JPH02158896A - 硬貨選別装置の硬貨はね返り防止構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は硬貨投入口より投入された硬貨の落下衝撃を吸
収し、そのはね返シを防止する硬貨選別装置の硬貨はね
返シ防止構造に関する。

〔従来の技術〕

公衆電話機や自動販売機などに付設されている硬貨選別
装置は、硬貨投入口よシ投入された硬貨を硬貨選別軌道
に導き、その材質、外径および厚みを選別することによ
り投入硬貨が正規硬貨であるか否かを判定している。そ
のため、硬貨選別軌道中を転動する硬貨の挙動が硬貨選
別性能に大きく影響を及ぼすものである。すなわち、コ
インレール上を転動する硬貨の転勤動作が安定せず板厚
方向に挙動したり上下方向に挙動しながら判別部を通過
すると、正規硬貨であっても見掛は上厚い硬貨と判定し
たり大径硬貨と判定する虞れがあり、硬貨選別の信頼性
を低下させるからである。

その場合、投入硬貨の落下位置から判別部までの距離を
長く設定しておけば、その間を転動する間に硬貨の挙動
を安定させることができるが、そうすると硬貨選別軌道
が長くなり、装置の小型軽量化が害されるという問題を
生じる。

そこでこのような硬貨選別装置にあっては、−般に互い
に対向し硬貨選別軌道を形成する通路形成部材を垂直線
に対して適宜角度で交差するよう傾斜させて立設し、硬
貨を傾き側の通路形成部材の内面、すなわち硬貨案内支
持面に沿って転動させることにより厚み方向の挙動を防
止すると共に特公昭５９−１８７５６号公報にみられる
ように硬貨投入口の下方にはね返り防止部材を配貧し、
これによって硬貨の落下衝撃を吸収することによりはね
返り、すなわち上下方向の挙動を防止するようにしてい
る。はね返り防止部材はその材質によって硬貨の運動エ
ネルギの吸収効果が著しく異なるため、上記引例公報に
おいては硬貨処理装置により受容される最も硬い硬貨よ
夕も実質的に大きい硬度の材質で形成している。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、選別処理すべき硬貨はその直径。

厚さ、材質を異にするため、単に硬度に着目してはね返
り防止部材の材質を選定するだけでは不十分であること
が判明した。すなわち、本発明者らが硬貨の径とはね返
り防止部材の材質を変えて硬貨のはね返り高さを測定し
たところ、下記の表■に示す結果が得られた。

表Ｉ 測定方法としては３種類の硬貨（小径貨、中径貨、大径
貨）を垂直線に対して１０傾斜した基板（通路形成部材
）に沿って高さ１０ｃＷ１（傾斜面の長さ）の処より自
然落下させ、はね返シ防止部材に当ってはね返る様子を
高速ビデオにて各１０回撮影し、スロー再生時にはじめ
のはね返り高さをそれぞれ測定してその平均値をとった
ものである。

なお、基板はＡＢＳ樹脂で形成されたものを使用した。

これは黄銅等の金属製基板と比較してプラスチック製基
板の方がはね返り吸収効果が遥かに高いことによる。

ちなみに、黄銅製の基板に鉄、ステンレス鋼および黄銅
からなるはね返９防止部材を取付けて硬貨のはね返り高
さを測定したところ、鉄製はね返り防止部材の場合、小
径貨で１７，５ｍ、中径貨で２２．７Ｍ、大径貨で１４
．６ｗｓ、ｘｆｙしｘ製の場合、小径貨１８．２＋ｗ、
中径貨２９，８１０１．大径貨２Ｑ、５ｍ、黄銅製の場
合、小径貨２０．６１１１．中径貨２３．３■、大径貨
２０ｍ５１でおった。

上記表■から明らかなように少なくとも鉄、ステンレス
鋼および黄銅でみる限り、大、中、小すべての硬貨に対
して良好なはね返り防止効果を発揮し得る材質たシ得ず
、特に大径貨の場合はいずれの材質であってもはね返り
高さが大きく、シかもこの傾向は他の金属材料について
も共通している。したがって、外径の異なる複数種の硬
貨処理を行うワンスロットタイプの硬貨選別装置に適用
する場合には不十分で、すべての処理硬貨に対する選別
性能を一様に揃えることができないという問題があった
。

