JP2560469Y2 - 硬貨選別処理装置 - Google Patents
硬貨選別処理装置Info
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- JP2560469Y2 JP2560469Y2 JP1992009699U JP969992U JP2560469Y2 JP 2560469 Y2 JP2560469 Y2 JP 2560469Y2 JP 1992009699 U JP1992009699 U JP 1992009699U JP 969992 U JP969992 U JP 969992U JP 2560469 Y2 JP2560469 Y2 JP 2560469Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は例えば公衆電話機や自動
販売機のように料金を硬貨で徴収する装置に組込まれた
硬貨選別処理装置に関する。
販売機のように料金を硬貨で徴収する装置に組込まれた
硬貨選別処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば公衆電話機等の料金徴収式電話機
においては、図5に示すように、電話機筐体1の前面に
ダイヤルキー2,硬貨返却口3が設けられ、上面に硬貨
投入口4が設けられている。そして側方にハンドセット
5を置くためのフック台6が形成されている。電話機筐
体1内には、薄い箱型に形成された硬貨選別処理装置7
が収納されている。硬貨選別処理装置7の上面には硬貨
投入口4に連通する硬貨案内ダクト8が取付けられてい
る。また、硬貨選別処理装置7の下方位置には返却硬貨
を硬貨返却口3へ導くための硬貨シュート9および徴収
された硬貨を収納する硬貨収納容器10が配設されてい
る。さらに、硬貨選別処理装置7の手前にはPC基板1
1が設けられている。
においては、図5に示すように、電話機筐体1の前面に
ダイヤルキー2,硬貨返却口3が設けられ、上面に硬貨
投入口4が設けられている。そして側方にハンドセット
5を置くためのフック台6が形成されている。電話機筐
体1内には、薄い箱型に形成された硬貨選別処理装置7
が収納されている。硬貨選別処理装置7の上面には硬貨
投入口4に連通する硬貨案内ダクト8が取付けられてい
る。また、硬貨選別処理装置7の下方位置には返却硬貨
を硬貨返却口3へ導くための硬貨シュート9および徴収
された硬貨を収納する硬貨収納容器10が配設されてい
る。さらに、硬貨選別処理装置7の手前にはPC基板1
1が設けられている。
【0003】図6は硬貨選別処理装置7の表側を示す斜
視図である。プラスチク材料で形成された基板12の表
面12aに電話機筐体1の硬貨投入口4に硬貨案内ダク
ト8を介して連通する選別軌道13が形成されている。
すなわち、基板12に一体成型された軌道リブ13a上
を投入された硬貨が転がり降りる。選別軌道13内には
第1の選別機構14aおよび第2の選別機構14bが設
けられている。第1,第2の選別機構14a,14bは
共通のフラッパ15に覆われている。フラッパ15は、
固定軸16に回動自在に支持されており、通常、コイル
ばね17によって、選別軌道13方向へ付勢されてい
る。そして、レバー18を矢印方向に押すと、フラッパ
15が回動して、選別軌道13内に詰まっている硬貨が
外部へ一斉に排出される。排出された硬貨は返却ダクト
19の入口19a,19b内へ落下する。
視図である。プラスチク材料で形成された基板12の表
面12aに電話機筐体1の硬貨投入口4に硬貨案内ダク
ト8を介して連通する選別軌道13が形成されている。
すなわち、基板12に一体成型された軌道リブ13a上
を投入された硬貨が転がり降りる。選別軌道13内には
第1の選別機構14aおよび第2の選別機構14bが設
けられている。第1,第2の選別機構14a,14bは
共通のフラッパ15に覆われている。フラッパ15は、
固定軸16に回動自在に支持されており、通常、コイル
ばね17によって、選別軌道13方向へ付勢されてい
る。そして、レバー18を矢印方向に押すと、フラッパ
15が回動して、選別軌道13内に詰まっている硬貨が
外部へ一斉に排出される。排出された硬貨は返却ダクト
19の入口19a,19b内へ落下する。
【0004】第1の選別機構14aは投入された硬貨の
うち直径が100円硬貨より小さい5円,50円,1円
の硬貨を選別して、返却ダクト19内へ排出する。第2
の選別機構14bは100円硬貨の外径以下の硬貨、す
なわち100円硬貨を選別して下方の100円専用の蓄
積軌道20へ導く。返却ダクト19の下端21は硬貨返
却口3に連通する硬貨シュート9に開口している。ま
た、蓄積軌道20の下部位置には硬貨収納機構22が取
付けられている。
うち直径が100円硬貨より小さい5円,50円,1円
の硬貨を選別して、返却ダクト19内へ排出する。第2
の選別機構14bは100円硬貨の外径以下の硬貨、す
なわち100円硬貨を選別して下方の100円専用の蓄
積軌道20へ導く。返却ダクト19の下端21は硬貨返
却口3に連通する硬貨シュート9に開口している。ま
た、蓄積軌道20の下部位置には硬貨収納機構22が取
付けられている。
【0005】第2の選別機構14bを通過した外径が1
00円硬貨を越える硬貨、すなわち10円硬貨は軸23
aに枢支された軽量レバー23に当接する。軽量レバー
23は、この軽量レバー23に当接した硬貨を10円硬
貨とこの10円硬貨より軽い擬似硬貨とに選別する。1
0円硬貨より軽い擬似硬貨は、窓24を介して基板12
の裏面の上段に形成された返却ダクトへ排出される。ま
た、10円硬貨は同じく裏面の下段に形成された10円
専用の蓄積軌道へ導かれる。
00円硬貨を越える硬貨、すなわち10円硬貨は軸23
aに枢支された軽量レバー23に当接する。軽量レバー
23は、この軽量レバー23に当接した硬貨を10円硬
