JP2545319Y2 - 硬貨選別処理装置 - Google Patents

硬貨選別処理装置

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JP2545319Y2
JP2545319Y2 JP1991101182U JP10118291U JP2545319Y2 JP 2545319 Y2 JP2545319 Y2 JP 2545319Y2 JP 1991101182 U JP1991101182 U JP 1991101182U JP 10118291 U JP10118291 U JP 10118291U JP 2545319 Y2 JP2545319 Y2 JP 2545319Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば公衆電話機や自
動販売機のように料金を硬貨で徴収する装置に組込まれ
た硬貨選別処理装置に係わり、特に硬貨の選別機構を改
良した硬貨選別処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば公衆電話機やピンク電話機等の料
金徴収式電話機においては、図4に示すように、電話機
筐体1の前面にダイヤルキー2,硬貨返却口3が設けら
れ、上面に硬貨投入口4が設けられている。そして側方
にハンドセット5を置くためのフック台6が形成されて
いる。電話機筐体1内には、薄い箱型に形成された硬貨
選別処理装置7が収納されている。この硬貨選別処理装
置7の上面には硬貨投入口4に連通する硬貨案内ダクト
8が取付けられている。また、硬貨選別処理装置7の下
方位置には返却硬貨を硬貨返却口3へ導くための硬貨シ
ュート9および通話料金として徴収された硬貨を収納す
る硬貨収納容器10が配設されている。さらに、硬貨選
別処理装置7の手前には2枚のPC基板からなる回路ブ
ロック11が設けられている。
【0003】図5は前記硬貨選別処理装置7の表面側を
示す斜視図である。プラスチク材料で形成された基板1
2の表面12aに電話機筐体1の硬貨投入口4に硬貨案
内ダクト8を介して連通する選別軌道13が形成されて
いる。すなわち、前記基板12に一体成型された軌道リ
ブ13a上を投入された硬貨が転がり降りる。選別軌道
13内にはこの選別軌道13に沿って第1の選別機構1
4aおよび第2の選別機構14bが設けられている。そ
して、第1,第2の選別機構14a,14bは共通のフ
ラッパ15に覆われている。このフラッパ15は固定軸
16に回動自在に支持されており、通常はコイルばね1
7によって、選別軌道13方向へ付勢されている。そし
て、レバー18を矢印方向に押すと、フラッパ15が回
動して、選別軌道13内に詰まっている硬貨が外部へ一
斉に排出される。排出された硬貨は返却ダクト19の入
口19a,19b内へ落下する。
【0004】第1の選別機構14aは投入された硬貨の
うち直径が100円硬貨より小さい5円,50円,1円
の硬貨を選別して、前記返却ダクト19内へ排出する。
第2の選別機構14bは100円硬貨の外径以下の硬
貨、すなわち100円硬貨を選別してして下方の100
円専用の蓄積軌道20へ導く。返却ダクト19の下端2
1は硬貨返却口3に連通する硬貨シュート9に開口して
いる。また、蓄積軌道20の下部位置には硬貨収納機構
22が取付けられている。
【0005】第2の選別機構14bを通過した100円
硬貨の外径を越える硬貨、すなわち10円硬貨は軸23
aに枢支された軽量レバー23に当接する。軽量レバー
23は、この軽量レバー23に当接した硬貨を10円硬
貨とこの10円硬貨より軽い擬似硬貨とに選別する。1
0円硬貨より軽い擬似硬貨は、窓24を介して基板12
の裏面の上段に形成された返却ダクトへ排出される。ま
た、10円硬貨は同じく裏面の下段に形成された10円
専用の蓄積軌道へ導かれる。
【0006】次に、第1,第2の選別機構14a,14
bの構造を説明する。
【0007】図6は図5の硬貨選別処理装置7をY−Y
線で切断して、矢印方向に見た断面図である。また、図
7は図6の断面図をX1−X1線で切断して、矢印方向
