカリー製品用油脂組成物及びベーカリー製品
EP2229817A1 (en) 2003-06-11 2010-09-22 Kao Corporation Bread and cake product comprising a fat and oil composition, having an improved freshness retention
US8192781B2 (en) 2003-06-11 2012-06-05 Kao Corporation Fat composition for bakery product and bakery product
JP2007202535A (ja) * 2006-02-06 2007-08-16 Oriental Yeast Co Ltd ゼリー入り油脂加工品
JP4627265B2 (ja) * 2006-02-06 2011-02-09 オリエンタル酵母工業株式会社 ゼリー入り油脂加工品
JP2007330228A (ja) * 2006-06-19 2007-12-27 Kaneka Corp 新規な膨化食品
JP4631814B2 (ja) * 2006-06-19 2011-02-16 株式会社カネカ 新規な膨化食品
JP2008142016A (ja) * 2006-12-11 2008-06-26 Yamazaki Baking Co Ltd パンの製造方法
JP4596348B2 (ja) * 2006-12-11 2010-12-08 山崎製パン株式会社 パンの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2021182315A1 (ja) 練り込み用油中水型乳化組成物
JP2003096487A (ja) 脂肪の極低温結晶化
JP2016082890A (ja) 製菓製パン用油脂組成物およびその製造方法
KR20210052666A (ko) 버터 대체 유지 조성물
JPH02171136A (ja) 製パン用乳化油脂組成物およびパンの製造方法
JP3998364B2 (ja) ロールイン用油脂組成物及びこれを用いたペストリー
JP2002253117A (ja) ロールイン用油脂組成物
JP4199459B2 (ja) 製パン用油中水型乳化油脂組成物
JPS61166345A (ja) 製菓製パン用チ−ズ含有乳化油脂組成物の製造法
JPH06225684A (ja) でん粉食品の品質改良用組成物
JPH0328168B2 (ja)
JP5648306B2 (ja) 製パン用油中水型乳化油脂組成物
JP2001292698A (ja) 焼き菓子練り込み用油脂組成物
JPS6028245B2 (ja) 製菓・製パン用練り込み油脂組成物
JPH069462B2 (ja) 流動状マ−ガリン
JP2835126B2 (ja) 練り込み用油中水型乳化油脂組成物
JPH11155482A (ja) 油中水型乳化油脂組成物及び該乳化油脂組成物を用いる菓子の製造方法
JP6239934B2 (ja) 油脂組成物
JP2940061B2 (ja) 製パン用油脂組成物及びパンの製造方法
JPS5856638A (ja) 製菓製パン用練込み油脂組成物
JP2751560B2 (ja) 製パン用乳化油脂組成物及びパンの製造方法
JPH0622690A (ja) 油脂組成物およびそれを用いたパンの製造方法
JP2018057280A (ja) クッキー生地用油脂組成物およびこれを用いた穀粉組成物
JPS6125335B2 (ja)
JPS594094B2 (ja) ケ−キ用起泡性油脂組成物