貨とこの10円硬貨より軽い擬似硬貨とに選別する。1
0円硬貨より軽い擬似硬貨は、窓24を介して基板12
の裏面の上段に形成された返却ダクトへ排出される。ま
た、10円硬貨は同じく裏面の下段に形成された10円
専用の蓄積軌道へ導かれる。
【0006】次に、第1,第2の選別機構14a,14
bの構造を説明する。
bの構造を説明する。
【0007】図7は図6の硬貨選別処理装置7をY−Y
線で切断して、矢印方向に見た断面図である。また、図
8は図7の断面図をX1−X1線で切断して、矢印方向
に見た断面図である。
線で切断して、矢印方向に見た断面図である。また、図
8は図7の断面図をX1−X1線で切断して、矢印方向
に見た断面図である。
【0008】フラッパ15と基板12の表面12aとの
間に形成された選別軌道13に沿って第1,第2の選別
機構14a,14bが設けられている。すなわち、基板
12の表面12aに突設された軌道リブ13aの上側に
ほぼ長方形形状を有した凹部25a,25bが刻設され
ている。そして、基板12の表面12aにおける凹部2
5a,25bの上端近傍に各凹部25a,25bの前面
の一部を覆う金属製の上側支持部材26a,26bが取
付けられている。また、フラッパ15内面の各凹部25
a,25bに対向する位置に金属製の下側支持部材27
a,27bが取付けられている。
間に形成された選別軌道13に沿って第1,第2の選別
機構14a,14bが設けられている。すなわち、基板
12の表面12aに突設された軌道リブ13aの上側に
ほぼ長方形形状を有した凹部25a,25bが刻設され
ている。そして、基板12の表面12aにおける凹部2
5a,25bの上端近傍に各凹部25a,25bの前面
の一部を覆う金属製の上側支持部材26a,26bが取
付けられている。また、フラッパ15内面の各凹部25
a,25bに対向する位置に金属製の下側支持部材27
a,27bが取付けられている。
【0009】また、軌道リブ13aの各凹部25a,2
5bに対向する部分には共通する傾斜面28が形成され
ている。そして、各凹部25a,25b内においても、
前記傾斜面28に連続する傾斜面29が形成されてい
る。
5bに対向する部分には共通する傾斜面28が形成され
ている。そして、各凹部25a,25b内においても、
前記傾斜面28に連続する傾斜面29が形成されてい
る。
【0010】そして、軌道リブ13aの各傾斜面28に
おける各凹部25a,25bに対向する下方位置に前記
返却ダクト19および蓄積軌道20に連通する各開口部
30a,30bが形成されている。
おける各凹部25a,25bに対向する下方位置に前記
返却ダクト19および蓄積軌道20に連通する各開口部
30a,30bが形成されている。
【0011】図9は、第1,2の選別機構14a,14
bの選別原理を示す模式図である。選別軌道13から転
がり込んだ硬貨31は、軌道リブ13aの延長線上に形
成された傾斜面28上に導かれる。この傾斜面28上を
選別軌道13に沿って転がり降りる硬貨31の背面側の
上縁に上側支持部材26a,26bが僅かに接する。ま
た、下側支持部材27a,27bが硬貨31の前面側の
中央部に接する。
bの選別原理を示す模式図である。選別軌道13から転
がり込んだ硬貨31は、軌道リブ13aの延長線上に形
成された傾斜面28上に導かれる。この傾斜面28上を
選別軌道13に沿って転がり降りる硬貨31の背面側の
上縁に上側支持部材26a,26bが僅かに接する。ま
た、下側支持部材27a,27bが硬貨31の前面側の
中央部に接する。
【0012】ここで第1の選別機構14aについて考え
ると、選別軌道13から例えば10円や100円等の1
00円硬貨以上の直径を有する硬貨31が侵入した場合
は、この硬貨31は、傾斜面28,上側支持部材26
a,下側支持部材27aで3点支持されるので、矢印A
方向にそのまま進む。逆に、直径が100円未満の例え
ば5円,50円,1円等の硬貨31が侵入した場合に
は、上側支持部材26aによる支持が得られないので、
硬貨31は進行方向からみて反時計方向に回動して、上
端が凹部25a内へ回動する。その結果、図8の点線で
示すように、硬貨31は傾斜面29,28を矢印B方向
に滑り落ち、返却ダクト19に連通する開口部30a内
へ落下する。
ると、選別軌道13から例えば10円や100円等の1
00円硬貨以上の直径を有する硬貨31が侵入した場合
は、この硬貨31は、傾斜面28,上側支持部材26
a,下側支持部材27aで3点支持されるので、矢印A
方向にそのまま進む。逆に、直径が100円未満の例え
ば5円,50円,1円等の硬貨31が侵入した場合に
は、上側支持部材26aによる支持が得られないので、
硬貨31は進行方向からみて反時計方向に回動して、上
端が凹部25a内へ回動する。その結果、図8の点線で
示すように、硬貨31は傾斜面29,28を矢印B方向
に滑り落ち、返却ダクト19に連通する開口部30a内
へ落下する。
【0013】第2の選別機構14bにおいても、同様の
動作原理でもって、第1の選別機構14aで選別されな
かった、100円硬貨の外径以上の外径を有する硬貨3
1のうちの100円硬貨以下の外径を有する硬貨31、
すなわち100円硬貨が選別されて選別軌道20に連通
する開口部30b内へ落下する。
動作原理でもって、第1の選別機構14aで選別されな
かった、100円硬貨の外径以上の外径を有する硬貨3
1のうちの100円硬貨以下の外径を有する硬貨31、
すなわち100円硬貨が選別されて選別軌道20に連通
する開口部30b内へ落下する。
【0014】よって、第2の選別機構14bにて選別さ
れずに通過する硬貨31は10円硬貨、および10円硬
貨の外径より大きい外径を有した擬似硬貨のみとなる。
れずに通過する硬貨31は10円硬貨、および10円硬
貨の外径より大きい外径を有した擬似硬貨のみとなる。