そこで、本発明者らがはね返り防止部材の材質等を変え
て実験を繰り返し行ったところ、はね返り防止部材を上
記引用公報のように単に基板に亘接取りつけるのではな
く、はね返９防止部材と基板との間にスペーサを介在さ
せ、かつスペーサの材質をはね返シ防止部材の材質に応
じて変えると、硬貨のはね返り高さが著しく便化するこ
とを確認した。但し、現時点ではスペーサを使用すると
はね返り防止部材による硬貨のはね返り防止効果が何故
変るのか全く不明である。

本発明は上述したような問題点を解決し、スペーサを介
在させるという比較的簡単な構成により、大、中、小い
ずれの硬貨に対してもはね返シ防止効果が大で、硬貨投
入口付近で硬貨の安定な転勤動作を得ることができ、硬
貨選別性能を向上させ得るようにした硬貨選別装置の硬
貨はね返り防止構造を提供することを目的とするもので
ある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は上記目的を達成するために、硬貨投入口の下方
に配置され投入硬貨を受け止めてそのはね返シを防止す
るはね返シ防止部材を金属材料で形成し、このはね返り
防止部材と、互いに対向し硬貨通路を形成する一方の通
路形成部材との間にスペーサを介在させたものである。

〔作用〕

本発明において、通路形成部材と金属製はね返り防止部
材との間にスペーサを介在させると、結果として硬貨の
落下衝撃が吸収され、はね返り防止部材を通路形成部材
に直接取付けた場合と比較して、硬貨のはね返り高さを
小さくすることができる。

〔実施例〕

以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明
する。

第１図は本発明に係る硬貨のはね返り防止構造を示す第
３図１−Ｔ線断面図、第２図ははね返シ防止部材とスペ
ーサの斜視図、第３図は硬貨選別装置の硬貨投入口付近
の正面図、第４図は硬貨投入口部の斜視図である。これ
らの図において、先ず硬貨選別装置の概略構成を簡単に
説明すると、１は一方の通路形成部材としての基板で、
この基板１はＡＢＳ等の合成樹脂によって平板状に形成
され、公衆電話機の装置筐体内に略垂厘、実際には背面
側に１０程度傾斜して立設されている。２は他方の通路
形成部材としてのフラッパで、このフラッパ２は同じく
合成樹脂によって形成され、基板１の表面、すなわち硬
貨案内支持面５の一側部上方位置に支軸３を介して開閉
自在に枢支されることにより、前記基板１と共に、その
上方に設けた硬貨投入口４と硬貨選別軌道７とを連通さ
せる硬貨通路８を形成している。また、７ラツパ２はそ
の下端等に設けた重、９２ｍにより基板１方向、すなわ
ち閉方向の回動習性を付与されると共にフックレバー（
図示せず）に連動して開閉されるもので、通常すなわち
不使用時にはフックレバーによって基板１から離間する
方向に回動係止されることにより硬貨通路８を開放して
おり、通話時に７ツクレバーによる係止を解除されるこ
とにより回動復帰して硬貨通路８を閉じるように構成さ
れている。

硬貨通路８は、基板１の左端側上端部ＩＡ　（第１図）
が背面仰に所要角度を以て屈曲されることにより形成さ
れた該基板１の傾斜面ａと、この傾斜面ａに連通ずる垂
直基板面すと、フラッパ２を高さ方向中央において内側
に略くの字状に屈曲することにより形成された該フラッ
パ２の屈曲面Ｃとによって形成されることにより、上端
から下端に向うにしたがって徐々に軌道幅が幅狭となる
漏斗状を呈し、通路内部には硬貨Ｃのうろこ詰シを防止
する薄板ばね１０と、硬貨Ｃを下方に案内するガイド１
１が設けられ、さらに通路下方位置には投入落下する硬
貨Ｃを受け止めそのはね返りを防止する部材１２（後述
する）と、硬貨返却軌道部材１３とが配設されている。

硬貨投入口４に投入された硬貨Ｃは基板１の傾斜面ａに
沿って滑動落下し、薄板ばね１０に当って落下方向を略
鉛厘下方に修正され、はね返り防止部材１２上に落下し
た後、このはね返シ防止部材１２の上面を転動して硬貨
選別軌道Ｔに導かれる。この場合、７ラツパ２が開いた
不使用状態においては、硬貨Ｃを投入しても、薄板ばね
１ｏに当らず落下方向を修正されないので、前記基板１
と硬貨返却軌道部材１３との間に形成された返却軌道１
４を通って返却口へと返却される。同様に、７ラツパ２
の閉成状態において複数個の硬貨Ｃを連続投入し、これ
ら硬貨Ｃが硬貨通路８内に第１図に示すように、うろこ
状に詰った場合、オンフックによる返却動作によりフラ
ッパ２を開くと、第５図に示すように詰っていた硬貨Ｃ
が返却軌道１４に一斉に落下し、返却口へと返却される
。

