JPH0214230Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は本体に内蔵された電気部品、放熱板
などを冷却する冷却構造を改良した誘導加熱装置
に関する。

誘導加熱装置は、加熱コイルに高周波電力を供
給することにより、その加熱コイルでたとえば調
理鍋を誘導加熱して食品を加熱調理するようにな
つている。このため、第１図で示すように、本体
１内には高周波発振用のトランジスタや整流素子
等の電気部品２およびトランス３が設けられ、こ
れらが通電時に発熱する。そこで、従来において
は、上記電気部品２を放熱板４に取付けるととも
に冷却用のプロペラフアン５によつて吸気口６か
ら外気を吸い込み、排気口７から排気している。
しかし、放熱板４とプロペラフアン５とがほぼ並
行に配置されているため、プロペラフアン５から
送り出された風が放熱板４に直接吹き付けられて
いないため冷却効果が悪く、また、プロペラフア
ン５から吹き出された風がその吸込側に戻つて点
線で示すようにサチレーシヨンを起すという欠点
がある。したがつて、放熱板４を大きくしないと
電気部品２の温度補償ができず、本体１の大形化
が避けられないという事情がある。

この考案は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、本体内の電気部品
の冷却効率を向上することができ、放熱板やプロ
ペラフアンの小形化を図り、本体の小形、軽量化
を図ることができる誘導加熱装置を提供しようと
するものである。

以下、この考案を図面にもとづいて説明する。
第２図ないし第４図中１１は本体で、この内部に
は電気部品収納室１２が形成されている。この本
体１１の上面開口部にはトツププレート１３およ
び操作パネル１４が設けられ、これらは化粧枠１
５によつて本体１１に固定されている。本体１１
の底部１６には支持具１７，１７を介してプリン
ト基板１８が取付けられているとともに、その一
側にはトランス１９が取付けられている。さら
に、本体１１の底部１６の一部には吸気口２０が
設けられ、この吸気口２０の周縁には電気部品収
納室１２内へ突出する突出部からなるフアンケー
シング２１が一体に形成されている。そして、こ
のフアンケーシング２１内にはフアンモータ２２
に装着されたプロペラフアン２３が収納され、こ
れらは上記吸気口２０と対向している。さらに、
フアンモータ２２と操作パネル１４との間には放
熱板２４が設置され、これは図示しない支持具に
よつて本体１１の側壁に取付けられている。した
がつて、この放熱板２４はその下面がフアンモー
タ２２に離間対向して設けられ、この一端側には
折曲部２４ａを介して上記プリント基板１８の上
方まで延長している。そして、この放熱板２４の
延長部２４ｂによつて冷却風の案内路２５を形成
している。さらに、この放熱板２４の上記フアン
モータ２２と対向する板面には高周波発振用のト
ランジスタ２６、整流素子２７などの電気部品が
取付けられている。また、上記プロペラフアン２
３の通風方向に位置する本体１１の側壁には排気
口２８が設けられている。なお、２９はトツププ
レート１３の下面に装着された加熱コイルであ
る。

しかして、フアンモータ２２によつてプロペラ
フアン２３を回転すると、外気は吸気口２０から
電気部品収納室１２内に吸い込まれ、フアンケー
シング２１に案内されて放熱板２４の下面に直接
当る。したがつて、放熱板２４に取付けられたト
ランジスタ２６、整流素子２７は効率よく冷却さ
れることになる。しかも、このとき、フアンケー
シング２１によつて吸込み側と吹出し側が分離さ
れるためサチレーシヨンを起すことがなく、放熱
板２４に当つた冷却風はその延長部２４ｂに沿つ
て案内路２５に導びかれる。したがつて、案内路
２５の途中に設置されたトランス１９およびプリ
ント基板１８も冷却風によつて冷却され、排気口
２８から排気されることになる。

なお、上記においては、プロペラフアンを備え
たフアンモータの上部に全体を覆うように放熱板
を設置したが、第５図で示すように、少なくとも
プロペラフアン２３の半径以上が放熱板２４と重
合（プロペラフアンの半径Ａ、放熱板の重合幅Ｂ
としたときＡ＜Ｂ）するよう設置したので、多く
の冷却風がフアンケーシング２１により垂直方向
で上記放熱板に当たり、冷却効果がよくなる。

また、本体１１の底部１６に設けたフアンケー
シング２１は本体１１をプラスチツクによつて一
体成形しているので、その底部１６とフアンケー
シング２１とが一体となり部品点数の減少と補強
作用があり、さらに、両者に隙間が生じないため
冷却風の漏れなく、冷却として非常に効果的であ
る。

この考案は以上説明したように、電気部品を冷
却するプロペラフアンの上部に放熱板を配置する
とともに、この放熱板に電気部品を取付けたか
ら、プロペラフアンの冷却風によつて放熱板およ
び電気部品が直接冷却されるため、冷却効率を向
上することができる。したがつて、放熱板および
プロペラフアンの小形化を図ることができ、本体
の小形軽量化を図ることができるという効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の誘導加熱装置の縦断正面図、第
２図はこの考案の一実施例を示す誘導加熱装置の
斜視図、第３図は同じく縦断正面図、第４図は同
じく要部を拡大した縦断正面図、第５図はこの考
案の要部説明のための縦断正面図である。 １１……本体、２３……プロペラフアン、２４
……放熱板、２６……トランジスタ（電気部品）、
２７……整流素子（電気部品）、２１……フアン
ケーシング、１６……底部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体の内部に電気部品を取付けた放熱板を備え
   るとともに、本体底部に設けた吸気口に対向する
   ようにプロペラフアンを設置し、上記放熱板を上
   記プロペラフアンの上部でそのフアンの半径以上
   重合するように配置し、上記プロペラフアンを囲
   繞するフアンケーシングを上記吸気口外周に本体
   底部と一体成形で設け、上記吸気口から外気を垂
   直方向へ吸気して、プロペラフアンの上部に設け
   た放熱板を冷却する構成としたことを特徴とする
   誘導加熱装置。