【0015】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような選別機構を有した硬貨選別処理装置においても
まだ解消すべき次のような課題があった。
たような選別機構を有した硬貨選別処理装置においても
まだ解消すべき次のような課題があった。
【0016】図10(a)(b)は第2の選別機構14
bにおける凹部25b内における硬貨31の動作を示す
模式図である。第1の選別機構14aをそのまま通過し
て第2の選別機構14bに転がり込んだ硬貨31は、そ
の硬貨31が100円硬貨であれば、図示するように、
上端部が凹部25b内へ入り、硬貨31が傾斜して、傾
斜面28を滑り落ちて、開口部30bへ落下する。
bにおける凹部25b内における硬貨31の動作を示す
模式図である。第1の選別機構14aをそのまま通過し
て第2の選別機構14bに転がり込んだ硬貨31は、そ
の硬貨31が100円硬貨であれば、図示するように、
上端部が凹部25b内へ入り、硬貨31が傾斜して、傾
斜面28を滑り落ちて、開口部30bへ落下する。
【0017】しかし、硬貨31の第2の選別機構14b
に侵入する時の侵入速度が高い場合は、この硬貨31は
直ちに傾斜面28を滑り落ちて開口部30bへ落下する
ことなく、図10(b)に示すように、自己の慣性力に
よって凹部25b内の下流端壁32に衝突する。下流端
壁32に衝突した硬貨31は上流方向に跳ね返り、下方
に設けられたストッパー33に衝突し、さらに、開口部
30bの縁に衝突し、最終的に開口部30b内へ落下す
る。
に侵入する時の侵入速度が高い場合は、この硬貨31は
直ちに傾斜面28を滑り落ちて開口部30bへ落下する
ことなく、図10(b)に示すように、自己の慣性力に
よって凹部25b内の下流端壁32に衝突する。下流端
壁32に衝突した硬貨31は上流方向に跳ね返り、下方
に設けられたストッパー33に衝突し、さらに、開口部
30bの縁に衝突し、最終的に開口部30b内へ落下す
る。
【0018】このように、選別された硬貨31は方々に
衝突しながら開口部30b内へ落下する。したがって、
第2の選別機構14bへ侵入した硬貨31が開口部30
b内へ落下するまでに要する時間が長くなる。ちなみ
に、考案者等の実験によると、上記所要時間は0.6秒
以上であった。
衝突しながら開口部30b内へ落下する。したがって、
第2の選別機構14bへ侵入した硬貨31が開口部30
b内へ落下するまでに要する時間が長くなる。ちなみ
に、考案者等の実験によると、上記所要時間は0.6秒
以上であった。
【0019】一方、この硬貨徴収式電話機の使用者は遠
距離通話をしようとする場合、一般に通話を開始する前
に連続して多数の硬貨31を一度に硬貨投入口4へ挿入
する。当然この連続投入する場合の投入時間間隔は前述
した0.6秒以下である。したがって、100円硬貨を
連続して投入した場合には、先の硬貨31が完全に開口
部30b内へ落下しない状態において、次の硬貨が侵入
する。よって、図10(a)に示すように、先の硬貨3
1が下流端壁32に衝突して上流方向に跳ね返った瞬間
に、下流方向へ転がり降りて来る次の硬貨31aと衝突
する懸念がある。
距離通話をしようとする場合、一般に通話を開始する前
に連続して多数の硬貨31を一度に硬貨投入口4へ挿入
する。当然この連続投入する場合の投入時間間隔は前述
した0.6秒以下である。したがって、100円硬貨を
連続して投入した場合には、先の硬貨31が完全に開口
部30b内へ落下しない状態において、次の硬貨が侵入
する。よって、図10(a)に示すように、先の硬貨3
1が下流端壁32に衝突して上流方向に跳ね返った瞬間
に、下流方向へ転がり降りて来る次の硬貨31aと衝突
する懸念がある。
【0020】硬貨どうしが衝突すると、下方の開口部3
0bに落下する順序が乱れて、両方の硬貨31,31a
が同時に開口部30bへ落下しょうとしてこの開口部3
0bにて硬貨詰りが発生する懸念がある。この場合、蓄
積軌道20に正規の100円硬貨31が蓄積されないの
で、料金不足で通話が途中で遮断される。
0bに落下する順序が乱れて、両方の硬貨31,31a
が同時に開口部30bへ落下しょうとしてこの開口部3
0bにて硬貨詰りが発生する懸念がある。この場合、蓄
積軌道20に正規の100円硬貨31が蓄積されないの
で、料金不足で通話が途中で遮断される。
【0021】本考案はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、軌道リブに沿って刻設された凹部内に硬貨
衝突部材を設けることによって、上側支持部材の取付位
置によって選別された硬貨が凹部内を下流方向に向って
滑り降りて下流端壁に衝突して上流側へ跳ね返ったとし
ても、直ぐに下方へ跳ね返り、次の硬貨と衝突すること
が未然に防止でき、その結果、硬貨詰りの発生確率を大
幅に低減でき、この装置が組込まれた料金徴収式電話機
や自動販売機等の信頼性を大幅に向上できる硬貨選別処
理装置を提供することを目的とする。
ものであり、軌道リブに沿って刻設された凹部内に硬貨
衝突部材を設けることによって、上側支持部材の取付位
置によって選別された硬貨が凹部内を下流方向に向って
滑り降りて下流端壁に衝突して上流側へ跳ね返ったとし
ても、直ぐに下方へ跳ね返り、次の硬貨と衝突すること
が未然に防止でき、その結果、硬貨詰りの発生確率を大
幅に低減でき、この装置が組込まれた料金徴収式電話機
や自動販売機等の信頼性を大幅に向上できる硬貨選別処
理装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に本考案は、硬貨投入口から投入された硬貨を基板面に
突設された軌道リブ上を上流から下流へ転動させ、この
軌道リブに沿って設けられた選別機構によって投入され
た硬貨のうち特定種類硬貨のみを選別して下方の蓄積軌
道へ導く硬貨選別処理装置において、前記選別機構を、
上面を硬貨が転がり降りる軌道リブの上面に形成され、
