JPH0214074Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (1) 産業上の利用分野 本考案は、表示部を備えたベース部を複数個密
接連結して、大面積の表示画面を構成する集合型
表示器に係り、特にベース部同志の連結構造を改
善して連結強度を強化し、大面積の表示画面を容
易に構成し得る集合型表示器に関する。

(2) 従来の技術 従来より、例えば系統表示や工程管理表示等に
使用されるモザイク式表示盤の如く、基本となる
表示画面を多数集合して大画面表示を行う集合型
表示器は、底面を開口させたベース部の前面に表
示部を配し、これを複数個密接連結した構造と成
されており、照光体或いは必要に応じてメータ
ー、スイツチ、表示器等の照光体以外の部材を上
記ベース部内法いつぱいに配置している。このた
め、上記ベース部の連結に際しては、第４図に示
す如く、ベース部２の側壁内面に突出部を生じさ
せないように、それぞれのベース部２の対応する
側壁外面に、両側に係止壁６ａを有する係合溝６
を形成し、更に上記係合溝６を合致させてベース
部２側壁を密接し、上記係合溝６の係止壁６ａと
係合する係合凹部３ｃを備えた連結部材３を上記
係合溝６に挿入してベース部２を連結している。
ところが上記連結構造は、上記係合溝６の係止壁
６ａがベース部２の壁厚との関係から十分な厚さ
を取ることができず、ベース部２の連結強度が低
下し、ベース部２を多数連結することによる大面
積表示画面の形成が困難なものとなつている。

(3) 考案が解決しようとする問題点 本考案は、以上の点に鑑み案出されたもので、
ベース部側壁内面に突出部を生じさせることな
く、ベース部の連結強度を向上させて大面積表示
画面を容易に構成し得る集合型表示器を提供する
ことを目的とする。

(4) 問題点を解決するための手段 以上の目的は、相隣接するベース部側壁を連結
部材で挟持する連結構造とすることによつて達成
されるものであり、従つて本考案は、表示部を備
えたベース部を、該ベース部の側壁を連結部材を
用いて密接させて、複数個連結して成る集合型表
示器に於いて、それぞれのベース部の対応する側
壁内面に係合溝を形成すると共に、連結部材に、
相対向する係合舌片を設け、上記係合舌片が相隣
接するベース部側壁を上記係合溝部分に於いて挟
持する如くに、上記係合溝に上記連結部材を係合
したことを特徴とする集合型表示器を要旨とする
ものである。また、連結部材の係合舌片間に突片
を設けると共に、ベース部側壁の係合溝部分に上
記突片と係合する貫通溝を形成した場合には、連
結されたベース部間の横方向の位置ズレ防止及び
連結部材の係合舌片の機械的強度の向上が図れ、
連結部材に設けられた係合舌片の先端部及び該係
合舌片先端部と対応するベース部側壁に、互いに
係合する係合部を形成した場合にはベース部間の
前後方向の位置ズレ防止及び連結部材の係合強度
の向上が図れるものである。

(5) 作用 然して、複数のベース部を連結するには、ベー
ス部の側壁を密接し、その後端より連結部材を挿
入すれば、上記連結部材の係合舌片がベース部の
係合溝に係合して相隣接するベース側壁を挟持
し、更に上記ベース部の貫通溝及び係合部に上記
連結部材の突片及び係合部がそれぞれ係合してベ
ース部が密接連結される。

(6) 実施例 以下図面に基づいて本考案の一実施例を説明す
る。

第１図は本考案の一実施例に係る集合型表示器
の概略斜視図を示すものであり、図に於いて集合
表示器１は、前面及び底面が開口された枠体より
成る複数のベース部２を、相隣接するベース部側
壁を連結部材３によつて挟持して密接させること
によつて連結し、表示画面を形成した表示部４を
上記ベース部前面に取り付けた構造と成されてい
る。

上記ベース部２は、機械的強度の大きい合成樹
脂より成り、第２図に示す如く、その側壁後端か
ら前面方向へ連結部材３の幅よりも幅広と成され
た切り込み部５を形成している。また上記切り込
み部５に連続させて係合溝６を設け、更に該係合
溝６部分に於いてベース２の側壁に、上記切り込
み部５から連続する貫通溝７及び該貫通溝７の前
方に位置して上記連続部材３の先端と係合する貫
通孔又は凹部（図示せず）より成る係合部８を形
成している。

上記連結部材３は、弾性を有する合成樹脂より
成り、第３図に示す如く、その先端から後端に向
けて中途部まで貫通溝９を穿設することによつ
て、上記ベース部２の係合溝６の深さ寸法と略同
一の厚さ寸法と成されて相対向する係合舌片１０
を形成し、更に上記連結部材３の貫通溝９の略中
央部に、上記係合舌片１０の先端部分を除いて係
合舌片１０を連結し且つ上記ベース部２側壁の貫
通溝７と係合する突片１１を形成している。また
上記係合舌片１０の先端に、ベース部２の側壁に
形成した貫通孔又は凹部より成る係合部８と係合
する爪状又は凸部状（図示せず）の係合部１２を
形成し、上記係合舌片１０の対向する壁面及び突
片１１にそれぞれリブ１０ａ及び１１ａを設けて
いる。尚、３ａ及び３ｂは、一旦ベース部２に係
合した連結部材３を取り外す際に使用するため、
上記連結部材３の後端部にそれぞれ設けた滑り止
め及び貫通孔である。