に見た断面図である。
【0008】フラッパ15と基板12の表面12aとの
間に形成された選別軌道13に沿って第1,第2の選別
機構14a,14bが設けられている。すなわち、基板
12の表面12aに突設された軌道リブ13aの上側に
ほぼ長方形形状を有した凹部25a,25bが穿設され
ている。そして、基板12の表面12aにおける凹部2
5a,25bの上端近傍にこの各凹部25a,25bの
前面の一部を覆う金属製の上側支持部材26a,26b
が取付けられている。また、フラッパ15の内面の各凹
部25a,25bに対向する位置に金属製の下側支持部
材27a,27bが取付けられている。
【0009】また、軌道リブ13aの前記各凹部25
a,25bに対向する部分は共通する傾斜面28が形成
されている。そして、各凹部25a,25b内において
も、前記傾斜面28に連続する傾斜面29が形成されて
いる。
【0010】そして、軌道リブ13aの各傾斜面28に
おける前記各凹部25a,25bに対向する下方位置に
前記返却ダクト19および蓄積軌道20に連通する各開
口部30a,30bが形成されている。
【0011】図8は、第1,2の選別機構14a,14
bの選別原理を示す模式図である。選別軌道13から転
がり込んだ硬貨31は、軌道リブ13aの延長線上に形
成された傾斜面28上に導かれる。この傾斜面28上を
選別軌道13に沿って転がり降りる硬貨31の背面側の
上縁に上側支持部材26a,26bが僅かに接する。ま
た、下側支持部材27a,27bが硬貨31の正面側の
中央部に接する。
【0012】ここで第1の選別機構14aについて考え
ると、選別軌道13から例えば10円や100円等の1
00円硬貨以上の直径を有する硬貨31が侵入した場合
は、この硬貨31は、傾斜面28,上側支持部材26
a,下側支持部材27aで3点支持されるので、矢印A
方向にそのまま進む。逆に、直径が100円未満の例え
ば5円,50円,1円等の硬貨31が侵入した場合に
は、上側支持部材26aによる支持が得られないので、
硬貨31は進行方向からみて反時計方向に回動して、上
端が凹部25a内へ落ちる。その結果、図7の点線で示
すように、硬貨31は傾斜面29,28を矢印B方向に
滑り落ち、返却ダクト19に連通する開口部30a内へ
落下する。
【0013】第2の選別機構14bにおいても、同様の
動作原理でもって、第1の選別機構14aで選別されな
かった、100円硬貨の外径以上の外径を有する硬貨3
1のうちの100円硬貨以下の外径を有する硬貨31、
すなわち100円硬貨が選別されて選別軌道20に連通
する開口部30b内へ落下する。
【0014】よって、第2の選別機構14bにて選別さ
れずに通過する硬貨31は10円硬貨、および10円硬
貨の外径より大きい外径を有した擬似硬貨のみとなる。
【0015】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような選別機構を有した硬貨選別処理装置においても
まだ解消すべき次のような課題があった。
【0016】図9(a)(b)は第2の選別機構14b
における凹部25b内における硬貨31の動作を示す模
式図である。第1の選別機構14aをそのまま通過して
第2の選別機構14bに転込んだ硬貨31は、その硬貨
31が100円硬貨であれば、図示するように、上端が
凹部25b内へ入り、硬貨31が傾斜して、傾斜面28
を滑り落ちて、開口部30bへ落下する。
【0017】しかし、硬貨31の第2の選別機構14b
に侵入する時の侵入速度が高い場合は、この硬貨31は
直ちに傾斜面28を滑り落ちて開口部30bへ落下する
ことなく、図9(b)に示すように、自己の慣性力によ
って凹部25b内の下流端壁32に衝突する。下流端壁
32に衝突した硬貨31は手前方向に跳ね返り、下方に
設けられたストッパー33に衝突し、さらに、開口部3
0bの縁に衝突し、最終的に開口部30b内へ落下す
る。
【0018】このように、選別された硬貨31は方々に
衝突しながら開口部30b内へ落下する。したがって、
第2の選別機構14bへ侵入した硬貨31が開口部30