基板面の法線に対して傾斜する傾斜面と、基板面におけ
る軌道リブに沿ってこの軌道リブの上側位置に刻設され
た凹部と、基板面に平行に設けられ、軌道リブの傾斜面
上を転がり降りる硬貨のうち、特定種類硬貨の外径を越
える外径を有する硬貨の上端部を凹部内へ回動しないよ
うに垂直状態に支持するとともに、特定種類硬貨の外径
以下の外径を有する硬貨の上端部を凹部内へ回動させる
位置に配設された上側支持部材と、基板面に平行に設け
られ、硬貨の上端部が上側支持部で支持されている状態
において、硬貨の下端部が傾斜面を傾斜方向に滑落しな
いように該硬貨を垂直状態に支持する下側支持部材と、
凹部内に設けられ、硬貨が凹部内をこの凹部内への回動
角度を増加しながら下流方向へ転がり降りる過程で該硬
貨が衝突しないように先端位置が上側支持部材位置より
所定距離だけ凹部内側に位置し、凹部内を転がり降りて
この凹部内の下流端壁にて上流方向へ跳ね返った硬貨が
衝突して、この硬貨の進行方向を下方へ変更する硬貨衝
突部材と、傾斜部の傾斜方向の下方に設けられ蓄積軌道
に連通する開口部とで構成している。
に本考案は、硬貨投入口から投入された硬貨を基板面に
突設された軌道リブ上を上流から下流へ転動させ、この
軌道リブに沿って設けられた選別機構によって投入され
た硬貨のうち特定種類硬貨のみを選別して下方の蓄積軌
道へ導く硬貨選別処理装置において、前記選別機構を、
上面を硬貨が転がり降りる軌道リブの上面に形成され、
基板面の法線に対して傾斜する傾斜面と、基板面におけ
る軌道リブに沿ってこの軌道リブの上側位置に刻設され
た凹部と、基板面に平行に設けられ、軌道リブの傾斜面
上を転がり降りる硬貨のうち、特定種類硬貨の外径を越
える外径を有する硬貨の上端部を凹部内へ回動しないよ
うに垂直状態に支持するとともに、特定種類硬貨の外径
以下の外径を有する硬貨の上端部を凹部内へ回動させる
位置に配設された上側支持部材と、基板面に平行に設け
られ、硬貨の上端部が上側支持部で支持されている状態
において、硬貨の下端部が傾斜面を傾斜方向に滑落しな
いように該硬貨を垂直状態に支持する下側支持部材と、
凹部内に設けられ、硬貨が凹部内をこの凹部内への回動
角度を増加しながら下流方向へ転がり降りる過程で該硬
貨が衝突しないように先端位置が上側支持部材位置より
所定距離だけ凹部内側に位置し、凹部内を転がり降りて
この凹部内の下流端壁にて上流方向へ跳ね返った硬貨が
衝突して、この硬貨の進行方向を下方へ変更する硬貨衝
突部材と、傾斜部の傾斜方向の下方に設けられ蓄積軌道
に連通する開口部とで構成している。
【0023】
【作用】このように構成された硬貨選別処理装置におい
て、軌道リブを転がり降りる硬貨は選別機構に侵入す
る。そして、硬貨は軌道リブの延長線上に形成された傾
斜面上を転がる。硬貨の上端部は上側支持部材にて凹部
内へ回動しないように支持され、下端部は下側支持部材
によって、傾斜面における傾斜方向に滑り落ちないよう
に支持されている。硬貨の外径がこの選別機構によって
選別すべき硬貨の外径を越える場合は、この選別機構に
侵入した硬貨は前記傾斜面,上側支持部材および下側支
持部材でもって侵入時と同じ姿勢を保持したまま傾斜方
向に滑べり落ちることなく、この選別機構を通り過ぎて
いく。また、外径がこの選別機構によって選別すべき硬
貨の外径以下の場合は、この硬貨の上端部が上側支持部
材にて支持されなくなって、上端部が凹部内へ回動す
る。すると、硬貨は傾斜面を滑り落ちる。
て、軌道リブを転がり降りる硬貨は選別機構に侵入す
る。そして、硬貨は軌道リブの延長線上に形成された傾
斜面上を転がる。硬貨の上端部は上側支持部材にて凹部
内へ回動しないように支持され、下端部は下側支持部材
によって、傾斜面における傾斜方向に滑り落ちないよう
に支持されている。硬貨の外径がこの選別機構によって
選別すべき硬貨の外径を越える場合は、この選別機構に
侵入した硬貨は前記傾斜面,上側支持部材および下側支
持部材でもって侵入時と同じ姿勢を保持したまま傾斜方
向に滑べり落ちることなく、この選別機構を通り過ぎて
いく。また、外径がこの選別機構によって選別すべき硬
貨の外径以下の場合は、この硬貨の上端部が上側支持部
材にて支持されなくなって、上端部が凹部内へ回動す
る。すると、硬貨は傾斜面を滑り落ちる。
【0024】この選別機構によって選別される硬貨は上
端が上側支持部材の支持を外れるので上端が凹部内へ回
動する。その結果、硬貨は傾斜面の傾斜方向に滑るとと
もに、慣性力によって、そのまま凹部内を下流方向へ転
がり降りる。そして、硬貨は凹部内の下流端壁に衝突し
て上流側へ跳ね返る。
端が上側支持部材の支持を外れるので上端が凹部内へ回
動する。その結果、硬貨は傾斜面の傾斜方向に滑るとと
もに、慣性力によって、そのまま凹部内を下流方向へ転
がり降りる。そして、硬貨は凹部内の下流端壁に衝突し
て上流側へ跳ね返る。
【0025】ここで、この硬貨が選別機構内に転り込ん
でから下流端壁にて上流側へ跳ね返るまでの硬貨の凹部
内方向への回動角度αを図2(a)(b)を用いて説明
する。まず、硬貨31が選別機構内へ侵入した時点では
回動角度αは0である。そして、硬貨が凹部25b内を
下流方向へ移動する伴って回動角度αは徐々に増加して
いく。そして、硬貨が下流側壁32に回動角度α2 でも
って衝突する。したがって、この下流側壁で跳ね返って
上流側へ移動する硬貨の回動角度αは衝突時の回動角α
2 に等しいかそれ以上となる。
でから下流端壁にて上流側へ跳ね返るまでの硬貨の凹部
内方向への回動角度αを図2(a)(b)を用いて説明
する。まず、硬貨31が選別機構内へ侵入した時点では
回動角度αは0である。そして、硬貨が凹部25b内を
下流方向へ移動する伴って回動角度αは徐々に増加して
いく。そして、硬貨が下流側壁32に回動角度α2 でも
って衝突する。したがって、この下流側壁で跳ね返って
上流側へ移動する硬貨の回動角度αは衝突時の回動角α
