JPH0214130Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は電気機器の配線時、引出し端子、中継
端子等として利用する端子盤に係るもので、配線
作業の際に端子座金が自動的に上昇する構造に関
するものである。

従来技術 従来実施されている端子座金が自動的に上昇す
る端子盤は、一般に端子座金と基台との間に端子
座金を上昇させるためのバネを挿着するものが
種々提案されているが、１例として基台と端子座
金に挿着したバネが端子座金の上下動に際し、死
点を境にバネの力の方向が上下に変換する作用を
利用するものがあるが、この構造ではバネの力が
基台の側壁方向に作用するために、端子座金と基
台とに摩擦を起すことがあり端子座金の上下動が
スムースに行かない欠点があつた。

目 的 本考案は上記の内容に鑑みて、端子盤の配線作
業時端子金具がスムースに上下動し、基台への端
子座金を上昇させるバネの組込み作業のしやすい
端子盤を提供するものである。

実施例 以下図面と共に説明すると、１は絶縁物製の基
台、２は端子板で基台１の載置部３，３に載置す
ると共に、上下挟持部４，５間に挟持して基台１
と複数個重ねて固定している。６は形の端子座
金で上部の孔２４に端子螺子７，７がスプリング
ワツシヤー８，８を介して螺着固定し、下方に折
曲した足９，９が端子板２の孔１０，１０を貫通
している。１１は形に折曲したバネで開放端部
に円弧部１２を形成し該円弧部１２が基台１の凹
所１５内に設けた軸部１３，１３に嵌合してい
る。１４，１４は端子座金６の足９，９の下端部
に形成した係止凹部でバネ１１の閉端部に係合保
持し、端子座金６の上昇時バネ１１の閉端部が端
子板２の下面に係止して端子座金６の上方への抜
け止めとなり、且つバネ１１は、軸部１３に案内
されて閉端部が端子座金６の足９に作用して常時
端子座金６を上方へ付勢している。バネ１１の開
放端部は基台１の凹所１５の底面に係止してい
る。

バネ１１の閉端部と端子座金６の係止凹部１
４，１４との係合は、第２図に示す如くバネ１１
の閉端部の寸法をａ、足９の係止凹部１４の外側
間の寸法をｂとする時ａ＜ｂなる寸法構成とし、
足９を上方よりバネ１１間に押込むことにより、
バネ１１が係止凹部１４，１４に係合保持して抜
けないようになつている。

次に配線作業を説明すると、第１図の左側の端
子座金６が上昇した状態で、圧着端子１６を端子
板２と端子座金６との間に挿入し、端子螺子７を
端子板２の螺子孔１７に螺入して第１図の右側の
ように圧着端子１６が固着する。配線取外しの時
は端子螺子７をゆるめて端子板２よりはずすとバ
ネ１１の力で端子座金６が自動的に上昇する。端
子座金６が上下動作する時、バネ１１の閉端部は
足９の係止凹部１４，１４内をバネ１１の閉端部
方向に移動動作する。

第５図、第６図は端子座金６の上昇に使用する
バネの他の実施例を示すもので、１８は側面を略
形に折曲したバネで上部に対向した形の閉端
部を有し、２個の閉端部に対向した下部に円弧部
１９，１９，１９，１９を形成し、円弧部１９，
１９，１９，１９を基台１の軸部１３，１３に嵌
合挿着し、上部の２個の閉端部に端子座金６の足
９の係止凹部１４，１４が係合保持している。下
方平行部の１方に折曲凹部２０を有し、折曲凹部
２０が基台１の底部に形成した凸部２１に嵌入し
ている。

第７図、第８図は端子座金６を上昇させるバネ
の他の実施例を示すもので、２２はバネで形に
折曲し、閉端部と開放端部との間に巻バネ部２
３，２３を形成し、巻バネ部２３，２３が基台１
の軸部１３に挿入し、バネ２２の閉端部に端子座
金６の足９の係止凹部１４，１４が係合保持して
いる。

考案の効果 以上の如く本考案では、端子座金の上昇に使用
するバネの形の閉端部に端子座金の足の係止凹
部に係合保持すると共に、形の閉端部を端子板
の下面に係止し、閉端部に対向して下部に設けた
円弧部を軸部に嵌合する構造を有するもので次の
ような効果がある。

(1) バネは円弧部を基台の軸部に嵌合する構造な
ので、バネの端子座金を上昇させる力は軸部に
案内されて常時上向きに作用し、端子座金の足
が端子板、基台に摩擦を起すことなく端子座金
の上下動がスムースに行なわれる。

(2) バネの閉端部が端子座金の足の係止凹部に係
合保持し、端子座金の上昇時バネの閉端部が端
子板の下面に係止する構造なので端子座金のと
び出し防止が確実にできると共に、組立は基台
に端子板を挿着してバネの円弧部を軸部に嵌合
挿着した状態で、端子座金の足を端子板の孔に
挿入してバネの閉端部が足の係止凹部に自動的
に係合して組立てられるので組立てがしやすい
利点がある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係る端子盤の実施例を示すもので
第１図は端子盤の側面図、第２図は端子座金がバ
ネに係合する状態を説明するための図、第３図は
端子盤の分解斜視図、第４図は端子盤を取付けた
状態の底面図、第５図は他の実施例を示す端子盤
の側面図、第６図は第５図に示す端子盤に使用す
るバネの斜視図、第７図は他の実施例を示す端子
盤の側面図、第８図は第７図に示す端子盤に使用
するバネの斜視図である。 １は基台、２は端子板、６は端子座金、７は端
子螺子、９は足、１０は孔、１１はバネ、１２は
円弧部、１３は軸部、１４は係止凹部、１５は凹
所、１８はバネ、１９は円弧部、２２はバネ、２
３は巻バネ部である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 基台１に設置した端子板２の孔１０に端子螺
   子７を有する形端子座金６の足９を挿入し、
   端子座金６を上昇させるバネを基台１の凹所１
   ５内に設置した端子盤において、端子座金６の
   足９に対向する位置で基台１の凹所１５内に軸
   部１３を設け、該軸部１３に嵌合した円弧部１
   ２，１２を開放端に有する形のバネ１１、該
   バネ１１の閉端部に端子座金６の足９に形成し
   た係止凹部１４，１４を係合保持すると共にバ
   ネ１１で端子座金６を常時上方に付勢し、前記
   端子座金６の上昇時バネ１１の閉端部を端子板
   ２の下面に係止し、バネ１１の開放端部を凹所
   １５の底面に係止した端子盤。 ２ 端子座金６の上昇に使用するバネ１８は、上
   部に対向した形の閉端部を有し、該閉端部に
   対向した下部に円弧部１９，１９，１９，１９
   を有し、該１側の円弧部１９，１９の端部は直
   結し、他側の円弧部１９，１９の端部は開放と
   し、前記円弧部１９，１９，１９，１９を基台
   １の軸部１３，１３に嵌合すると共に、前記バ
   ネ１８の形の閉端部に端子座金６の足９の係
   止凹部１４，１４を係合保持した実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の端子盤。 ３ 端子座金６の上昇に使用するバネ２２は、
   形の閉端部と開放端との間に巻バネ部２３，２
   ３を形成し、該巻バネ部２３，２３を基台１の
   軸部１３に嵌合すると共にバネ２２の閉端部に
   端子座金６の係止凹部１４，１４を係合保持し
   た実用新案登録請求の範囲第１項記載の端子
   盤。