JPH0214995Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、自動車のバツクドアガーニツシユ
の取付構造の改良に関する。

自動車のバツクドアガーニツシユは、後部ライ
センスプレートを支持するものであり、一般に、
合成樹脂によつて形成され、ボルト・ナツトによ
り、直接ボデイ側の取付面に締付固定されるもの
であるが、締付固定位置に、バツクドアガーニツ
シユがボデイ側取付面との接触が不均一である
と、締付固定部に変形が生じる。

また、取付後においても、バツクドアガーニツ
シユが熱により伸縮すると、このバツクドアガー
ニツシユが直接ボデイ側の取付面に固定されてい
るため、応力の逃げがなく、バツクドアガーニツ
シユに波状変形を生じるという問題点がある。

また、バツクドアガーニツシユは、通常その表
面に、光沢があるため、上記のような変形によつ
て、その外観を著しく低下させるという問題点も
ある。

この考案は上記従来の問題点に鑑みてなされた
ものであつて、バツクドアガーニツシユの取付時
の変形および熱伸縮による波状変形の発生を防止
するようにした自動車のバツクドアガーニツシユ
の取付構造を提供することを目的とする。

この考案は、バツクドアガーニツシユのボデイ
側取付面に臨む裏面に、該裏面側からのリテーナ
の厚さ方向の挿入を可能に配置され、かつ、挿入
されたリテーナをバツクドアガーニツシユの幅方
向に摺動可能、厚さ方向に移動不能に保持するリ
テーナガイドを設け、該リテーナガイドに保持さ
れたリテーナを介して、バツクドアガーニツシユ
をボデイ側取付面に締付固定することにより上記
目的を達成するものである。

また、この考案は、前記自動車のバツクドアガ
ーニツシユの取付構造において、前記リテーナ
を、前記バツクドアガーニツシユの幅方向に長
く、かつ、その長手方向の少なくとも１箇所に幅
狭部を形成し、また、前記リテーナガイドを、前
記リテーナの長手方向端部と前記幅狭部および幅
狭部相互の間隔に対応する間隔をもつて、リテー
ナの長手方向に沿つて、間欠的に配置し、かつ、
前記リテーナの幅狭部に対応する部分に、該幅狭
部の厚さ方向の挿入を許容するスリツトを形成す
ることにより上記目的を達成するものである。

以下本考案の実施例を図面を参照して説明す
る。

この実施例は、図に示されるように、バツクド
アガーニツシユ１のボデイ側取付面２に臨む裏面
（第１図ないし第３図は裏面を示している）に、
該裏面側からのリテーナ３の厚さ方向の挿入を可
能に配置され、かつ、挿入されたリテーナ３をバ
ツクドアガーニツシユ１の幅方向に摺動可能、厚
さ方向に移動不能に保持するリテーナガイド４を
設け、該リテーナガイド４に保持されたリテーナ
３を介して、バツクドアガーニツシユ１をボデイ
側取付面２に締付固定するようにしたものであ
る。

前記リテーナ３は、前記バツクドアガーニツシ
ユ１の幅方向に長く、かつ、その長手方向の２箇
所に幅狭部５Ａ，５Ｂが形成され、また、前記リ
テーナガイド４は、前記リテーナ３の長手方向端
部３Ａと前記幅狭部５Ｂおよび幅狭部５Ａ，５Ｂ
相互の間隔に対応する間隔をもつて、リテーナ３
の長手方向に沿つて、間欠的に３箇所配置され、
かつ、前記リテーナ３の幅狭部５Ａ，５Ｂに対応
するリテーナガイド４Ａ，４Ｂは、該幅狭部５
Ａ，５Ｂの厚さ方向の挿入を許容するスリツト６
Ａ，６Ｂが形成されている。

図の符号７は、前記リテーナ３に予め取付られ
ているボルトを示し、リテーナ３はこのボルト７
をボデイ側取付面２のボルト孔８に挿入され、裏
側からナツト９を螺合することによつてボデイ側
取付面２に締付固定されるものである。