2 に等しいかそれ以上となる。
【0026】そこで、選別機構内の上流側端から任意距
離Lにおける硬貨の回動角度αは一義的に定まるので、
凹部内の距離L1 位置に設けられた硬貨衝突部材の先端
位置を回動角度α1 および硬貨の直径や厚み等の形状で
決まる所定距離dだけ上側支持部材より凹部内側に設定
したとしても、凹部内を上流から下流方向へ転がり降り
る硬貨がこの硬貨衝突部材に衝突することはない。
離Lにおける硬貨の回動角度αは一義的に定まるので、
凹部内の距離L1 位置に設けられた硬貨衝突部材の先端
位置を回動角度α1 および硬貨の直径や厚み等の形状で
決まる所定距離dだけ上側支持部材より凹部内側に設定
したとしても、凹部内を上流から下流方向へ転がり降り
る硬貨がこの硬貨衝突部材に衝突することはない。
【0027】しかし、凹部内の下流端壁で跳ね返った硬
貨の回動角度αは下流端壁位置における回動角度α2 以
上の値を有しているので、硬貨が上流方向へ移動する過
程で必ず、この硬貨衝突部材に衝突する。
貨の回動角度αは下流端壁位置における回動角度α2 以
上の値を有しているので、硬貨が上流方向へ移動する過
程で必ず、この硬貨衝突部材に衝突する。
【0028】硬貨衝突部材に衝突した硬貨はその進行方
向が下流方向または下方向に変化するが、自己の重力に
より速やかに下方へ向く。下方には蓄積軌道に連通する
開口部が形成されているので、硬貨はこの開口部に直接
落下する。
向が下流方向または下方向に変化するが、自己の重力に
より速やかに下方へ向く。下方には蓄積軌道に連通する
開口部が形成されているので、硬貨はこの開口部に直接
落下する。
【0029】すなわち、硬貨は硬貨衝突部材の設置位置
以上に上流方向へ移動することはない。よって、凹部内
の下流端壁で跳ね返った硬貨は従来装置のように方々に
衝突することはなく、ごく短時間に開口部内へ落下す
る。よって、跳ね返って次の硬貨に衝突することが未然
に防止される。
以上に上流方向へ移動することはない。よって、凹部内
の下流端壁で跳ね返った硬貨は従来装置のように方々に
衝突することはなく、ごく短時間に開口部内へ落下す
る。よって、跳ね返って次の硬貨に衝突することが未然
に防止される。
【0030】
【実施例】以下本考案の一実施例を図面を用いて説明す
る。
る。
【0031】図1は実施例の硬貨選別処理装置の要部を
取出して示す断面模式図である。なお、この硬貨選別処
理装置全体の外観図は図6に示す一般的な硬貨選別処理
装置と同じである。また、第1,第2の選別機構の概略
構成および選別動作原理は図7乃至図9で説明した一般
的な選別機構14a,14bとほぼ同じである。したが
って、同一部分には同一符号を付して重複する部分の詳
細説明を省略する。
取出して示す断面模式図である。なお、この硬貨選別処
理装置全体の外観図は図6に示す一般的な硬貨選別処理
装置と同じである。また、第1,第2の選別機構の概略
構成および選別動作原理は図7乃至図9で説明した一般
的な選別機構14a,14bとほぼ同じである。したが
って、同一部分には同一符号を付して重複する部分の詳
細説明を省略する。
【0032】図1(b)は図7の従来装置のX1−X1
線における図8の断面図に相当する本願実施例装置にお
ける断面図である。さらに、図1(a)は、図1(b)
におけるX2−X2線における断面図である。
線における図8の断面図に相当する本願実施例装置にお
ける断面図である。さらに、図1(a)は、図1(b)
におけるX2−X2線における断面図である。
【0033】すなわち、この実施例装置においては、第
2の選別機構14bを構成する基板12の表面12a側
に刻設された凹部25b内のほぼ中央位置に硬貨衝突部
材としての円柱状突起40が基板12と一体成型されて
いる。具体的には、この円柱状突起40は、図1に示す
ように、凹部25b内の下流端壁32から選別される硬
貨31の外径より若干大きい距離だけ離れた位置に設け
られている。
2の選別機構14bを構成する基板12の表面12a側
に刻設された凹部25b内のほぼ中央位置に硬貨衝突部
材としての円柱状突起40が基板12と一体成型されて
いる。具体的には、この円柱状突起40は、図1に示す
ように、凹部25b内の下流端壁32から選別される硬
貨31の外径より若干大きい距離だけ離れた位置に設け
られている。
【0034】円柱状突起40の先端面(前面)40aと
上側支持部材26bの外面までの距離dは、図2におけ
る硬貨31の凹部25b内における移動距離Lと回動角
度αと関係を示す特性図から得られる。すなわち、円柱
状突起40の凹部25b内における設置位置L1 におけ
る回動角度α1 が定まるので、この回動角度α1 と硬貨
31の外径や厚みと等の形状とから算出できる。なお、
実際には、回動角度αは硬貨31の移動速度や硬貨表面
の汚染状態に応じて変化するので、距離dは算出された
値より若干大きい値に設定している。
上側支持部材26bの外面までの距離dは、図2におけ
る硬貨31の凹部25b内における移動距離Lと回動角
度αと関係を示す特性図から得られる。すなわち、円柱
状突起40の凹部25b内における設置位置L1 におけ
る回動角度α1 が定まるので、この回動角度α1 と硬貨
31の外径や厚みと等の形状とから算出できる。なお、
実際には、回動角度αは硬貨31の移動速度や硬貨表面
の汚染状態に応じて変化するので、距離dは算出された
値より若干大きい値に設定している。
【0035】このような手順で距離dを決定することに
よって、この第2の選別機構14b内において、硬貨3
1が上流側から下流側へ転がり降りる過程で、硬貨31
が円柱状突起40に衝突することはない。
よって、この第2の選別機構14b内において、硬貨3
1が上流側から下流側へ転がり降りる過程で、硬貨31
が円柱状突起40に衝突することはない。
【0036】次に、このように構成された硬貨選別処理