b内へ落下するまでに要する時間が長くなる。ちなみ
に、考案者等の実験によると、上記所要時間は0.6秒
以上であった。
【0019】一方、この硬貨徴収式電話機の使用者は遠
距離通話をしようとする場合、一般に通話を開始する前
に連続して多数の硬貨31を一度に硬貨投入口4へ挿入
する。当然この連続投入する場合の投入時間間隔は前述
した0.6秒以下である。したがって、100円硬貨を
連続して投入した場合には、先の硬貨31が完全に開口
部30b内へ落下しない状態において、次の硬貨が侵入
する。よって、図9(a)に示すように、先の硬貨31
が下流端壁32に衝突して手前方向に跳ね返った瞬間
に、下流方向へ転がり降りて来る次の硬貨31aと衝突
する懸念がある。
【0020】硬貨どうしが衝突すると、下方の開口部3
0bに落下する順序が乱れて、両方の硬貨31,31a
が同時に開口部30bへ落下しょうとしてこの開口部3
0bにて硬貨詰りが発生する懸念がある。
【0021】また、下流端壁32で跳返えると硬貨31
は各傾斜面29,28から離れる可能性が多い。一方、
次の硬貨31aは各傾斜面29,28を摺動しながら転
がり降りるので、たとえ両方の硬貨31,31aが直接
衝突しなかったとしても、図9(a)に示すように、硬
貨31,31aどうしが重なりあう懸念がある。硬貨3
1,31aどうしが重なりあった状態で、開口部30b
方向へ滑落すると、開口部30b部分で硬貨詰り現象が
発生する。この場合、蓄積軌道20に正規の100円硬
貨31が蓄積されないので、料金不足で通話が途中で遮
断される。
【0022】本考案はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、軌道リブに沿って刻設された凹部内に硬貨
衝突部材を設けることによって、上側支持部材の取付位
置によって選別された硬貨が凹部内を下流方向に向って
滑り落ちて下流端側に衝突したとしても、必ず下方へ跳
ね返り、上流方向へ跳ね返ることが防止され、次の硬貨
と衝突することが未然に防止でき、その結果、硬貨詰り
の発生確率を大幅に低減でき、この装置が組込まれた料
金徴収式電話機や自動販売機等の信頼性を大幅に向上で
きる硬貨選別処理装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に本考案は、硬貨投入口から投入された硬貨を基板面に
突設された軌道リブ上を上流から下流へ転動させ、この
軌道リブに沿って設けられた選別機構によって前記投入
された硬貨のうち特定種類硬貨のみを選別して下方の蓄
積軌道へ導く硬貨選別処理装置において、前記選別機構
を、上面を硬貨が転がり降りる軌道リブの上面に形成さ
れ、基板面の法線に対して傾斜する傾斜面と、基板面に
おける記軌道リブに沿ってこの軌道リブの上側位置に刻
設された凹部と、基板面に平行に設けられ、軌道リブの
傾斜面上を転がり降りる硬貨のうち、特定種類硬貨の外
径を越える外径を有する硬貨の上端部を凹部側に回動し
ないように垂直状態に支持するとともに、特定種類硬貨
の外径以下の外径を有する硬貨の上端部を凹部側へ回動
させる位置に配設された上側支持部材と、基板面に平行
に設けられ、硬貨の上端部が上側支持部で支持されてい
る状態において、硬貨の下端部が傾斜面を傾斜方向に滑
落しないように該硬貨を垂直状態に支持する下側支持部
材と、凹部内の下流端側に設けられ、この凹部内を傾斜
状態で転がり降りて来る特定種類硬貨の外径以下の外径
を有した硬貨の先端部より先に上側の外周面が当接し
て、この硬貨の進行方向を下方に変更する硬貨衝突部材
と、傾斜部の傾斜方向の下方に設けられ蓄積軌道に連通
する開口部とで構成している。
【0024】
【作用】このように構成された硬貨選別処理装置におい
て、軌道リブを転がり降りる硬貨は選別機構に侵入す
る。そして、硬貨は軌道リブの延長線上に形成された傾
斜面上を転がる。硬貨の上端部は上側支持部材にて凹部
内へ回動しないように垂直状態に支持され、下端部は下
側支持部材によって、傾斜面における傾斜方向に滑り落
ちないように支持されている。硬貨の外径がこの選別機
構によって選別すべき硬貨の外径を越える場合は、この
