JPH02151334A - 異形板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、板幅方向に厚さの異なる異形板の製造方法
に関する。

（従来の技術） パワートランジスタ用のリードフレーム、コネクター、
リレーなどの電子部品、或いはクラッド素材等には、第
１図に示すような板面の両側に膨らみ部を有する異形板
１が使用される。

このような異形板の製造法には、フライス盤で切削する
方法、部分圧延により成形する方法などがある。しかし
、フライス盤で切削する方法は、能率が悪い上に歩留が
低い。また部分圧延による方法は、幅方向への広がりが
小さく、長手方向にだけ大きく伸長するので形状不良が
生じる。

そこで、上記のような異形板の製造方法の一つとして、
下記の方法が提案されている。

その方法は、第２図に示すように、２つのへ型の突起を
有する平板ダイス２を金属板３の表面に押し当て、その
裏面に当接したロール４で実線矢印のように往復転動さ
せながら金属板３を白抜き矢印の方向に間歇的に前進さ
せて徐々に拡幅し、図示のような凸形断面をなす異形板
１ａを成形する工程（第１工程）と、この凸形異形板１
ａを、第３図に示すような孔型を有する２本のロール５
で圧延し、第１図のような異形板１を製造する工程（第
２工程）と、からなっている。

前記第１工程では、第４図（ａ）に示す高さδ、先端角
βの２つの突起を有する平板ダイス２が使用される、そ
して、第４図（ト））から第４図（ｆ）に到る過程を経
て凸形の異形板１ａが形成されてゆく。

まず、平板ダイス２のｂ点（第４図（ｂ））から成形が
開始される。続いて金属板３が平板ダイス２の０点まで
前進すると深さδのＶ形溝が形成される（第４図の（Ｃ
））、更に金属板３がダイス２のｄ点（第４図の（ｄ）
）からダイス２の８点（第４図の（ｅ））へ進行するに
つれて金属板３の幅は拡大されてゆく、そして金属板３
がダイス２のｆ点（第４図の（ｆ））に達すると、高さ
δ、中央部の幅Ｂ、全全幅の断面を有する異形板１ａが
得られる。

上記の第１工程の方法によれば、金属板３の変形が殆ど
幅方向に展張されるため、図示のような断面凸形の異形
板１ａが製造できる。

しかし、前記凸型異形板の製造方法は、第２図に示すよ
うに金属板を押圧するロールが僅か１本であり、しかも
金属板の長手方向に往復運動するため、板の送り速度に
限界があって生産性が低いという問題がある。

この問題点を解決するために、曲面ダイスと遊星圧延機
を使用する金属異形板圧延方法が提案された（特開昭６
０−６２３４号公報）。

上記公報の方法は、第５図に示す先端の尖った突起を曲
面に形成した曲面ダイス６を、第６図のバックアップロ
ール８とその周囲に遊星状に配列したワークロール９を
備えた遊星圧延機７に配置し、曲面ダイス６とワークロ
ール９で形成された隙間に金属板３を挿入して圧延し、
凸型異形板を製造するものである。

この異形板圧延方法（第１工程）によれば、多数のワー
クロールを一方向に高速で回転させて圧延するため、平
板ダイスを使用する異形板形成方法に比べて生産性が向
上する。しかし、第１図の異形板１を製造するには、第
１工程で圧延された異形板を、更に第３図に示す孔型ロ
ールで圧延する工程（第２工程）を経なければならない
。

以上のように、従来の異形板製遣方法は、多工程にわた
るため全体的に生産性が低く、しかも第２工程で使用す
る孔型ロールは、製品サイズごとに多種類のロールが必
要になるため、製造コストが高くなるという欠点があっ
た。

（発明が解決しようとする課題） この発明の目的は、板の両面に膨らみ部を有する異形板
を、連続的に、精度よく、しかも低コストで製造できる
異形板の製造方法を提供することにある。

（課題を解決するための手段） 本発明者は、板面の両側に膨らみ部を有する異形板を多
工程を経ることなく、しかも寸法精度よく効率的に低コ
ストで製造する方法について、種々検討を重ねた結果、
適当な孔型ロールを組み込んだ遊星圧延機と、適正な突
起の形成された曲面ダイスを使用すれば、上記形状の異
形板を連続的に効率よく製造できるとの知見を得、この
発明を完成した。