装置の動作を図1(a)(b)および図3を用いて説明
する。
装置の動作を図1(a)(b)および図3を用いて説明
する。
【0037】図5に示す硬貨投入口4から投入された硬
貨31は図6に示す硬貨選別処理装置7の基板12の表
面12aに形成された選別軌道13の軌道リブ13a上
を上流側から下流側へ転がり降りていく。そして、第1
の選別機構14aでもって100円硬貨の外径未満の硬
貨が図9に示した選別動作でもって選別されて下方の返
却ダクト19に連通する開口部30a内へ落下する。
貨31は図6に示す硬貨選別処理装置7の基板12の表
面12aに形成された選別軌道13の軌道リブ13a上
を上流側から下流側へ転がり降りていく。そして、第1
の選別機構14aでもって100円硬貨の外径未満の硬
貨が図9に示した選別動作でもって選別されて下方の返
却ダクト19に連通する開口部30a内へ落下する。
【0038】第1の選別機構14aで選別されなかっ
た、100円硬貨の外径以上の外径を有した硬貨31は
軌道リブ13aの上面に形成された傾斜面28上を選別
軌道13に沿って転がり降りて、第1の選別機構14a
の下流側に位置する第2の選別機構14b内へ侵入す
る。
た、100円硬貨の外径以上の外径を有した硬貨31は
軌道リブ13aの上面に形成された傾斜面28上を選別
軌道13に沿って転がり降りて、第1の選別機構14a
の下流側に位置する第2の選別機構14b内へ侵入す
る。
【0039】第2の選別機構14b内へ転がり込んだ硬
貨31は軌道リブ13aに形成された傾斜面28上を選
別軌道13に沿って転がり降りる。このとき、硬貨31
の上端部は上側支持部材26bにて凹部25b内へ回動
しないように支持され、かつ下端部は下側支持部材27
bによって、傾斜面28における傾斜方向に滑り落ちな
いように支持されている。
貨31は軌道リブ13aに形成された傾斜面28上を選
別軌道13に沿って転がり降りる。このとき、硬貨31
の上端部は上側支持部材26bにて凹部25b内へ回動
しないように支持され、かつ下端部は下側支持部材27
bによって、傾斜面28における傾斜方向に滑り落ちな
いように支持されている。
【0040】そして、硬貨31の外径が100円硬貨の
外径を越える場合、すなわち、侵入した硬貨31が10
円硬貨であれば、この硬貨31は傾斜面28,上側支持
部材26bおよび下側支持部材27bでもって侵入時と
同じ姿勢を保持したまま傾斜方向に滑べり落ちることな
く、選別軌道13に沿ってこの第2の選別機構14b位
置を通り過ぎていく。
外径を越える場合、すなわち、侵入した硬貨31が10
円硬貨であれば、この硬貨31は傾斜面28,上側支持
部材26bおよび下側支持部材27bでもって侵入時と
同じ姿勢を保持したまま傾斜方向に滑べり落ちることな
く、選別軌道13に沿ってこの第2の選別機構14b位
置を通り過ぎていく。
【0041】また、侵入した硬貨31の外径が100円
硬貨以下の場合、すなわち侵入した硬貨31が100円
硬貨であれば、この硬貨31の上端部が上側支持部材2
6bにて支持されなくなって、上端部が凹部25b内へ
回動する。すると、硬貨31は前述した上下支持部材2
6b,27bおよび傾斜面28による3点支持が無くな
り、硬貨31はその上端が凹部25b内へ回動開始す
る。硬貨31が回動すると、凹部25b内の傾斜面29
および軌道リブ13aの傾斜面28上を傾斜方向に滑落
開始する。
硬貨以下の場合、すなわち侵入した硬貨31が100円
硬貨であれば、この硬貨31の上端部が上側支持部材2
6bにて支持されなくなって、上端部が凹部25b内へ
回動する。すると、硬貨31は前述した上下支持部材2
6b,27bおよび傾斜面28による3点支持が無くな
り、硬貨31はその上端が凹部25b内へ回動開始す
る。硬貨31が回動すると、凹部25b内の傾斜面29
および軌道リブ13aの傾斜面28上を傾斜方向に滑落
開始する。
【0042】硬貨31の第2の選別機構14bに侵入す
る時の速度が小さい時は、図3(b)に示すように、硬
貨31は傾斜面29,28の傾斜方向に滑るとともに、
自重の慣性力によって、そのまま凹部25b内を凹部内
の下流端壁32側方向へ転がり降りる。この場合、速度
が小さいので、凹部25b内の下流端壁32に達する前
に傾斜面29,28上を滑り落ちて下方の開口部30b
内へ落ち込む。
る時の速度が小さい時は、図3(b)に示すように、硬
貨31は傾斜面29,28の傾斜方向に滑るとともに、
自重の慣性力によって、そのまま凹部25b内を凹部内
の下流端壁32側方向へ転がり降りる。この場合、速度
が小さいので、凹部25b内の下流端壁32に達する前
に傾斜面29,28上を滑り落ちて下方の開口部30b
内へ落ち込む。
【0043】なお、前述したように、硬貨31が上流か
ら下流方向へ転がり降りる場合は、この硬貨31は円柱
状突起40の先端面40aの手前を通過してこの円柱状
突起40に衝突することはない。
ら下流方向へ転がり降りる場合は、この硬貨31は円柱
状突起40の先端面40aの手前を通過してこの円柱状
突起40に衝突することはない。
【0044】一方、硬貨31の第2の選別機構14bに
侵入する時の速度が大きい時は、図3(a)に示すよう
に、硬貨31は、傾斜面29,28の傾斜方向に滑ると
ともに、自重の慣性力によって、選別軌道13の下流方
向へ回動角度αを増加しながら転がり降り、凹部25b
内の下流端壁32に回動角度α2 でもって衝突する。下
流肺壁32に衝突した硬貨31は上流側に跳ね返り、上
流方向へ移動開始する。上流方向へ移動する硬貨31
は、回動角度αが衝突時の回動角度α2 近傍かそれ以上
であるのて、上流方向へ移動する過程で円柱状突起40
の側面に衝突する。
侵入する時の速度が大きい時は、図3(a)に示すよう
に、硬貨31は、傾斜面29,28の傾斜方向に滑ると
ともに、自重の慣性力によって、選別軌道13の下流方
