JPH0216144Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は排気用ダクトを備えた暖房装置の排気
漏安全装置に関する。

この種の暖房装置として例えば給気用ダクトと
排気用ダクトを備えたＦ−Ｆ式温風暖房器があ
る。この暖房器は給気用ダクトを介して室外空気
を燃焼用空気として利用する一方、排気用ダクト
を介して室外へ排気を排出するようにして室内の
空気汚染を防止している。

しかしながら、排気用ダクトの接続部が外れて
いたり或いは腐食等により排気用ダクトに穴を生
じたりすると、該箇所から排気が室内に漏れ室内
空気を汚染する不都合があつた。

本考案は上記の点に鑑みて為されたもので、排
気用ダクトの室外側の端部側の温度から排気漏を
検知するようにし、もし漏を検知すれば燃焼を停
止するようにした暖房装置の排気漏安全装置を提
供するものである。

以下、本考案の１実施例を図に基づいて説明す
る。第１図、第２図及び第３図において、１はＦ
−Ｆ式温風暖房器、２は燃焼部、３は燃焼部へ室
外空気を導く給気用ダクトで、給気パイプ３ａ及
び室外と室内を区切る壁４に固定された給気トツ
プ３ｂで構成される。５は燃焼部で発生する排気
を室外へ導く排気用ダクトで、小パイプを連結し
て構成される排気パイプ５ａ及び壁４に固定され
給気トツプ３ｂと同心状の排気トツプ５ｂで構成
される。６，７は夫々給気孔と排気孔、８は室外
側に突出した排気トツプ５ｂに取付けられた温度
センサとしてのサーミスタ、９はＦ−Ｆ式温風暖
房器の動作状態を制御する制御回路、１０はサー
ミスタ８による検知温度が設定された温度以下と
なつたときこの信号を受けて燃焼停止を行なう燃
焼停止指令回路、１１は商用電源、１２はオン方
向に付勢されたオフ用スイツチ、、１３はオフ方
向に付勢された自己保持用スイツチ、、１４は前
記両スイツチ１２，１３と後述するリレー接点２
１，２２とを介して商用電源１１に接続された自
己保持リレー、１５は自己保持用スイツチ１３に
並列に接続された自己保持リレー接点で、前記自
己保持リレー１４の励磁、消磁に応じてオン・オ
フされる。１６は自己保持リレー１４、リレー接
点２１，２２に並列に接続され後述する燃焼制御
回路の主要部２０により制御される燃焼用送風
機、点火トランス等を含む動作部、１７は電源ト
ランス、１８は整流用ダイオード、１９は平滑用
コンデンサ、２０は燃焼制御回路の燃焼シーケン
ス回路、２１は燃焼シーケンス回路２０によりオ
ン・オフ制御されるリレー接点、２２は燃焼停止
指令回路１０によりオフ制御される燃焼停止用リ
レー接点、２３はサーミスタ８に直列に接続され
た抵抗、２４，２５は燃焼停止回路１０の設定温
度を付与する分圧用抵抗、２６はサーミスタ８の
温度により変化する抵抗値に応じた電位と分圧用
抵抗２４，２５により与えられる基準電位とを入
力する第１比較器、２７は抵抗、２８は時定数用
抵抗、２９は時定数用コンデンサ、３０，３１は
分圧用抵抗、３２はコンデンサ２９の正極電位と
分圧用抵抗３０，３１による基準電位とを入力と
する第２比較器、３３は抵抗、３４は比較器３２
と２６の出力端子間に介装されたダイオード、３
６は抵抗３５を介して比較器３２の出力端子にベ
ースを接続されたトランジスタで、そのコレクタ
にリレー接点２２制御用のリレーコイル３７が接
続されている。尚、Ｅは排気トツプ５ｂを介して
排気温度を検出する排気温度検出部、Ｆはタイマ
部、Ｇはリレー接点駆動部を夫々示す。

かかる構成の排気漏安全装置の作動を第３図を
参照しながら説明する。

先ず、排気用ダクト５の各接続部が気密を保持
され更に、腐食等により孔を生じていない正常の
場合での作用を説明する。自己保持用スイツチ１
３をオンとすると、リレー接点２１，２２がオン
状態にあるので、リレーコイル１４が励磁されリ
レー接点１５がオンとなり自己保持される。ま
た、電源トランス１７を介して燃焼シーケンス回
路２０並びに燃焼停止指令回路１０に直流電源が
供給され、第３図のｃに示すように燃焼用送風機
（図示せず）が動作開始し、それからある一定時
間経過後に第３図のｄに示すようにガス供給が行
なわれ、点火される。点火後暫くの時間はサーミ
スタ８の抵抗値が大きいので、比較器２６がＨ出
力となるが、この間では時定数用抵抗２８と時定
数用コンデンサ２９により決定される時定数で充
電されるコンデンサ２９の正極電位が分圧用抵抗
３０，３１による基準電位未満であるから、比較
器３２がＬ出力となり、トランジスタ３６がオフ
となる。従つて、リレーコイル３７には励磁され
ないので、リレー接点２２はオン状態を維持され
燃焼動作が継続する。この継続により、排気用ダ
クト５が正常であれば時定数用抵抗２８と時定数
用コンデンサ２９により決定される時定数の充電
圧特性を有するコンデンサ２９の正極電位が分圧
用抵抗３０，３１による基準電位と等しくなるま
での時間T₁内で、排気用ダクト５が昇温してサ
ーミスタ８の検知温度が第３図ｅの実線に示す如
く上昇し設定温度以上となるので、時間T₁が経
過するまでに比較器２６がＬ出力となる。従つ
て、時間T₁が経過して比較器３２がＨ出力とな
ろうとも、ダイオード３４によりトランジスタ３
６はオフ状態を維時されリレー接点２２がオン状
態を維持する。