前記硬貨選別軌道７は、前記基板１と、これと所定の間
隔を保って略平行に対設された側板１５との間に形成さ
れ、この選別軌道７の途中に、コインレール１１上を転
動してくる硬貨Ｃの材質、外径および厚みを検出し、そ
の正偽を判別する硬貨判別部１６が配設されている。そ
して、正規硬貨と判定された硬貨Ｃは硬貨選別軌道Ｔに
連続して設けられた蓄積軌道（図示せず）に−時蓄積さ
れる一方、疑似硬貨りは側板１５の側方に設けた返却軌
道１８に落下数てきされ返却口へと返却されるように構
成されている。

さて、前記硬貨投入口４よシ硬貨通路８に投入された硬
貨Ｃを受け止めそのはね返りを防止する前記はね返り防
止部材１２は、鉄、ステンレス鋼。

黄銅等の金属材料によって第２図に示すように、長す４
０１１１１．高さｌＱｍ＋、厚み１．５ｍ程度の矩形板
状に形成されることにより、上面１２＆が硬貨Ｃの転勤
面を形成し、スペーサ２０を介して基板１の硬貨案内支
持面５に、２本の止めねじ２１によって強固に固定され
ている。スペーサ２０は鉄、ステンレス鋼、黄銅等の金
属材料もしくは合成樹脂によってはね返夛防止部材１２
と略同じ大きさの矩形板状に形成され、該はね返り防止
部材１２と共に基板１に共締め固定されている。このた
め、はね返り防止部材１２とスペーサ２０には止めねじ
２１の取付用孔２２．２３がそれぞれ形成されている。

この場合、本実施例においては第１図、第５図に示すよ
うに基板１の硬貨案内支持面５に硬貨Ｃの転勤方向に長
い凹陥部２４を凹設し、この凹陥部２４内に前記スペー
サ２０をはめ込んだ例を示したが、これに限らす凹陥部
２４を設けず硬貨案内支持面５に直接固定してもよいこ
とは勿論である。また、はね返シ防止部材１２とスペー
サ２０の取付けは止めねじ２１に限らず接着固定等によ
る方法であってもよく、要は両部材を堅固に固定するも
のであればよい。その場合、はね返り防止部材１２の転
勤面１２ｍがスペーサ２０の上面２０＆より高くなるよ
うに両部材をその板厚方向に重ね合わせて基板１に取付
け、前記転勤［１２ａのみで硬貨Ｃを受け止めるように
することが望ましい。

スペーサ２０の枚数は１枚に限らず必要に応じて２枚、
３枚・・・使用することが可能である。

上記構成からなるはね返り防止装置において、はね返り
防止部材１２の材質と、スペーサ２０の材質および枚数
を変えて硬貨Ｃのはね返り高さを測定した結果を表■に
示す。

測定方法および使用硬貨は前述したスペーサを用いない
場合と全く同様である。

表■ 表■と表■の測定結果を比較検討すると、（１）はね返
シ防止部材とスペーサの材質が同じ場合 ａ。小径貨については、スペーサが無い場合と一枚の時
と同じ値のものがある。

・・・・・鉄 この鉄以外では、スペーサが一枚でも加わるとはね返ジ
高さが大きくなる。

ｂ、中径貨については、スペーサが無い場合と一枚の時
と同じ値のものがある。

・−・・・ψステンレス このステンレス以外では、スペーサが一枚だと無い時に
比べて約１７〜２１％　数値が小さくなる。（吸収効果
が出る。）しかし、スペーサが二枚以上となると逆には
ね返シ高さが大きくなる。

Ｃ１大径貨については、スペーサが無いと他の径の硬貨
よシはね返り高さが最も大きくなる。

しかし、スペーサが一枚でも加わるとその数値は無い時
に比べて約２０〜３１チの値となり吸収硬貨が著しく高
くなる。

（２）はね返り防止部材とスペーサの材質が異なる場合 ａ、小径貨については、スペーサ材質をプラスチックと
することにょシ略同じがやや効果がみられる。（全ての
はね返シ防止部材材質に対して） しかも、そのスペーサ枚数を増やすとはね返り防止部材
材質の鉄・ステンレスでは、無い時に比べて約３０〜５
０チの値となり吸収効果が高い。