また図の符号４Ｃは、バツクドアガーニツシユ
１の幅方向端部におけるリテーナガイドを示し、
このリテーナガイド４Ｃにはリテーナ３の長手方
向端部３Ａが挿入されるようになつている。

次にバツクドアガーニツシユ１をボデイ側取付
面２に取付ける作業について説明する。

まず、第１図において矢印Ａで示されるよう
に、リテーナ３を、その幅狭部５Ａ，５Ｂが、リ
テーナガイド４Ａ，４Ｂのスリツト６Ａ，６Ｂを
通るようにして、バツクドアガーニツシユ１の厚
さ方向に挿入する（第２図参照）。

次に、第２図の状態から、リテーナ３をリテー
ナガイド４Ａ，４Ｂに沿つて、リテーナガイド４
Ｃの方向に移動させる。

リテーナ３の長手方向端部３Ａがリテーナガイ
ド４ｃ内に挿入されるとき、リテーナガイド４
Ａ，４Ｂは、リテーナ３の幅狭部５Ａ，５Ｂおよ
び両端部間の幅広部３Ｂに係合してこれをバツク
ドアガーニツシユ１の幅方向移動自在かつ厚さ方
向移動不能に支持することになる。

この状態で、リテーナ３に予め固定されている
ボルト７をボデイ側取付面２のボルト孔８に挿入
して、ボルト７にナツト９を螺合することによつ
てリテーナ３を締め付け固定する。

リテーナ３はリテーナガイド４を介して、バツ
クドアガーニツシユ１に支持されているから、バ
ツクドアガーニツシユ１はこのリテーナ３をボル
ト７、ナツト９の締付によつてボデイ側取付面２
に固定されることになる。

従つて、ボルト７およびナツト９の螺合による
締付力は、直接バツクドアガーニツシユ１に作用
しないので、締付時における変形がバツクドアガ
ーニツシユに生じることはない。

また、取付後において、バツクドアガーニツシ
ユ１が熱により伸縮した場合でも、リテーナ３に
対してバツクドアガーニツシユ１はその幅方向に
一定範囲で移動自在に支持されているので、伸縮
が自在であり、このため、熱伸縮による変形が生
じることはない。

本考案は上記のように構成したので、簡単な構
造により、バツクドアガーニツシユの取付時の変
形および取付後の熱伸縮による変形を防止するこ
とができるという優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る自動車のバツクドアガー
ニツシユの取付構造の実施例を示す分解斜視図、
第２図は同実施例の平面図、第３図は同実施例の
取付状態を示す平面図、第４図および第５図は第
３図の−線および−線に沿う断面図であ
る。 １……バツクドアガーニツシユ、２……ボデイ
側取付面、３……リテーナ、４，４Ａ，４Ｂ，４
Ｃ……リテーナガイド、５Ａ，５Ｂ……幅狭部、
６Ａ，６Ｂ……スリツト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) バツクドアガーニツシユのボデイ側取付面に
   臨む裏面に、該裏面側からのリテーナの厚さ方
   向の挿入を可能に配置され、かつ、挿入された
   リテーナをバツクドアガーニツシユの幅方向に
   摺動可能、厚さ方向に移動不能に保持するリテ
   ーナガイドを設け、該リテーナガイドに保持さ
   れたリテーナを介して、バツクドアガーニツシ
   ユをボデイ側取付面に締付固定してなる自動車
   のバツクドアガーニツシユの取付構造。 (2) 前記リテーナは、前記バツクドアガーニツシ
   ユの幅方向に長く、かつ、その長手方向の少な
   くとも１箇所に幅狭部が形成され、また、前記
   リテーナガイドは、前記リテーナの長手方向端
   部と前記幅狭部および幅狭部相互の間隔に対応
   する間隔をもつて、リテーナの長手方向に沿つ
   て、間欠的に配置され、かつ、前記リテーナの
   幅狭部に対応する部分は、該幅狭部の厚さ方向
   の挿入を許容するスリツトが形成されたことを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の自動車のバツクドアガーニツシユの取付構
   造。