向へ回動角度αを増加しながら転がり降り、凹部25b
内の下流端壁32に回動角度α2 でもって衝突する。下
流肺壁32に衝突した硬貨31は上流側に跳ね返り、上
流方向へ移動開始する。上流方向へ移動する硬貨31
は、回動角度αが衝突時の回動角度α2 近傍かそれ以上
であるのて、上流方向へ移動する過程で円柱状突起40
の側面に衝突する。
【0045】硬貨31は凹部25b内を上流方向へ移動
する過程においても多少は傾斜面28,29上を下方へ
滑っているので、硬貨31は、自己の外周面の進行方向
の先端部より上側部分でもって円柱状突起40に衝突す
る。よって、衝突後の硬貨31の進行方向は大きく下方
向へ変化する。下方には蓄積軌道20に連通する開口部
30bが形成されているので、硬貨31はごく短時間に
この開口部30b内に落下する。
する過程においても多少は傾斜面28,29上を下方へ
滑っているので、硬貨31は、自己の外周面の進行方向
の先端部より上側部分でもって円柱状突起40に衝突す
る。よって、衝突後の硬貨31の進行方向は大きく下方
向へ変化する。下方には蓄積軌道20に連通する開口部
30bが形成されているので、硬貨31はごく短時間に
この開口部30b内に落下する。
【0046】すなわち、硬貨31は円柱状突起40の設
置位置以上に上流方向へ移動することはない。よって、
凹部25b内の下流端壁32で跳ね返った硬貨31は従
来装置のように方々に衝突することはなく、ごく短時間
に開口部30内へ落下する。よって、跳ね返って次の硬
貨31aに衝突することが未然に防止される。
置位置以上に上流方向へ移動することはない。よって、
凹部25b内の下流端壁32で跳ね返った硬貨31は従
来装置のように方々に衝突することはなく、ごく短時間
に開口部30内へ落下する。よって、跳ね返って次の硬
貨31aに衝突することが未然に防止される。
【0047】また、次の硬貨31aと重なり合うことも
ない。したがって、開口部30bにおいて硬貨詰り現象
が発生することはない。
ない。したがって、開口部30bにおいて硬貨詰り現象
が発生することはない。
【0048】よって、この硬貨選別処理装置7が組込ま
れた料金徴収式電話機や自動販売機の信頼性を大幅に向
上できる。
れた料金徴収式電話機や自動販売機の信頼性を大幅に向
上できる。
【0049】図4(a)(b)(c)は本考案の他の実
施例に係わる硬貨選別処理装置の要部を取出してそれそ
れ異なる方向に切断した場合の各断面を示す図である。
図1(a)(b)に示す実施例と同一部分には同一符号
が付してある。よって、重複する部分の詳細説明は省略
されている。
施例に係わる硬貨選別処理装置の要部を取出してそれそ
れ異なる方向に切断した場合の各断面を示す図である。
図1(a)(b)に示す実施例と同一部分には同一符号
が付してある。よって、重複する部分の詳細説明は省略
されている。
【0050】この実施例装置においては、凹部25b内
に硬貨衝突部材としての傾斜部材41が基板12に対し
て一体成型されている。この傾斜部材41の前面(先端
面)41aと上側支持部材26bとの間の距離dは選別
軌道方向の位置に応じて変化する。そして、この距離d
と凹部25bの硬貨31の移動方向距離Lとの関係は、
第2図(b)に示した距離Lと回動角度αとの関係を示
す特性に対応して定められている。
に硬貨衝突部材としての傾斜部材41が基板12に対し
て一体成型されている。この傾斜部材41の前面(先端
面)41aと上側支持部材26bとの間の距離dは選別
軌道方向の位置に応じて変化する。そして、この距離d
と凹部25bの硬貨31の移動方向距離Lとの関係は、
第2図(b)に示した距離Lと回動角度αとの関係を示
す特性に対応して定められている。
【0051】したがって、この第2の選別機構14b内
へ侵入した選別されるべき硬貨31は、前記傾斜部材4
1にその進路を邪魔されることなく、凹部25b内の下
流端壁32に衝突する。そして、この下流端壁32にて
上流方向へ跳ね返った硬貨31は前記傾斜部41の側面
41bに衝突する。その結果、硬貨31の進行方向は下
方へ変更させられる。よって、前述した実施例とほぼ同
様の効果を得ることが可能である。
へ侵入した選別されるべき硬貨31は、前記傾斜部材4
1にその進路を邪魔されることなく、凹部25b内の下
流端壁32に衝突する。そして、この下流端壁32にて
上流方向へ跳ね返った硬貨31は前記傾斜部41の側面
41bに衝突する。その結果、硬貨31の進行方向は下
方へ変更させられる。よって、前述した実施例とほぼ同
様の効果を得ることが可能である。
【0052】
【考案の効果】以上説明したように本考案の硬貨選別処
理装置によれば、軌道リブに沿って刻設された凹部内
に、硬貨の選別動作に全く影響を及ぼさない硬貨衝突部
材を設けている。したがって、たとえ上側支持部材の取
付位置によって選別された硬貨が凹部内を下流端方向に
向って滑り落ちて下流端壁に衝突して上流方向へ跳ね返
ったとしても、硬貨衝突部材に衝突することによって、
硬貨はそれ以上上流方向へ移動することはない。その結
果、短時間内に下方の開口部へ落下し、この硬貨が次の
硬貨と衝突することが未然に防止でき、硬貨詰りの発生
確率を大幅に低減でき、この装置が組込まれた料金徴収
式電話機や自動販売機等の信頼性を大幅に向上できる。
理装置によれば、軌道リブに沿って刻設された凹部内
に、硬貨の選別動作に全く影響を及ぼさない硬貨衝突部
材を設けている。したがって、たとえ上側支持部材の取
付位置によって選別された硬貨が凹部内を下流端方向に
向って滑り落ちて下流端壁に衝突して上流方向へ跳ね返
ったとしても、硬貨衝突部材に衝突することによって、
硬貨はそれ以上上流方向へ移動することはない。その結
果、短時間内に下方の開口部へ落下し、この硬貨が次の
硬貨と衝突することが未然に防止でき、硬貨詰りの発生
確率を大幅に低減でき、この装置が組込まれた料金徴収
式電話機や自動販売機等の信頼性を大幅に向上できる。
