JPH0215667B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は絣りのような感じの模様を織り出し或
いは刺しゆうにより布帛に表わし得る絣り様模様
の模様糸の製造法に関する。より詳しくは、本発
明は特に、スタンピングホイルによる転写法を利
用して、上記模様を糸に模様付けする模様糸の製
造法に関する。

本明細書において、本発明に関し絣り様模様と
は、特許請求の範囲の項の記載を含め、文字通り
絣りのような模様、砂子、摺り金、ぶちのような
模様或いはそれ等の模様に類似する模様をいう。

本明細書においてスタンピングホイルとは、特
許請求の範囲の項の記載を含め、熱不溶性プラス
チツク等の基材層に離型剤層を介して転写膜を真
空蒸着、印刷等により形成したもので、且つ該転
写膜に熱融着型接着剤層が形成されれていないも
のをいう。

スタンピングホイル転写法による模様付けは、
他の方法によるより模様付けが簡潔で、少ロツ
ト、多種色違いの製品に適用して好都合である。
従つて、スタンピングホイル転写法を利用して、
合目的の下に絣り様模様を糸に表わし得るなら
ば、その意義は大きい。

従来の技術とその問題点 しかしながら従来、スタンピングホイル転写法
を利用して、合目的の下に絣り様模様を糸に表わ
す方法は未だ開発されていない。

因みに、従来、糸に絣り様模様を表わすには、
糸の必要部位をまだら染めすることによる手
法、糸に糊を全体に付けた後、金粉等を振りか
ける技法、基材シートに砂子、摺り金等の模様
を施した平箔を細くスリツトしてなる切箔を芯糸
に巻きつける等に依存されている。

上記のまだら染めは、板締め等による一種の
機械的な部分防染の形で染色する、或いは綛を凸
版型の印捺ローラーにより印捺するという印捺法
であり、前者は“大島紬”に見られるような手工
業的なものであるため、著しく生産性が低く、後
者は印捺が綛に対してなされ、綛には糸量の制約
があるし、また印捺が綛毎のバツチであるため、
必ずしも生産性が良好ではない。の技法は、支
の全体に糊を付ける結果、糸がごわごわして風合
いの点で好ましくはない。の技法は、得られた
模様糸をぬき糸に使用するには、芯糸に巻きつい
ている切箔が緯入れに支障を来す。

そこで本発明は、スタンピングホイル転写法を
利用して、合目的の下に絣り様模様を糸に模様付
けでき、しかも風合いが良好な、更にはぬき糸と
しても支障なく使用できる模様糸の製造法を提供
しようというものである。

問題点を解決するための手段 上記本発明の目的は、絣り様模様の模様糸の製
造法であつて、糸をその長さの方向に進行させ
て、該糸の一部周面に熱融着型接着剤を塗工した
後、該糸にスタンピングホイルを熱圧することに
より、該糸の熱融着型接着剤を塗工した領域のと
ころどころに該スタンピングホイルにおける転写
膜を転写せしめ、それにより模様付けすることを
特徴とする模様糸の製造法によつて達成される。

上記の「塗工」なる語は、ロール塗り、ブラシ
塗り、へら塗りの他、吹付け塗り（スプレー塗
り）を含む広義の意味で使用されている。特許請
求の範囲の項に記す「塗工」なる語も同義であ
る。

作 用 糸は長さの方向に進行させると、その軸線の周
りへよじれる、つまり、糸周面の関係位置が軸線
の周りの方向へずれる。このことは、糸の一部周
面に接着剤を塗工する個所についても、また接着
剤塗工後、糸にスタンピングホイルを熱圧する個
所についても同じである。

接着剤塗工個所における糸周面関係位置の前記
ずれ（これをずれ○

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 絣り様模様の模様糸の製造法であつて、糸を
   その長さ方向に進行させて、該糸の一部周面に熱
   融着型接着剤を塗工した後、該糸にスタンピング
   ホイルを熱圧することにより、該糸の熱融着型接
   着剤を塗工した領域のところどころに該スタンピ
   ングホイルにおける転写膜を転写せしめ、それに
   より模様付けをすることを特徴とする模様糸の製
   造法。