すなわち、本発明の要旨は「板の両面に膨らみ部を有す
る異形板の連続的製造方法であって、素材金属板を、遊
星圧延機に組み込まれた孔型ワークロールと、このワー
クロールと相対するように配置されダイスの出側に向か
って徐々に広がる突起を有する曲面ダイスとの間に挿入
し、連続的に圧延することを特徴とする異形板の製造方
法」にある。

（作用） 以下、本発明の方法を図面を用いて詳しく説明する。こ
の発明では、第７図に示すような孔型ロールを有する複
数のワークロール９を備えた第８図に示す遊星圧延機７
と曲面ダイス６が使用される。前記ワークロール９のロ
ール面には異形板の片面の膨らみ部を形成する孔型が切
られている。

一方、このワークロール９と相対して配置される曲面ダ
イス６には、他方の板面の膨らみ部を形成する複数の突
起が形成されている。このようなワークロール９と曲面
ダイス６の間に金属板３を挿入すると、両面に膨らみ部
を有する寸法精度のよい異形板１が連続的に製造される
。

第９図（ａ）〜（５）は、ワークロール９と曲面ダイス
６で、異形板１を形成する過程を具体的に示したもので
ある。第９図（ａ）は曲面ダイス６の平面図、第９図（
ｂｌ〜（ｆ）は成形過程を示す図、第９図（ｇ）は第９
図（ａ）のＡ−Ａ断面図である。

さて、その形成過程は第９図（ｂ）〜（ｆ）で示される
ように、金属板３が孔型を有するワークロール９と曲面
ダイス６との間に送り込まれ、その先端部がダイス６の
ｂ点に達すると膨らみ部の成形が開始される（（ｂ）図
の状１り、金属板３がダイス６の０点にくると、その突
起により押圧されワークロール９の孔型に充満され仮片
面の膨らみ部が形成される（（Ｃ）図の状Ｂ）、金属板
３がｄ点まで前進すると中央に他面の膨らみ部が形成さ
れ（（ｄ）図の状態）、金属板がｅ点の方向に進行して
ゆくにつれダイス６の突起により金属板の幅が押し広げ
られてゆ＜（（６１図の状態）、その金属板が１点に到
達すると、板の両面に膨らみ部をもつ第１図に示すよう
な異形板１が製造されている。

以上のように、本発明法によれば、圧延中に幅方向の展
張が行われ、長平方向への伸長が殆どないので形状不良
は発生しない、また多数のワークロールを備えた遊星圧
延機を使用するので、高能率で連続して異形板を製造で
きる。その結果、寸法精度のよい異形板を生産性よく低
コストで製造することができる。

ところで、前述した断面が長方形の異形板の製造方法は
、ひとつの実施１１４１であり、同じ長方形の異形板を
製造するにも第１０図（ａ）に示す曲面ダイス６を用い
、第１０図Φ）〜（ｇ）で示す過程で行う方法もある。

これは、始めに曲面ダイス６の作用だけで厚さδの膨ら
み部を形成しくΦ）〜（「）図）、最後に曲面ダイス６
とワークロール９とで板の両側に膨らみ部を形成（（ｇ
）図）する方法である。

更に、この発明では、断面が長方形の異形板に限らず、
ワークロール孔型と曲面ダイス突起の形状を適宜組み合
わせることにより、様々の断面形状を有する異形板を製
造することができる。たとえば、第１１図〜第１３図に
あげたように、膨らみ部が多角形のもの（第１１図）、
菱形のもの（第１２図）、両面の形が異なるもの（第１
３図）、などの異形板の製造も可能である。また第９図
（ｂｌから（ｆ）に到る成形過程で（ｅ）の状態で中断
すれば、第１４図のような異形板もできる。