然して、ベース部２の側壁を密接させた状態で
側壁後端からベース部２の係合溝６内へ連結部材
３を挿入すれば、上記連結部材３の係合舌片１０
及び突片１１は、それぞれ上記ベース部２の係合
溝６及び貫通溝７と係合し、係合舌片１０先端の
係合部１２がベース部２の係合部８と係合するこ
とによつて、上記連結部材３の係合舌片１０が相
隣接するベース２側壁の係合溝６部分を挟持して
ベース部２を密接連結する。尚、この場合、上記
連結部材３は、その後端が上記ベース部２の側壁
後端から突出しない状態で収納される。

尚、上記実施例に於いては、連結部材３の係合
舌片１０間にこれを連結する突片１１を設け、ベ
ース部２側壁の係合溝６部分に形成した貫通溝７
に上記突片１１を係合させているので、相隣接す
るベース部２の横方向の位置合わせ精度が向上す
ると共に、係合舌片１０の機械的強度が増大され
る。また連結部材３の先端及びベース部２側壁に
それぞれ係合部１２及び８を形成してこれを係合
しているので、相隣接するベース部２の前後方向
の位置合わせ精度が向上し、且つ上記ベース部２
と連結部材３との係合強度が増大される。更に上
記連結部材３の係合舌片１０の対向壁面及び突片
１１にそれぞれリブ１０ａ及び１１ａを形成して
いるので、対向する係合舌片１０間の寸法と上記
係合舌片１０によつて挟持されるベース部２側壁
の寸法とに差が生じた場合及び突片１１の厚み寸
法と上記突片１１が係合するベース部２の貫通溝
７の幅寸法とに差が生じた場合でも連結部材３と
ベース部２との係合力の低下を防止し得る。

また、上記実施例に於いては、連結部材３の後
端が、ベース部２の側壁後端から突出しない構造
となつているので、集合型表示器１の組み立てに
際しその作業が容易となり、また連結部材３をベ
ース部２へ係合する際に、無理な挿入によつて破
損させる虞れがない。更にベース部２を非常に数
多く連結した場合に使用することがある補強部材
やスイツチ、メーター、表示器等を取り付けるた
めの取り付け部材をベース部２の側壁後端に密接
して配置することができる。

更に、上記実施例に於いては、ベース部２の側
壁後端にベース部２の係合溝６及び貫通溝７と連
なる切り込み部５を連結部材３の幅よりも広い幅
で形成しているので、メンテナンス等でベース部
２を取り外す際に、ベース部２の内法いつぱいに
照光体、スイツチ、メーター或いは表示器等が配
されている場合でも、上記切り込み部５へ治具等
を挿入し、連結部材３の後端に形成されている貫
通孔３ｂを引つ掛けることによつて上記連結部材
３を容易に取り外すことができる。

(7) 考案の効果 以上詳述の如く、本考案はそれぞれのベース部
の対応する側壁内面に係合溝を形成し、この係合
溝に、連結部材の相対向する係合舌片を係合さ
せ、相隣接するベース部側壁を連結部材で挟持し
て複数のベース部材を密接連結した構造と成され
ているので、挟持される部分のベース部側壁厚を
十分に取ることができ、ベース部の連結強度が強
固なものとなるため、ベース部を多数連結して大
面積の表示画面を容易に構成し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の一実施例を示し、
第１図は概略斜視図、第２図は要部概略斜視図、
第３図は連結部材の斜視図であり、第４図は従来
例の要部概略斜視図である。 １……集合型表示器、２……ベース部、３……
連結部材、６……係合溝、７……貫通溝、８……
係合部、９……貫通溝、１０……係合舌片、１１
……突片、１２……係合部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 表示部を備えたベース部を、該ベース部の側
   壁を連結部材を用いて密接させて、複数個連結
   して成る集合型表示器に於いて、それぞれのベ
   ース部の対応する側壁内面に係合溝を形成する
   と共に、連結部材に、相対向する係合舌片を設
   け、上記係合舌片が相隣接するベース部側壁を
   上記係合溝部分に於いて挟持する如くに、上記
   係合溝に上記連結部材を係合したことを特徴と
   する集合型表示器。 (2) 連結部材の係合舌片間に突片を設けると共
   に、ベース部側壁の係合溝部分に上記突片と係
   合する貫通溝を形成したことを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項に記載の集合型表示
   器。 (3) 連結部材に設けられた係合舌片の先端部及び
   該係合舌片先端部と対応するベース部側壁に、
   互いに係合する係合部を形成したことを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項又は第２項
   に記載の集合型表示器。