【図1】 本考案の一実施例に係わる硬貨選別処理装置
の要部を取出して示す断面図、
の要部を取出して示す断面図、
【図2】 同実施例装置における硬貨衝突部材の先端面
位置の決定手順を説明するための図、
位置の決定手順を説明するための図、
【図3】 同実施例装置における硬貨の移動軌跡を示す
図、
図、
【図4】 本考案の他の実施例の硬貨選別処理装置の要
部をそれぞれ異なる方向から見た断面図、
部をそれぞれ異なる方向から見た断面図、
【図5】 一般的な料金徴収式電話機を示す透視図、
【図6】 一般的な硬貨選別処理装置を示す外観図、
【図7】 同硬貨選別処理装置の要部を示す断面図、
【図8】 同硬貨選別処理装置における選別機構を示す
断面図、
断面図、
【図9】 同選別機構の選別動作原理を説明するための
図、
図、
【図10】 同硬貨選別処理装置の問題点を説明するた
めの図。
めの図。
4…硬貨投入口、7…硬貨選別処理装置、13…選別軌
道、13a…軌道リブ、14a…第1の選別機構、14
b…第2の選別機構、15…フラッパ、19…返却ダク
ト、20…蓄積軌道、25a,25b…凹部、26a,
26b…上側支持部材、27a,27b…下側支持部
材、28,29…傾斜面、30a,30b…開口部、3
1,31a…硬貨、32,42…下流端壁、40…円柱
状突起、41…傾斜部材。
道、13a…軌道リブ、14a…第1の選別機構、14
b…第2の選別機構、15…フラッパ、19…返却ダク
ト、20…蓄積軌道、25a,25b…凹部、26a,
26b…上側支持部材、27a,27b…下側支持部
材、28,29…傾斜面、30a,30b…開口部、3
1,31a…硬貨、32,42…下流端壁、40…円柱
状突起、41…傾斜部材。
Claims (1)
- 【請求項1】 硬貨投入口(4) から投入された硬貨(31)
を基板面(12a) に突設された軌道リブ(13a) 上を上流か
ら下流へ転動させ、この軌道リブに沿って設けられた選
別機構(14b) によって前記投入された硬貨のうち特定種
類硬貨のみを選別して下方の蓄積軌道(20)へ導く硬貨選
別処理装置において、 前記選別機構(14b) は、上面を前記硬貨が転がり降りる 前記軌道リブの上面に形
成され、前記基板面の法線に対して傾斜する傾斜面(28)
と、 前記基板面における前記軌道リブに沿ってこの軌道リブ
の上側位置に刻設された凹部(25b) と、前記基板面(12a) に平行に設けられ、 前記軌道リブの傾
斜面上を転がり降りる硬貨のうち、前記特定種類硬貨の
外径を越える外径を有する硬貨の上端部を前記凹部内へ
回動しないように垂直状態に支持するとともに、前記特
定種類硬貨の外径以下の外径を有する硬貨の上端部を前
記凹部内へ回動させる位置に配設された上側支持部材(2
6b) と、前記基板面(12a) に平行に設けられ、 硬貨の上端部が前
記上側支持部で支持されている状態において、前記硬貨
の下端部が前記傾斜面を傾斜方向に滑落しないように該
硬貨を垂直状態に支持する下側支持部材(27b) と、 前記凹部内に設けられ、前記硬貨が前記凹部内をこの凹
部内への回動角度を増加しながら下流方向へ転がり降り
る過程で該硬貨が衝突しないように先端位置が前記上側
支持部材位置より所定距離だけ凹部内側に位置し、前記
凹部内を転がり降りてこの凹部内の下流端壁にて上流方
向へ跳ね返った硬貨が衝突して、この硬貨の進行方向を
下方へ変更する硬貨衝突部材(40,41) と、 前記傾斜部の傾斜方向の下方に設けられ前記蓄積軌道に
連通する開口部(30b)とを備えたことを特徴とする硬貨
選別処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992009699U JP2560469Y2 (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 硬貨選別処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992009699U JP2560469Y2 (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 硬貨選別処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0571976U JPH0571976U (ja) | 1993-09-28 |
JP2560469Y2 true JP2560469Y2 (ja) | 1998-01-21 |
Family
ID=11727483
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992009699U Expired - Fee Related JP2560469Y2 (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 硬貨選別処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2560469Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6239480Y2 (ja) * | 1979-03-15 | 1987-10-08 | ||
JPS60256891A (ja) * | 1984-06-04 | 1985-12-18 | 日本電信電話株式会社 | 硬貨振り分け機構 |
-
1992
- 1992-02-28 JP JP1992009699U patent/JP2560469Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0571976U (ja) | 1993-09-28 |
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