一方、排気用ダクト５に排気漏箇所が１箇所で
もあれば、上記時間T₁が経過しても、排気用ダ
クト５の温度上昇が緩慢となりサーミスタ８の検
知温度が設定温度以上となることがないので、比
較器２６がＨ出力状態を維持する。従つて、比較
器２６，３２共にＨ出力となるので、トランジス
タ３６がオンとなり、リレーコイル３７が励磁さ
れ、リレー接点２２がオフとなる。これにより排
気漏れがあれば自己保持リレー接点１５がオフと
なり、燃焼が停止するので、室内の排気による汚
染を防止できる。

以上説明したように本考案によれば、排気用ダ
クトの室外側の端部側の温度から排気漏を検知す
るようにし、もし漏を検知すれば燃焼を停止する
ようにしたので、排気用ダクトの接続部が外れた
り或いは腐食等による孔が原因とした室内の排気
による汚染を防止できる暖房装置の排気漏安全装
置を提供できる。

特に、本考案によると、温度検出手段として、
所謂電子式のセンサであるサーミスタを使用して
おり、このサーミスタの異常温度検出時の第１及
び第２比較器のＨ出力によつて燃焼停止指令を行
うようにした燃焼停止指令回路を設けるようにし
た結果、次のような利点を有する。

前記サーミスタは、メカ的な温度スイツチとは
異なり、室外に設置しても、雨や腐食による影響
を受けず漏電等の心配がないという利点がある。

又、点火後暫くの時間はサーミスタの抵抗値が
大きく第１比較器がＨ出力となり、若しタイマ部
がなければ、燃焼を停止してしまうことになる。

しかし、このタイマ部においては、時定数抵抗
と時定数用コンデンサにより決定される時定数で
充電されるコンデンサの正極電位が分圧用抵抗に
よる基準値未満であると、第２比較器をＬ出力と
するので、トランジスタがオフとなり、リレーコ
イルは励磁されず、リレー接点がオン状態を維持
して燃焼動作が継続するようにしている。そし
て、排気ダクトに排気漏れがあつた場合に、初め
て第１比較器と第２比較器が共にＨ出力となつて
燃焼動作を停止する。

即ち、タイマ部を設けたことにより、排気漏れ
を適正に検出して、正確な燃焼停止動作を行うこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例である暖房装置と排
気漏安全装置とを示す概略図、第２図は同上排気
漏安全装置を含む暖房装置の制御回路概略図、第
３図は動作を示すタイムチヤート、第４図は排気
漏安全装置の１電気回路図である。 １……Ｆ−Ｆ式温風暖房器、２……燃焼部、５
……排気用ダクト、５ａ……排気パイプ、５ｂ…
…排気トツプ、８……サーミスタ、１０……燃焼
停止指令回路、２２……リレー接点、２３，２
４，２５，３０，３１，３５……分圧用抵抗、２
６，３２……比較器、２８……時定数用抵抗、２
９……時定数用コンデンサ、３４……ダイオー
ド、３６……トランジスタ、３７……リレーコイ
ル。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 室外に一端が臨む排気用ダクトが接続された暖
   房装置において、 前記排気用ダクトの室外側端部に設けられて該
   ダクトの温度を検出するサーミスタと該サーミス
   タの温度により変化する抵抗値に応じた電位と分
   圧用抵抗により与えられる基準電位とを入力とす
   る第１比較器とを含んで構成され、前記排気用ダ
   クトの温度が低く、前記サーミスタの抵抗値が大
   の時に第１比較器がＨ出力、排気用ダクトの温度
   が高く、前記抵抗値が小の時にＬ出力となる排気
   温度検出部と、 時定数用抵抗と直列接続される時定数用コンデ
   ンサの正極電位と分圧用抵抗による基準電位とを
   入力とする第２比較器と該第２比較器と前記第１
   比較器との出力端子間に介装されたダイオードと
   を含んで構成され、正極電位が基準電位未満の時
   に第２比較器がＬ出力、以上の時にＨ出力となる
   タイマ部と、 前記第２比較器の出力端子にベースを接続され
   たトランジスタと該トランジスタのコレクタに接
   続され、正常時オン動作され燃焼動作部の停止動
   作を行うべくオフ動作されるリレー接点を制御す
   るためのリレー接点制御用リレーコイルとを含ん
   で構成され、第１比較器がＬ出力若しくは第２比
   較器がＬ出力の時にトランジスタがオフでリレー
   コイルが非励磁となり、第１比較器及び第２比較
   器がＨ出力の時にトランジスタがオンでリレーコ
   イルが励磁となるリレー接点駆動部と、 を備えた燃焼停止指令回路を設け、前記排気用ダ
   クトからの排気漏れ発生時に、前記リレーコイル
   が励磁となることで、リレー接点がオフして燃焼
   動作部の停止動作を行うようにしたことを特徴と
   する暖房装置の排気漏安全装置。