選別機構に侵入した硬貨は前記傾斜面,上側支持部材お
よび下側支持部材でもって侵入時と同じ垂直状態の姿勢
を保持したまま傾斜方向に滑べり落ちることなく、この
選別機構を通り過ぎていく。また、外径がこの選別機構
によって選別すべき硬貨の外径以下の場合は、この硬貨
の上端部が上側支持部材にて支持されなくなって、上端
部が凹部内へ回動する。すると、硬貨は傾斜面を滑り落
ちる。
【0025】硬貨は傾斜面の傾斜方向に滑るとともに、
慣性力によって、そのまま凹部内を凹部内の下流端側方
向へ転がり降りる。そして、硬貨は下流端側に設けられ
た硬貨衝突部材に衝突して跳ね返る。この場合、硬貨衝
突部材は硬貨の先端部ではなくて、先端部より上側の外
周面に当接する。したがって、硬貨は180°度反対方
向に跳ね返ることはなく、下方に跳ね返る。下方には蓄
積軌道に連通する開口部が形成されているので、硬貨は
この開口部に直接落下する。
【0026】すなわち、凹部内の下流端側で跳ね返った
硬貨は従来装置のように方々に衝突することはなく、ご
く短時間に開口部内へ落下する。よって、跳ね返って次
の硬貨に衝突することが未然に防止される。
【0027】
【実施例】以下本考案の一実施例を図面を用いて説明す
る。
【0028】図1は実施例の硬貨選別処理装置の要部を
取出して示す断面模式図である。なお、この硬貨選別処
理装置全体の外観図は図5に示す一般的な硬貨選別処理
装置と同じである。また、第1,第2の選別機構の概略
構成および選別動作原理は図6乃至図8で説明した一般
的な選別機構14a,14bとほぼ同じである。したが
って、同一部分には同一符号を付して重複する部分の詳
細説明を省略する。
【0029】図1(b)は図6の従来装置のX1−X1
線における図7の断面図に相当する本願実施例装置にお
ける断面図である。さらに、図1(a)は、図1(b)
におけるX2−X2線における断面図である。
【0030】すなわち、この実施例装置においては、第
2の選別機構14bを構成する基板12の表面12a側
に刻設された凹部25bの下流端壁32の上側隅に硬貨
衝突部材としての面取部40が形成されている。
【0031】この面取部40の大きさは、図1(a)に
示すように、この凹部25b内を転がり降りて来た硬貨
31の先端が下流端壁32に衝突する前に、この硬貨3
1の先端より先に上側の円周部分がこの面取部40に衝
突する形状に設計されている。
【0032】次に、このように構成された硬貨選別処理
装置の動作を図1(a)(b)および図2を用いて説明
する。
【0033】図4に示す硬貨投入口4から投入された硬
貨31は図5に示す硬貨選別処理装置7の基板12の表
面12aに形成された選別軌道13の軌道リブ13a上
を上流側から下流側へ転がり降りていく。そして、第1
の選別機構14aでもって100円硬貨の外径未満の硬
貨が図8に示した選別動作でもって選別されて下方の返
却ダクト19に連通する開口部30a内へ落下する。な
お、この第1の選別機構14aにおいて、たとえ硬貨3
1の外径が100円以上の場合であっても、その硬貨3
1の厚さが規定より薄い場合は、この硬貨31の傾斜面
28に接する位置が基板12の表面12aから遠ざかる
方向に移動して、傾斜面28の硬貨31に対する支持位
置が下方に移動する。その結果、この硬貨31の上端が
上側支持部材26aの下端位置に届かなくなるので、こ
の規定より薄い硬貨31は不良硬貨として上端が凹部2
5a内へ落ちる。そのため、この不良硬貨は傾斜面2
9,28を矢印B方向へ滑り落ち、返却ダクト19に連
通する開口部30aへ落下する。
【0034】第1の選別機構14aで選別されなかっ
た、100円硬貨の外径以上の外径を有した硬貨31は
軌道リブ13aの上面に形成された傾斜面28上を選別
軌道13に沿って転がり降りて、第1の選別機構14a
の下流側に位置する第2の選別機構14b内へ侵入す
る。
【0035】第2の選別機構14b内へ転がり込んだ硬
貨31は軌道リブ13aに形成された傾斜面28上を選
別軌道13に沿って転がり降りる。このとき、硬貨31
の上端部は上側支持部材26bにて凹部25b内へ回動