ｂ、中径貨については、スペーサ材質をプラスチックと
することにより吸収効果がみられる。（全てのはね返り
防止部材材質に対して） しかし、小径貨程ではない。

Ｃ６大径貨については、スペーサ材質をプラスチックと
することにより全く効果がみられない。逆にその数値が
大きくなる。

しかし、はね返り防止部材材質を鉄もしくはステンレス
にしスペーサ材質を黄銅にすると、無い時に比べて多く
ても約３０％以下となシ吸収効果が著しくたかくなる。

このようなことから結論的に云えば、小径貨と中径貨を
受容する硬貨選別装置に実施する場合は、はね返り防止
部材１２の材質に拘わらずプラスチック製のスペーサ２
０を使用するか、はね返シ防止部材１２とスペーサ２０
の材質を共にステンレス製とすることが望ましく、大、
中、小径貨すべてを受容する場合は、はね返り防止部材
１２とスペーサ２０の材質を共にろテンレス製とするこ
とが望ましい。しかし、スペーサを使用しない場合と同
程度以下で、そのはね返り高さの数値にあまりこだわら
ない場合は、はね返り防止部材１２とスペーサ２０の材
質が、鉄と鉄、鉄とステンレス。

鉄と黄銅、鉄とプラスチックのものであってもよい。

このように、はね返り防止部材１２とスペーサ２０の材
質は、受容する硬貨Ｃの大きさによって異なり、それに
応じた材質を選定すればよいわけである。なお、硬貨の
はね返シ高さの最大許容値はあくまでも硬貨Ｃの落下位
置から硬貨判別部１６までの距離、落下高さ等によって
決定されるため、この高さを小さくすれば、それだけ硬
貨選別軌道Ｔの長さと、硬゛貨投入口４からはね返り防
止部材１２までの距離を小さくできることになる。

なお、はね返シ防止部材１２とスペーサ２０を共にステ
ンレス製とすると、耐食性に優れ、長期に亘って安定し
た性能を発揮し得る利点を有している。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明に係る硬貨選別装置の硬貨は
ね返シ防止構造は、硬貨投入口の下方に配置されるはね
返り防止部材を鉄、ステンレス。

黄銅等の金属材料によって形成し、これをスペーサを介
して硬貨通路形成部材の硬貨案内支持面に設けたので、
投入硬貨の落下衝撃を効果的に吸収ないし消散すること
ができ、硬貨のはね返りを防止する。したがって、硬貨
の上下方向の挙動が少なく良好な転勤動作が得られ、硬
貨選別性能を向上させると共に硬貨選別軌道を短縮でき
るため装置の小型軽量化を実現し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る硬貨のはね返り防止構造を示す第
３図１−１線断面図、第２図ははね返り防止部材とスペ
ーサの斜視図、第３図は硬貨選別装置の硬貨投入口付近
の正面図、第４図は硬貨投入口部の斜視図、第５図はフ
ラッパを開いた状態を示す図である。 １・・・・基板、２・・・・フラッパ　４・・・・硬貨
投入口、５・・・・硬貨案内支持面、Ｔ・・・・硬貨選
別軌道、８・・・・硬貨通路、１２・・・・はね返り防
止部材、２０・・・・スペーサ、２４・・・・凹陥部、
Ｃ・・・・硬貨。 第１ 第５図 特許出願人　　株式会社田村電機裂作所代理人　山川政
樹（１ビ）２名） 第３図 第４

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）硬貨投入口の下方に配置され投入硬貨を受け止め
   てそのはね返りを防止するはね返り防止部材を金属材料
   で形成し、このはね返り防止部材と、互いに対向し硬貨
   通路を形成する一方の通路形成部材との間にスペーサを
   介在させたことを特徴とする硬貨選別装置の硬貨はね返
   り防止構造。
2. （２）請求項１において、はね返り防止部材の上面はス
   ペーサの上面より高く設定され、落下してくる硬貨を直
   接受け止めることを特徴とする硬貨選別装置の硬貨はね
   返り防止構造。
3. （３）請求項１において、スペーサは一方の通路形成部
   材の硬貨案内支持面に凹設した凹陥部内に位置されてい
   ることを特徴とする硬貨選別装置の硬貨はね返り防止構
   造。