次に、本発明で使用される遊星圧延機を第８図で説明す
る。遊星圧延９１７は、バックアップロール８と、その
周囲に遊星状に配列された孔型をもつ多数のワークロー
ル９と、ワークロール９をバックアップロール８に接す
るように支持しているバックアップブロック１０を備え
ている。前記ワークロール９は回転自在なケージ（図示
せず）に保持され、ケージに組み込まれたバネ等により
バックアップロール８に押しつけられている。またバッ
クアップブロック１０は圧延力を受は止めるとともに、
圧延荷重が軽い場合あるいは無荷重の場合でもワークロ
ール９を押圧して公転させる働きをする。バックアップ
ブロックｌＯがないと、バ・ンクアップロール８やワー
クロール９が撓んで形状不良の異形板が生じたり、軽圧
下の場合にはワークロール９に回転力が発生せず、金属
板３がスリップを起こすことがある。

上記遊星圧延機７の入側には、金属板３を圧延機７に送
り込む押し込みロール１１が設置され、出側には異形板
１を圧延機７から引き出す引張りロール１２が配置され
ている。更に押し込みロール１１の入口側にはコイル状
金属板３を巻きほぐす巻き戻しリール１３が設けられ、
引張りリール１２の出口側には異形板１を巻き取る巻き
取りリール１４が設置されている。前記押し込みロール
１１または引張りロール１２は、必ずしも両方が必要で
なく片方がなくても圧延作業は可能である。

（実施例） 第９図（ａ）及び第１０図（ａｌに示す突起を有し第１
表の諸元をもつ曲面ダイスと、第７図の孔型ワークロー
ルが組み込まれ第２表の諸元をもつ第８図に示す遊星圧
延機とで、第３表の組成をもつ厚さ３Ｉ１１．幅４０Ｉ
Ｉ１１の素材銅合金板を圧延し、第１図に示す全幅Ｗ：
６０ＩＩＩｌ、中央肉厚部幅Ｂｉ３０ｆｆｉｍ、中央肉
厚部厚さδ：３ＩＩ１１１両端薄肉部厚さＬ：ＩＩＩＩ
ｗ、長さ８００ｍの異形板を製造した。また比較のため
に従来の２工程を経る製造方法で同一サイズの異形板を
製造した。

両方の製品異形板を検査したところ、いずれも形状不良
はなく寸法精度も良好であった。一方、製造時間は、本
発明法では連続圧延できるため段取り替えも含め、従来
法の製造時間のほぼ６０％に短縮された。

（発明の効果） 以上説明したように、この発明の方法によれば、仮の両
面に膨らみ部を有する寸法精度のよい異形板を連続して
製造できる。このため圧延時間が短縮されるだけでなく
孔型ロールが不要になる。その結果、生産性向上と製造
コストの大幅な低減を図ることが可能になり、例えば、
エレクトロニクス関係部品製造の分野に大きく寄与する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、板の両面に膨らみ部を有する異形板の断面図
、 第２図は、従来法による異形板の製造状態を示す図、 第３図は、従来の孔型ロールによる膨らみ部の形成状態
を示す図、 第４図は、従来の平板ダイスによる異形板の製造過程を
示す図、 第５図は、曲面ダイスの全体斜視図、 第６図は、従来の異形板製造装置の概略側面図、第７図
は、本発明法で使用する遊星圧延機に組み込む孔型ワー
クロールの一例を示す図、第８図は、本発明法で使用す
る異形板製造装置の概略側面図、 第９図は、本発明法による異形板製造過程の１例を示す
図 第１０図は、本発明法による異形板製造過程の他の例を
示す図、 第１１図乃至第１４図は、本発明法で製造した幾つかの
異形板の断面図、である。 １は両面に膨らみ部を有する異形板、ｌａは凸形異形板
、２は平板ダイス、３は金属板、４．５はロール、６は
曲面ダイス、７は遊星圧延機、８はバックアップロール
、９はワークロール、１０はバックアップブロック、１
１は押し込みロール、１２は引張りロール、１３は巻き
戻しリール、１４は巻き取りリール。 身　／　図 痺　２　図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 板の両面に膨らみ部を有する異形板の連続的製造方法で
   あって、素材金属板を、遊星圧延機に組み込まれた孔型
   ワークロールと、このワークロールと相対するように配
   置されダイスの出側に向かって徐々に広がる突起を有す
   る曲面ダイスとの間に挿入し、連続的に圧延することを
   特徴とする異形板の製造方法。