しないように支持され、かつ下端部は下側支持部材27
bによって、傾斜面28における傾斜方向に滑り落ちな
いように支持されている。
【0036】そして、硬貨31の外径が100円硬貨の
外径を越える場合、すなわち、侵入した硬貨31が10
円硬貨であれば、この硬貨31は傾斜面28,上側支持
部材26bおよび下側支持部材27bでもって侵入時と
同じ姿勢を保持したまま傾斜方向に滑べり落ちることな
く、選別軌道13に沿ってこの第2の選別機構14b位
置を通り過ぎていく。
【0037】また、侵入した硬貨31の外径が100円
硬貨以下の場合、すなわち侵入した硬貨31が100円
硬貨であれば、この硬貨31の上端部が上側支持部材2
6bにて支持されなくなって、上端部が凹部25b内へ
回動する。すると、硬貨31は前述した上下支持部材2
6b,27bおよび傾斜面28による3点支持が無くな
り、硬貨31は凹部25b内の傾斜面29および軌道リ
ブ13aの傾斜面28上を傾斜方向に滑落開始する。さ
らに、この第2の選別機構14bにおいて、たとえ外径
が100円と等しい場合であっても、その硬貨31の厚
さが規定より厚い場合は、この硬貨31の傾斜面28に
接する位置が基板12の表面12aに近ずく方向に移動
して、傾斜面28の硬貨31に対する支持位置が上方に
移動する。その結果、この硬貨31の上端が上側支持部
材26bの下端位置より上方に位置するので、この異常
に厚い硬貨31は、凹部25b内へ落ちずに、不良硬貨
としてこの第2の選別機構14bを通過する。このよう
に、この第1,第2の選別機構14a,14bは硬貨3
1の外径のみならず厚さも選別する機能を有している。
そして、結果として、第2の選別機構14bの下方に位
置する選別軌道20には外径及び厚さが予め設定した許
容範囲に入る正しい100円硬貨のみが蓄積される。
【0038】硬貨31は傾斜面29,28の傾斜方向に
滑るとともに、自重の慣性力によって、そのまま凹部2
5b内を凹部内の下流端壁32側方向へ転がり降りる。
そして、図2(b)に示すように、硬貨31は、その先
端が下流端壁32に衝突することはなく、先端より上部
の円周部が下流端壁32の上部に形成された面取部40
に衝突する。したがって、硬貨31は180°度反対方
向、すなわち凹部25b内の上流方向にに跳ね返ること
はなく、下方に跳ね返る。下方には蓄積軌道20に連通
する開口部30bが形成されているので、硬貨31はご
く短時間にこの開口部30b内に直接落下する。
【0039】ちなみに、考案者等は硬貨31が第2の蓄
積軌道14bに侵入してから開口部30b内へ落下する
までに要する時間を測定した。測定所要時間は約0.3
秒であった。この所要時間は従来装置における0.6秒
に比較して約半分である。
【0040】また、硬貨31の第2の選別機構14bに
侵入する時の速度が小さい時は、図2(a)に示すよう
に、凹部25b内の下流端近傍に達する前に傾斜面2
9,28上を滑り落ちて下方の開口部30b内へ落ち込
む。
【0041】すなわち、第2の選別機構14b内へ転が
り込んだ硬貨31は、たとえ凹部25b内の下流端側で
跳ね返ったとしても、従来装置のように方々に衝突する
ことはなく、ごく短時間に下方の開口部30bへ落下す
る。よって、跳ね返って次の硬貨31aに衝突すること
が未然に防止される。また、次の硬貨31aと重なり合
うこともない。したがって、開口部30bにおいて硬貨
詰り現象が発生することはない。
【0042】よって、この硬貨選別処理装置7が組込ま
れた料金徴収式電話機や自動販売機の信頼性を大幅に向
上できる。
【0043】なお、実施例装置においては、選別軌道1
3を転がり降りる硬貨31の速度は下流側に行くに従っ
て加速される。よって、上流側に位置する第1の選別機
構14aに侵入する硬貨31の速度は低いので、第1の
選別機構14aの凹部25a内には硬貨衝突部材として
の面取部40を設けなかったが、当然、第1の選別機構
14aの凹部25a内にも同一機能を果たす面取部40
を形成することも可能である。
【0044】さらに、本考案は上述した実施例に限定さ
れるものではない。図3(a)に示すように、面取部4
0の代りに、硬貨衝突部材として凹部25bの下流端壁
32近傍に柱状突起41を基板12に一体形成すること
も可能である。また、図3(b)に示すように、凹部2
5bの下流端壁42全体を傾斜させることも可能であ
る。
【0045】
【考案の効果】以上説明したように本考案の硬貨選別処
理装置によれば、軌道リブに沿って刻設された凹部内に
硬貨衝突部材を設けている。したがって、たとえ上側支
持部材の取付位置によって選別された硬貨が凹部内を下
流端方向に向って滑り落ちて衝突したとしても、必ず下
方へ跳ね返り、上流方向へ跳ね返ることが防止される。
その結果、この硬貨が次の硬貨と衝突することが未然に
防止でき、硬貨詰りの発生確率を大幅に低減でき、この
装置が組込まれた電話機や自動販売機等の信頼性を大幅
に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例に係わる硬貨選別処理装置
の要部を取出して示す断面図、
【図2】 同実施例装置の動作を説明するための断面模
式図、
【図3】 本考案の他の実施例の硬貨選別処理装置の要
部を取出して示す断面模式図、
【図4】 料金徴収式電話機を示す透視図、
【図5】 一般的な硬貨選別処理装置を示す外観図、
【図6】 同硬貨選別処理装置の要部を示す断面図、
【図7】 同硬貨選別処理装置における選別機構を示す
断面図、
【図8】 同選別機構の選別動作原理を説明するための
図、
【図9】 同硬貨選別処理装置の問題点を説明するため
の図。
【符号の説明】
4…硬貨投入口、7…硬貨選別処理装置、13…選別軌
道、13a…軌道リブ、14a…第1の選別機構、14
b…第2の選別機構、15…フラッパ、19…返却ダク
ト、20…蓄積軌道、25a,25b…凹部、26a,
26b…上側支持部材、27a,27b…下側支持部
材、28,29…傾斜面、30a,30b…開口部、3
1,31a…硬貨、32,42…下流端壁、40…面取
部、41…柱状突起。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬貨投入口(4) から投入された硬貨(31)
    を基板面(12a) に突設された軌道リブ(13a) 上を上流か
    ら下流へ転動させ、この軌道リブに沿って設けられた選
    別機構(14b) によって前記投入された硬貨のうち特定種
    類硬貨のみを選別して下方の蓄積軌道(20)へ導く硬貨選
    別処理装置において、 前記選別機構(14b) は、 上面を前記硬貨が転がり降りる前記軌道リブの上面に形
    成され、前記基板面の法線に対して傾斜する傾斜面(28)
    と、 前記基板面における前記軌道リブに沿ってこの軌道リブ
    の上側位置に刻設された凹部(25b) と、前記基板面(12a) に平行に設けられ、 前記軌道リブの傾
    斜面上を転がり降りる硬貨のうち、前記特定種類硬貨の
    外径を越える外径を有する硬貨の上端部を前記凹部側に
    回動しないように垂直状態に支持するとともに、前記特
    定種類硬貨の外径以下の外径を有する硬貨の上端部を前
    記凹部側へ回動させる位置に配設された上側支持部材(2
    6b) と、前記基板面(12a) に平行に設けられ、 硬貨の上端部が前
    記上側支持部で支持されている状態において、前記硬貨
    の下端部が前記傾斜面を傾斜方向に滑落しないように
    硬貨を垂直状態に支持する下側支持部材(27b) と、 前記凹部内の下流端側に設けられ、この凹部内を傾斜状
    態で転がり降りて来る前記特定種類硬貨の外径以下の外
    径を有した硬貨の先端部より先に上側の外周面が当接し
    て、この硬貨の進行方向を下方に変更する硬貨衝突部材
    (40,41,42)と、 前記傾斜部の傾斜方向の下方に設けられ前記蓄積軌道に
    連通する開口部(30b)とからなることを特徴とする硬貨
    選別処理装置。
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